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2006

第165国会 参議院 環境委員会 2006年10月26日


地球温暖化問題、鳥獣保護

○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。
 まず冒頭、若林環境大臣、それから土屋副大臣、そして北川政務官におかれましては、御就任おめでとうございます。若林大臣におかれましては、同じ参議院ということでございますし、政治家としても大先輩でいらっしゃいますし、私は予算委員会のときに大変御指導いただいたこともありまして、また農業政策については大変専門家ということで、大変今、日本の環境行政、期待が高まっておりますので、私も御期待をまず申し上げたいというふうに思います。どうかよろしくお願い申し上げます。
 また、私のことで恐縮でございますが、この国会の冒頭で委員長を辞させていただきました。各委員の皆様方におかれましては、委員長時代は本当に御協力いただいたことも重ねて御礼を申し上げたいというふうに思います。本当にお世話になりました。ありがとうございました。
 時間もありませんので、早速行きたいと思います。
 まず、温暖化の問題について大臣に少しお伺いしたいと思います。
 昨年、二〇〇五年というのは、温暖化にとっては大変転機を迎えた年だと私自身は思っておりまして、まずEUで排出権取引の市場がスタートしました。それから、余り正式な場面ではないですが、ダボス会議で異常気象というのが議題になりました。そして、グレンイーグルズ・サミットで温暖化がテーマになって対話がスタートいたしました。何よりも二月には京都議定書が発効した。日本でいえば、アメリカも含めてAPP、アジア太平洋パートナーシップがスタートしてCOPMOP1が始まった。いろんなトピックがあったわけです。
 その中で、やはり冒頭に申し上げましたように、ダボス会議にしてもグレンイーグルズ・サミットにしても、やっぱりイギリスの果たした影響というのは非常に大きかったと私は思っておりまして、先般イギリスのプレスコット副首相が来られました。大臣はプレスコット副首相と会談をされたというふうに承っておりますが、なかなか報道等では伝わってきません。非常に温暖化について重要なイギリスとの関係でございますので、まず、就任早々大臣がプレスコット副首相とどのようなお話をされたのか、もし御披瀝をいただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
○国務大臣(若林正俊君) 福山委員は委員長をお務めなされましたなど、この環境問題に対して非常に積極的な取組をされ、御理解をいただいておりますことに敬意を表し、また感謝を申し上げるところでございます。
 御質問の英国のプレスコット副首相が訪日されまして面談をいたしました。最終的には総理とも会っていただきまして、これからの地球環境の問題、気象変動枠組条約京都議定書の達成、さらにポスト京都議定書と申しますか、一三年以降どういう枠組みでやったらいいかなどにつきまして意見交換をさせていただいたところでございます。
 二人の間では、今申し上げましたように、今後の対応として二〇一三年以降の次期枠組み等についてお互い忌憚のない情報・意見交換を行ったところでありますが、中でも次期枠組みについては、中国やインドなどをどのようにして巻き込んでいくか、それらの戦略といいましょうか検討が重要な課題であるということ。
 また、二〇〇八年に我が国が主催しますG8サミットにおきまして、気候変動問題に対する国際交渉の進展に資する成果が発信できるように日英ともに協力していこうということを確認をしたところでありますが、特にグレンイーグルズ・サミットにおいて日本イニシアティブでスリーRを始めとする具体的な取組の提言をいたしまして、さらに中国やインドその他の諸国も入っていただいて、これを成功させていくということについて動きがございます。二〇〇八年の我が国におきますG8サミットにおきまして英国からその後の報告を受けることになっております。それらを基にして更に次なる発展を図っていこうということをお互い確認いたしました。
 また、アメリカでございますが、アメリカにつきましても、この参加、枠組条約の規制に入っていないわけですけれども、一般的にはアメリカ国内におきましても大変に深刻な気象変動などを通じまして地球温暖化についての認識がかなり深まっていると承知いたしておりまして、ゴアが大変熱心な活動をしておりますが、「不都合な真実」という映画も作成をして、世界的にもその必要性をアピールしておられますけれども、カリフォルニアのシュワルツェネッガー知事も州法として、この温室効果ガスを州として規制できる根拠法を制定するなど、地域地域によりましてかなり積極的な取組が進んでおりますので、こういうような取組を更に拡大をし、連携をしていくような努力をいたしまして、日本としてもイニシアティブを取ってこの枠組条約の更なる発展を期してまいりたい、このように考えております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 イギリスのプレスコット副首相や、恐らくその前か後にダーウェントDEFRA、向こうの環境・食糧・農村地域省の気候・エネルギー担当者やアシュトン気候変動問題特別代表とも大臣はお目に掛かったと思います。
 私も実は日本に来られたとき、この間ちょっと懇談をさせていただきまして、イギリスに今年の夏私行ってきたんですけれども、そのときにダーウェントにアポイントを取ったんですが、彼急な出張で駄目になりまして、その部下六、七人とちょっと懇談もしてきた経緯もあって、いろんな議論をしてまいりました。大臣が就任直後にこのイギリスの気候変動担当者とこうやって御議論いただいたというのは我が国にとって非常に重要なことだと思っておりますので、是非よろしくお願いしたいと思います。
 また、今大臣の御発言を聞いてちょっとびっくりしたんですが、アメリカが気候変動に多少積極的に乗り出したというようなことを余りはっきりこれまでの大臣は認められたくなかったんですね。なかなかやっぱり認めにくい空気があったようで、大臣がもう今はっきりそのようなアメリカの空気の変化も感じておられるということも私自身は重要な御指摘だと思いますし、そのことを後でお話をさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 ちょっと国内の話になりますが、安倍総理ですが、所信表明承っても余り環境問題に熱心だとは思えないと。著書を拝見しても、私も読ましていただきましたが、余り環境問題言及がないんですね。大臣は、新聞見ると経済と環境を一緒にやってくれというような御下命を受けたというような話がありますが、大臣としては、安倍総理に是非積極的に環境は重要だよと大臣からも御指摘をいただきたいと思いますし、安倍総理と大臣就任の際にどんな会話もあったのかも含めて、できる範囲で御披瀝いただければと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 今お話がございましたように、安倍総理は美しい国づくりというのを掲げての自らの政策の披瀝をしているわけであります。美しい国づくり自身というのは、当然前提として豊かなこの自然、美しい自然と共生する人間社会というようなことを前提にしているものと、そのことについての言及がさほどありませんけれども、それはもう言わば前提であるというふうに私は読み取っているわけでございます。
