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2007

第166国会 参議院 厚生労働委員会 2007年6月21日


社会保険庁改革関連法案、年金問題

○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。
 私も、峰崎委員に引き続きまして、六月六日以来、質問をさせていただきます。
 冒頭、少し残念なことだけ申し上げます。
 私、六月六日にここで質問をさせていただきました。実は、三千件のサンプルの調査も含めて結果を出してくださいと言ったのは、まあ順次ですが出てまいりましたが、あの時点から二週間たってもいまだに私の求めた資料が出てきていないものが幾つかございます。そのことについては速やかに出していただきたいということをまず冒頭お願いをして、スタートしたいと思います。
 我が党の委員の高尚な質問が続いたんですが、済みません、私はちょっと、若干下品でございまして、こだわっていることが幾つかあります。
 この間も柳澤大臣と、統合か突合かの議論をさせていただきました。自民党が名寄せをやる、一年以内にやると。大臣は明確に私に、名寄せというのはある種突き合わせることだから突合だとお答えをいただいて、その後に通知をして、違う場合には返答をしていただいてだから、統合は一年以上掛かるという御答弁を私はいただいたというふうに思っております。そのことの確認は、大臣、よろしいですね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) そのとおりでございまして、私どもは、いわゆる今委員の言葉で言いますと突合、名寄せですね、別の言葉で言えば名寄せ、これを来年の五月一杯で終えて、そして六月からお知らせをしてという段取りでございます。
 しかし、それが長々と掛かるかといえば、六月から八月にかけて私どもお知らせをいたしますけれども、今日における国民の皆さんの関心の高さ、それからまた我々の方も前回の基礎年金の番号の導入時と比べてより多くの情報を差し上げることになりますから、もっと的確な回答が迅速に返ってくるのではないかと、このように強く期待をいたしております。
○福山哲郎君 まあそれは早い方がいいと私も思いますが。
 実は、安倍内閣というか、最近、自民党がいろんなことを国民に伝えるときに随分誇大広告みたいなことが多うございまして、例えば障害者自立支援法、これも厚労省でしたけれども、自立支援だと言いながら、今年、方向性を実質的に変えるとか、今回の公務員制度でも、天下りを根絶すると行革大臣は大きい声で言われるんですが、いつの間にか総理の本会議の答弁は、押し付け的な天下りは根絶すると何か留保が付いてしまうとか、非常に事実とは少し異なることがあるのではないかと思っているんですが。
 お手元に実は自民党のパンフレット、年金の問題に対するパンフレットのコピーを送らせていただきました。これは第二弾でございまして、いわゆる菅直人前の厚生労働大臣に批判をしたことが大変評判が悪くてやめられて、第二弾を出されたんですが、ちょっと見ていただければと思います。
 まず、右側のポイント一というのを見ていただきたいと思うんですが、右側のポイント一は実は第一弾と同じことが書いてあります。第一弾と同じことで、見ていただきますと、「五千万口すべての名寄せを完了させます。」と書いてあります。これは、厚労大臣の先ほどの答弁と同じでございます。
 しかしながら、第二弾で新しく加わった文字が左側にあります。真ん中見てください、「消えたのではありません。」「基礎年金番号への統合が済んでいない件数なのです。」。次です、「政府・与党は今後一年間で全ての統合を完了させます。」。これね、自民党じゃないんですよ。「政府・与党は」と書いてあるということは、大臣、大臣も含まれているんですよ。
 先ほど大臣は、一年間では統合ではなくて突合だとはっきり私に御答弁をいただきました。やっぱりここは国民にとって確実にうそを伝えている。これは、第二弾もこれ、実は修正が必要なんですよ。つまり、第三弾、これが本当ですよというものが必要で、こういうことをするからこの年金の救済、いろんなことに対して国民の信用はなくなるし、安倍政権の支持率が、まあ変な話ですけど、落ち続けると。やっぱりこういうことは良くないと私は思います。何かどさくさに紛れて、言葉だからいいんだとかいって、いい加減なことをするからいけなくて。
 大臣、実は出ておられないので御存じないと思いますが、文教科学委員会がおとといありまして、総理が出席をされたんです。このときに、我が党の蓮舫議員に、この統合、突合の話を総理が聞かれて、総理は何て答えられたかというと、これは突合という言葉が分かりにくいということでございますので、基本的に、これは統合と突合ということについては意味が違うというのは我々もよく承知をしておりますが、意味が違うというのは承知しておりますが、国民の皆様にとっては、言わばこれは番号を突き合わせるという意味で、その方が表現が分かりやすいということを党が判断をしたのかもしれないと、このように思っているわけでありますと。つまり、意味が違うとは分かっているけれども、簡単に言えば、国民は分かんないんだから分かりやすい表現ならいいじゃないかということなんですよ。これ総理の、これ、とんでもない発言なんです。
 私は、本当はこういうのは予算委員会か何かで、総理も大臣も横にいていただいて、どっちが正しいかはっきりしてくれと言いたいんですが、今日はなかなか総理いらっしゃらないから、これ大臣に確認をするんです。この総理の答弁は間違っている、そして、この自民党の第二弾は、まあ菅さんで評判が悪かった第一弾に続き、これも間違っていると、このことを明確に大臣にはお認めをいただきたいと思っていますが、いかがでしょうか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) どちらのお話を申し上げていいのかあれですけれども、まず、総理は十分その区別が付いているということは今の委員の御発言でも私は裏付けられていると思います。
