03/25

2008

第169国会 参議院 環境委員会 2008年3月25日


地球温暖化問題(ポスト京都、G20等)

○福山哲郎君 福山でございます。
 大臣、副大臣、皆様におかれましては御苦労さまでございます。今日は三十分しかないので、もういきなり本論に入らせていただきたいと思います。
 温暖化の問題については、随分、佳境に入ってきたというか、洞爺湖サミットを目前に政府内の動きも活発化をしていると思いますし、また、つい先日でございますが、予算委員会のさなかに三月の十四日から十六日まで千葉でグレンイーグルス対話の閣僚級会議がありまして、鴨下大臣も御出席をいただいたということで本当に御苦労さまでございます。
 私も当時、ブレア・イギリスの前首相とも個別にお目にかからせていただいて温暖化に対するかなり強い決意をもらいました。なかなかリーダーシップがあって、EUを引っ張っていく決意もあって、なかなか政治の力というのは大きいなと思っておりましたが、鴨下大臣はバイではブレア前首相とはやられなかったんですよね。要は、会場でということですよね。是非、大臣にもブレアばりに引っ張っていっていただきたいと私は期待しておりますので、よろしくお願いします。
 本論に入ります。今月初めに政府は国連の条約事務局に非常に重要なポイントになります二〇一三年以降の温室効果ガスの排出削減の枠組み交渉に対する日本提案を提出をされました。主要検討項目として八つの提案がなされています。私も手元に持っておりますが、相変わらず、長期目標については世界で半減ということで、我が国の総量削減目標については言及がありませんでした。法的拘束力についても、法的拘束力のない共有されたビジョンという、何を言っているんだかよく分からない提案がなされておりました。
 で、二〇五〇年、現在より半減というのは、安倍総理のときからもうずっと日本のポジション変わらないんですが、それ以上にはなかなか前に進んでいないと。私はこの議論をもう大臣と何度もやり合っているので、大臣ももう耳にたこができて嫌だと思いますが、国連の条約事務局に対する日本提案というのはやはり二〇一三年以降の枠組みについて非常に重要だと、ましてや洞爺湖サミットで議長を務める日本についてはこの提案をベースに議論がスタートするのではないかと私は思っておった関係上、若干失望をしておりました。なぜ我が国の長期目標、せめて五〇%以上削減と何らかの形で言及がなかったのか、大臣、お答えをいただけますでしょうか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今月、国連事務局に提出した次期枠組みに関する提案について我が国は、今先生おっしゃったように、各項目ございますけれども、要約しますと、気候変動枠組条約の究極の目的の実現には、世界全体で長期的な排出削減のパスを共有することが必要であり、その前提として目指すべきビジョンを共有することが必要と、こういうようなことをまず申し上げて、その後に、そのビジョンに基づいて地球全体での実効性のある排出削減が図られるよう、世界が協調できる中期のピークアウトに向けた方策及び長期の対策を検討すべきと提案したわけでございます。
 この提案については、長期目標を設定する目的は、各国が今後の課題を共有する上で認識を共有することにあり、長期目標は次期枠組みにおける中期目標とは異なり、法的拘束力のない共有されたビジョンに位置付けていると。まあ何言っているか分からないかも分かりませんけれども。
 なお、我が国の長期目標につきましては、これは今後の国際交渉を見極める必要がありますが、日本の目標を打ち出す時期が来るというふうに考えておりまして、必要な検討を今鋭意進めております。
○福山哲郎君 大臣自ら何言っているか分からないとおっしゃったのがもうそのとおりでございまして、中期目標も長期目標とは何か今関係ないみたいな、関連しないみたいなこともおっしゃいましたし、さらには日本の長期目標、削減目標についても検討中だと。私は去年の十月の十六日からずっと実は待ち望んでいて、ずっと検討中、検討中と言って、もう洞爺湖サミットまで目前になっているという状況でございまして、本当にそれでいいのかなと。
