06/12

2013

第183国会 参議院 災害対策特別委員会 2013年6月12日


災害対策基本法改正等 質疑

○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。今日はよろしくお願い申し上げます。
まず冒頭、三月十一日、私は官邸で内閣官房副長官を仰せ付かっておりました。本当に一万五千人以上の方が亡くなられ、心から御冥福をお祈りするとともに、まだ避難をされておる方も数十万人いらっしゃるということで、心からお見舞いを申し上げたいと思います。
今回、災害対策基本法並びに復興に関する基本法が審議にかかり、今日採決になったということについて、私自身は大臣を始めよくやっていただいたというふうに大変評価をしております。昨年の三月に防災対策推進検討会議の中間報告を始め、中央防災会議災害時の避難に関する専門調査会の最終取りまとめとか、それから首都の中枢機能の確保検討会の最終報告とか、さらには東京都との共同開催の帰宅困難者対策とか、それぞれ各役所も一生懸命やっていただいて、そういった取りまとめを受けて二度にわたる災害対策基本法が今回改正されたということで、本当に感謝を申し上げたいと思います。
一方で、今回の改正、私は、復興についても非常に細やかな対応をしていただいておりますし、災害対策基本法も、今回の震災は八都道府県にわたって五百キロにわたる広域的な被災だったということ、それから津波で本当に一斉に被災が広がったということ、電力の途絶、それから通信の途絶も含めて本当に厳しい状況になったということ、元々災害対策基本法を始めとして、単体の都道府県やどこかが被災をするということは想定しておりましたが、一遍にこういった形の広域で被災をするということは想定していないという状況もあった中で、我々の対応が遅れたこと、本当に現地の方に御苦労をお掛けしたことについても反省をしながら今日は質問したいと思いますし、そのことについて今回の基本法は非常に細かくそのときに表出をした課題について対応いただいたということで、これも感謝申し上げたいと思います。
ただ、若干この法案を見て気になることが幾つかあります。それは、実際に被災の状況が分かって現地に対して対応するために、今回相当スムーズになりました。自治体任せではなくて、国も出っ張っていけるようになりました。いろんな対応ができるようになりました。さらには、復興に関しても、改めて法律を作るということではなくて、今回法律の枠ができましたので非常に対応できるようになったと思っておりますが、私、気になるのは、当初、発災直後の実は最初の三日間の対応について、なかなかこの災害対策基本法では読み込めません。
もちろん、御案内のように、危機管理センターに緊急参集チームが集まってそこで対応するということは、国の危機管理のレベルですから法案に書き込む話ではないと思いますが、私は二時四十六分に官邸にいて、二時五十五分ぐらいですか、NHKのテロップで震度を確認した後、すぐに危機管理センターに下りました。当時、総理と官房長官は参議院の決算委員会に全閣僚いらっしゃいましたので、官邸に残っていた政治家は私だけということもあって下に下りました。下に下りたときには緊急参集チームの皆さんは全部そろっていただいていて、ほぼ枝野官房長官と私が同時に飛び込んで、そこからオペレーションが始まりました。
そこから先の話をするともう切りがないんですが、この最初の三日間、危機管理センターに緊急参集チームが来て当初どういう対応をするかということについては、この基本法を見るとなかなかよく見えません。これは基本法に書き込むべきことではないという判断は僕も理解をしますが、この当初の三日間の危機管理センターの対応等についてはどのような形で大臣としては整理されているのか、まずはお答えいただけますでしょうか。

○国務大臣(古屋圭司君) まず、福山議員におかれましては、三・一一のときに官房副長官として官邸に詰められていて、前回の答弁でも私も申し上げましたけれども、ああいう未曽有の災害の中でしっかり対応していただいたと、そういう評価はしておりますということを申し上げた上で、やはり迅速性ということについては若干のクエスチョンがあったわけでもないですねということを申し上げました。それは正式に申し上げると、ある意味でちょっと迅速さには欠けていたのかなという印象は持っております、これ、私の答弁でございますけれども。
しかし、現実にああいう状況になって、ある意味で想定外だったと思うんですね。だから、その反省を込めて、やはり今度の災害対策基本法もいろいろ現場の状況等々をしっかり対応のことを勘案をしながら改正をいたしておりますし、また今後のその具体的な手法についても、そういった三・一一の教訓というものをしっかりと生かしていくということが何よりも大切だというふうに思っております。
私は、そういう意味では、この災害対策基本法、そしてこの災害対策に対応するための政府の取組、これは与野党が対決する類いのものではないというふうに思っておりまして、今後とも、福山委員始め貴重な御経験をされましたので、そういった皆様方のお声については真摯に聞きながら、より良きものに常に見直しも含めて対応をしていくということが我々としての責務であると、こういうふうに考えております。

