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2007

第166国会 参議院 厚生労働委員会 2007年6月28日


社会保険庁改革関連法案、年金問題

○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山でございます。三たび厚労委員会で質疑をさしていただきます。
 もう時間がないので単刀直入にまず行きます。
 大臣、私ちょっとしつこいので、もう一回聞きます。実は、虚偽答弁虚偽答弁という議論が出てますが、本日、自民党のホームページを本日確認いたしました。まだあのビラが残っておりまして、国民に向かって「政府・与党は今後一年間で全ての統合を完了させます。」というふうに、まだ自民党のホームページにビラが残っています。私は、この間、大臣に、これは統合ではないという御答弁をいただき、強く自民党に訂正を求めました。これは国民をミスリードするものであって、これは正に違うことを言っていると。だから、この第二弾はおかしいということを申し上げたんですが、今朝の時点でまだ自民党のホームページにはこのビラが残っております。大臣、これですね、ここに「政府・与党は」と書いてありますので、しつこいようでございますが、政府と与党でこれ共通見解を出してください。そして、速やかに自民党のホームページの訂正を求めますが、大臣、いかがですか。
   〔委員長退席、理事阿部正俊君着席〕
○国務大臣(柳澤伯夫君) これは、片方には「名寄せ」と書いてあったかと思います。片方には「統合」と書いてあって、いずれにせよ、これが一致してないといけないわけでありまして、その意味では、私からも広報本部長に早速、この本日の審議が終わり次第、伝えなければならないと、このように思います。
○福山哲郎君 自民党の提案者も来られておると思いますが、これは統合ではなくて名寄せ若しくは突合だと認識をしておりますし、厚労大臣もそう認めておられますが、自民党の提案者もそれはお認めになりますよね。
○衆議院議員(石崎岳君) そのとおりだと思います。
○福山哲郎君 そうしたら、もう速やかに自民党のホームページの訂正を求めたいと思います。
 じゃ、次に行きます。ちょっと、余り長く引っ張っても時間がありませんので。
 それから、私は、この委員会で三回目の質問になります。ずうっと主張をしていただいて、大臣にも理解をいただいたのは、全国の社会保険事務所、三百九の事務所にどの程度の紙台帳とマイクロフィルムが残っていて、それをいち早くオンライン上の記録とを突合することが優先順位だと。どのぐらい紙台帳が残って、マイクロフィルムが残っているかが分からない状況では、もう一度同じことをやらなきゃいけなくなるということを主張さしていただいておりました。で、何度もこの委員会で、紙台帳はどのぐらい残っているんですかと、マイクロはどのぐらい残っているんですかと。たった三百九か所だからお答えをいただけるだろうと言っても、いつも調査中だといってお答えをいただけませんでした。
 今日、もう一度お伺いします。全国の三百九の社会保険事務所でどの程度の紙台帳、マイクロフィルムが残っているか、お答えください。
○政府参考人(青柳親房君) 度重なるお尋ねで大変恐縮をいたしておりますが、社会保険事務所で管理しておりますマイクロフィルムそれから紙台帳の保管状況については、五月三十一日提出期限ということで調査を行っておるところでございますが、現在取りまとめ作業中というところでございまして、まとまり次第、結果をお知らせしたいと、御容赦をいただきたいと存じます。
○福山哲郎君 大臣、お手元にもう資料配っていただいていますね。
 お手元の資料の二枚目を見てください。これが、地方の社会保険事務局長あてに社会保険庁から出した被保険者台帳等のマイクロフィルムの保管状況等についての依頼文でございます。五月の十七日に出しています。最後の末尾を見てください。二の台帳の有無というのは、紙台帳の有無についてですが、何と十七日に出して十八日、翌日に紙台帳の有無は連絡をしろと書いてあるんです、これ。すべてのものに対しても、マイクロフィルムやそれ以外の各種資料の保管状況についても五月三十一日までに願いますと書いてあるんです。