 環境大臣の就任に当たりまして、総理からは、地球温暖化対策などの地球環境問題について、またスリーR政策などについて、環境の保護と経済成長との両立を図っていくように積極的に取り組んでもらいたいという一般的なお話がありました。具体的には実はメモがありまして、メモで具体的に、更に具体的にはこういうことを進めてもらいたいというのがございまして、その中に京都議定書の目標達成計画の着実な推進に努力を願いたい、それから大規模不法投棄をゼロにするということを目指した廃棄物対策を積極的に進めてもらいたい、そして生物多様性の保全など自然との共生について国際社会と協力して取り組んでいってもらいたいといったようなメモを併せいただいておりまして、国民が大変高い関心を環境に寄せていただいておりますので、そういう国民の意識を更に共有しながら環境行政に全力で取り組んでまいりたい、このように考えているところでございます。
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 是非、先ほど申し上げたように安倍総理を後ろから叱咤激励して、環境行政前へ進むように大臣には頑張っていただきたいと思います。
 実は、先ほどの大臣の御答弁の中で若干御指摘をもういただいたのかもしれませんが、京都議定書の第一約束期間が始まる二〇〇八年に実は日本でG8サミットがございます。我が京都はG8サミットを是非京都へというふうに運動を展開しておりまして、それもここでは一応主張はしておきたいというふうに思いますが、京都でサミットやっていただければいいなと思いながらも、実は、先ほど話をしたことと実はつながります。
 イギリスは、イギリスのサミットのときにG8の対話も含めてその前にダボス会議で異常気象というテーマを設定をし、もちろん御案内のようにイギリスがダボス会議、中心にやります。ブレア首相はある種の戦略性を持って京都議定書の発効、ダボス会議、そしてEUでの排出権取引市場のスタート、で、このサミット。なおかつ、アメリカを京都議定書とは別の枠組みで入れていくんだと。EUがある種の主導権を握るんだということを、これ明確に僕は戦略的にやられたと思います。それがいいか悪いか評価は別ですが、そのような形でサミットに臨まれたと。
 二〇〇八年というのは約束期間が始まる年であるとともに、先ほど大臣からお話があったように、ある種のG8対話の報告がこのG8でされることになります。そのときに日本がどういう、イギリスほどの絵をかいていただければそれにこしたことないんですが、どういう形の戦略でこのG8サミットに臨むのかというのは、これは非常に重要だと思っているんですね。そのときの日本の果たすメッセージ、役割。例えば、そのときに、先ほど大野委員からも出ましたけれども、日本は約束が達成できない状況ですと、済みません、遵守がありますが、何とかそれに関しては軟らかい罰則でお願いしますみたいな立場なら、全くイギリスのようなイニシアチブは取れないわけですね。国際的にも全く説得力を欠くわけです。
 ですから、ここの二年間というか、もう二〇〇八年まで二年、サミットまで二年もありません、この一年数か月が非常に重要な時期だと思っておりまして、その御決意を是非大臣にいただきたいなと。もし何かイメージがあったりスケジュール的に何かお考えいただいていることがあれば、それも御答弁いただければ有り難いと思います。
○国務大臣(若林正俊君) おっしゃられますように、イギリスが大変主導的な立場、そしてまた世界的な視野の中でのイギリスの責任感といったようなことで大変熱心にこの問題に取り組んでいただいておりますが、我が国もイギリスと共同で国際的な政策形成に貢献するということを目指しまして、低炭素社会の実現に向けた脱温暖化二〇五〇プロジェクトを立ち上げるといったようなことで英国との協力を進めてきているところでございます。
 それで、二〇〇八年のG8サミットは大変大きな意味を持っているわけでございますが、先般も副首相との話の中で、どうしても二〇一三年以降の長期的な展望というものを描かないと地球全体の多くの国々の参加、協力が得られないと。そういう意味で更に幅を、枠組み、幅を広げた共感が得られるような努力をお互いにしていこうと。同時に、やはり長期的に、一応二〇五〇年というのを念頭に置きながら地球におきます人類の共通の危機というようなものを明確にした上でそれをアピールしていかなきゃいけないだろうと、こんなふうに考えているところでございまして、国際的な、今年も実は十一月にケニアで会議がございます。議会の皆さん方の御理解が得られれば私自身もそこに出席させていただいて、世界各国の責任者の皆さん方とそのような地球が直面しております危機的課題についてどのような協力関係をつくることができるかということを率直に話し合っていきたいと思いますし、アジアの面でいいますと、十二月には日中韓の環境担当大臣の会合が予定されております。アジアはアジアとしての立場でその重要な役割を果たさなければならない、日本、韓国、中国との間の環境問題におきます共通の認識を得るようにしっかりとしていくことが大事ではないかというふうに考えております。
 また、二〇〇八年のG8サミット、そのときが正に第一約束期間がスタートするという大事な年でもございます。もう目の前に来ているわけでございますから、先ほども申し上げましたように、もう今年からこの京都議定書の目標達成のために我が国の中で各部門別に取るべき対策というものを作り上げているわけでございますが、それを更に見直す総点検をして、二〇〇八年の段階で後ろめたいような思いで、肩身の狭い思いでこの会議に臨むことがないように関係方面を叱咤激励し、お互いに協力し合ってその実現が図れるように頑張っていきたいと、このように考えております。
○政府参考人(南川秀樹君) 若干補足させていただきます。
 まず、イギリスとの関係でございます。イギリス、大変熱心でございますし、この問題で福山委員御指摘のとおり強いイニシアティブを国際的に取ろうとされております。先日のプレスコット副首相の来日もその一環でございますし、御指摘のように、その前にアシュトン氏とダーウェント氏が日本を訪れたということもそうだと思います。