 このチラシと申すんでしょうか、これにつきましては、これは私は、今も委員もお認めになられたように、両方書いてあるわけですよね、結局。ですから、私は、この名寄せを完了させますという方を考えれば、そんなに大きな誤解と申しますか、そういうようなことにはならないんではないかと、こういうように思うわけでございますが、できればこれは同じ言葉を使った方がいいというふうには考えます。
○福山哲郎君 ごめんなさい、大臣、これ両方書いてあるからいいという、そんな単純な問題じゃないですよ。国民はこんなに不安なのに、こんな国民をミスリードするようなことを書いちゃいけませんし、同じ言葉を使った方がいいと大臣がおっしゃられたということは、どちらの言葉で同じ言葉を使った方がいいとお思いなんですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 完了ということを言っておるわけでございますから、私たちは、名寄せあるいは突合ということが選択されればより有り難かったと思います。
○福山哲郎君 ということは、大臣はこのビラは間違いで、訂正をするべきだとお考えだというふうに受け取ってよろしいですね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) こうしたものでございますから、これは故意に間違えるということではなくて、片方、完全に名寄せを完了させますと言っておるわけでございますから、先ほど来申すように、私としては同じ言葉遣いであった方がより良かったのではないかと、このように思います。
○福山哲郎君 これ、大問題なんですよ。言葉だからどうでもいいという話じゃないんですよ。一事が万事、こういうことが今の自民党政権では行われているんですよ。安倍内閣では行われているんですよ。これ、第二弾も強く訂正を求めます。今厚労大臣がこれは違うんだとお認めになったのですから、国民にこのことを示しては、自民党、これは国民にうそをつくことになります。ましてやこれは、政府・与党はと、政府という言葉が入っていますので、私は強くこのことについては訂正を求めます。
 もう一点、もう一点。実は麻生外務大臣が、またこれとんでもない発言をされているんですね。今もらっている人は関係ない、これ今の年金受給者です、今もらっている人は関係ないので、おたくらはまず電話しないでください。つまり、今の受給者に対しては、相談の電話をしないでくださいと麻生外務大臣が言われているそうです。年金もらっている人と、ある会場で挙手をして、聞きたい人が聞けなくなってしまう、なぜかというと、今もらっている人が電話をどんどんするとと。とんでもないですよね。政府は、だって、今の年金受給者から優先的に早く突合作業をすると言っているんですよね。この麻生外務大臣の発言も間違いだと柳澤大臣はお認めをいただけますね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は、麻生大臣の御発言がどういうところで行われたかということをつまびらかにいたしておりません。したがいまして、伝聞の形で委員が私に教えていただいたことについてコメントをするということはやっぱり差し控えるべきだろうと、このように思います。
○福山哲郎君 じゃ、分かりました。麻生大臣が言ったかどうかについては、事実関係もありますから伝聞では答えにくいと思いますが、今年金の受給者の方に電話をしないでくださいというメッセージは間違っていますよね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 電話が非常にふくそうしていることは事実であったというふうに思いますが、最近におきましては、十八日で五〇%近く行きましたし、十九日では五〇%を優に超えるというようなことになってございます。したがいまして、電話について麻生大臣がいろいろ御心配をいただいていたわけでございますが、そういう御心配はだんだん必要なくなっていると、このように認識をいたしております。(発言する者あり)
○委員長(鶴保庸介君) 福山哲郎君。
○福山哲郎君 委員長、委員長。えっ、指名していただいた。
○委員長(鶴保庸介君) もう指名しましたので。
○福山哲郎君 ああ、済みません。(発言する者あり)
 いや、大臣、私は、麻生さんが、麻生大臣が心配されたことを答えていただきたいわけではなくて、一般論として、今、年金を受給されている方が電話相談をされることについて、今はしないでくださいと言っていることは間違っていますよねと、そのことを確認したかったんです。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 実情は、私どもは年金の裁定というものは、本当にありとあらゆる情報をできる限り集めて裁定をさせていただいておると、こういうことでございまして、基本的にこの裁定を受けられている方については、その面で御本人も一応この裁定の基礎になっていることについては、だれかに、代理人に頼んだと、それで至急にもらいたいという動きに出られた方以外はまず大丈夫というふうな考え方を持っておりましたが、実際に五千万件の未統合の記録の中で年齢階層別に見ますと、受給をされている方の中にもそういう方々がいらっしゃる懸念があるということで、私どもとしては、今そこのところをまず手掛けたいと、このように考えているということはかねて申し上げているとおりでございます。