 何で、社会保険庁が各社会保険、地方の事務局長に、次の日や、わずか二週間後に答えを持ってこいと言っているものに対して、国会でこれだけ求められて、一番重要な紙台帳の保管状況、マイクロの保管状況についていまだに今の青柳さんの答弁なんですか。これ、出す気ないんですか、この国会中。青柳さん、答えてください。
○政府参考人(青柳親房君) それらの回答についての、例えば確認できる台帳は他にないかということを含めた全体についての確認照会中という状況でございますので、いましばらくお時間をちょうだいしたいと存じます。
○福山哲郎君 これ実は私、三千サンプルのときもこのことを申し上げました。各保険、地方の事務所の一覧がずっとあって、そこに表があって、数を出しなさいといって、三千サンプルがようやく出てきました。実はその三千サンプルもふざけた話だったんです。この委員会の理事会に提出する前に、実はマスコミにリークされたんです。本当に失礼なやり方だ。
 今日あえて資料には付けていませんが、実は私は持っています。同じように三百九事務所のそれぞれに、マイクロフィルムの被保険者台帳、紙台帳、それ以外の、こういう表を作れという、表に書いて出せといって、あるわけですよ。
 じゃ、この一覧表見せてください。もう一度、照会していると言うんだったらこの一覧表があるはずです。それぞれの三百九の地方の社会保険事務局長から来ているこの一覧表を出せば、あなたたちが精査をしなくても国会の場でそのことを精査しなければいけない。今どのぐらい紙台帳が残っているのかが一番の問題なんだ。それをいまだに出しもしないで一月もたって、そしてこういう、もうフォーマットができているじゃないか。これは返ってきているはずでしょう。返ってきているか返ってきていないか、青柳さん、答えなさいよ。
○政府参考人(青柳親房君) 返ってきた内容について精査をしておるというふうに承知をしておりますので、いましばらくお時間をちょうだいしたいと存じます。
○福山哲郎君 返ってきているんだから、今の話では返ってきているんだから、じゃ、この紙、全部、一覧表をこの委員会に今出してください。
○理事(阿部正俊君) どうですか。答弁できますか。(発言する者あり)
 じゃ、速記止めてください。
   〔午後四時三十三分速記中止〕
   〔理事阿部正俊君退席、委員長着席〕
   〔午後四時五十一分速記開始〕
○委員長(鶴保庸介君) 速記を起こしてください。
 理事の皆さんと協議の結果、約一時間、五時四十分まで休憩といたします。
   午後四時五十二分休憩
     ─────・─────
   午後五時四十分開会
○委員長(鶴保庸介君) ただいまより厚生労働委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き、日本年金機構法案外二案を一括して議題とし、質疑を行います。
○福山哲郎君 休憩をいただきまして、委員長の御勇断に感謝を申し上げたいと思います。
 ただし、これ出てきたのを見ましてちょっとびっくりしたんですけど、何でこれ出せなかったんですか。これ、こんな、ちゃんと、問題の紙台帳の残り、それからマイクロフィルムの数、これだけ一覧表があって何で今まで出せなかったんですかね、青柳さん。
○政府参考人(青柳親房君) 大変遅くなりまして申し訳ございません。
 先ほども申し上げましたように、この中の数字についての精査が必要ということで、現在もまだこれ実は進行形のものでございますので、完成版ではないという御理解を賜りたいと思います。特に、備考欄に様々、保管状況等について記載のある事務所もあろうかと存じますが、これらの中身について、私どもどういう中身であるのか、それから書きぶりについても、同じ意味なのか違う意味なのか、こういったことを一つ一つに聞きながら精査をしておるという状況でございますので、御理解賜りたいと存じます。
○福山哲郎君 もう一事が万事この状況でございまして、これ一応、全体の集計をした数でございますが、もう一度お願いをしたいのは、このそれぞれが、五月の三十一日の期日で来ている生データのこの一覧をまたもう一度出していただければと希望を申し上げたいと思います。