 具体的には、去年の七月の英国でのG8、グレンイーグルズ・サミットを受けまして、その気候変動問題についてG8プラス20、この20には中国、インド、ブラジル、メキシコなどが入っておりますけれども、その対話が始まっております。既に二回大きな対話が行われまして、その結果を二〇〇八年の日本でのG8サミットに報告するということになっておりまして、既にスケジュールもそこまではでき上がっておるわけでございます。また、アシュトン氏以下には、小島地球審議官がお会いしたわけでございますけれども、その中でも、イギリスとしては気候変動も安全保障問題の一つとしてとらえる気候セキュリティー、クライメートセキュリティーという概念をしっかり打ち出して、非常に強い政治メッセージを世界に発していきたいというようなお話もあったところでございます。
 私ども、大変大きな国際的に影響を持つ、かつ戦略的にも優れたノウハウを持つイギリスと協力しながら国際的な枠組みづくりに参加していくということは大きな方法だと思います。それ以外にもちろん国内対策をしっかりやり、かつアメリカなどとの対話も欠かさず、いかにして二〇〇八年の日本でのサミットでこの問題に一つの方向性を出させるか、また二〇一三年以降の枠組みについても、イギリスはできれば二〇〇九年には枠組みを決めたいと言っておりますけれども、そういったことも含めながら、しっかりした貢献ができるようにしていきたいと考えております。
○福山哲郎君 今の大臣の御答弁も、それから局長の御答弁も大変前向きなことで、私はちょっと元気が出てきました。大臣御就任以来最初の委員会でこのように前向きに御発言をいただくというのは非常に有り難いことだと思いますので、是非本当にその決意が各省庁の抵抗に遭って元気がなくならないように頑張っていただきたいなと思います。
 そういう頑張ると宣言をしていただいている大臣に大変厳しいんですが、先ほど大野委員からもお話ありました、八・一%の増が速報値で出てきました。もうこれが何で理由かとかいうのはもう聞きません。聞いてもいつものような同じような答えが出てくるだけですから、余り意味がない。
 ただ、大臣がさっきおっしゃられたように、一体これまでの目標達成計画で何がまずくてできていないのか総括をしないことには、なかなかこれ新たな見直し論議をしても同じことを繰り返すだけになるんですね。これ見直しのときに、実際昨日経産省は産構審がスタートしました。二十七日からは環境省の中環審でもこの見直しの議論がスタートすると思っています。これ両方スタートするわけですが、やっぱり今まで何が悪かったのかということをちゃんと総括をしてこの議論を始めていただかないといけないと思いますので、そのことについての具体的な見直し作業について何か御言及いただければ、言及いただければと思いますが、よろしくお願いします。
○政府参考人(南川秀樹君) 私ども二十七日から、あしたからでございますけれども、見直しを始めます。その中では、去年の春にまとまったばかりでございますけれども、その目標達成計画ございまして、これ自身をしっかり点検をまずしたいと思います。各省のしりもたたいて、少なくともマイナス五%が達成できるような図はかいたわけでございます。
 ただ、これに至るにつきまして、その道筋、具体的にはロードマップとか、それからそのための方法論ということについて、当然ながらそこまでまとめる、まとめ切る、詰め切る時間がなかったということもございますし、取りあえずどうする、どういうルートで、どういう方法でやらしていくかということについて積み上げたということだと思います。
 それはその時点においては大作業であったというふうに聞いておりますけれども、それではなかなか現実に、今年の数字もそうでございます、新しい数字もそうでございますけれども、具体的な削減に結び付かないということもございますので、逐次点検、数字を点検し、その方法論といったものもきちんと詰めていきたいと考えております。当然ながら、その中では、各関係の業界からも具体的な話を聞き、数字を出してもらい、どこまで深堀りできるか、そのために何が必要かという方法論まできちんと詰めていきたいと考えております。
○大臣政務官(北川知克君) 福山委員には、前委員長として、そして常日ごろから環境問題に熱心に取り組んでいただいておりますことに敬意を表しながら、まず冒頭に、我々に御祝意を賜りましたことを感謝申し上げる次第であります。
 今、南川局長の方からお答えをさしていただきましたように、今後の中央環境審議会においてそのような工程で議論をしていただくものと思っております。しかし、この京都議定書の目標達成計画、大変厳しいということは先ほど大臣も申し述べられました。それと、この一九九〇年という基準年になっている年と十六年たった今現在の日本の、特に民生部門や運輸部門が増えている中で、国民の皆様方の生活サイクルや、そして様々な生活の様式とどのように変わってきたのか、こういうことの検証も必要であろうと思っておりまして、この地球環境問題はやはり国民の皆様方の理解と協力が不可欠であろうと思いますし、各委員の先生方のまた深い御理解と御協力をいただきまして、目標達成計画の達成に全力で取り組んでいきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
○福山哲郎君 そこはお願いしたいんですが、お願いばっかりずっとしておりまして、いつまでたってもなかなか減らないというのが現実でございます。
 実は、事前通告していません、ごめんなさい、今朝の新聞を見たもので。これ今日の朝日新聞なんですけれども、昨日の産構審の目標達成見直しの表が出ていました。済みません、もう口頭でしか申し上げません。この間の環境省が出した速報値の数字も私持っています。実は例によって例のごとくなんですけれども、環境省の速報値のところの業務部門では、商業やビルやとか書いてあるわけです、ちゃんと。これ経産省の見ると、業務部門は学校、劇場、旅館、スーパーと書いてあるんです。これ四二・二%増なんですね。ちゃんと環境省の方はオフィスビルとか商業施設とかと書いてあるわけですね。
 これ、今政務官が答弁いただいたのは有り難いんですが、漠然と概念として民生部門が増えている、運輸部門が増えているという議論は駄目だということは僕この委員会でずっと申し上げていまして、これ実は誤解を与えるんです。これ見ると、学校、劇場、旅館、スーパーが業務部門と書いてあって四二・二ということは、オフィスビルが今これだけ東京とか愛知とかがんがん建っていることに対することとかがこれ抜け落ちるんですね、これ見ると。相変わらず経産省と環境省でそういう表記が違うんです。ここの認識をちゃんとそろえないことには同じ土俵に立った議論ができませんよと私はずっと申し上げているんですが、ここは大臣、本当にどっちがいいとか悪いという話をしているのではありません。でも、同じベースに立たないと、何か増えているところを、あれが民生が悪いんだ、運輸が悪いんだ、いや業務だけど業務は、商業ビルはこっちは書いていないけど、こっちは何か劇場だとか旅館だとかって書いてあって、何か誤解を招くような話で産構審と中環審が並行して話が進むというのは僕は余りいい傾向ではないと思うんですね。これは国民に対しての啓蒙と北川政務官はおっしゃいましたけど、国民に対する啓蒙啓発についても余りいい傾向ではないと思うんです。