○福山哲郎君 いや、まず手掛けたいということは、今電話をしないでくださいということは、そういう発言自身は間違っていますねということをイエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) いや、それはそれぞれのお考えで言われている、そういう考え方で、裁定の基礎というものに対しては信頼が置けるではないかと考えることもあり得ると思うんですが、我々としては、今五千万件の年齢階層別のこの統計の結果から、そこから手掛けたいと、このように思っているわけでございます。
○福山哲郎君 僕ね、こんな言葉のやり取りやりたくないんですけど、でも、実はこれね……(発言する者あり)とんでもないですよ。やめろって、何言ってんだ。
 内閣が最重要、国民をこれほど不安に陥れている問題に対して、まず自民党のビラは第二弾も実はうそを書いている。内閣の一員の大臣が、今受給している方に対して優先的に突合しようと言っている最中に、あなたたちは電話で相談をしてもらっちゃ困るんだと言われている。そして、総理は、いいですか、突合と統合という意味が違うことは分かってるけど、国民にとっては、まあ突き合わせるという意味で、その方が表現が分かりやすいということが、党が判断したのかもしれないと、こんな無責任な答弁をしているんですよ。安倍内閣は一体これみんな何考えているんですか。
 これ、大臣、実際どう思われます。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 先ほど来お答え申し上げておりますように、麻生大臣の御発言について私はコメントを差し控えたいと思います。
 私どもは、裁定を受けられた方については、本当に御本人もよく御理解の上でそうした手続を進められたというふうに考えておりましたけれども、五千万件の実情ということから、それを最初に手掛けたいと、こういうように思っているということを重ねて申し上げる次第でございます。
○福山哲郎君 内閣の中で、やはりさすがにこの問題についての意思統一ぐらいはしといていただかないと、こんな発言があちこちで出たら国民は本当に混乱の極みですし、ましてや、政党からこんなビラが第一弾だ、第二弾だといって出てきたら、一体国民は何を信じたらいいんですか。で、先ほど、日経に出た今日の記事は事実ではないと言っているわけでしょう。もう何を国民としては出てくる情報を信じていいのか分からないじゃないですか。
 こんなことをぐちゃぐちゃ言っていてもしようがないので次行きますけれども、本当にこのビラについては、済みません、第一弾、第二弾に引き続きまして訂正を求めますので、自民党の皆さん、よろしくお願い申し上げます。
 社会保険事務所の中にある被保険者名簿等の保管状況についてですが、今年の五月の二日、地方社会保険事務局長あてに社会保険庁の運営部年金保険課長から、公印省略で公文書として調査をしろというのが出ました。その結果が現実に出てきているわけですが、少しお答えをいただきたいというふうに思います。
 各市町村で被保険者名簿の調査、保管があった市町村は幾つですか。
○政府参考人(青柳親房君) ただいまお尋ねのございました五月時点での国民年金の被保険者名簿の保管状況に関する調査の結果でございますが、現在、最終的には公文書による回答を求めておりますが、それに先立ちまして、電子メールによりまして提出のあった回答を取り急ぎ集計した結果を御報告いたしますと、保管があると回答いたしましたものが一千六百三十六市町村、全体の九〇%、そして保管なしと回答したものが百九十一市町村、全体の一〇%となっております。
 また、実際の名簿の保管件数につきましては、紙の媒体のままでの保管件数という回答は約三千五百七十万件、マイクロフィルムによる保管ということで回答あったものが約二千三百十三万件、それから磁気媒体による保管件数という回答があったものが約三千六百六十万件となっております。これらにつきましては、先ほど申し上げました公文書による回答を現在求めているところでございますので、その内容を精査した結果変わり得るものであることを御了解賜りたいと存じます。
○福山哲郎君 市町村の中で今、保管をしていなくて廃棄をしたのが百九十一市町村だと。じゃ、そこはないと。次にある可能性があるとしたら、御案内のように社会保険事務所なわけです。
 社会保険事務所内に残っている市町村分の被保険者名簿で、残っているものが各三百九の社会保険事務所である数が分かっていればお答えをください。
○政府参考人(青柳親房君) 社会保険事務所に残っている可能性のある記録といたしましては、被保険者台帳という形の記録でございます。
 これは、御承知のように、オンラインによって記録の一元化を図りました際に、いわゆる特殊台帳という形のもの、すなわち、特例納付の記録のあるものや前納という形で保険料を納めた記録のもの、あるいは一つの年度の中で納付のみならず未納あるいは免除等の情報が入り交じっているもの、こういうものは特殊台帳という形ですべてマイクロフィルムに保存するということにしたわけでございますが、それ以外の、言わば一般の台帳については原則廃棄という扱いを当時させていただきました。
 その点につきまして、ただ、その中にも結果的に廃棄の指示に従わずに台帳が残っているものがあるのではないだろうかということで、五月三十日までの回答期限ということで事務所から回答を受けておりますが、再度その内容について照会を行っている部分がございまして、現時点では、大変恐縮でございますが、何件という御報告ができないことをお許し賜りたいと存じます。
○福山哲郎君 青柳さん、答えた方がいい。持っているはずだから。
○委員長(鶴保庸介君) 速記をお止めください。
   〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(青柳親房君) 大変恐縮でございますが、ちょっと、私ども今のお尋ねは、そういうことで、本来廃棄すべきものが残っているのはどうなっているかというお尋ねかと存じますが、もし仮に先生からのお尋ねが、市町村から社会保険事務所に移管された被保険者名簿がどうなっているかというもしお尋ねであるとすれば、私ども、つまり本来市町村にあるべきもので、それが社会保険事務所に移管されているものはどうかというお尋ねであれば、紙によってそういった被保険者名簿が二十九市町村分、それから磁気媒体によりまして一市町村分が、本来市町村にあるべきものが社会保険事務所に保管されているものというのは確認をしておるところでございます。