○福山哲郎君 大臣にはちょっと私の質問の意味が分からなかったのかもしれませんが、最初の三日間の危機管理のプロセスについて、この災害対策基本法ではなかなか見えないんです。それは法案の性質上しようがないんですが、そこについてはどう整理をされているのかというふうに聞いたんです。
当時の対応が迅速であったか迅速でなかったかという印象論を今言っても仕方がないので、私はそこの論争に入るつもりはありませんが、とにかく、まず危機管理センターのプロセスについてどういうふうに今整理されているか、若しくは、大臣、危機管理センターに就任以来何回ぐらい入られましたか。

○国務大臣(古屋圭司君) まず、視察で一回、それから、過日、淡路の地震がありまして、あのとき五時三十三分に発生いたしまして、総理指示を五時四十分に出させていただいて、私は六時ちょっと前に危機管理センターに入りました。今隣に出席しております西村副大臣がちょうど神戸におりましたものですから、すぐ西村副大臣に連絡をして現地対策本部の立ち上げを指示をしたということで、そういう意味では、私は危機管理センターに行ったのは二回であります。
それから、今の初動対応のことについては、もう委員御承知のように、初動対応については、災害が発生をしたときに、それぞれ緊急参集チームの参集基準であるとか参集チームの中身、これはもう全て決まっておりまして、そしてその被害状況とか情報集約を危機管理センターで行った上で、内閣官房長官あるいは私、防災担当大臣とが協議をしてそして総理の指示をしてそれぞれその状況、必要に応じて本部の設置をしていくという、このスキームというのはしっかりでき上がっておりまして、これに基づいて速やかに対応していくということであります。

○福山哲郎君 私は、心配しないでも、六時に来られたのが遅いとか早いとか、そんなつまらない議論をする気はありませんので御安心ください。自民党は当時よくやられましたが、まさに当時、大臣が言われたように、危機管理や防災対策は与野党超えての話だと私も実際思っていますので、あの当時遅い遅いとさんざん根拠もなく言われましたが、そのことについては言うつもりはありませんので御安心ください。
マグニチュード七クラスが今後三十年間で七〇%だとされる首都直下の場合、実はこの緊急参集チームの参集状況というのは非常に重要になります。あのときには東北で震災がありました。これは、東北であったことがいいとか悪いとかではありません。しかし一方で、昼間だったこともあって、緊急参集チームのメンバーはみんなすぐに集まっていただいてオペレーションに入りました。厚労省はDMATの派遣についてすぐ対応いただきましたし、国交省もそれぞれの電車の脱線状況や道路の被災状況についてもすぐに報告を上げていただきました。警視庁や消防署はもちろん一一〇番、火災の状況についても報告を上げていただいて、我々もその状況を見ながら災害対策本部を災害対策基本法以来初めて十五時十四分につくって対応したということなんですが。
私、首都直下の場合に非常に不安なのは、昼間なら霞が関に緊急参集チームは実際職務をしていますが、夜中に起こったり明け方に起こったり、若しくは通勤後の状況に起こったときに、東京の場合にどうやって緊急参集チームが集まってオペレーションに入るんだと。夜中の場合には、もちろん想像に難くないんですが、電車はもちろん動いていませんし、状況によっては停電もしていると。この状況が私は一番大変リスクだと思います。緊急参集チームのオペレーションは大変重要なオペレーションなので、このことについてどういう準備を今されているのかということについてお答えいただけますでしょうか。

○国務大臣(古屋圭司君) 委員の御趣旨は、その時間的な問題でしょうか。あるいは、もし災害が首都直下のような大きな地震が起こったときに、機能不全となった場合、対策本部ではどういう形で稼働していくのかという、あるいは代替施設も含めてと、そういう趣旨の質問と受け取っていいですか。

○福山哲郎君 いや、BCPの話は後でします。しかし、そうではなくて、まず初動は緊急参集チームが集まって、それぞれの情報をキャッチをして、それに対して対応することが重要なんですね。ところが、夜中の場合に緊急参集チームが本当にどう集まれるのか。もっと言えば、古屋大臣がどうやって来れるんだということがすごく重要なんです。そのことについてどうお考えかとお伺いをしています。

