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2014

第187国会 参議院 予算委員会 2014年10月7日


○委員長(岸宏一君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。

○福山哲郎君 おはようございます。民主党の福山でございます。
冒頭、先ほど委員長も言われましたが、今年は広島、私の地元である京都の福知山、全国各地で豪雨災害が発生いたしました。また、御嶽山の噴火もありました。お亡くなりになられた方々に心からお悔やみを申し上げますとともに、被災者の方々にお見舞いを申し上げます。また、災害時に献身的に救助活動に当たられている自衛隊、消防、警察、地元自治体の皆様にも心から感謝を申し上げたいと思います。
今、蓮舫議員の質疑を承っていて、私、この発言をするつもりなかったんですが、発言をしたくなりました。
私たち民主党は、多様性と包摂、そして持続可能性をキーワードとして政策を練り上げていきたいと考えています。
多様性を認めつつ互いに支え合う社会をつくると綱領にうたいました。ヘイトスピーチなどの排外的な運動が起こっている中で、私たちはこの多様性を大切にしていきたいと思いますし、先ほどの女性閣僚の発言も含めて、我々とは根本的に考え方が違うと思います。また、新しい公共の下、子供支援や障害者対策、NPOとの連携、包摂社会、つまり居場所と出番のある社会をつくっていきたいと考えております。そして、三つ目は持続可能性で、財政の持続可能性、年金の持続可能性、社会保障の持続可能性、そして環境エネルギーの持続可能性を探ることは未来への責任だと思います。
先ほどの中小企業の財源の無駄遣いも含めて、そういったことについて、我々はしっかり、自民党に対峙をしながら、国民の信頼を一つ一つ回復していきたいと考えております。
松島大臣、先ほどの答弁で、法務大臣としては答えられないけど、個人としてはあれは有価物ではないと答えました。国会の場でその答弁は通用しません。法務大臣として、あれがうちわかどうか、お答えください。

○国務大臣(松島みどり君) お答えをいたします。
うちわのような形をしているかもしれませんが、討議資料として出したものでございます。そして、あくまでも公職選挙法の……(発言する者あり)討議資料として提出したものであり、公職選挙法上の寄附には当たらないと考えております。