○福山哲郎君 大臣、これ実は重要な数字なんです。初めて社会保険事務所から、市町村から移管されているものとはいいながら、紙であれ磁気であれ、二十九市町村と磁気のものが社会保険事務所に保管されている数が出てきたんです。この間、その前には、原則廃棄ですから、今調査中だってずっと答え続けているわけですよ。これ実は五月に調査をしているんです、五月に。二十九と一はすぐ数字出てきているんです。分かります。
 社会保険事務所の中に、市町村からの移管の名簿ということでは二十九市町村の紙と、それから磁気が出てきていると、今これ数字出してもらったんです。つまりそれは、社会保険事務所の中に紙媒体も含めてどのぐらい残っているかって、すぐやっぱり調査できるということなんですよ。分かります。
 青柳さんが最初私に勘違いをしたと言って答えなかったのは、三百九の社会保険事務所にあるいわゆる紙台帳やいろんなものは原則廃棄だから、どこの倉庫に何があるか分からないと。だから、それは調査は掛かっていますと、調査掛かっていて、時間掛かり過ぎていますと言っている話です。しかしながら、今、市町村から移管された紙の台帳と磁気についてはこんなすぐ分かるわけです。同じ社会保険事務所内ですよ、保管されているのは。
 いいですか、大臣。つまり、実は紙台帳がどのぐらい、廃棄されている前提かもしれないけれども、残っているのかとか、今マイクロ、どのぐらい数があるのか、本当は社会保険事務所は分かっているはずなんです。それを何で答えないのか。
 青柳さん、何で答えないの。
○政府参考人(青柳親房君) 私の今までの説明が不十分であればおわびを申し上げなければならないところでありますが、被保険者名簿と申しますのは、本来市町村がこれ保管をすべきものということで平成十四年まで市町村が完全に持っておりました。それと別に、正に今問題になっております台帳というふうに申すものは、これは社会保険事務所が保管をするものでございまして、市町村の持つ名簿と事務所の持つ台帳と、こういう言わば二重の形でこの記録を持つということになっておりました。
 一番最初にお尋ねをいたしました市町村の名簿についての数字は、そういうことで市町村が本来持つべきもの、十四年まで管理をするべきものであったものの数ということでございまして、今移管ということで出ました数字も、そういうことで本来市町村が保管しておくべきものが、一部社会保険事務所に来ているものが把握している限りで今のような数字であるとお答えをしたつもりでございます。
 また、時間が掛かっているということでおしかりを受けているものについては、台帳という形で本来事務所が持っているべきもののマイクロフィルムあるいは紙の実態が全体を把握できていないというおわびを申し上げたつもりでございますので、もし区別が十分でなかったとするならば、私の説明の不十分さをおわび申し上げたいと思います。
○福山哲郎君 私は区別しているつもりですよ。でも、市町村から移管をされて残っているものだって、社会保険事務所が廃棄を前提としても現実として台帳として残っているものだって、同じ事務所内に残っているものでは変わらないでしょう。変わらないですよね、青柳さん。
○政府参考人(青柳親房君) それは、はっきり申し上げまして、特殊台帳というのは当然マイクロで全部残すということが前提になっておりますし、これは、例えばそういう記録の照会等があった場合に当然活用されることを前提に保管がされているものでございますので、この特殊台帳の言わば保管状況については、その意味ではニチジ的に管理をしながら持っているものであるというふうに、私、認識しております。
 一方、一般の台帳については廃棄をすることが大前提でございましたので、私どももそういう意味では、日常的にこういうものがどの事務所にどういう形で残っているかということを承知する立場に残念ながらございませんでした。
 したがいまして、これを全国的にどういう形で残っているかということを改めて把握をさせていただいているという状況の違いを是非とも御理解賜りたいと存じます。
○福山哲郎君 今、正におっしゃられたんです。廃棄を前提なんだから、ないところはないって答えりゃしまいじゃないですか。残っているところは探して残っていますって答えりゃしまいなのに、何でそんな時間掛かるんだって何回も言っているわけ。
 だって、市町村から移管している被保険者名簿に関してはこんなにすぐ答え出てきているわけじゃない。紙台帳として残っているかどうかについては、廃棄が前提なんでしょう。廃棄しましたというところは廃棄しましたってことで答えを寄せりゃいい。紙台帳として残っているところは、自分のところの紙台帳、残っているものをこのぐらい残っているって出せばいい話が、何でそんなに時間掛かるのかって言っているの、だから。
○委員長(鶴保庸介君) お答えください。青柳運営部長。
 速記をお止めください。
   〔速記中止〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(青柳親房君) 大変失礼いたしました。
 先ほどのお答えをいたしました市町村からの移管分については、正に市町村から、これだけのものという形で数も含めて移管の状況をはっきり、移管されていますので、数も少ないし把握も容易であると。一方、社会保険事務所自身が持っているマイクロフィルムにつきましては、要するに、どういうものがどのくらい残っているかということを事務所自身も必ずしも明確に把握しない状態で保管がされておったということのようでございますので、まずそこからやらなければならなかったということで、私どもは単純に足し算をすればそれで済むという状態ではなかったというふうに承知をしております。