 ただ、厳しいのは、今出てきて今これ見て質問しろというのもなかなか厳しい話なんですけど、でも大臣、これすごく重要なデータがやっと出てきました。紙台帳がどのぐらい廃棄命令が出ていたにもかかわらず残っているのかとかマイクロフィルムがどのぐらい残っているのかというのが非常に大きな争点で、これの突合を先にすることが自民党のおっしゃるプログラムをつくって一年掛かって突合するよりも優先じゃないかと我々は言ってきたんですが、大臣、この数字、大臣も初めてなのかどうかも含めて、少しお答えいただけますか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私自身、今日これ初めて見ました。そういうものでございまして、これまでにも何回も私自身、報告をするようにということを申しておりましたけれども、今日までそれがまだ集計中ということで、私自身が報告を受けないままにこの委員会で福山委員の御質疑を契機にこうして見たと、こういうことでございます。
 ただ、あえて申しますと、いろんな感想というか、これが頭に浮かぶわけですけれども、例えば国年で始めの方から三つ、四つぐらいのところで特殊台帳と特殊台帳以外が分かれていないというようなことがございます。そういうものについては、逆に非常に正直で、何というか、これの方が場合によっては当てになるのかななんというような感じも率直に言って私は持つわけであります。
 いずれにいたしましても、非常に私はこれ、ちょっと正直申して、今連絡室でこの原稿を見まして、私自身の目で、本当に特殊台帳のマイクロが残っているか厚生年金のマイクロが残っているかというところでざっと見まして、空欄のところももちろんありますけれども、それらは大体分割された事務所であるということが判明いたしまして、きちっと特殊台帳と厚生年金のマイクロは残っている。しかも、ざっと見たところ、厚生年金については紙台帳がかなりの数で残っていると。マイクロの上に紙台帳も残っているということを見付けまして、いろいろな意味でこれは有用な資料が残されているという感じがいたしております。
 その上で、委員の言われるまず記録とマイクロ、今の、失礼、オンラインとの記録の照合をすべきではないかということでございますけれども、もう一つ実は資料があり得るわけで、それは市町村に残っている名簿というものでございます。
 それについては、これはまあ相手が非常に多数に上りますのでまだ集計中ということを私も信ずるわけでございますけれども、いずれにしても、そういうものが残っているということは非常に有り難いことだというふうに考えるわけでございます。
 そういうことでございますが、午前、小池委員の質問にもお答えしたわけですけれども、私どもとしてもこの上で全数というか、今の受給者、それからまた被保険者、これに全員我々の記録をお送りしながらその確認を求めるということもいたすつもりでございますが、その順序立てといたしましては、私ども、五千万件のこの統合されていない記録というものについて、これを受給権の発生する世代とそれから被保険者の世代に分けまして、至急に突合をした上で、その情報とともに今言った年金記録をお送りする、それからその上でまたこの重要な資料と我々のオンライン記録の照合をすると、こういう二重三重のチェックをいたしてこの年金記録の正確性というものを確保してまいりたいと、このように考えております。
○福山哲郎君 大変誠実な御答弁をいただいたと思います。決して我々はただ単に揚げ足取りをしたいと思って資料を出せと言っているわけではありません。これが出てくることによって、例えば紙台帳がなくなっている地域の方はそれだけ訂正要求をしても訂正されない確率が高くなるわけです。そうすると、その地域でなくなっている方の訂正要求が、確率が高くなればなるほど、そこに対してこれからの第三者委員会に対してだって判断がしやすくなるわけですね。これは非常に僕はそういう面でいうと大臣がおっしゃるように重要な資料ですし、先ほど大臣がおっしゃっていただいたみたいに、確かにプログラム上の突合も重要なんですが、現物の生の突合できる材料はこれだけあると。これだけあるというのは実はひょっとしたら救いかもしれません。これを本当に同時並行的に、我々はこの突合作業をしながら、どうせプログラムを開発するのに一年掛かると言っているわけですから、その間にでもできることから、この紙台帳、マイクロの突合作業を今のオンラインと早急にやっていただいて、いち早く統合ができるように御努力をいただきたいと思うんですが、大臣、どうですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) 私どももこのいわゆる基データですね、オンラインの基データとオンラインの記録、これの照合をいたしたいというように考えております。ただ、今の見込みですとやはりかなりの人日と申しますか、マンパワー、時期というものを要するということでありまして、それをやってから突合の作業をするということよりも、やっぱり私どもとしては受給者のまずデータだけでも早く手掛けたいと、このように考えているということでございます。