 まさに、大臣おっしゃられました中期目標もここに書いてあるんですが、主要排出国によるセクター別積み上げ方式の国別、いいですか、総量目標の設定方法を検討と書いてありまして、国別総量目標の設定方法を検討するというのは削減目標ではありません。つまり、国で一体どのぐらい出すんだということの話にはなりますが、実は中期目標のところでも削減という言葉がありません。これやっぱり、こういう状況でどう洞爺湖サミットをリードされるおつもりなのか。私にとっては、なかなか、大丈夫かなと失礼ながら感じているところでございまして、国の総量削減目標も、結局これ半年間出てきていないわけです。
 もう大臣はよくお分かりですから、私は大臣をこれで責める気はないですが、大臣は、年内にと実は去年の秋には言及をされたと。総理も、作るんでしょうということを、作ればいいんでしょうという御議論もされたと。ところが、現実問題として政府内の調整が付かずに、結局、条約事務局への提出の文書も、まさに大臣が言われたように、大臣すら訳が分からぬと言っているんだから、条約事務局も訳が分からぬでしょう。これで一体どう議長としてまとめるのかということについて、まあ幾ら言っても変わらないんで、僕も何か言うのもせんないんですが、大臣、いかがですか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 私の認識では、先生がおっしゃった国別総量目標は削減目標と同義だというふうに考えています。
 ですから、削減目標については、これは負担の公平性を確保するという観点から、セクター別アプローチと、こういうようなことを提唱しておりますけれども、削減可能性を積み上げて主要排出国間で比較、分析するという方法で検討をすると。目標の合理的、客観的な相場観を形成すると、こういうようなことにはこれは資するものだというふうに思っております。
 また、加えまして、我が国の国別総量目標については、これは国内で必要な検討作業を精力的にやっているところでありまして、すべての主要排出国の参加や公平性の確保を念頭に、国際交渉の状況を見つつ、いろいろとこれから国際会議がございます、特にG8の環境大臣会合あるいは最終的には洞爺湖のサミットがありますし、同時期にMEMがありますので、そういうようなことを踏まえつつ、これは私の考えとしては早めに明確に出したいというふうに思っておりますし、何よりも、そういうようなことで明確な姿勢を示すことが、日本がサミットにおいてリーダーシップを取ったというあかしになるんだろうというふうに認識しております。
○福山哲郎君 いつも大臣とはここまでは大体共有できるんですが、済みません、経産省からも今日は副大臣、お越しをいただいていますが、先ほど環境大臣が言われた総量目標でございますが、中期計画の国別総量目標は削減目標と同義だと今、環境大臣はおっしゃられました。私も同義だと思っているんですが、経産副大臣も同義ということでよろしいですよね。
○副大臣(新藤義孝君) 基本的には今、環境大臣がおっしゃられたことのとおりだろうと思っておりますし、現状の京都議定書においても、削減目標ではなくて総量が、目標が記述されているわけですね。それは一九九〇年比でマイナスになっているから削減だということなのであって、我々は世界中でこの排出量をどうやって削減するかという目標の下で、何年までにどれだけのものを、量にしますと決めているわけですから、これは総量目標と削減目標は同意義であると、このように理解をしております。
○福山哲郎君 ありがとうございます。
 これも環境大臣とよく議論している話で、環境大臣は理解していただいているので、もう一度確認したいんですが、昨年のバリのオールドAWGでは、IPCCの二五から四〇%削減が二〇二〇年までということを、批准国はそのことを認識しているということについては合意をしました。