○福山哲郎君 その紙は、紙って言ったじゃない。紙を。
○政府参考人(青柳親房君) 紙についても同様に、そのように理解をしております。
○福山哲郎君 これは、どうしてもやっぱり出したくないんだね、やっぱり何かあるんですよ、これ。どうしても出したくない。まあ、これやっていると、もう出さないんであれなんで。
 さっきの二十九と一で、さっきの社会保険事務所に残っている紙媒体とかを出さないことを前提に、じゃ話を進めますと、今、百九十一市町村でもう廃棄をされています。この移管をしてしまって社会保険事務所に来ている二十九市町村の紙と磁気の一、三十市町村はこの百九十一とある種重なり合うんでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) これは重なっている可能性が高いだろうと思います。
○福山哲郎君 そうすると、もう廃棄しているのが百九十一です、大臣。今、たまたま社会保険事務所に移管されて残っているのが三十です。だから、百九十一から三十引けば、百六十一市町村の被保険者名簿は捨てられています。今の社会保険庁が社会保険事務所にある紙台帳とかその数を言わない限りは、百六十一市町村の被保険者名簿はもう今廃棄されて、ないということです。これは完全に宙に、宙にじゃない、消えてしまう可能性の蓋然性が非常に高くなるということです。これは間違いないとお認めいただけますよね。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 福山委員が本当に御熱心にこの記録の所在というものについて御質疑をいただいていることは分かるんですけれども、要するに、青柳部長の言うことは、廃棄、台帳の廃棄です。社会保険事務所の台帳の廃棄というのは六十年なんですね、昭和六十年。片っ方、この年金について市町村からの業務を、もう必要なくなったのは平成の十四年ということになるわけでございますので、その市町村の名簿の移管というのは平成十四年以降なんですね。他方、台帳が本当に廃棄されたか廃棄されないかというのは、今からほぼ二十年前の昭和六十年の話なんですね。
 ですから、今、私も社会保険事務所を訪ねることがありますけれども、担当者というのは、そんなに古い方がずっといるというような感じではなくて、やっぱり人事異動で入れ替わったりしておりますので、昭和六十年の紙の処理がどうなったかということと、平成十四年からの市町村から預かったというか移管されたものがどうなったかという、その情報について、どっちがちゃんとされているかということについてはやっぱり平成十四年だろうと、こういうことは容易に想像できるかと思います。
 ただ、じゃ、昭和六十年のものがどこかに大量に残っているというようなことがあれば、倉庫の場所も相当取るわけですから私は割と分かりいいんじゃないかと思いますが、いろいろどこかに頼んでやっているとかということになると、今の多忙さの中でそれをすぐに調べてということがどこまで可能になっているのかなと。私は社会保険事務所の雰囲気からいってそういう感じがいたします。それはそれで理解をしてやっていただきたい。
 そして、百九十一から三十を引いて百六十一の市町村については失われてしまったんではないかと、こういうことでございますが、もう少し私は台帳の方をしっかり調べてお答えした方がよろしいんではないかと、このように考えるわけでございます。
 しかし、引き算をすればそうだということは、これはもう自明だと思っております。
○福山哲郎君 そうなんですよ。今大臣は、結構今の答弁の中では正直にいろいろ答えていただいたんですよね、台帳は大量に残っているかもしれないけれどもと。そのとおりなんです。
 平成十四年から移管の話がありますから、そうすると新しい情報の方が大切だと。そうすると百九十一はもう完全に廃棄されていると。なおかつ三十残っているから百六十一だと。なおかつ、台帳はどれだけ残っているか分からない、もう廃棄は前提だというと、この百六十の市町村の被保険者名簿の方々は、実は履歴が飛んでいるときに幾ら突合から統合にお願いをしたとしても、可能性としては、認定されない、訂正されない可能性がより高くなるということです。
 それは間違いないですよね、大臣。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私は今、福山委員が詰められるところで、台帳がないということを前提にしたお話でございますので、答えるのに逡巡しますけれども、この算数みたいな話でいえば、おっしゃることはそのとおりかと思います。
○福山哲郎君 これは僕は、自分で今発言をこれからすることは自分なりにはちょっとまだ迷っているんですが。ただ、百六十の市町村は被保険者名簿がなくなりましたということを言えば、自分の履歴がひょっとしたらなかなか統合がうまくいかないんじゃないかということで、被保険者が自分なりに自覚をして、それこそ第三者委員会とか、領収書を捜すことにより一生懸命やられたりとか、自分なりにも自分の年金をちゃんともらえるようにするためのある種の自己防衛というか、守ることができやすくなるんじゃないかなと私は思うんです。
 これ、百六十の市町村の方は自分がだれか分からないわけです。一方的に社会保険事務所に行って統合してくださいと言っても、今の段階でいえば、いや、ありません、ありません、ありませんという方がたくさん出てきているはずなんです。
 そうすると、例えばこの百六十の廃棄されてしまっている市町村を公にするというのは、大臣どうでしょうか。僕は今、自分で発言していて、実はこれが本当に不安をあおるのかどうかは非常に迷いながら実は大臣にお答えを求めているんですが、しかしそこの市町村にいる国民は、本当に統合されない可能性がより高くなるわけですよ、今の社会保険庁の対応を見ていると。
 これを公にするという考えは、どうお考えになります。