○国務大臣(古屋圭司君) 趣旨が分かりました。要するに、いつ何どき起きてもいいように体制は取れているかという、そういうことですね。
これは、まず、我々閣僚は常に連絡取れるようにして、しっかりいます。それから、緊急事態が発生した場合には、これはあらゆる手段を行使をして官邸に参集する必要がありますので、秘書官との連絡とかそういった対応に、事前に確認をしてそういうある意味での対応はしっかり取っていますよ。
ただ、本当に、深夜に起きた場合に全員が速やかに集まれるかどうかという御趣旨の質問ですね。これは、もうできるだけ集まっていただくと。そのためにチームを組んで、ちゃんとそれぞれの役割分担をしてやっているわけで、それは前の政権のときも同じ対応をしていたと思いますし、我々も同じ対応でできるだけ集まれるようにしているということですね。

○福山哲郎君 いや、全くリアリティーがないんですね。緊急参集チームのメンバーは、多分官邸に近いところの宿舎に入っていつも待機しているはずなんです。そのことについては私も理解をしていますが、夜中とかも含めてどうするんですかと。ましてや大臣に関して言えば、僕はこれ後で言おうと思ったんですけど、総理は今公邸に入っていないんです。総理が移動するときに、どうやってその時間、いいですか、夜中であろうが昼間であろうが総理が公邸にいないということは、状況によっては渋滞になっているかもしれない、みんなが逃げ惑っているかもしれない、逆に言えばそれは真っ暗の可能性もあるし、通信も途絶えている。もちろん、衛星機能緊急電話を閣僚が持っていることは僕は承知の上で申し上げていますが、そういったリスクに対してどういうふうに今対応しようとされているのですかと聞いているんです、具体的に。それは前からちゃんと決まっていますという話だったら、我々だって全部ちゃんと決まっていました。

○国務大臣(古屋圭司君) まず、緊急参集チームですね、緊急参集チームについては、いかなる事態が生じようが、これは集まれるという体制を取っています。これは当然のことであります。これはいかなる手段を通じてでも集まれる、それはそれぞれの緊急参集チームがそのシミュレーションをして対応しているということであります。
また、総理の今の公邸に入っていないということについては、これは総理の御判断でございますけれども、どんなにどういう事態が生じても総理がぴしっと危機管理できるような対応をしているということは、これは申し上げるまでもないことだと。これ以上私は、ちょっと総理のことですから、申し上げられませんよ。

○福山哲郎君 延坪島で北朝鮮と韓国が砲撃事案があったときに、菅総理は公邸にいたんです。公邸の執務室で指示をしていたのに官邸に入らなかったじゃないかといってさんざん批判をしたんです、自民党は。いいですか、今何かあったときに、総理は公邸にいないんです。
首都直下の地震があったときに、本当に総理の移動手段をどう確保するかというのも実は重要なことなんです。いかなる方法でもやるなんというのは、それは悪いですけど、誰でも言えるんです。それは誰だっていかなる方法でも行きます。私だって宿舎から自転車で行く準備をしていましたから。だけど、私は現実に震災後一月全く宿舎に帰らなかったのは、万が一あれだけ余震がある中で戻ってくるのに時間が掛かれば困るということで、私はほとんど一月寝泊まりを官邸でしていました。これが実態です。
つまり、現実問題として、総理が公邸にいないというのがどれだけのリスクかと考えたときに、総理だけではありません、大臣も危機管理参集チームも。先ほど申し上げたように、東北だったので霞が関のメンバーは一遍に集まれました。夜中の東京で、ひょっとして電車も動いていない、車もどういう状況が分からない、だって信号消えるかもしれませんからね、停電したら。そういう状況のところに緊急参集チームが、まあ僕は分かっていますからあえていいですけど、自転車とか徒歩とかで来なきゃいけなくなるんです。
そういった状況についてもちゃんとシミュレーションをしておいていただきたい。いかなる状況になってもおまえら来いよと。済みません、勢いと指示だけでは来られないような想定外の状況がいっぱいあるんです。そのことについて、じゃ御決意だけお聞かせください。