 つまり、今二〇二〇年について日本はまだ何も中期目標を定めていないわけですが、この二五から四〇のオールドAWGで認識を共有化したことについては、この提出文書はあるけど、条約への提出文書はありますが、そのAWGの合意はまだ残っているというふうに考えてよろしいですね。その確認はさせてください。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今お話しになった数字は、これ京都議定書に基づくオールドAWGのバリでの結論文書において、IPCCのシナリオに基づいた場合、先進国がグループとして削減する必要がある幅を二〇二〇年までに一九九〇年比で二五から四〇%の範囲で削減することが必要であるというふうな指摘をしていることを認識すると、こういうようなことでありまして、この認識を踏まえて今後、国際交渉が進められることとなりますが、国別の目標は本オールドAWGの交渉の成果そのものであり、今後、交渉を通じて目標が設定されていくものであります。
 日本提案はバリ合意を踏まえて、主要排出国の参加や公平性の確保を念頭に国際交渉を進めていくために提案していくものでありますから、おっしゃるとおりに、オールドAWGにおける二五―四〇という数字を認識するというようなことはそのまま生きているということでございます。
○福山哲郎君 南川さん、どうぞ、手を挙げました。
○政府参考人(南川秀樹君) 私ども事務方、各省と連絡を取っておりますけれども、そういったAWGでIPCCが指摘していることを認識するということについては共有の理解、共通の理解があると考えております。
 ただ、委員御指摘のとおり、日本が三月七日に提出しました新AWGサブミッションでございますけれども、これはあくまで今回の三十一日から始まりますAWGが、要は今後二〇〇九年末に向けてどういう段取りで何を議論していくかということを決めるための素材を出せということでございます。したがいまして、その作業対象項目とか作業の進め方とか作業スケジュールとか、そういったことを中心に出せということで注文が来ておりますので、少し具体的には日本としてどういう対策を取るか云々の問題とは違うことが要望されているということから、恐縮ですが、若干の認識のずれが出ているのかなと考えております。
○福山哲郎君 分かりました。ということは、このAWGへの提出文書はそのまま、もちろんなんですが、このまま移行してサミットでの議長の提案というふうに直接にかかわるわけではないということを今、南川さんはおっしゃったんだと思います。
 しかしながら、若干懸念するのは、今回の三月に行われたグレンイーグルスの対話の閣僚級会合において日本が議長として提案されたことはほとんどこのことと変わらないんです。こういう実態があるから我々としては、若干今の南川さんの話が少し、ちょっと懸念を持たざるを得ないというのが実態だと思いますが、これ別に事務方に言ってもしようがないですが、事務方からさっき答弁があったので、もし南川さん、お答えいただければ。
○政府参考人(南川秀樹君) 二週間前の千葉での会議でこのセクトラルアプローチの問題について日本が問題提起をして、それについて突っ込んだ議論がされたことは事実でございます。
 ただ、私どもとしては、特に鴨下大臣がその基調講演の中で、まずもってこれは、セクター別のアプローチというのは、日本は国別総量を掲げてやるんだということに何ら変わることはないんだと、その方法論の一つであって、これについては国環研など様々な研究がございますから、それを集めて、むしろ世界でオープンにシンポジウムをやろうじゃないかということで、そういったワークショップをやることで世界的に議論をするということで、すべてを、何かを隠して進めようというんじゃなくて、オープンにして国際裏でその公平性の議論をしようじゃないかということでございます。そういう意味で、私どもとしては今回のそのサブミッションの提出について、それをずっと引っ張って、それがCOPのまとめを遅らせるような、そういったことにしてはならないと認識をしております。
○福山哲郎君 遅らせることはならないと認識をしていただいていることは評価をしますし、よろしくお願いしたいと思いますが、私は、実は今日のこれまでの質問の中で一度もセクトラルアプローチという言葉は使っていません。まだ一回も多分出していなかったはずです。それから、何か隠し事をしているという話も一度もしていません。逆に、南川さんが意識されればされるほど何かあるのかなと思ってしまいますが、まあそんなつまらないことはやめておきましょう。