 そこはやっぱり合わせていただくように、大臣、これはお願い、要望でございます。もういつも言っているんですが、そこら辺は努力をいただくように是非お願いしたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 今、福山委員が指摘されました問題というのは重要な問題だと思っております。これから始めます具体的な見直し作業の中においては、部門もできるだけ細分化して、目達計画に対しますどのような工程表をもってそれを達成していくかというのをそれぞれについて提出をいただいておりますが、その実証を通じて個別具体的に、抽象的ではなくて、しっかりと詰めていきたいと思います。
 やはりこの問題の所在というものを、共通の認識を持たなければならないという点についてはもう御指摘のとおりだというふうに受け止めております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。本当に前向きな答弁をいただいて、本当にそういうふうに進めばいいなと思いますので、よろしくお願いします。
 実は、さっき大臣からアメリカの様子をお話をいただきました。少し私もお話をさせていただきますと、私、この閉会中、アメリカとスウェーデンとイギリスでずっと、温暖化の担当者とか、それからシンクタンクとか、それから自然保護団体とかとずっと協議をというか会談というか意見交換をしてまいりました。アメリカではシエラクラブとか、CCAPという、一九九〇年にSOxの排出権取引のアイデアを出したシンクタンクがありまして、これが京都議定書の実はアイデアの基だと言われていて、いろんなシンクタンクがもちろんかかわっているんですが、京都議定書の、京都メカニズムのベースになるようなアイデアをアメリカのSOxの対策で作ったところがこのCCAPというところで、そこの代表とも、そうですね、一時間半ぐらいいろんな意見交換をしてまいりました。
 また、アメリカの議会はもうすぐ中間選挙でございますが、ドメニチさんといういわゆる共和党の保守の大変大物の、エネルギー環境委員会の委員長かな、そこは、要は排出権取引も含めてアメリカはもう少し温暖化にコミットしようという決議なりを何回か作っては否決をされているところの委員会の委員長とも議論をしてまいりました。先ほどカリフォルニアのシュワルツェネッガーのお話されましたが、共和党の中でも多少動きが出ています。
 それから、州政府は大臣の仰せのとおりでございまして、いろんな州政府で脱温暖化社会を目指そうという動きが出ています。
 この議会の中での例えば法案や決議が通るか通らないかというのは中間選挙の結果にもすごく影響すると思いますので、あえてその決議が通る、法案が通る時期が一年以内なのか二年以内なのかというのは余り大きな問題ではなくて、大臣おっしゃられたように、そういう機運はすごく高まっているんですね。
 その中で、大臣御指摘いただいた、これゴア前副大統領の作られた「不都合な真実」という映画が、私がアメリカに行ったときもう封切りをされていました。封切りをされていて、私、映画館にチケット買いに行ったら、チケットもう売り切れなんですね、私が行こうと思った時間は。その次の時間にしようがないから入ったんですが、なぜ売り切れかというと、その映画館の劇場にゴア副大統領自ら来られて、映画が終わった後、その観客と、まあ三十分ぐらいですかね、意見交換のコミュニケーションをするんですよ。私はその場に、映画館にいたのでちょうどその現場に居合わせたんですけれども、大変なそんな動きになっていて、来年の一月の二十日からこの映画が日本語版で封切られます。大臣ごらんになられたんですよね。そのもし御感想をいただければと思いまして。
○国務大臣(若林正俊君) 地球温暖化のもたらす人類あるいは地球生物に対する種々なるこの悪影響というのはいろんなところで言われておりますし、一般の国民、市民の側から見ても何か肌で感ずるところがあるんですね。にもかかわらず、科学的にそれがこの地球温暖化との間の因果関係というものがどうであるのか、本当にそうなのかということについて、そのパーツを担っている各科学者はそうだろうと思いながらも確証を証明的にできないというようなこともあってややちゅうちょしている部分があったと思うんです。
 科学的な姿勢としてはそれも大事なことではありますが、そういうようなことを、そういう知見を我々政治家はしっかり受け止めまして、大きな間違いがない限りは、やはり方向はこういう方向なんだということを明確に訴えてこの問題意識を高めていくという努力がなければ、科学的に原因が分かったときにはもう遅いというようなことを前々から心配をいたしておりましたが、このゴアさんのあの行動あるいはこの映画によって広くアピールをされています。その映画自身を見せていただきながら、その勇気といいますか、その行動力、政治家としての責任感といったものに私自身は大変感銘を受けたところでございます。
○福山哲郎君 私も同様の感想を持ちました。
 実は映画だけじゃなかったんですね。私が行っているアメリカでは、タイムがネイチャーズ・エクストリームスといって、これは温暖化の特集の号が本屋で並んでいまして、ニューズウイークはザ・ニューグリーニング・オブ・アメリカ、アメリカの緑化という形で、ライフスタイルを変えましょうみたいな話が、これアメリカでは雑誌が売っていまして、先ほどの話ですが、各州政府がいろんな取組を始めたり、もちろんカトリーナの被害というのは大変大きなインパクトだったことも事実ですし、原油が上がってガソリンの値段が上がっていることも大変生活に影響しているということで、これアメリカがあるときひょっとしたら変わるかもしれないと、私はそういう感じを持ってきました。それはいつかは分かりません。ひょっとしたら長いのかもしれないですが、ただ、中間選挙があり大統領選挙があって、今までの日本はアメリカが京都議定書から離脱をしましたのでというので非常に微妙な立場だったと思います。
 しかし、これ突然アメリカが変わってEUの排出権取引市場にコミットすると。今もうシカゴでも実際行われているわけですね。こういうことになったときに、日本が国際的に出遅れたり、実は排出権取引の市場というのは日本というのはイニシアチブが取れる可能性というのはたくさんあるわけです。ところが、残念ながらそこも、環境省の御努力はありますが、少し中途半端な形になっている。もちろん、経団連やいろんな財界からのいろんな御意見もあるのも私も承知の上ですが、しかし、これはアメリカが変わってからでは遅いと。やっぱりその排出権の取引の市場にどのぐらい日本がコミットするのか、キャップ・アンド・トレードも含めてですね、やっぱりちょっと真摯に前向きに考えていかないといけないのではないかと思っておりまして、そこに関して是非大臣の御意見をいただければなと思います。
