09/18

2008

第169国会 参議院 農林水産委員会 2008年9月18日


汚染米問題

○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。
 今日は農水委員会で質問の機会をいただきましたこと、それぞれの委員の各位に心から御礼を申し上げたいと思います。
 私にいただいた時間が三十分しかありませんので、もう単刀直入に申し上げたいと思いますが、実は十二日に流通の経路が明らかになったときに、新聞報道も多く出されました京都市の上賀茂保育園というところがございます。これは私事で恐縮でございますが、この上賀茂保育園の前の園長先生が私の高校の担任の先生でございまして、今、息子さんが園長先生をやっておられます。報道で知って、私、次の日に慌てて保育園に行っていろんなお話を伺ってきました。
 もう、まさに憔悴し切っておられまして、対応が早かったもので保護者の方への説明もちゃんと十二日の夜にされて、その後すぐに京都市も動いていただきまして、その元々残っていた在庫のパックと、それから料理をしていた赤飯も検体をいたしまして、今その安全性について、まあ大丈夫ではないかという議論が出て、我々もほっとしているところでございます。昨日も検尿、園児百五十人ぐらいですが、検尿を実施されまして、今日、全員の健康診断をやっていらっしゃいます。健診をやられています。つまり、このぐらいのことをそれぞれがやって初めてやっと安全だと。
 当時、保護者の方は、親の知らないところで目に見えないものが子供の中に入っていたと、体内に入っても安心な量だと説明されても安心はできないと、ただし保育園には罪はないのでといって、大変保護者の方も冷静に対応していただきました。
 そのような親や、それから老人ホームや老健施設でも実際に流通していることが明らかになったときの御家族のことを考えたときのあの大臣の無責任な、人体に影響ないということは自信を持って言えると。まさに、先ほど平野委員がおっしゃいましたように、どのぐらいの汚染の広がりがあるのか、どう流通しているのか、それぞれの商品の濃度が明らかに全くない段階であのような発言をしたことの無責任さに私は大変憤りを持っておりまして、まずそのことについて、先ほども釈明はございましたけれども、一言お願いしたいと思います。
○国務大臣(太田誠一君) 先ほども申し上げましたけれども、私が申し上げたのは内閣府の食品安全委員会の見解について申し上げたことでございます。内閣府の食品安全委員会が示した見解について私が述べたものでございます。
○福山哲郎君 もうこの話は幾らしてもしようがないですが、大臣の発言はそんなことは全く発言の前後にもありません。人体に影響ないということは自信を持って言えると、だから余りじたばた騒いでいないという話で。で、安全宣言かと聞かれると、いや、そうではないと。全く何を言っているのかよく分からないというのが実態でございまして、この話は大臣の不適格性を現しているのでもうこれ以上求めませんが。
 それで、実は大臣が先ほどから声高に言われている再発防止策のところでございます。
 事故米穀の販売をやめ、輸出国等への返送や焼却等廃棄処分をして流通しないようにするんだと言われています。お手元に資料をお配りしておりますが、これ、厚生省の検疫官からお伺いをした資料でございます。そこから若干抜粋をして作りました。
 実は、メタミドホスを始め今回流通経路がより明らかになっているのは、大臣の言われた事故米として検疫所でもう既に排除されて、そして積み戻しなのか廃棄なのか、更に言えば、非食用として外へ出すのかの選択をされる事故米の話ではありません。もちろん、これも、先ほど平野委員が言われたように、商社を通じて外へ出てきています、三笠フーズにも入っていますが。実際には政府が食用として保管をしていた中で汚染米として出てきたものについて今回流通をしているわけです。
 今大臣の言われた廃棄と積み戻しをしてなるべく流通しないようにするということは、それはもちろんですが、それだけでは足りません。今問題になっているのは、食用として入ってきて保管をしながら汚染米としたものに対して流通しているわけですから、そのことについての認識について全く言及がないことについて、大臣、御答弁ください。
○政府参考人(町田勝弘君) 私から大臣の談話等、冒頭発言、補足をさせていただきたいと存じます。