○福山哲郎君 じゃ、民主党が、大臣の使われたうちわとおぼしきものに、同じようにやって全国でばらまいても捕まらないんですね、検挙されないんですね、法務大臣。

○国務大臣(松島みどり君) 法務大臣として、一つ一つの事案について法務大臣としてのお答えをすることはできません。

○福山哲郎君 これは御覧いただいている有権者が御判断いただけると思いますし、総理の任命責任も含めて、安倍内閣としてしっかり対応いただきたいと申し上げて、質問に移ります。
先週、我が党の前原衆議院議員を始め、大変衆議院でいい議論があったと思います。もう総理は御覧いただきたくないかもしれませんが、実質賃金が十四か月以上連続して低下をしています。(資料提示)一方で、日銀総裁は、物価上昇について、二〇一四年から二〇一六年度の半ば頃、中盤頃に二%に達するというふうに言われていますが、物価上昇だけを明示されても国民は不安です。
一体、総理がこの間言われた、時差はあっても追い付くようにしたいと言われましたが、少し時間が掛かるかもしれないと言われましたが、総理としてはどれぐらいのめどで実質賃金が上がると考えておられるのか、お答えください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々のこの三本の矢の政策は、二%の物価安定目標を掲げているところであります。この物価上昇に対して、時差はあるものの賃金は追い付いていくと、このように申し上げたところでございます。
そして、その際御説明をさせていただいたのでありますが、まず、私たちの課題は、デフレから脱却をする必要があります。デフレというのは、物の値段よりも賃金の方が下がっていく、日本もそうなっていたわけであります。
十五年間続いてきたデフレから脱却するのはそう簡単なことではないわけでありまして、世界においても十五年続いたデフレを脱却するというのはある意味初めての試みでありますから、我々は、まずこのデフレマインドを払拭することから始めたわけであります。デフレから脱却できない限り、これは名目賃金も賃金も増えていかないわけでありますし、当然税収も増えていかない、財政の健全化もできない、そして社会保障制度も維持できないわけでありますから、我々がデフレからの脱却に重点を置いたところであります。
そこで、その意味におきまして、まさに我々の政策が功を奏していまして、デフレ脱却とは言えませんが、現在の段階ではデフレではないという状況まで持ってきました。課題は、景気の好循環を呼ぶためには、企業の高収益、企業は事実高収益を上げているところまでは来ています。この高収益が人件費に、そして設備投資に回り、お金が回っていくことになっていくということになるわけであります。インフレ期待がなければ、人は設備投資もしませんし、人材にもお金を使わない、これは常識でございます。その中において、我々の政策は現在のところうまくいっていると思います。
しかしながら、では賃金はどうなのかということでございますが、物価安定目標と賃金のこれは追いかけっこであります。経済学者的には、経済学者、例えば浜田先生は、それは二年間掛かると、こう言われておりましたが、我々はそれはもっと短くしたいと考え努力をしてきたところであります。
他方、消費税の引上げがあります。この消費税の引上げ分については、これについては、まさに伸びていく社会保障費、これは将来給付として返ってくるものでございます。つまり、これについてはすぐに追い付くことはできないわけでございまして、これはもう予算委員会等でも再々お話をさせていただいているところでございますが。
ですから、まずはこの物価安定目標の中においての物価の上昇に付いていけるかどうかということにつきましては、昨年の四月以降、雇用者所得を見れば、この消費税分を、消費税の上がり分を引けばこれはずっと伸びてきているということでございますから、そういう意味でいえば、消費税分をこれは除外したところで見れば、消費税分を除外すれば、我々の物価安定目標に向けて伸びている物価上昇に対して賃金は追い付いてきていると、このように申し上げておきたいと思います。

○福山哲郎君 答えておられないです。いつぐらいだという、僕は浜田先生のお話を聞いているのではありません、総理がいつ頃かと聞いているんです。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ですから、もう今答弁させていただいたとおりでございまして、雇用者所得においては、もう既にそれは追い付いているということでございます。雇用者所得において、消費税分をこれ除外した分については追い付いているということでございます。

○福山哲郎君 これ見てください。実質賃金は消費税引上げ前から実は一貫してマイナスなんです。実は上がる兆しもまだ見えておりません。
総理、いつ実質賃金が上がるという見通しなのかをお答えいただきたいと思います。

○国務大臣(甘利明君) 全部一遍に理想的にいけば、我々もすばらしいと思います。しかし、手順を追って改善をしていきます。
まず、物価安定目標で上げていくのと、それに消費税で引き上げるのは乗っかるわけでありますから、ダブルで効いてくるわけです。これは、翌年はそこが発射台になりますから消費税分は考えなくていいことになります。
まず、全体の名目賃金が上がってきます。この全体の名目賃金は、去年のたしか五月から連続して上がっています。それから、一人当たりの名目賃金がいつ上がるか。最初、全体が上がっても、そこには新規雇用は非正規から入ってきますから、一人当たりに切ってならしていきますと、一人当たりの名目は下がるわけであります。全体が上がってきて、次に一人当たりで切ったとしても名目が上がってくるのがいつかというと、この三月から上がってきています。これは順序を追ってきています。次に何があるかというと、物価の上昇を差っ引いた実質がいつから上がってくるかということです。これ、今全体が上がってくる、一人当たりも上がってきた、次は実質が上がってくるという手順だと思います。
いつそれをやるんだと。それは先ほど総理からお答えをしました、四年掛かるという見通しがあるんだったら三年でできるようにする、三年という見通しがあるんだったら二年半にするという、そういう政策努力をしていって、できるだけ短時間にやろうと思います。今、何年何月何日にできますということは明確には申し上げられません。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 消費税を引き抜いた、除外したということにおいての総雇用所得でありますが、六月からはそれはプラスに、六月、七月、八月とそれはプラスになっているということでございます。