○政府参考人(南川秀樹君) 現在の取組状況を御説明させていただきますけれども、御指摘のとおり、アメリカにおいてはシカゴの気候取引所というものが既に始まって約三年になっております。また、それ以外にも、北部七州、近々八州になりますけれども、そこで発電所を対象としたその排出量取引の試みが始まっているということでございます。
 我が国におきましても、当然ながらこの排出量の削減コストを最小化するための方法論ということで、その排出量取引制度、優れた制度だと考えております。十七年度からでございますけれども、環境省が中心になりまして自主参加型の国内排出量取引制度というものを実施しまして、約九十の企業に御参加いただきまして環境省の登録簿上において一部取引が始まっておるところでございます。
 今後、義務型につきましては、目達、目標達成計画上はその他の手法との比較、その効果などの幅広い論点について総合的に検討していくべきとなっておりますけれども、私どもとしては、自主参加型制度の知見の集積も踏まえまして、義務型を含めた排出量取引全般について準備をしてまいりたいと考えております。
○国務大臣(若林正俊君) ただいま排出権取引についての取組の現況、状況を御説明をさせていただいたわけでございますが、大変大事な課題だと思います。
 特に、日本は環境ビジネス、環境技術の開発にかけては大変学習効果が出ておりまして非常に高い水準でございますから、これを、我が国の後れた分野はもちろんでありますけれども、世界に対しましてそういう環境技術・ビジネスというようなものをしっかりと訴えながら、そういう世界の中でみんなで排出を抑制するという経済環境をつくんなきゃいけない、それにイニシアティブが取れるようにもっと積極的な取組を学界あるいは経済界にも更に求めていきたいと思っております。
○福山哲郎君 もう大臣おっしゃるとおりでございまして、安倍総理が大臣に御下命をされた、経済と環境の両立のやっぱり最初のスタートは、この排出権取引で日本の技術の高い経済や企業がどうコミットして世界のマーケットである種のイニシアチブやモデルをつくるかというのは、私、大事だと思うんですね。
 これアメリカが突然コミットしてきて、今まで最後尾を走っていたのに突然先頭に立つみたいな話になったとき、日本はアメリカと一緒に走ってたら、気が付いたら本当は能力が高かったのにみたいな話は、非常にこれから先の、さっき大臣が言われた二〇五〇年に向けて大変大きな日本にとっての損失だと思いますので、そこは是非排出権取引の市場の整備に向けてもっと大きくお願いしたいと思います。
 余り長くお話ししているともうあれなんで、ほかのこともあるんですが、私は、実はその後、アメリカの後、スウェーデンとイギリスに行ってまいりました。スウェーデンは、実は九〇年度比GDP二五%増えているんですね。二酸化炭素は減ってるんですよね。GDPが二五%九〇年比で増えて二酸化炭素は減っていると。これはやっぱりなかなか、それは人口の問題、GDPの大きさの問題、それは理由を挙げればいろいろあると思います。しかし、それはやっぱり僕は評価ができると思います。
 ヨーロッパの諸国を見てみると、環境税、排出権取引、それからいわゆる自然エネルギーの固定価格の導入、この三つがある程度柱として存在をしています。日本はこの三つが残念ながら三つとも中途半端です。環境税はこの秋、環境省頑張っていただけると思いますが、それでも残念ながら、原油が値上がりをして、環境税を導入例えばできたとしても、その抑制効果に対しては、これだけガソリンが値上がりしても余り効果がないような状況になっておりまして、僕はちょっと遅かったかなと思いますが、それでもやらないよりかはやった方がましと。
 だから、そういう政策のある種のポリシーミックスみたいな議論を、これは経産省とも本当に環境省頑張って議論していただきたいと思っておりまして、それが実は先ほどお話があった二〇〇八年のサミットや目標達成計画で一体何を政策として導入していくかの、僕、肝だと思っておりまして、そこは私もう別に言いっ放しで構わないんですが、是非環境税の導入も含めて、今みたいな議論を是非各省庁挙げて提起をしていただくように、大臣、お願いしたいんですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(若林正俊君) 大変深刻な事態を迎えているというふうな危機感を共有いたしております。その意味では、いろいろな手法があるんでしょうけれども、これを支えるやっぱり国民の生活意識といいましょうか、国民のいわゆるもったいないということに象徴されるような生活意識の改革というものを最終的には力にして進めていかなければ、本当の、今後、削減効果というのは出てこないんではないかというふうに思います。
 そういう省エネルギーの、削減に対します、CO2削減に対しますその国民の危機意識、あるいはやる気を起こしていくということのインパクトをどう与えるかという意味で、今後、環境税の問題などもこれ何とか導入を図れないものかという意味で、私も今まで環境税については二回にわたって提案をして実らないでいたわけでありますけれども、環境税の創設については党内でも積極的に対応をしてきたつもりでございます。同じ手法でいけるかどうかというのは大変疑問があるんですけれども、いずれにしても、こういうインパクトが必要な事態になっているということについて広く理解を得て何とか実現を図っていきたいと、このように思っております。
○福山哲郎君 強い決意を表明いただいてありがとうございます。
 これは先ほど大臣がおっしゃられたことと重なるんですが、実はさきの通常国会の終盤に、私が委員長のときに、お隣にいらっしゃる加藤先生にも大変御指導をいただいて委員長決議をさせていただきました。そのときに、やはり先ほど大臣おっしゃられた、二〇五〇年から逆算をして、やっぱりマイナス二度を目標にしていろんなことをやろうではないかというような決議をつくらせていただいたわけですが、委員の皆さんに御賛同いただいたわけですが、先ほど言われた二〇五〇年プロジェクト、脱温暖化プロジェクトの立ち上げというのは大変重要なことだと思いますし、やっぱり長期的な目標を持ってやるということが私は将来的にも意味があると思っておりますので、この問題について、それこそ若林大臣が新聞のインタビューにも答えられているように、経済界の皆さんとのコミュニケーションもされながら、経済界、それから一般の国民も含めて、やっぱり二〇五〇年に向けてやっていこうやないかという機運を高めていただきたいというふうに思っておりますので、そのことについてもよろしくお願いします。