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、まず幾つか前提があるわけですね。まず、厚生年金の人たちはちゃんとその町の人たちでもマイクロフィルムに残っています。それから、特殊台帳の人たちも、仮にそういうことであったとしてもまだマイクロフィルムに残っている。したがって、それとまた台帳というものが本当に失われたものかどうかということはまだ確認できていないということでございます。
 したがいまして、私は今の段階で役所の責任者として、福山委員もちゅうちょを感じつつというお話でございますけれども、私としてはどうこうするということ、その問題提起自体に今の言ったような三つありますよね。まず、厚生年金は除外です。特殊台帳も除外ですと。それからまた台帳についてはまだ確認できていない、こういうようなことでもございますので、もう少し事態がはっきりしたときにお答えするのが、その問題提起そのものについても私はそうすべきだというふうに考えるわけでございます。
○福山哲郎君 僕は大臣が非常に真摯にお答えをいただいたと思っているので、ある意味感謝をしますが、それならやっぱり、さっきの話が出ている台帳がどのぐらい残っているのかは早急に出すべきでしょう。そこをなぜためらっているのか。そこは、大臣が今おっしゃったからには早く出せと。そこが明らかにならないことには、結局ここで何にも前へ進まないですよ。そこが全部の実は肝なんですよ、今。それを徹底的に隠しているんですよ。
 実は、僕はさっきから何回も言っているけど、そんなのはそんなに時間掛からないと思う。大臣もさっき何となくそういう雰囲気でおっしゃったけど。大臣、どうですか、これ。台帳を早く、社会保険事務所に残っているかどうか、廃棄を前提だけれども、そこを確認できないことには前へ進まないじゃないですか。大臣、もう一回お答えください。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 今社会保険事務所は、率直に言って私は、先ほど労働組合の話もありましたけれども、もう本当に、それは自分たちの不始末ですから、これはやむを得ないというふうには思いますけれども、しかしもう本当に大変なことになっているわけでございます。
 そういうようなことで、もちろん大事な事務処理のためには台帳の行方をはっきりさせるということは非常に大事だということはよく分かりますけれども、私も督励はいたします。しかし、どういうことかということを分かるだけに、督励をいたしますということで私の気持ちを分かっていただければと思います。督励はいたします。
○福山哲郎君 優先順位として私は非常に高いと思っておりますので、大臣、是非よろしくお願いします。
 実はまだ半分も行っていません。三分の一ぐらいなんですが、もうあと十五分ぐらいしかなくなっていますが、もう一点だけ。
 名簿の状況についてなんですが、これ、今市町村に保管をされている千六百三十六市町村のものを社会保険庁に移管をする意思があるかないかと聞いていて、平成十九年とか二十年、今十九年ですが、二十年ぐらいまでに移管しろというこれ話になっているんですけど、これ移管は早急にした方がいいんじゃないですか。一括で管理した方がいいんじゃないですか、大臣。というか、これは青柳さんでもいいけど。
○政府参考人(青柳親房君) 先ほど申し上げましたように、紙なりマイクロフィルムなりあるいは磁気媒体という様々な形態でこれが保管されているわけでございます。私どもも、正直に申し上げて、市町村の方で移管の御意思があるならば私どもの方へ移管していただくということがこの記録をきちんと保管するという意味でも一番良い方法ではないかというふうには思っておりますが、ただ、市区町村によってはこの記録が住民票の記録と言わば一体の形で記録されているというようなものもあるやに伺っておりますので、その場合に例えばそういうものを市区町村として国の方へ移管できるのかどうかという問題もあるようでございます。
 したがいまして、現在行っております詳細調査の中では、どういうものならば移管ができるのか、あるいは移管ができない場合にはどういう利用の方法が今後あるのかということを少し詳しく調べたいと思っております。移管をするという方向性、できるものをするという方向性については私どもも同様というようにお考えいただいてよろしいかと存じます。
○福山哲郎君 もし移管されるなら、それは速やかにやられた方がいいと思いますので、よろしくお願いします。
 時間がないので、済みません、ちょっと飛ばしまして、総務省お願いします。
 いわゆる第三者委員会でございますが、先ほど津田委員からも幾つか御指摘ありましたが、私もお伺いします。
 まず、第三者委員会があっせんをするというふうに、苦情の申入れについての必要なあっせんに当たっての基本方針、その他年金記録に係る苦情のあっせんに関する重要事項を審議するというふうに、年金記録確認中央第三者委員会というのがあるわけですが、あっせんというのは法律的にはどういうことを言って、今回の政令の場合、あっせんはだれからだれへのあっせんになるのか、お答えいただけますか。
○政府参考人(熊谷敏君) 総務省が行っております苦情のあっせんというのは、苦情の申出人と関係行政機関との間に立って苦情の原因を除去し、苦情が解決されるように促進する行為というふうに理解しているところでございます。
 今回のあっせんでございますが、総務大臣から社会保険庁長官に対してあっせんを行うということでございます。
○福山哲郎君 当たり前の話ですが、拘束力はございますか。拘束力はございますか。
○政府参考人(熊谷敏君) あっせんにつきましては拘束力、強制力は伴わないというふうに理解しておりますが、最大限尊重されるというふうに理解いたしているところでございます。