○福山哲郎君 私もこれを精査しなければいけませんし、これからも精査をしてしっかりと今後の国民の不安を取り除くために努力をしていきたいと思いますが、ほかにも言いたいことがあるので、次に移ります。
 お手元にお配りをした資料の今度は一枚目を見ていただきたいと思います。実は、私はこの六月の七日の審議の中で、社会保険庁から再就職、いわゆる天下った人のリストを全部挙げてくださいと、数を挙げてくださいとお願いをしました。そうすると、社会保険庁から出てきた最初の数字が上の数字です。次の数字が下の数字でございます。これも実は社会保険庁のある種の隠ぺい体質というのがよく現れているんですが、私はすべてを出してくださいと言ったのに、実は、上を見ていただきますと、勝手に再就職先別役員への就職状況ということで、役員に限定をして数字を出してきました。役員とは言っていないだろうと、全部出せと言ってやっと出てきたのが昨日でございまして、じゃないや、今朝だ、今朝でございまして、それが実は下でございます。
 見ていただいたらお分かりのように、最初の段階では三十五名、役員という限定ですから三十五名だったんですが、下を見ていただきますと合計で百一名。社会保険庁から少なくとも平成十一年から十八年までの間に天下っている人が百一名いらっしゃいます。先ほど櫻井同僚の委員から、厚労省からいろんなところに天下っている年金関係で四百名弱という話がありましたけれども、これは社会保険庁、純然たる社会保険庁からの天下りの数でございます。
 何でこれが気付いたかというと、実は社会保険庁の長官で直近の、これは真野さんと読むのかな、真野さんという方の実は資料がこの数字から抜けていたんです。彼はある保険会社の顧問に天下っているんですが、顧問は役員ではないからといって実はこの数字から抜けていました。
 つまり、実はこの数字は今後の年金機構を考える上で重要です。自民党の天下り人材バンク法案は、日本年金機構に変わった場合にはノーチェックになります。ということは、この社会保険庁から今百一人天下っているんですが、全部ノーチェックで実は天下り先に行けるような仕組みになろうとしています。正に私は、ここがノーチェックになることは、国民の今の社会保険庁への不信感からいうと納得できないのではないかというふうに思っているわけでございます。
 ちなみに申し上げます。お伺いします。独立行政法人と特殊法人の役職員の給与と退職金についてお伺いをしたいんですが、例えば独立行政法人と特殊法人の常勤役員の平均報酬額は幾らと幾らか、お答えいただけますか。
○政府参考人(石田直裕君) お答えいたします。
 平成十七年度の独立行政法人の常勤役員の年間平均報酬額は、法人の長は一千八百四十万九千円、理事が一千六万四千、九千円、監事が一千三百八十九万二千円となっております。
 一方、特殊法人等の常勤役員の年間平均報酬額は、法人の長が二千二百七十六万四千円、理事が一千八百六十九万四千円、監事が一千四百八十六万四千円になっているものと承知しております。
○福山哲郎君 御丁寧に答えていただいてありがとうございます。
 実はこれ一々聞こうと思ったんですが、今日は時間がないと思いましたので、やはり三枚目のプリントを用意をしました。皆さん、ごらんをいただきたいと思います。
 今お答えをいただいたものの数字があります。これは我が党の衆議院議員細野さんとともに、細野さんが中心になって作られた資料でございますが、見ていただいたように、独立行政法人と特殊法人を見ていただくと、特殊法人の方が平均報酬額はずっと上回っております。その下を見ていただきますと、職員の給与水準ですが、これも見ていただきますと、事務・技術職員、研究職員、ともに独立行政法人よりも特殊法人の方が上回っております。その下、対国家公務員に対する指数で見ても、実は独立行政法人は事務・技術職員でいうと一二八・九です、そして研究職員は一三七・〇ということで、それぞれの独立法人よりもずっと高い実は給与をもらっていることになります。