 あと二つ、温暖化関係でいうと、今環境省が財務省に要望されています、いわゆるバイオディーゼルも含めたバイオマスへの優遇税制の話でございます。
 実は京都市、私の地元でございますが、てんぷら油の廃油を回収をいたしまして、市のごみの収集車や市バスの燃料としてそのてんぷら油のバイオディーゼルをガソリンと混合して、年間約百五十万リットルのバイオディーゼル燃料を利用しています。
 その精製工場には、今年の一月、環境委員会の皆さんにも御視察をいただきました。実際に市バスやごみの収集車がバイオディーゼル燃料で走っているところを市民が見、その燃料は自分の家から出しているてんぷら油の廃油だということを実感をしています。そのときに、いわゆる軽油引取税、一リットル三十二円、これが非常に負担になっておりまして、御案内のように、ドイツやイタリア、オーストリアとかでやっぱりバイオディーゼルに対する軽油引取税の免税等が行われておりますし、今回、環境省が財務省に要望している税制要望の問題にもこの問題は入っております。
 是非このことについて実現に向けて御決意をいただきたいと思いますが、よろしくお願いします。
○政府参考人(南川秀樹君) 御指摘のとおり、バイオディーゼルを自動車燃料として一〇〇%用いれば税金は掛からないわけでございますけれども、軽油と混合するとバイオディーゼル分にも軽油引取税が課されるということで、それが一つその大きな経済面のネックになっているということでございます。
 私どもとしては、この部分は地方税でございます、総務省でございますけれども、農水省と共同で、税制改正で、このバイオディーゼルに係る軽油引取税の非課税措置というもので今一生懸命理解を求めているということでございます。
 地方自治体の意見も聞きながら、各省と協力して、是非実現するように努力したいと考えております。
○福山哲郎君 もう一つ、バイオディーゼルの燃料について言うと、各自治体はそれぞれ頑張っています。京都市だけではありません。いろんな自治体がいろんな方法でそのことを実現をしようと思っていますが、私の知る限り、私が不勉強ならば申し訳ありませんが、そういったバイオディーゼル燃料を利用していろんな形に使おうとしている自治体同士が、例えばお互いの問題点を共有し合ったり、それを環境省や各省庁に問題を投げ掛けて、もっとそのバイオディーゼルが普及をするようにとか広がるようにというような、一堂に会するような場が私は余りないと思っています。やっぱりそこの横の連絡というのは非常にこれからの普及について重要だと思いますし、恐らくどこどこのやり方は自分の自治体よりも効率的だみたいなことがたくさんあるんだと思うんですね。そういうのを是非環境省が旗を振って、ちょっとバイオディーゼル燃料を利用している自治体集まれと、お互いの問題点を披瀝し合って何らかの建設的なことをやっていこうやみたいなことの音頭を環境省がやっていただけるといいのではないかと、これは思い付きの領域なんですが、考えておりまして、その辺について、今現状どうなっているかも含めて御答弁いただけますでしょうか。
○政府参考人(南川秀樹君) 現状はそういった形での意見交換会しておりません。やはり幾つかの自治体で積極的にやりたいと、取り組みたいという声も聞いておりますので、私ども、農水省、経産省にも働き掛けまして、是非、自治体を含めた関係者の意見交換、情報共有ができるような場をつくっていきたいと考えております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 大臣、温暖化に関していえば余り与野党関係ないと僕は思っています。地球的な規模の問題ですし、国際的な問題もあります。ですから、今日は前向きに御答弁をいただいたこと、本当に僕は感謝をしておりますし、是非これからもいろんな形で御指導いただければと思いますので、最後に、大臣、一言、温暖化のことについて何か御答弁をいただいて、次の課題に移りたいと思います。
○国務大臣(若林正俊君) 福山委員からいろいろなことを示唆され、御指導もいただき、質疑を通じて委員の基本的なお考えも理解したわけでございます。
 基本的に問題意識を共有いたしておりまして、これは地球、人類全体の問題として深刻に受け止めなければいけないし、その場合に、やはり経済先進国としての日本が、経済成長に伴っていろいろな環境汚染について知見を持っております、学習もしてきておりますし、研究もしてきたわけでありますから、こういうことを通じて世界の共通の課題に貢献していけるようにという取組が必要だと思っております。その場合には、もちろん、お話ございましたように、与野党といったような次元の話ではなく、この地球環境問題についてはお互いに率直な意見交換を通じ前向きな行動に入っていくべきだと、こう考えておりますので、今後ともよろしくお願いを申し上げます。
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 次は、さきの通常国会で鳥獣保護法改正されましたが、その改正に伴って、今、実は基本指針の見直し作業が行われています。ちょっとこれは温暖化の話と打って変わって細かい議論になりますが、実は、先ほどから議論がありますように、クマの被害も含めていろんなところでこの問題も出ております。岡崎委員の地元の宮城でも相当クマの被害が出ていると承っておりますし、そのことも含めて、実はこの基本指針の見直しというのが私、重要なところだと思います。時間もありませんので、とにかく一個一個詰めていきたいと思います。
 まず、事前質問になかったことですが、簡単なことなのでお答えいただきたいと思います。
 まず、鳥獣保護管理、これ基本的な指針が今パブコメにかけられています。その基本的な指針は全部ワーキンググループでの議論を踏まえて基本指針が出て、そしてこれが今パブリックコメントにかけられているわけですが、この指針の鳥獣保護管理の中にイノシシ、シカ、猿、カワウについては種名が明記されているんですが、クマ、カモシカは触れてないんですね。これ実は、クマの記述、これ全然、特定鳥獣の中でクマの記述が余り出てこない。カモシカも実は一か所しか出てこないんですね。
 実は、クマとかカモシカって結構最近重要だと思っているんですが、これ何で言及がないのか。それから、国際的な取組の状況というのが、これも基本指針の中にあるんですが、これ、鯨やジュゴンに関する記述がされてないんですね。ジュゴンは鳥獣法の対象種として挙げられているんですが、ジュゴンの種名自体が基本指針の中には全く明記されていません。このことについて何か理由や根拠があればお答えいただければと思いますし、もしそれがないんだったら、やはりこれは、クマにしてもジュゴンにしてもカモシカにしてもやっぱり記述として入れるべきではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。