○福山哲郎君 第三者委員会はあっせんする場合、どういう形でのあっせんになりますか。あっせんの例えば種類というか、例えばあっせんでも段階が例えばあるのかとかですね、そういうことについてお答えいただけますか。
○政府参考人(熊谷敏君) 申出人の申立てをこれを容認するという場合の文書といいますか、文字の形につきましては今後検討することになりますが、イメージとして申し上げれば、申立人の主張どおり記録訂正を行うべきといった内容のあっせん内容というふうに考えているところでございます。
○福山哲郎君 大臣にお答え願います。
 この、今、話がありましたが、総務大臣から社会保険庁長官にあっせんがあった場合、厚労省、社会保険庁はそのあっせんを、前の直嶋委員との答弁でいえば、そのまま受け入れたいというような意向が表明がありましたが、そのことについてもう一度確認をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 第三者委員会のあっせんがありましたときには、その内容を尊重をするということで、実質的にはそのあっせんに沿った裁定を社会保険庁長官に行わせるようにいたしたいと、このように思います。
○福山哲郎君 社会保険庁には社会保険審査会というのがあって、そこで現実に不服の申立てに対して容認するか棄却するかというのが現実に行われています。これは、今ある状況でいえば、申立人が社会保険審査会に訂正をしてくれと、年金記録を訂正してくれと言って申立てをして、その結果です。今、第三者機関がやっていることと非常に似たというふうに言うと法律的に問題があるかもしれませんが、行為としては同じこと、同じようなことをやっておられます。
 平成十六年度、再審査請求の件数と容認件数をお答えください。
○政府参考人(水田邦雄君) 年金納付記録の訂正に関しまして、社会保険審査会にあった再審査請求についてのお尋ねでございますけれども、平成十六年度におきましては受付件数十件でございますが、容認はございませんで、棄却が十件となってございます。
○福山哲郎君 十件しかなくて、容認ゼロです。
 平成十七年度、お答えください。
○政府参考人(水田邦雄君) 十七年度について申し上げますと、受付が八件で、うち容認が二件、棄却が六件でございます。
○福山哲郎君 平成十八年度、お答えください。
○政府参考人(水田邦雄君) 平成十八年度につきましては、受付が八件、うち容認は一件、棄却は七件となってございます。
○福山哲郎君 社会保険審査会においては、再審査請求二十六件、十六、十七、十八年度で件数があって、容認はわずか三件でございます。
 この一件当たりの審査に掛かった期間をお伝えください。
○政府参考人(水田邦雄君) ただいま申し上げました案件につきまして、再審査請求の受付の日から裁決の日までの期間の単純平均でお答え申し上げますと、平成十六年度が十四・二月、十七年度が十二・七か月、十八年度が五・六か月となってございます。
 ただ、社会保険審査会におきましては常に多数の案件を並行して審査してございますので、今申し上げました期間は、専ら一件の審査に実際に要した期間を意味するものではないということに御留意をいただきたいと思います。
○福山哲郎君 いいですか、驚くべき数字ですよね。一件につき十四・二か月、一年以上掛かっている。十七年度が十二・七か月、これも一年以上、平成十八年度は若干早まっていますが六か月、数は十件、八件、八件。
 これ、第三者委員会は、これ膨大な数が来ると私は思っているんですが、第三者委員会は今、第三者委員会の例えば地方も中央も含めてどのぐらいの数を今想定をしておられますか。
○政府参考人(熊谷敏君) どのぐらいの案件が申し立てられるかということにつきましては、今現在、具体的に申し上げられる段階にはございません。
○福山哲郎君 そうすると、例えばこれ第三者委員会、地方でも中央でもいいんですが、それぞれの委員が裁定を下すときに、何人の事務所のスタッフで、じゃ、やるつもりなんですか。どうぞ。
○政府参考人(熊谷敏君) 中央の場合の委員会の事務局の体制でございますが、今のところ、五、六十人程度を想定いたしておるところでございます。
○福山哲郎君 地方は。
○政府参考人(熊谷敏君) 地方につきましては、委員の定数が地方によって五人のところもございますし、あるいは十人のところ、十人以内ということになっておりますので、そこは一律には申し上げられませんけれども、委員の数の二倍程度は少なくとも必要というふうに考えております。
○福山哲郎君 僕、このことについては一杯聞きたいことがあるので、ちょっと時間がないので、重要なことだけ絞って聞きますね。
 先ほど申し上げた社会保険審査会において、例えば、棄却をされています。平成十六年度、例えば十件棄却をされています。この棄却をされた方が第三者委員会に持ち込んだ場合、あっせんされたとします。これ、決定はだれが下すことになりますか。
○政府参考人(青柳親房君) 最終的に裁定をいたしますのは、あるいは決定をいたしますのは社会保険庁でございますので、第三者委員会からのあっせんに基づき決定をするということになろうかと存じます。
○福山哲郎君 そのときに、社会保険審査会で棄却をされたものと、あっせんされてきたものと、どう優先を付けるんですか。
○政府参考人(青柳親房君) 社会保険審査会の裁決については、棄却、却下された裁決は拘束力を持たないというのが一応判例になっておりますので、第三者委員会の方で、例えばこれを容認をするというあっせん案が来た場合には、これを尊重して容認をするという決定が下されることになろうかと存じます。
○福山哲郎君 これ、実は大問題なんですよ。社会保険審査会は法律に基づいているんですよ、社会保険審査官及び社会保険審査会法。この審査官は全部国会同意人事なんですよ。事務局もあって、実は審理のための処分といって、何に審理をしてどういうことをやるのか、全部これ法律事項で決まっているんです。