 三月の十九日、経産省は長期エネルギー需給見通しの案を発表されました。これは作業大変だったと思いますので、そのお力には大変敬意を表したいと思いますが、二〇二〇年時点で最大限導入ケースをこれで見ても、CO2は九〇年比三%程度しか削減できないとなっています。これは三月の十九日の経産省の長期エネルギー需給見通しの中身でございます。
 先ほどの話は、二〇二〇年は二五から四〇という、オールドAWGである種合意をされた認識に基づいて二〇二〇年はやりたいというふうにおっしゃっておられました。ところが、片方でこの時期に出てきた長期需給見通しだと九〇年度比三%しか削減できないとなっていると。これは一体どういうことなんだと。単純に考えても、そこの調整は一体どうするんだというふうに思います。
 今後のサミットに向かっていくときに、今、鴨下大臣は、日本も中期目標、長期目標を出すことが責任だとおっしゃっていただきました。もうそのとおりだと思いますが、実際に経産省の需給見通しでは三%程度しか削減できないと言っています。それも最大限です。まさか洞爺湖サミットで我が国も最大限三%ですと表明するわけではないと私は思っているんですが、これ環境大臣と経産副大臣、両方に御答弁いただきたいと思います。
 どちらでもいいです。じゃ、鴨下大臣。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今のエネルギー起源のCO2について省エネ、新エネに関して技術的なポテンシャル、これを一定の仮定を置いて試算した一つの見通しだというふうに私どもは考えています。加えて、環境省が目指しているものは、低炭素社会への転換に向けた削減見通しについては、これ個々の対策技術の導入ポテンシャルだけではなくて、例えば都市や交通の在り方などの抜本的な見直しや、国民、事業者の行動の変革、排出削減を進めるための政策手法の在り方、こういうようなことをすべてを総合して考えると、こういうような認識でありますから、その中の一つの、例えば省エネ技術と、こういうようなことに関しては今先生おっしゃったことなのかなというふうに私どもとしては認識をしているところであります。
○副大臣(新藤義孝君) 大変微妙なところだと思うんですが、私どもは、これは正確に言葉を選びますと、先ほど先生がおっしゃったようなオールドAWGのこの指標は二五%から四〇%削減する必要があると指摘していると。で、それを認識していると。しかし、これは先進各国がこのシナリオに沿ってIPCCのシナリオに沿って削減することを合意しているわけではないんだと。また、IPCCにもいろんなシナリオがあるというのは先生も御承知のとおりだと思っております。
 私どもが今回出しましたこの長期エネルギー需給見通しは、これは三年に一度程度の改定で、今回十三回目と。そして、最大限の技術開発をやって最大限の努力を行った場合にこれだけの効果が得られるということで、エネルギー起源のCO2につきましては一九九〇年比三%削減する見通しだと、こういうことでございますが、いずれにしても、これに加えて新たな技術革新だとか更に努力を行って、またセクター別アプローチですとかいろんな工夫をして、更に削減を努力しようと、こういうことではないかなと私は理解しております。
○福山哲郎君 これね、政府のやり方の問題なんですけど、今、目達計画が閣議決定されようとしているんですよ。これで第一約束期間六%何とかしますという議論をようやくしていて、それに対してもう今できないんじゃないかと言われていると。洞爺湖サミットには、今申し上げたように、オールドAWGの中で、合意の中で二五から四〇ということを認識してやるんだと、さっき大臣も確実にそうおっしゃられた。ところが、同じ時期に長期需給見通しが出てきて、これには最大限で三%しか削減できないとおっしゃっていると。
 一体これは、我が国の立ち位置というか、我が国は一体どういうポジションに今いるんだと、これ世界中から見ても分からないですよ。だって、僕ら国内にいて分からないんだから。これ一体どういう交渉をしようといって、またどういうふうに洞爺湖でこれは議長がリーダーシップを取ろうとしているのか、私は本当に分からないんですね。