 今回、この日本年金機構というのは特殊法人になります。つまり、見ていただいて分かりますように、独立行政法人、特殊法人、見ていただきますと、確実に特殊法人の方が報酬も退職金も高い。右側のページを見ていただきますと、役員の退職金に係る業績勘案率、これはいわゆる業績の評価率ですが、これも特殊法人はほぼ一・五、独立行政法人はほぼ一・〇ということで、約〇・五、一・五倍特殊法人の方が高くなっています。
 私は、今回これだけの騒動を起こし、これだけ国民に不安をあおり立てているにもかかわらず、日本年金機構、特殊法人にこの社会保険庁を変えるということは、焼け太り、隠ぺい、それ以外何物でもないというふうに思っている。そして、先ほど申し上げたように、今でさえ百一人の天下りがいるにもかかわらず、ここがすべてノーチェックになります。
 こういう日本年金機構をつくることについて、大臣、どのようにお考えですか。
○国務大臣(柳澤伯夫君) まず第一に、特殊法人と独立行政法人ですけれども、余り長くしゃべっては申し訳ないんでつづめて申しますけれども、特殊法人というのは、率直に言って総務省のくちばしが入るということを嫌って、従来型の主務官庁というか、業務に関連する官庁の傘下にいようと、こういうような独立行政法人であります。
 特殊法人が独立行政法人、ちょっと福山委員も驚かれると思うんですが、独立行政法人というのは普通名詞でもありまして、独立行政法人というのは必ずしも固有名詞ではありません。で、普通名詞を使わせていただきますと、特殊法人も独立行政法人であると、こういうことです。ただ、今申したように、上にいる人が一般的な独立行政法人の横並びでの評価をする総務省か、そうではない、個々に対応した、一対一で対応したようなそういう役所であるかということの違いでございます。
 私どもの今度の日本年金機構も基本的には独立行政法人なんですけれども、年金の仕事というのは厚生労働省の本来の仕事でございまして、それをやらせるということからいって、いわゆる固有名詞としての一般独立行政法人という形態を取れなかったと、こういうことでございます。しかし、その精神はほとんど我々はこの法案の中に盛り込んでいるつもりでございまして、例えば中期目標を立てる、それから基本計画を立てる、年度計画を立てるというような手法というものはほとんど独立行政法人、固有名詞としての独立行政法人を踏襲しているということを御理解いただきたいと、このように思います。
 それで、もう一つちょっと申し上げますと、私は、午前中も御答弁申し上げたのでございますけれども、この幹部職員の退職後の就職ということにつきましても、私は、そういう土壌は少ないということをまず御理解いただきたい。まず、早期退職の慣行はこの法人についてはないということ、それからまた、これから機構の発注については原則競争入札にするということから、ほとんど企業側にとってはメリットがないような、そういう土壌をつくるということもございますが、加えまして、私は、現行の公務員並みの規制、これについては、私はこれは必ず採用しなければいけないと、このように思います。
 そういうこと、この私の答弁も今後に残る答弁でございますけれども、加えまして、この法案の第二十八条には被保険者等の意見の反映という、そういう条項がありまして、機構はこの第二条第一項の趣旨、仕事のやり方の趣旨を踏まえて、被保険者、事業主、年金給付の受給権者その他の関係者の意見を機構の業務運営に反映させるため必要な措置を講じなければならないと、こういうような規定もここに入れさせていただいております。
 そういうようなことからまいりまして、私は、業務運営ということのみならず、こういう組織としてのありようについても十分この方たちがチェックをしていただく、そういう措置が講じられるはずだと、このように考えている次第でございまして、これが単に、今委員がいろいろ、給与水準であるとか退職金の水準であるとかというようなことで固有名詞としての独立行政法人と特殊法人を比較された、それがそのまま我々の日本年金機構に投影されるというようなことは私はないということで是非御理解を賜りたいと思います。