 まず一点目、水際で出たものにつきましては、おっしゃるとおり今後は返送するということでございます。また、これと併せて、いったん入って、国内で保管している間に食品衛生上問題があるようなもの、これにつきましてももう国内流通はさせない、消費者の方に不安を抱かせないように国内流通をシャットアウトするというのを基本とするということで、食品衛生上問題があるものについての扱いは中に入っても同じというふうな方向で今整理、今決定していただいたところでございます。
○福山哲郎君 それならもっと早く明確にされればいいじゃないですか、大臣。何でそのことの言及はされないんですか。
○国務大臣(太田誠一君) 私は言及しているつもりでございますが、何か途中で言葉の使い方が間違ったのかもしれませんけれども、要するに、戻せるものは返す、返せるものは返すと、返せないものは焼却など廃棄処分にするということでございます。
○福山哲郎君 じゃ、お伺いしますが、今まで廃棄、積み戻しがされなかった理由は何ですか。
○政府参考人(町田勝弘君) このお配りしていただいた表にもございますが、検疫所長からこの三つの選択肢が示されまして、輸入者の判断ということで工業用として処理をされたということでございます。
○福山哲郎君 ですから、今まで輸入者の判断として工業用として処理されたものを政府が積み戻し、廃棄に決められる根拠は何ですか。
○政府参考人(町田勝弘君) これは今後の取扱いでございますが、私ども、この輸出国等への返送につきましては、具体的には国と輸入業者が契約をいたします、そのときにこういった問題があった場合は返送するということを明記して担保したいと考えております。
○福山哲郎君 はっきり申し上げますが、商社は積み戻すとしても廃棄するにしても、コストが掛かるから工業用として外へ出させてくれと言ってきたわけでしょう。そのコストの負担はどうするんですか。契約をするとおっしゃいますが、現実の問題として今までできなかったことが今回できることの根拠を明確にお示しください。
○政府参考人(町田勝弘君) この点については更に詳細な規定ぶり等を詰めようと思っておりますが、確かに一義的にはその時点では輸入商社の負担となるわけでございますが、かかることがないように輸出国側に対してきちっとした衛生上の担保をするという働きかけをしていくというふうに考えております。
○国務大臣(太田誠一君) なぜそんなことをしていたのか、なぜすぐに戻さなかったのかということについては、私は、最後の負担はこれは輸出をしている国とか輸出をしている国の生産者あるいは取扱業者の負担になると思います。転嫁されていくはずでございます。そこのところが、輸入をした方に責任が生じて余分なコストが掛かるんじゃないか、事故米は工業用として処分した方が安上がりだというふうに局部の計算をしたんではないかというふうに思います。
○福山哲郎君 じゃ、正直言って、このことが実現されるかどうかについてはまだ根拠も、それから相手国との交渉も、それから輸入業者との交渉も含めてまだだということですね。
○国務大臣(太田誠一君) その責任を、輸出業者として責任を負いたくないというところからは買わないという自由はあります。
○福山哲郎君 ということは、そのことをもってこのことを実現すると、別にこのコストについては国が負担をするという判断ではないということですか。
○国務大臣(太田誠一君) 基本的には、輸入するときの契約で相手側の国においてその基準値を超えたものだけを輸出することになっておりますので、その負担は基本的には相手方の負担になるというふうに考えております。
○福山哲郎君 基準値を超えていないものですよね、を輸出することになっているんですよね。
 だけど、国内にいったん食料米で入ったものについてはどこが責任か分からなくなりますよ。
○国務大臣(太田誠一君) 国内に一回入ってしまったものについては、先ほど言いましたように、焼却など廃棄処分にするわけであります。そのためのコストは当然掛かるわけでありますけれども、それは誠に申し訳ありませんが、財政負担でやらなければいけないということであります。
○福山哲郎君 そこまで一応御決意をいただいたので、早く制度を整備して、根拠のない状況でこうやって宣言だけ、スローガンだけ言われても我々は信用できません。それはなぜかというと、実際にこうやって非食用だと言われているものが転送されて流通しているからです。そこについてはしっかりと根拠を示していただきたいことをまず強く申し上げます。