○国務大臣(古屋圭司君) 事前にその趣旨の御質問をいただければ、どういうシミュレーションをしているかと、例えば自転車で集まる、そういったことはできましたけれども、今初めてそういう趣旨で伺いましたので、もし御必要ならば資料を集めて……(発言する者あり)ちょっと静かに聞いていただけますか、私、真摯に答弁しているんですから。
もし今御利用ならば、どういう、緊急参集チームがどうやって集まる手段を考えているか、詳細に私ここで御報告をさせていただきたい。今その資料は持ち合わせておりませんので、しっかり説明をさせていただきたいと思います。
○国務大臣(古屋圭司君) 補足答弁させてください。緊急参集チームのメンバーは大体、正式な数字は把握してないが大体二十名ほどでございますが、全て官邸から二キロ圏内にその住まいをしておるということですので、二キロですと、歩いて、あるいは自転車で参集することは可能なのかなと、こういうことであります。

○福山哲郎君 僕は状況を分かっていますが、逆にそのことについて問題意識を持っていただきたいから申し上げたわけで、事前通告していますし、最初から事前通告していないというような言い方は、私はちょっと失礼ではないかなと思います。
次に、首都中枢機能のバックアップでございます。
これは、基本的には官邸の危機管理センターが首都中枢機能を基本的にやることになっていて、代替拠点としては内閣府の合同庁舎五号館になっています。実は、次が市ケ谷で、その次は立川になっています。ただ、首都直下で現実に起こったときに、市ケ谷はまだリアリティーあると思いますが、立川というのが本当にリアリティーがあるのかというのは、私はすごく疑問に思っています。
これは、実は私が現実に官邸にいたときも、立川に代替の施設があったって、本当に官邸の、首都がやられるような状況になると危ないので、そこは、もっと言えば、ひょっとしたら周辺の被災される可能性の少ない例えば神奈川とか千葉とか埼玉ぐらいに持っておかないと、首都圏だけだと非常に代替施設としてリスクが高いんじゃないかと。私は、もう少なくとも官邸が一番だと思いますが、ベースとして立川がどれほどリアリティーがあるのかというのがちょっと分かりません。そこについては何らかの議論、整理する必要があるのではないかと。
これは問題提起ですから、別に今答えが欲しいと言っているわけではなくて、当時いた者として、若干、首都直下のリスクのときにそういうことを考えざるを得ないんじゃないかと思っていたので申し上げるので、余り熱くならないでいただいて、冷静にお答えいただければと思います。

○国務大臣(古屋圭司君) 私は冷静にお答えさせていただいていますが。
今、バックアップというか、もし官邸が機能不能になった場合、まず第五合同庁舎ですね、それから防衛省、市ケ谷ですね、それから立川ということなんですけれども、実際、立川に行くには自衛隊のヘリコプター等々を活用するということですけれども、それは確かに委員おっしゃるとおり、実際、前回の東日本のときも官邸から防衛省までの移動でも結構苦労をしましたよね。やっぱりそういうことがあるので、確かにそれは立川から、確かに自衛隊のヘリコプターが飛べればいいですけれども、飛べない場合もあるかもしれないので、それは確かにほかの手段、要するに今委員が御指摘の首都圏以外、例えば神奈川とか千葉という具体的な例がありましたけれども、そういうところに言わばバックアップ機能を持った施設を造っておくべきではないかと。
それも私、一つの重要な御提案だというふうに思っておりまして、今後とも、災害対策本部の設置場所、これは様々な視点から検討していくべきだというふうに思っておりまして、委員の御指摘も踏まえて対応していきたいと思います。

○福山哲郎君 ありがとうございます。
先ほどインターネットという言葉を言われましたが、私、言葉じりつかまえるつもりはありませんが、本当に首都直下のときにインターネットの通信環境が整っているかどうかもよく分かりません。そのことも含めて本当に首都直下の場合にはリスク管理を今から、こんなこと起こり得ないだろうというシミュレーションをしていただくことが重要だと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
東京は、首都直下の場合にはもちろん津波の可能性もありますが、私はリスクの蓋然性がより高いのは火災だと思っております。いわゆる帰宅困難者が駅にあふれる、逃げようとして、若しくは自分の自宅に帰る。それは、何で帰るかというと家族の安否が心配だからです。家族の安否が心配だからといって、車に乗って帰ろうとして渋滞になって動けない、電車が止まっている状況で帰宅困難者が駅にあふれる、そのときの火災というのは僕は大変なリスクだというふうに思っています。渋滞による交通の麻痺とかそれから火災の延焼による拡大等々が首都直下の場合には非常にリスクとして考えられます。
こういった状況について、実は大臣は公安委員会の委員長でもあります。これは警察の、要は道路の規制等々に直接かかわります。我々が政権のときに、去年の防災訓練で初めて警視庁が協力をしていただいて信号を止めるということをやっていただきました。これ相当綿密なシミュレーションをしていただいて、流入、流出も含めてですね。東北の場合にはいきなり一般車道の通行禁止をして、それはいろんな課題はありましたが、しかし緊急車両は時間が掛からずに行けた例があるんですけど、東京の場合にはまさに密集で、指示を出す前に逆にみんなが外へ出だす可能性があるので、そういったことについてもしっかりと、まさに大臣は災害と警察の両方ですので、そのことについてしっかりとシミュレーションをしていただきたいというふうに思っておるんですが、そこはどのように考えておりますでしょうか。