○政府参考人(冨岡悟君) 現在パブリックコメントをお願いしております基本指針についてのお尋ねについてお答え申し上げます。
 まず、クマについてでございますけれども、カワウにつきましては広域計画を作るという部分におきまして例示として出しておりますが、その場合、カワウ等としておりまして、広域的な計画を策定する場合、ツキノワグマ、こういったものは私ども含まれると考えておりまして、そういう意味で、クマを念頭に置いてないという意味ではございません。それからもう一つ、ツキノワグマに関しましては、捕獲の許可基準といった分野でも実は触れておるところがございます。
 それからもう一点でございますが、ジュゴンについてのお尋ねにつきましては、実は国際的な取組の状況の記述の中で、その中で現在実施しております渡り鳥につきまして記述してございますが、ジュゴンにつきましては現状で国際的な取組を実施している状況ではないために、そのような記述はございません。
 ただし、鳥獣の特性に応じた保護管理の考え方の項目の中におきまして、鳥獣保護法の対象となります海生哺乳類、これジュゴンを含むものでございますが、海生哺乳類につきまして必要な保護管理方策を検討するということで記述しているところでございます。
○福山哲郎君 その海生哺乳類の中にジュゴンが含まれているのも当たり前で、そこはもう分かり切った話だから入ってないということでいいんですか。
○政府参考人(冨岡悟君) この保護の重要性につきましては私ども十分認識しておりますが、分かり切った話という趣旨ではなくて、全体としてこの海生哺乳類について記述しておるということでございます。
○福山哲郎君 ジュゴンについても記述をいただきたいなと思っておりますので、今後の見直しについて御検討いただければと思います。
 それから、区分選定の仕組みの問題についてお伺いします。
 種の保存法や外来種対策法では学識経験者がどの種を対象にするのか審議するんです。ところが、この鳥獣保護法については希少鳥獣や狩猟鳥獣や外来鳥獣や一般鳥獣の四区分に選定されているんですが、別に学識経験者が選定する仕組みになってないんですね。これ、学識経験者が審議するような仕組みにした方が、この四つの分類も含めて、より、何というか、合理的なというか、正当性が高まると思いますし、種の保存や外来種対策法はそういう形になっているので、この鳥獣保護法についてもそういう仕組みにはできないのかどうか、お答えいただけますか。
○政府参考人(冨岡悟君) 先生の御指摘は、希少鳥獣につきましては環境省のレッドリストに該当するものを対象としており、その選定に当たっては専門家の意見が反映されている、外来鳥獣については集積された専門的知見から科学的に判断されている、これに対して狩猟鳥獣については必ずしも比較するとそうではないんじゃないかという御指摘かと思われます。
 狩猟鳥獣につきましては、今般の基本指針の案におきまして、資源的価値や農林水産業への被害等のほか、生息状況、繁殖力、地域個体群の長期的な動向などを総合的に勘案して選定し、基本指針を五年ごとに作成する際見直しを行うという旨記述しております。
 この方針を踏まえまして、今後可能な限り客観的なデータを基に中央環境審議会において御審議いただき、狩猟鳥獣の見直しを行ってまいりたいと、そういうことで先生御指摘の趣旨も十分勘案してまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 冨岡局長、御丁寧に答弁いただいているのは有り難いんですが、もう少しスピードアップをしていただけますでしょうか。ちょっと時間がありませんので。
 次、先般の国会審議でも議論があったんですが、自然環境保全基礎調査として「生息状況や生息環境の把握に努める」という表記はあるんですが、実は個体数の把握については書かれていません。ところが、この基本指針の最初ではやっぱり「鳥獣の個体数管理、」という文章がちゃんとあるんですけれども、この個体数の把握に努めるということにもう少し突っ込んだ明記が必要ではないかと思っているんですが、いかがでしょうか。
○政府参考人(冨岡悟君) 個体数の把握につきましては、御案内のように、自然界におきまして鳥獣の正確な生息数を把握することはなかなか難しい問題がございます。そういうことから、一定の区域の個体数から全体を推測する方法、ふんの数から推測する方法など、様々な手法によって個体数を推測し、これに基づいてある程度の仮定を置いたりして対策を講じております。そして、こういった対策を講ずる中で、個体数の状況についてモニタリングを行って、変動があれば必要な措置を講ずるという、状況の変化に順応的に管理を進めると、そのような手法を実は取っているところでございます。
 個体数の把握につきましては実際問題としてなかなか難しいという側面があるものですから、こういった努力を重ねまして適切な保護に努めてまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 そうそう、だからそういった努力を重ねておられるんですよね、局長。だから、個体数の管理に努めるという言葉は入れても全然問題ないんじゃないですかと申し上げているんです。
 今局長がおっしゃったとおりなんです。難しいけれども、いろんな推測とかの方法で個体数の管理に努めておられるんですよね、頑張ろうと。だから、その文章は全然入っていてもおかしくないんじゃないですかと申し上げているんです。正に努力されているとおっしゃったんだから、だから基本指針考えるときに個体数の管理に努めるという言葉を入れるというのは、今答弁いただいたので入れてください。お願いいたします。
 次、科学委員会と広域協議会の関係ですが、広域協議会の中には自然保護団体の参加が明記されているんですが、科学委員会にはその記述がないんです。これ、何か意図があったりするのか、科学委員会に自然保護団体の方が有識者として入るのは問題ないのか、そのことについてお答えいただけますか。ちょっとスピードアップしてください。
○政府参考人(冨岡悟君) 広域協議会は、関係行政機関、利害関係者、自然保護団体等の連携の下で広域指針を作成するために設置するものでありまして、言わば全体の協議会でございます。科学委員会は、この中で専門的知見による科学的な評価、検討に基づき広域指針の作成について広域協議会に助言する機関として設置するものでございます。
 そういう趣旨でございますので、科学委員会の構成員については専門的知識を有するか否かという観点から記述しているものでございまして、団体の方を排除するという趣旨では毛頭ございません。
○福山哲郎君 排除する意思ではないということは、自然保護団体の中で有識者で科学的に専門家だと認められれば排除されないということでいいんですね。
○政府参考人(冨岡悟君) 専門的な知見を有するかどうかで判断しますので、排除されないということでございます。
○福山哲郎君 その次でございます。