 それから、次の質問に行きます。
 これらの事故米について、本省側からそれぞれの農政事務所に早く売却をして処分しろという命令を出した事実は一度たりともあったかなかったか、明確にお答えください。
○政府参考人(町田勝弘君) 御質問でございます平成十八年四月十一日付け、総合食料局消費流通課長名で「政府所有物品(事業用)の亡失・損傷事故に係る迅速な処理について」という文書を各農政事務所長等に発出しております。
 これは事故に係る一連の処理につきまして長期を要しているものが見られ、会計検査院等から事務処理が遅いとの指摘を受け、事故品の早期売却、求償又は無責認定の伺いの提出等、迅速な事務処理に努めるということを指示したものでございます。
○福山哲郎君 まず、本省側から早く売却しろという指示をあちこちに出していると。
 次です。じゃ、本省や農政事務所から業者に対して早く買ってくれというようなことをお願いをしたり指示をしたりしている事実はありますか。
○政府参考人(町田勝弘君) 事故米穀の買受け資格を有する方々に対して入札等での積極的な参加を要請するということは過去にあったというふうに承知しています。
 ただ、この入札を促すこと自体は、複数の方が参加するわけでございます。より競争性が高まることは期待できるということから、競争入札の趣旨を踏まえますれば、一概に否定すべきものではないと考えております。
○福山哲郎君 これ、実は回答いただかなかったんですけど、昨日から何回も要請をしていますが、じゃ、三笠フーズは五十五回、四年間で購入をしていますが、随意契約の占める割合はどのぐらいですか。
○政府参考人(町田勝弘君) 五十五回のうち随意契約は四十四回でございます。すべて理由は少額、五十万円未満であるためでございます。
○福山哲郎君 それから、後でもう一回このことを聞きます。
 三笠フーズは平均すると、五十五回のうち、キログラム十一円で大体この事故米を入札をしています。もし本当に工業用ののりの原料に使われると仮定したとしても、工業用のりの原料価格は三円から十円です。十一円で仕入れています。工業用のりの原料価格は三円から十円です。
 いいですか、本当に工業用のりのために売却するんだったら、三笠フーズに対して国は赤字をのめと言って随意契約していることになりますよ。分かりますか。赤字をのんで買ってくれと言ってお願いをしている。これ、すごく重要なんです。じゃ、何で赤字をのめと言われて三笠フーズはわざわざ随意契約でそれを買うんですか、民間が。おかしいでしょう、普通で考えれば。
 類推すれば、類推ですよ、私は特定はしませんが、赤字だけど、どうせ工業用のりに使わないんだと、転用してもうかるんだろうということをどこかの時点で知っていると類推されても仕方ない状況だと思いますが、いかがですか。
○政府参考人(町田勝弘君) 事故品のこの売却でございますが、事故処理要領というもので指名競争入札又は見積りの随意契約で実施するとされております。このため、入札の参加有資格者のうち、実際に当該物品の入札に参加した者の中で最も高い札を提示した者が落札、契約するということになります。
 ただ、今思えば、落札価格が他の事故米買受け者より高いということも念頭に更に適切に調査進めるような余地があったんではないかと、この点反省しております。
○福山哲郎君 いや、違うんですよ。随契で五十五回のうち四十四回も三笠に行っているんですよ。で、先ほどまさにお話をいただいたように、本省から農政事務所に早く売れと言っている。そして、現実の問題として、あなたは明言しなかったけど、もう一度言います、入札公告ではなくて随契でやっている四十四回について、農政事務所の方から三笠フーズの方にとにかく買ってくれというような接触は本当になかったのかどうか、お答えください。
○政府参考人(町田勝弘君) 当然のことながら、買受け資格がある方には連絡をしておるということでございます。
○福山哲郎君 今のはほぼ認めたことになるわけです。
 ですから、構図としては、本省から早く売却しろと言って、農政事務所はそれを早く売却しなきゃいけないという状況の中で、現実にそれを三笠フーズに対して随意契約で、おい、出ているから買ってくれという交渉をしている、なおかつ、そのコストは工業用ののりの原料に使うより高く。普通なら、何で三笠フーズが買うんだろうなと思いませんでしょうか。