○国務大臣(古屋圭司君) 確かに、今委員御指摘のとおり、首都直下で地震が発生した場合、車が実際に走れないと、大渋滞あるいは大混乱が生じるという可能性はあると、私もよく認識をいたしております。その上で、やはりそういった社会的な混乱をいかにして防止をさせていくか。
そこで、平成二十三年に国、地方公共団体、民間企業等において構成する首都直下地震帰宅困難者対策協議会で決定した基本方針がございまして、それは、救助・救急活動、消火活動、緊急輸送活動等の応急活動を迅速、円滑に行う必要があるという視点に立って、帰宅困難者等の発生による混乱を防止するため、むやみに移動を開始しないという基本原則を徹底をして一斉帰宅の抑制を促していくと、こういうことにいたしておりまして、この中では、やはり帰宅困難者について一時滞在施設を用意してとどまるというふうにしておりまして、その後の帰宅のための輸送については今後の検討課題と、こういうことになるんでしょう。
また、今御指摘がありました交通規制のことにつきましても、震度六弱以上の地震が首都圏で発生した場合には、警視庁は、環状七号線内側への一般車両の流入禁止、あるいは緊急自動車用路の指定等による交通規制を行って都心部における交通混乱を回避をすると、こういう計画を立てさせていただいております。
いずれにいたしましても、いろいろな混乱の事象への具体的な対応については、今後、首都直下地震対策、行動計画を策定をしていく中できめ細かに様々な角度から検討していきたいと思っております。また一方では、今年の秋口をめどに首都直下地震の検討のPTの報告書が出ますので、そういった中身もしっかり反映をして対策に万全を期していきたいと、こういうふうに考えています。

○福山哲郎君 是非よろしくお願いしたいと思います。
今おっしゃられた帰宅困難者対策でございますが、帰宅困難者を受け入れてくれる公共施設、学校、ビジネスオフィス等々については、今内閣府としてはリストとしてちゃんとストックをお持ちでしょうか。

○国務大臣(古屋圭司君) いわゆる公的施設だけではなくて民間施設ということですよね。民間施設についても、やはり共助という視点が非常に重要ですので、今度の災害対策基本法にも自助、共助、公助という考え方をしっかり盛り込んでおりますので、一時滞在施設として提供していただけることができるように周知徹底を図って、協力をしっかり求めていきたいというふうに思っております。
その一時滞在施設は、その名称であるとか所在地等を原則として公表すると、こういうような対応にしたいと思っておりまして、また、企業に対して、いろいろストックをしておく必要がありますよね、食料等々、そういったものも、三日分の備蓄というようなことが言われておりますけれども、やはり外部の帰宅困難者のためにそれはちょっと多めに、例えば一〇%とかそういう多めに備蓄するということも是非検討していただきたいということで、ガイドラインに示させていただいております。
こういった取組通じて、帰宅困難者対策、これはもう東京都も実際やっておりますので、東京都ともしっかり密接な連携をして、引き続き検討をしていきたいというふうに思っています。

