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2011

ダボスから帰国する政府専用機の機中にて


金曜日の夕刻、参議院本会議後すぐに出発。往復約30時間、ダボス滞在わずか6時間でしたが、とても有意義な出張になりました。
素晴らしい雪化粧をした山の景色や美しい街並みをはじめ、数日間滞在したい気持ちになりました。

まずは、緒方貞子さんのモデレートで有識者会合が行われました。
出席者はアナン前国連事務総長、スティグリッツ教授、グリアOECD事務総長、ホックフィールドMIT学長、バロウITUC書記長等々、著書やテレビ・ニュースでしか見られない方々ばかり。総理が「開国」と「最小不幸社会」について簡単にプレゼンテーションされた後、それぞれにご発言いただきました。

ダボス会議のルールで誰が何を言われたかは詳細に記せませんが、代表的な意見をいくつか挙げると、
曰く、
「日本の提唱している人間の安全保障という概念はとても重要。日本の開国を期待。」
「開国における意識改革やヒトの移動が重要。」
「インド、ASEAN、中国とのFTAをバイだけでなくマルチでも目指して欲しい。」
「WTOドーハラウンドをまとめることを日本が主導して欲しい。」
「総理の最小不幸社会のコンセプトは非常に興味深い」
「日本のエネルギー効率の高さ、技術力の高さは、今後、資源価格が上昇する場面で日本の優位性が発揮できる。」
「地球温暖化問題に関して中国、韓国と連携しアジアのモデルを。」
「成長戦略と法人税減税を高く評価する。」
「日本人の閉鎖的な部分をビジネスや人の頭の中まで開放して欲しい。」
・・・

さすがによく日本をご存じで、日本の将来に向けた濃密な議論をしていただきました。総理は真剣な表情で耳を傾け、最後に今後も遠慮なくアドバイスが欲しい、と挨拶。
「ダボスの母」と呼ばれている緒方貞子さんのコーディネートの良さにほれぼれしました。

続いていよいよ演説会場。
会場の聴衆はほぼ一杯。とはいえ、「一杯だった」とはマスコミは書いてくれません。もし少なかったら、おそらく「日本は相手にされていない」と報じられたと思います。やや安堵しました。
約20分の演説。会場の空気は決して悪くない。ダボス会議では、国家のリーダーとして初めて後方の大スクリーンにキーワードと映し出すという工夫もしました。最後は万雷の拍手。立ち上がる人もいました。シュワブWEF会長とのやりとりも笑いあり、拍手ありでほとんど聴衆は席を立ちません。総理が演説を終え会場の外に出ると、何人もの人々から「すばらしいスピーチでした。」と握手を求めて来られました。もちろん外国の方々がほとんどです。

すぐさまジャパンランチの会場へ。ここも80名超の参加者でぎっしり。シュワブ会長主催で、かつモデレーターはあのカルロス・ゴーン氏。
始まった途端、総理に対する質疑が止まらない。総理は時には真剣に、時には笑顔で答えられ、とても和やかに食事が進みました。総理は答えっぱなしでほとんど食事は手つかず。最後も万雷の拍手で終了。これまたゴーン氏の話しぶり、仕切り方はお見事。やはり、経験と実績、すべての要素に人間力を感じます。

続いてジャパンセッションでは冒頭挨拶のみ。
ジョージ・ソロス氏との会談では、総理が関心の強い森林、植物の話で大いに盛り上がりました。ソロス氏は、投資家としてよりも、最近は地球温暖化対策のためにインドネシアの森林保全に熱心に取り組んでおられます。藩基文国連事務総長の気候変動パネルのメンバーの一人でもあります。

そして早々に帰路へ。
帰国するや否や、前原外相からエジプト情勢報告、霧島連山の噴火、各地の鳥インフルエンザについて報告を受けました。さらには、明日からの予算委員会のため勉強会も開催。

最後になりましたが、今回のダボス会議出席にあたっては、三菱商事・小島会長、武田製薬・長谷川社長、多摩大学大学院・田坂教授に格段のお力添えをいただきました。
心から感謝申し上げます。