 これ、もう一回御説明いただけますか。
○政府参考人(町田勝弘君) 繰り返しになるかもしれませんが、過去に購入実績がある者に対しまして入札を促すこと自体、これは一概に否定すべきではないと考えております。
 ただ、いろんな報道もされております。私ども、事実関係を正確に把握する必要があると思っております。今、三笠フーズが購入した経緯、こういったものについて確認を進めているところでございます。
○福山哲郎君 全く納得できないんですけど。
 それでは、先ほど平野委員も御指摘をされた九十六回の検査について御質問をします。
 なぜ把握できなかったのかというのはもう先ほどからさんざん言われていますからあれなんですが、私もこれ見ました。実は、垂れ込みのあった、通報のあった平成十九年の一月の二十九日から一気にこの立会調査が増えています。何と、平成十九年の一月の二十九日から四十八回、今年に入って何と三十二回立会調査が行われています。
 現実の問題として、この立会調査はどういう基準で行っていますか。これね、ほとんど今年に入ってからですと三日に一遍とか一週間に一遍なんですよ。簡単に言うと、平成十九年の一月二十九日の通報があってから圧倒的にこれ増えているんです。どういう状況でこれ行っていますか。
○政府参考人(町田勝弘君) そういった情報が提示されたということで、横流れ防止のための立会を、結果的には不十分でしたが、強化をしたということかと存じます。
○福山哲郎君 強化をした。
 実は事前通報があったかどうかが大変な争点になっているんですが、事前通報って、大臣、これ、ないんですよ。なぜかというと、これ全部見ていただいたら分かるように、工業用のりに加工するのに米粉に加工するんです。その状況の、加工を見てきたという報告が全部書かれているわけです、さっき言われたように十時から十二時がほぼ決まった時間なんですけれども。この日数は加工をされている日数なんです、加工を形だけしたときの日数なんです。
 これ、あれですよね、事実を認めてくださいね。三笠フーズから加工をしますという報告を受けてこの人たちは、農政事務所からは検査に出向いていますよね。
○政府参考人(町田勝弘君) 地方農政事務所の立会い確認でございますが、契約に基づきまして加工計画書というのを提出することになっております。その中に加工日というのが書いてございます。その加工日のうちの中から日時を決めて立会い等を行ってきたということでございます。
○福山哲郎君 加工日が決まっているからその加工日に行きます、行って形だけ加工をしてもらって、当たり前のようにいつも同じような報告書を書いて、十時から十二時、いるかいないか分かりません、昼御飯をごちそうになったかどうかも分かりませんが、帰ってきます。
 現実の問題として、じゃ、加工日以外に転用されていたり流通で事故米が流されていたりしていることについては全く関心がなかったわけですね。
○国務大臣(太田誠一君) 九月五日にこの不祥事を知りまして、明けて月曜日に農林水産省幹部を呼んで、そのときにこの件については報告を聞きまして大変びっくりしたわけであります。
 予告をして、予告をして検査に行く、あるいは一年間のうちのいついつ定例日に検査を行く、あるいは相手側と都合を調整して行くということをやるんでは検査にならないわけでありまして、立会い検査というのは抜き打ちでやるもの以外は立会い検査と言わないと。だから、以後は検査というときには抜き打ちでやらなければいけないという制度に変えるということを決めたところでございます。
○福山哲郎君 そんな今の話を聞いているんじゃないですよ。事実を述べてください。
 つまり、加工日を農政事務所は三笠フーズから聞いて、更に言えば、その時間まである程度毎回同じ時間に行って、その状況を見せられて、その報告を書いて帰ってきたということですよね。
○国務大臣(太田誠一君) そのときに、九月八日に私が聞いた話では、相手側と日程調整をして行ったというふうに聞いております。今委員が御指摘の点はその中に含まれるかと思います。
○福山哲郎君 つまり、加工日を教えてもらって、向こうは偽装することを手ぐすね引いて待っているところに行って、はい、やりましたよといって、そして、それに沿って報告を書いてきたのが九十六回なわけですよ。こんなの検査って言わないでしょう。