○福山哲郎君 昨日、私が事前通告したときには、まだ公共施設や学校、オフィスビル等のリストアップ、ストックはまだはっきりないというような答えだったんです。ただ、今大臣からはそういうことやっていきたいと言われたので、それで結構だと思います。
実は、私が三月の十一日夕方何をやったかというと、公共施設や学校やそれから企業に場所を提供してくださいとお願いをして、各役所にお願いをして、上がってきたものをどうやって周知するかが分からないので、逆に上がってきたものを記者会見をし、そしてマスコミにお願いをしてテロップで流してもらって、ここへ行ってくださいと言いました。
その作業をする時間が実はオペレーション的に言うともったいないんです。事前にちゃんとストックがあって、周知されていて、そこに普通に、自分の仕事場の近くに一時滞在所があるということが認識できるだけで全然安心感が違うんです。そういったことを事前に準備しておくことが重要だと私自身は思っているので、今大臣がそのような趣旨のことを言っていただいたのでそれで結構ですが、是非今後もそのことについてはしっかりと用意をしておいていただくようにお願いをしたいと思います。
さらには、役所のBCPです。役所のBCPについて、どの程度事業継続計画を策定しているかと聞いたら、もうこれ
は答えていただかなくて結構ですが、震災後、ちゃんと改定をした省庁が結構あるんですが、内閣官房、消費者庁、厚生労働省、農水省、海上保安庁、環境省は震災前のBCPと同じ状況です。これは改定をして、ちゃんと見直していただきたいと僕は思います。
役所がしっかりBCP見直せば、その分東京の首都圏の企業も見直し作業が進みます。やっぱり事業継続計画はきっちり作っていただいた方が僕はいいと思いますので、ここについては大臣のリーダーシップで各役所に早くちゃんと改定作業済ませろというふうに指示を出していただきたいんですけど、いかがでしょうか。

○国務大臣(古屋圭司君) 政府のBCPですけど、状況に応じて適宜改定をしております。
例えば、最近では二十五年三月、二十五年四月、各省庁、あるいはちょっと前では二十四年八月等々、ちょっと省庁の名前言うと時間が掛かりますので……(発言する者あり)ええ、省庁によって違いますが、こうやってそれぞれの状況でできるだけ、いわゆる行政のBCP、適切なものにするためにこうやって不断の見直しをいたして、見直しというか充実と言った方がいいかもしれません、やっておりますので、今後ともしっかりこの政府のBCP対策は徹底をしてまいりたいというふうに思っております。

○福山哲郎君 なるべく早くお願いしたいと思います。また、企業に対しても促すことについて是非御努力いただければと思います。
もうこれで終わります。
想定できなかったことがたくさんありました。例えばガソリンが足りないと、本当に被災地の皆さんに寒い中御苦労いただきました。しかし、鹿島の油槽所がやられるなんというのは元々想定ないんです。とにかくガソリン協会もトラック協会も必死になっていただいて、別の場所からのガソリンを向こうへ届けました。届けたけど、現地のガソリンスタンドは停電をしているので営業できない。そうすると、タンクローリー行ったら、帰りの給油が自分ができなくて帰ってこれないから、片道分だけ行って帰ってこられるような状況が起こったんです。
それと、ガソリン車がいっぱい行きました。いっぱい行って、我々は中央では指示を出して、資源エネルギー庁も一生懸命やってくれました。民間団体も一生懸命やってくれました。寝ずにみんなやっていただいたにもかかわらず、結果としては、途中で、あの被災地には病人がいるからあそこを優先してくれ、あの病院は電力ないと、患者さんがいるからあそこの病院優先してくれ、そして一番優先しなければいけなかったのは、福島一Fです。第一原発事故の場所に、とにかくエネルギーが要るんだ、ガソリンが要るんだ、電力が要るんだということで行けといって実はどんどん送っていても、途中で必要なところが出てきて実は民間に行くのが遅れたと。これ、実は我々は送っているつもりでいますが、現場ではそういう状況が幾つも幾つも起こっていました。
先ほどの鹿島の油槽所も含めて、我々は御迷惑をお掛けしたから、これは弁解をしているわけではなく、想定外のことが、若しくは自分たちで考えていないようなことが結果として、送っていても起こったのがあの事故です。これはほんの一例です。ほかのことも、私は言い出せば切りがないです。
例えば、よく言われた、民主党政権だから官僚が動かなかったとか、そんなことをよく言われました。そんなこと一切ありません。緊急参集チームのお役人は、そこに原田統括官いらっしゃいますが、私は一緒に彼と本当に寝ずにやりましたけれども、みんな必死になってやりました。日本人の同胞が一万人も二万人も亡くなるような被災をしているような状況で、そんな、民主党政権だからだとか、誰々が気に食わないからだなんていって手を抜いた人なんて、僕は一人もいないと思います。つまり、それがあの緊急事態です。
ですから、大臣、私は大きな地震や災害がないことを願います。大臣の就任中、在任中ないことを願いますが、万が一のときにはそういう状況が起こるんだということを、大変口幅ったくて生意気なようですが、どうかお含みをいただいて、危機管理のために御尽力をいただくことをお願いして、私の質問を終わらせていただきます。


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