 新藤副大臣のおっしゃったことは、経産の立場でおっしゃればそれは分かると。長期需給見通しでいえば三%だと。あとはいろんな技術革新等をしていかなきゃいけないというのは分からなくはない。分からなくはないけど、もう二月とか三月後に日本のポジションをはっきりしなきゃいけないのに、まさかこれ三%だというんじゃないかなといって、私はどうするのと思っているんですけど。これ、答え求めてもしようがないんですけど、大臣、どう思われます。
○国務大臣(鴨下一郎君) 多少繰り返しになりますけれども、エネルギー起源のCO2については、今経産省の試算としてはこういうような数字があると。これは一つの試算でありまして、トータルでいうと、我々は二〇二〇年までには、単なる今の技術水準を延長線上で延ばせばそれでかなうという数字じゃありませんから、例えていえば徹底した新技術、イノベーションを進めるというようなことと、加えて、例えばCCSのような新たな技術を導入するとか、こういうようなことのすべてを導入してやるというようなことで、そちらの方については我々がしっかりと全体像を組み立てて、そして世界に向けてそれなりのメッセージを発信したいと、こういうふうに考えているわけであります。
○福山哲郎君 恐らくもう時間がないので、もう最後残っていた、最後にしていた質問をあえて意見として申し上げますと、二月の二十二日に地球温暖化問題に関する懇談会を総理が立ち上げられました。これはいろんな温暖化に対する協議をすると。三月の六日に国内排出量取引制度に対して環境省が研究会みたいなものを設置をしました。三月の七日に経産省が地球温暖化対応のための経済的手法研究会というのを設置をいたしました。
 これ、洞爺湖サミットを目の前に、こんな三つつくって用意ドンで走らせて、どうやってまとめるんですか。今の長期需給見通しと目達計画と、そしてこの条約に対する意見の表明も含めて、相変わらずみんなばらばらに走っている。それぞれがそれぞれ言いたいことを言っている。最終的にまとめに上がったときには調整が付かなくて、さっきまさに大臣が言われたような、何を言っているのか訳の分からないことを言っていると。これどうやって議長を務めるんだというのが、もうさっきから同じことを言いますが、私の認識です。ただ、ちょっと今日聞いておきたいことがあるので、そのことについては問いません。
 さっき申し上げたグレンイーグルス対話、三月十四から十六日の問題ですが、これに対する、環境大臣、本会合の評価についてお述べをいただけますか、短めにお願いします。
○国務大臣(鴨下一郎君) 二日間にわたって各環境大臣が集まって議論をしたわけでありますけれども、私は、ポスト京都のフレームワークについては、例えばさっきセクター別アプローチの話と、第一日目に少し誤解がありました。それを受けて私は次の日の基調講演の中で申し上げたのは、共通だが差異ある責任と各国の能力と、こういう原則がまずあって、そしてその後に、仮に言えばセクター別な積み上げという一つの議論もあるんだと、こういうような話で、多分多くの国の大臣方は納得してくださったというふうに私なりには思っています。
 ですから、まず日本がしっかりと示さなきゃいけないのは、セクター別アプローチというのが、これがいわゆる国別総量目標に代替するものではないんだという、こういう認識をしっかりと持っていただけたというふうに思っておりまして、まあ方向性としては私はそれなりにこのグレンイーグルス対話は成功裏に終わったと、こういうふうに認識をしております。
○福山哲郎君 まあ、鴨下大臣は正直な方ですから非常に難しい言い回しをされましたが、誤解があったことは間違いないんですが、十五日午前の会合後、議長総括で、甘利大臣がセクター別アプローチについて有効性について共通認識を得たと発言されたと報道されていますが、その認識に変化はあったのかなかったのか、その認識はもう変えられたのか、そこは副大臣、いかがでしょうか。
○副大臣(新藤義孝君) これは、いわゆる共通だが差異ある責任、これがセクターアプローチの中でどのように体現されるか、ここに多少の誤解が出たと。そして、引き続いて甘利大臣も、南アフリカ、それから中国、オーストラリア、いろいろと懸念を表明された大臣ともバイの会談を行いまして、各大臣から、日本の立場、またセクター別アプローチの理解は進んだと、このようなお答えもいただいております。