 よく言われている話ですが、運送伝票を確かめられましたか、出荷伝票を確かめられましたか。銀行の帳簿、銀行伝票を確かめられましたか。
○国務大臣(太田誠一君) 今御指摘の点はそのとおりでありまして、前もって通報して行くのは、これは検査と認められないということであります。
○福山哲郎君 いや、違う違う、後半の部分です。
○政府参考人(町田勝弘君) 確認につきましては、全く今考えると調査方法大きな問題があったんですが、加工をする現場を、加工するところを見るということでその日時に行っていたということでございます。また、これと併せて、台帳によりまして工場の受入れ数量と販売数量の確認を行ってきたということでございます。
○福山哲郎君 それは確認とは言いませんよね。
 じゃ、どういうことで三笠フーズはその偽装加工の合間をくぐって事故米を流通させていたと農水省はお考えですか。
 もう大臣、結構です。
○政府参考人(町田勝弘君) そこで二重帳簿等で見抜けなかったわけでございますが、そのときだけやっていて、あとはまた出荷等をしていたということかと思います。
○福山哲郎君 二重帳簿もくそも、だって皆さん、加工した状況を見て、この報告書を見れば分かるじゃないですか、加工していますと。加工した状況だけ見て、何パック加工しましたというのを見て、それで帰ってきているわけでしょう。その加工している以外の時間に汚染米を転用しているわけでしょう。悪いですけど、どこにそれが行っているか、少しの知恵があれば、出荷伝票を見たらすぐ分かる、数が合うか合わないかを見ればすぐ分かる。
 いいですか、在庫の汚染米から、事故米からどの程度の米粉ができて送られているか、数合うじゃないですか、すぐに考えれば、計算すれば。それ、合わないはずなんでしょう、現実には一部しか加工していないんだから、偽装しているんだから、あなたたちに見せているときしか加工していないんだから。
 これも私は、類推です、決め付けません。しかしながら、先ほどの、買えと言われて、買えと言われて、例えば原材料価格がコスト割れにもかかわらず買えと言われて買って随意契約をしていたこと等を含めて、九十六回、なおかつ通報があった後も加工日を教えてもらって行っていた、十時から十二時の決まった時間だったと。これ、本当に農水省は知らなかったんでしょうか。これ、もし知っていたとしたら共犯ですからね。
 もし疑いがあるんだとしたら、怪しいんだと思っているんだったら、それこそさっき私が申し上げた銀行帳簿にしたって出荷伝票にしたって、見ようと思えばそのチャンスは幾らでもあったはずだ。どう思いますか。
○政府参考人(町田勝弘君) 今御指摘いただいたように、この調査方法、非常に不十分であった、出荷台帳を見て出荷先に行けばそれは押さえられただろう、全く御指摘のとおりだと思います。大変甘い調査方法だったというふうに反省しているところでございます。
○福山哲郎君 それともう一点、平成十九年の一月の二十九日に最初の通報がありました。そのときに、実は我々の部門会議での報告書にも書いていないんですが、一体いつどのような調査をこの通報の後にしたか、実は報告書を持ってきてくださいと何度も申し上げているんですが、一切出てこないんです。
 実は、一月の二十九日にこの通報があって、平成十九年のこの立会は、三月の六日まで約二か月、間が飛んでいるんですよ。この間調査をしていたというのが、僕は善意に解釈したいと思いますが、その報告書、全く持ってきてもらえない。なぜですか。
○政府参考人(町田勝弘君) 確かにその間に調査をしておりまして、やっております。また、今回は立会の九十六回の分の資料要求ということで私ども承知しておりまして、出させていただきました。その分の取扱いについてはまた中でよく相談をさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 相談って、けしからぬことを言わないでください。当たり前でしょう、最初の通報の後に農水省がどんな調査をして、その結果をどういうふうに本省に報告したかをここに出すなんというのはもうごく当たり前で、相談という言葉が出てくること自身、けしからぬと私は思う。
 大臣、こんなの当たり前でしょう、資料を出すの。当たり前ですよね、こんな資料出すの。
○国務大臣(太田誠一君) ちょっと……
○委員長(郡司彰君) 質問、もう一度繰り返してください。