 国の役割のところでございますが、実は国の役割で、地方環境事務所、環境省が今一生懸命対応している地方環境事務所についての役割が明確になっていません。国の役割について言及があるんですが、この地方環境事務所はどのような役割を担う予定なのか、担わせるつもりなのか、御答弁いただけますでしょうか。
○政府参考人(冨岡悟君) 地方環境事務所は国の組織でございますので特に書き分けてはないわけでございますけれども、この広域計画の策定といった場面におきましては極めて重要な役割を果たすべき組織だと認識しております。そういうことで、今後ともこういった策定に当たりましては、地方環境事務所の関与、協力につきまして督励してまいりたいと考えております。
○福山哲郎君 実は、国の中に地方環境事務所が含まれることは私も分かっているつもりです。しかし、その地方環境事務所がどういう役割を地域で果たしていくのかについて実はあいまいな部分、見えてきません。
 環境大臣の実は所信にも、「地方環境事務所では、それぞれの地域のあらゆる方々とのパートナーシップを強化しつつあります。」とあります。実は、この役割は非常にこれから大きくなります。特にこの鳥獣保護法上の管理上では大きくなるので、もう少しこの地方環境事務所の具体的な役割について今後基本指針において言及をしていただくように御努力いただけませんでしょうか。
○政府参考人(冨岡悟君) 地方環境事務所の役割につきましては私どもも極めて重要と考えておりまして、その具体的な役割をどうするかについて、なお検討してまいりたいと考えます。
○福山哲郎君 それから問題は、例の地域での人材養成でございますが、人材養成について、国がやっぱりある種のイニシアチブを持って、こういう形で人材をつくっていくんだという指針みたいなものがないと、都道府県任せではなかなか人材というのは養成されないと思うんです。非常にこれは専門的な問題なので、それについて環境省の今のスタンスは、どうも人材データの収集、把握のみで、具体的な仕組みは都道府県だというようなスタンスで、私はこれではなかなか人材養成はできないと思っているんですが、このことについてはどうお考えですか。
○国務大臣(若林正俊君) このたびの基本指針案を検討するに当たりましては、御指摘がありましたような人材育成に関する分科会を設置をいたしておりまして、積極的にこの問題に取り組むように努力をしているところでございます。
 今回の基本指針案では、人材育成確保にかかわる内容につきまして、具体的には、専門的な知識や技術を有する人材を確保するためのシステム、仕組みをつくる、研修による人材を育成をしてその水準を高めていく、狩猟者の資質の向上を図る、鳥獣保護員の充実をするなどについて盛り込んでいるわけであります。
 特に、広く専門人材を確保する仕組みとして、行政関係者のみならず狩猟者や農林水産業関係者も対象として、鳥獣保護管理に関する専門的知識及び技術などを有する人材を登録をいたしまして、地方自治体等がこの登録されたる人材を活用できるような仕組みを検討をいたしているところでございまして、登録をいたしました人材については研修などによりまして更に資質の向上を図っていくというようなこととしているところでございまして、このような取組を通じまして、広く専門的な人材を確保、育成し、有効に活用するような仕組みを考えていってはどうかと、こう思っています。
○福山哲郎君 人材を養成するというんではなくて仕組みを考えるという御答弁いただいたので、そこはよろしくお願いします。
 あと二つ聞いて終わります。
 一つ、岡崎委員が前国会でも主張されましたとらばさみを含めた危険なわなの禁止ですが、ワーキンググループでもこれはやっぱり禁止していく方向で考えた方がいいというような話が出ています。このことについて、やはり基本指針でもう禁止すべきであると思いますが、そのことについてお答えください。
 それからもう一個、愛玩飼養についてメジロ一種だけは認めるとしています。メジロだけ一種だけ認めるのは何でなんだと。愛玩飼養は鳥獣のワーキンググループでも全廃すべきだという議論がありますし、このメジロは、実は密猟の取締りで押収野鳥の中で一番多いのがこのメジロでございます。このメジロだけ一種だけ愛玩で認めるのは実はおかしくて、全廃にするべきだという意見が強いんですが、この二点についてお答えをいただいて、済みません、最後は駆け足で細かくなりましたが、私の質問を終わります。どうかよろしくお願いします。
○政府参考人(冨岡悟君) まず、とらばさみについてお答え申し上げます。
 とらばさみにつきましては、ワーキンググループの検討の中で全廃すべきとの意見があったというふうに報告書に記されておりますが、基本指針への記載への方向性としては、「鳥獣保護の観点から、現行においても危険な構造のとらばさみについては使用禁止としているが、今後、さらに登録狩猟においては使用禁止とする。」と、かようにワーキンググループの報告書でございました。そういうことで、この基本指針におきましては、とらばさみについては狩猟では禁止することといたしております。
 それから、それに加えまして、とらばさみの技術的な内容につきましては、ゴムを装着し衝撃を緩和できる構造を有するものであるとするような方針も出しております。
 次に、メジロでございますが、実は先生御案内のように大変長い歴史があるわけでございまして、昭和三十二年の鳥獣審議会に始まりまして、それから五十三年の自然環境保全審議会答申、こういったものでこういうものは廃止に向けてというふうな意見が出されておるところでございます。こういうことを考慮しまして、昭和二十五年には七種類認められておりましたが、五十四年には五種、そして五十五年には四種類、そして平成十一年には二種類まで減らしてきたところでございます。
 今回は、自然環境保全基礎調査におきましてホオジロの生息分布域が三十年間で変化が見られないのに対し、メジロは若干拡大しているといったような傾向がございました。それから、愛玩飼養目的の年間捕獲数がホオジロはメジロと比較して少ないといったこと、これを勘案しまして、今回ホオジロを愛玩飼養のための捕獲対象種から外すことといたしました。
○福山哲郎君 簡単にしましょう。
○委員長(大石正光君) もっと端的にお答えください。
○政府参考人(冨岡悟君) はい。
 それで、なお、メジロにつきましては、通常国会におきます法律改正を受けまして輸入者に足輪の装着を義務付けまして、これにより国内での違法捕獲を防止することが図られることになります。
 今後、こういうふうな対策を講じながら、愛玩飼養につきましてはメジロの保護に好ましくない影響を与えることがないよう、メジロの生息状況及び飼育状況を注意深く見守りまして対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。


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