○福山哲郎君 つまり、そこは大臣の意気やよしですが、今までの社会保険庁の体質や厚生労働省の下にある中で本当に不信感が高まっているわけです。現実に特殊法人というのはもうNHKとJRAしか残らないんです。小泉政権下、ずっと、いいか悪いかは別に、特殊法人は独立行政法人、民営化を選択をしてきたわけです。
 今回、この日本年金機構を特殊法人化するというのは、先ほど言った天下りを丸々ノーチェックにすることや、給与水準はこれを高いことも含めて、私は正に逆行しているのではないかと、安倍政権の、まあ逆行というか、後ろ向きなことが正に象徴されているのがこの年金機構法案だというふうに思っています。
 もう時間が三分しかありません。実は、第三者委員会のことをいろいろお伺いしたいことがたくさんありました。
 今議論になっている実は社会保険庁の年金記録審査チームで、二百八十四件の再調査が出てきています。二百八十四件、要は訂正されない方がもう一回再調査を社会保険庁の中でお願いをしているんですが、これを第三者委員会に移管をするということを今議論されていると思いますが、この二百八十四件のうち何件回答されたかお答えください。
○政府参考人(青柳親房君) 年金記録相談の特別強化体制の中で、私どもただいまお話ございましたように、六月一日時点で二百八十四件の再調査依頼を受けております。このうち三十四件につきまして再調査依頼の調査、審査を終了しております。
○福山哲郎君 その三十四件回答したもののうち訂正をされたものは何件かお答えください。
○政府参考人(青柳親房君) この三十四件のうち訂正をいたしたものはございません。
○福山哲郎君 つまり、二百八十四件、去年の八月から再調査を受け付けているにもかかわらず、回答したのがわずか三十四件。もう一年近くたっています。その三十四件で訂正をしたのがゼロでございます。
 実は、私調べたら、この年金記録審査チームというのは非常に細かなマニュアルを作っています。調査もヒアリングも含めてマニュアルを作ってやっています。これを第三者委員会に移行して、第三者委員会が今からガイドラインを作るという話ですが、本当にこれでどう救うのか。今三十四件回答してゼロなんです。
 このことについては、実は本当に第三者委員会の在り方、職員の体制、それからガイドラインの中身、いつスタートするのか、どのぐらいの申請があることを予期しているのか、こういったこと、一切明らかになっていないまま今この議論をやっています。この第三者委員会についてはもっともっと詰めなければいけないということを強く申し上げますが、これは大臣、いかがお考えですか。総務省の方がいいかな。じゃ、総務省。
○副大臣(田村憲久君) 今、委員からお話ございましたとおり、六月の二十五日に中央委員会、第三者委員会立ち上がりました。そういう中において、基本的に二十五日はまだ立ち上がった状況でございますから、これからどういうことを決めていくのかということ、大まかな骨格を決めてきたわけでありますけれども、これから早急に今の判断基準も含めてこれを詰めていかなければならぬというふうに思っております。
 もちろん、おっしゃられましたとおり、今までの年金記録審査チーム、こちらの方もマニュアルがかなり細かくあるというのは我々も存じておりますが、あくまでもこれは社会保険庁において、内部機関でございますから、内部の調査体制でありますので、社会保険庁が判断し得る基準という中において多分いろいろと審査されたものだと思います。
 第三者委員会はあくまでも申請者の立場に立ってという話でございますから、新たなる基準というものをこの中でこれから早急に検討して決定をしてまいりながら皆様方の申請を受け付けていきたい、このように思っております。
○福山哲郎君 もう時間がありませんが、とにかく新たな資料も今日出てまいりました。第三者委員会についても課題がたくさんあります。これは単に時間延ばしのために審議を要求するということではなくて、国民の不安をより払拭をしていくためにまだまだ十分審議も資料も必要だということを申し述べて、私の質問を終わりたいと思います。


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