 いずれにいたしましても、このセクター別アプローチがすべての主要排出国にとって納得できる、また有効なアプローチであるということを私たちはしっかりと説明していかなくてはならないんじゃないかと、このように思っております。
○福山哲郎君 先ほど鴨下大臣が言われたセクター別アプローチと総量削減目標は別だと、総量削減目標があった上でだということに関しては新藤副大臣も同じ御認識ということでよろしいですね。
○副大臣(新藤義孝君) それでございまして、国別総量目標はこれはこれでもう設定すると中期目標にも書いてあるわけですから、しかしその手段としてのセクター別アプローチというものを追求していこうと、こういうふうに私は理解しております。
○福山哲郎君 報道によれば、非常に日本のまとめ方について不満が各国から出されたと。例えば、事前準備したG20のバックグラウンドペーパーにセクター別アプローチに対して非常に強調して書かれていたところがあったこととか、議長としてのまとめのときに、セクター別アプローチの重要性について議論をしたいという問題提起があって、重要性について議論をしたいというような形でほかからはいろんな意見が、懸念や反対の意見があったと。また、議長サマリーに対しても、先ほど申し上げましたように、共通の理解が得られつつあるというふうに取りまとめたことについて、そういったような議論を全く反映していないというようなことが実は各国の閣僚や大臣、閣僚から意見が表明をされたと。
 先ほど、若干の誤解があったというふうにおっしゃいましたが、これはやはり国内でやられた会合だから実はこれだけ報道で中身が明らかになります。この実は会合の回し方の問題にしても、やっぱり本当に途上国やそのほかの閣僚に不信感が残ったのか残らないのかも含めて、私は洞爺湖サミットに向けて非常に懸念を持っているところでございます。
 先ほど、鴨下大臣も新藤副大臣も、それぞれバイでやって誤解を解いて理解が深まったという表現があったというふうに言われましたが、それが本当に真実であって各国にいろんな形での理解が深まることを私も願っていますが、やはり洞爺湖サミットではこのような形の議論の進め方についてはできるだけ慎重にお願いをしたいというふうに思っているところでございます。
 鴨下大臣、どうですか。
○国務大臣(鴨下一郎君) 今先生おっしゃるように、経緯については、多分、報道されていることもかなりの部分、事実だろうというふうに思います。
 そういう中で、会議は二日ありましたから、あの二日目のところでそれぞれ、甘利大臣も私も含めてですが、単純にセクター別アプローチということだけ日本が申し上げているんではないと、こういうようなことについてきちんとした説明をいたしまして、まあ私も南アもドイツも、それからブラジルも、そしてイギリスも、そういうような方々と立ち話のような形で議論をしました。そういう中で、一つの積み上げの方法論としてセクター別の言わばベンチマーク方式のようなものについてはそれなりに私は科学的な根拠があると思います。
 ですから、それはそれとして、しかし国別総量目標ということ、あるいは何度も申し上げますけれども、共通だが差異ある責任と、こういうような基本原則は絶対に揺るがないんだと、こういうようなことは、これから幾つかの国際会議がありますけれども、その中でもきちんと申し上げて、しかし日本なりのリーダーシップを取れるような形での発言も加えてやっていかなければいけないと思います。
○福山哲郎君 ありがとうございます。是非、御努力いただければなというふうに思っています。
 先ほど申し上げましたそれぞれの経済的手法に対するまとめにしても、先ほど大臣がおっしゃられた国別総量目標がまずありきだという話は、我が国が国別の削減目標を提示をしなければ、それは幾らこの委員会の中でそう言っていても国際会議の中ではなかなか説得力を持ちませんので、そのことについて早急に結論をお出しいただきますことをお願いいたしまして、時間になりましたので質問を終わらせていただきます。
 ありがとうございました。


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