 その状況で棄却をしたものを、法律で、国会で同意人事もない、総務大臣が指名をして、委員で、そして証拠も実はどうやって取っていいのか分からない、そこに出てくる案件はみんな領収書とかがない人ばかりです。そこであっせんが来たからといって、この法律事項で国会同意人事で委員が決めて裁定をしたものを、あっせんが来ましたからといってすっと容認することが、これは法律上許されるんでしょうか。
○政府参考人(青柳親房君) これは、第三者委員会の機能と社会保険審査会の機能を少し区別して御整理をいただければと存じます。
 そもそも、いわゆる年金記録確認第三者委員会というのは、記録訂正を認めるという言わば事実関係に係る判断を行うということが専らの機能でございまして、その意味では、行政処分の前提となる事実認定を行うということがこの第三者委員会の機能であると、こういうふうにまずお考えいただきたいと思います。
 一方、社会保険庁長官の行政処分そのものの違法性あるいは不当性について審査を行うというのが社会保険審査会制度の役割でございますので、事実認定に言わば係ることが仮に社会保険審査会の裁決と異なったという事例があったということのみをもって社会保険審査会の重要性が否定されたというような判断にはならないのではないかと認識をしておる次第でございます。
○福山哲郎君 だって、事実認定がされないから棄却されているんでしょう。違うんですか、青柳さん。
○政府参考人(青柳親房君) 繰り返す部分があるかもしれませんが、社会保険審査会はいわゆる訴訟の前置機関として、先ほど申し上げましたように、社会保険庁長官の行政処分そのものの違法性又は不当性について審査を行うという機能を持たされているわけでございます。
 一方、第三者機関については、もちろん処分に係るものについても第三者委員会で御判断いただくことはあろうかと存じますが、年金の記録については、それが直ちに行政処分に反映しないような、例えば被保険者の方の記録というのは、直ちにこれ行政処分には結び付いてまいりません。そういったものを速やかに事実認定をしていただくということがこの機能でございますので、おのずと社会保険審査会とその機能が役割分担ができるものというふうに受け止めております。
○福山哲郎君 私は、社会保険審査会全体の話を聞いたんじゃなくて、年金納付記録の訂正にかかわる再審査請求の件を聞いたんです。そうしたら、ここで十のゼロだったんです。ここは事実認定がだって否定されたわけでしょう。それは、青柳さん、どうしたってこれ事実認定が否定されたから棄却されたわけでしょう。
 じゃ、いいです。第三者機関は、第三者委員会はどういう調査をするおつもりですか、申出があった場合。
○政府参考人(熊谷敏君) いろんなケースによって、本人から直接お聞きする場合もございますし、本人から提出された資料の吟味あるいはそれ以外の関連資料、いろいろそういうものを基に調査審議するということでございます。
○福山哲郎君 済みません、大臣聞いてくださいね。
 これ、社会保険審査会法ですわ。審理、今おっしゃられたとおりです。「審査請求人又は参考人の出頭を求めて審問し、又はこれらの者から意見若しくは報告を徴すること。」。今、ヒアリングするとおっしゃいましたね。「文書その他の物件の所有者、所持者若しくは保管者に対し、当該物件の提出を命じ、又は提出物件を留め置くこと。」。「鑑定人に鑑定させること。」。「事件に関係のある事業所その他の場所に立ち入つて、事業主、従業員その他の関係人に質問し、又は帳簿、書類その他の物件を検査すること。」。こういうことを審理した上で判定しているんです。
 今第三者委員会が何をやるかという話はほとんどここに含まれます。下手したら、笑い話なんですけど、第三者委員会は、社会保険庁に、この申立人の記録はあるかといって聞くことがあり得るわけです。同じことがもう一回行われる可能性があるということです。そうでしょう。だって、だれに聞きようがないんだから、証拠持っている可能性があるのは社会保険庁しかないんだから。
 第三者委員会が、同じことをもう一回社会保険庁にブーメランで返ってくれば、ブーメランで返ってきた社会保険庁は、その申立人に棄却をした情報しか与えないということですか。それ以外の情報をどうやって第三者委員会は取るおつもりなんですか。
○政府参考人(熊谷敏君) まず、あれですね、午前中御議論ございましたが、基本方針、ここにおきまして、この中におきまして委員会としての判断基準、これを策定するということで、それに当てはまると、そのまま当てはまるというものについてはあえてヒアリング等のあれは必要ないんではないかというふうに考えております。
 ですから、先ほど申し上げたとおり、ケース・バイ・ケースでいろいろ調査審議するということでございますが、一言申し上げておきますと、第三者委員会に持ち込む以前に、まず御本人が社会保険事務所で自分の記録の確認の有無をしていただくと。既にそれが終わっているというんであれば直接第三者委員会においでいただいてもよろしいわけですけれども、まず、いずれにしても社会保険事務所で、社会保険庁でその記録の有無の確認というのが大前提というふうに考えております。
○福山哲郎君 今の判断は全く、何か今の御答弁はちょっともうあきれるばかりですが、そんなの当たり前の話じゃないですか。それで訂正されないから第三者委員会にみんな行くんじゃないですか。その後どうするのかという話じゃないですか。
 実はこれ、もっとほかにいろんな問題があるんです。先ほどあっせんだと、あっせんは法的拘束力がないとおっしゃったのに受け入れると言われたと。じゃ、この社会保険審査会の決定の法的な効力と一体どう違うんだと。さっき言った審理の話もそうなんですけど、この第三者委員会についてはもうたくさんたくさん問題がありますので、そのことについてはまた今後機会を見て質問したいと思いますので、よろしくお願い申し上げます。
 ありがとうございました。


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