○福山哲郎君 大臣、時間もったいない。いいですか。いや、時間ないから、大臣、お答えください。
○委員長(郡司彰君) 通告があって以降、二か月間の間の報告書を出していただけますかという質問です。
○国務大臣(太田誠一君) それは提出させます。
○福山哲郎君 つまり、これも、申し訳ないですけれども、通報があって調査を形としてはしたけれども、一月の二十九日通報があった後、三月の六日から立会調査がスタートするわけです、再開するわけです。再開をしますが、それは、頻度は増えています。頻度は増えているけれども、加工日を教えてもらって同じように行っている、それで同じような報告書を書いている。
 これ、この二か月出してくれていない報告書の中身を見ないと、精査しないと言えませんが、これは、下手すれば農水省、不作為責任問われますよ、こういう通報があったにもかかわらず、数だけ増やして、アリバイのように調査回数は増やしましたと。これ、大臣、そういうことを言われてもしようがないですよね。
○国務大臣(太田誠一君) 九十六回、五年間に九十六回だということがまず頭にありましたけれども、もっと間隔を縮めればもっと頻度が多いということで、これはおかしいと、異常であります。私は、そういう今言ったような、委員の御指摘のようなことも考えられるし、また、販売の担当者と検査の担当者兼ねているからどっちの用で行ったのか分からないというぐらいに思っております。
 したがって、これは、今日か明日にも内閣府に第三者委員会が立ち上がりますので、立ち上げましたので、そこで第三者の目から厳正に見てもらいたいと思います。
○福山哲郎君 第三者委員会は、それは政府の責任でやってください。しかしながら、我々は国会の場にいる者として、これだけ不審なものが出てきて不透明な状況の中で、第三者委員会はそれは政府の責任でやればいい。しかし、国会は更に継続して開会をしていただいてこの問題については徹底的に追及していかないと、国民の食の安全に対する不安と不信感は払拭できないと私は思うんですよ、これ、実は流通経路まだまだ解明されていないことたくさんありますから。
 大変実は問題で、もう一つ最後にこれを指摘して終わりたいと思いますが、先ほどの話で申し上げると、流通経路が複雑なので中に仲介業者がたくさん入りますから、値段が最初は三笠からは安く出ても、そのうち価格がオンされますから、最終消費者の近くに来れば来るほど値段は変わらなくなるわけです、普通の商品と。そうすると、最初の上流の業者の方は、値段が普通に比べれば異常に安いわけですから、何らかの形でこれはおかしいんじゃないかということは分かっているはずなんです。
 私は、実はある業者の方にヒアリングを、直接聞きに行きました。名前は絶対出すなとおっしゃいましたけれども、現実には安い米が入ってきたら、これは何らかの危ない米なんじゃないかというのはみんな分かっていると言うわけですよ。つまり、そこで、善意の第三者ではなくて、ある種、三笠フーズが安く卸しているのは分かった中で流通をさせている業者が一体どの程度のレベルなのかというのも、これもすごく特定のしにくい難しい作業なんですね。そのことをもって実は全部の業者を一遍に公表したことの公表基準の正当性も含めて、これは明確にちゃんと説明をしてもらわないと困る。
 私のヒアリングをしたある業者の方は、これはまずいと思って、付き合いだから引き取ったけれども、在庫でずっと置いておいて全然使っていないと。でも、名前が出てしまって今、頭を抱えているとおっしゃっているわけですよ。先ほどの上賀茂保育園なんか、最終消費者として、園児に調理をするときに、頼んできたら、調理をして渡したら、それが残留農薬が基準の二倍だったと。もうたまらぬですよ、こんなの。分かりますか。
 そのスタート時点で、農水省が先ほど申し上げたようなことを、余りにもいいかげんなことをやっていることに対する農水省の責任というのは、これ重大ですからね。そのことを指摘をして、まだまだ未解明な部分がたくさんありますので、更に委員会をやっていただきますことをお願いしまして、私の質問を終わりたいと思います。


2008年9月
« 6月   10月 »
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  


民主主義が
一度もなかった国・日本

宮台 真司 福山 哲郎(幻冬舎)
重版決定!

Amazon.co.jp で詳細を見る