○福山哲郎君 実質が上がらなければなかなか消費に向かいません。段階を経るというのは私も理解をしておりますが、実際、安倍政権がスタートしてもう一年十か月たちます。現実の問題として、多分想定外に輸出が増えない、それから円安が進行しています。
日銀総裁にお伺いします。
総裁は最近の記者会見で、輸出は海外経済の回復を背景に緩やかな増加に向かっていく、個人消費は底堅く推移すると発言されていましたが、足下では、世界銀行やIMFは世界経済の見通しを下方修正しています。昨日、世銀がアジアの経済成長見通しを下方修正しました。
これまでのスピードから鈍るのに、どうやって輸出が増え、どうやって実質賃金が改善するのか。日銀総裁はどのようにお考えですか。

○参考人(黒田東彦君) 確かに、輸出の最近の動きを見ますと、勢いを欠く状況が続いております。この背景といたしましては、委員もちょっと触れられた新興国経済など世界経済全体がややもたついてきたと、そして日本の製造業において海外経済を拡大する動きが相次いでいるといったことがあろうと思います。
ただ、先行きにつきましては、世銀その他の国際機関も含めて先進国を中心に次第に海外経済の成長率が高まっていくと、ただ、その下で輸出は緩やかではあっても増加に向かっていくのではないかというふうに思っております。
また、やや長い目で見ますと、かつての過度な円高水準が是正され、修正された下で、海外生産比率の上昇ペースが、海外生産は続いていくと思いますけれども、その上昇ペースはやや鈍化してくるということを通じて輸出の下押し圧力はある程度和らげる方向にあるのではないかというふうに見ております。

○福山哲郎君 いや、下押し圧力は緩くなってもらわなきゃ困るんです。輸出は円安でも全然伸びていないんです。これから伸びるかもしれないと総裁おっしゃいましたけれども、実はこの頃は、実はそのちょっと前はもっと新興国の経済は伸びるだろうと言われていたのにこの状況なんです。ですから、逆に言うと、輸出が伸びて、消費が増え、実質賃金が上がり、経済が好転するという状況が少し今、その循環サイクルが欠けてきているのではないかと私は考えています。
総裁、具体的に何を想定すれば、どういう状況になればこの循環サイクルはうまく回るようになるのか、総裁はどうお考えですか。

○参考人(黒田東彦君) 輸出につきましては、今申し上げたとおり、世界経済の回復がややもたついていたということが響いて、我が国の輸出も弱めな、ほとんど横ばいということで輸出が続いているわけであります。
経済全体を取ってみた場合には、当然、先ほど甘利大臣も指摘されましたように、全体として良い循環メカニズムが働いているかどうかということになると思いますが、企業収益は昨年、史上空前というか最善のレベルに達しまして、その企業が賃金を上げるとか、あるいは最近の短観でも明らかになりましたように、設備投資の計画は相当しっかりしたものになってきております。
家計につきましては、消費税の増税の影響というのが残っておりますけれども、私どもの見るところでは、雇用・所得環境は、人手不足の下でベースアップも行われ賃金も上がってきておりますので、家計、企業共に、言わば所得から支出へという循環メカニズム自体はしっかりしていると。
ただ、足下ですね、消費税増税後の反動減の影響がやや長引いていると、あるいは天候不順の影響があったということは認めなければならないと思います。

○福山哲郎君 なかなかその循環サイクルが働いていないと思っているんですね。
総理がいつも言われる賃上げ率二・一九%、過去十五年で最高と言われますが、これは資本金十億円以上の主要三百十四社の平均です。日本は二百七十万社あります。その七一%が赤字です。賃上げ実態調査は十一月に発表になりますが、大抵この二・一九%より全体は下回って発表されます。これがこの実質賃金が上がらないことにつながっていますし、これ輸出が全然増えてこないんですね。輸出が増えてこないから、逆に言うと企業は設備投資を増やしようがないんですよ、数量で増えないわけですから。そうですよね、日銀総裁。
確かに、設備投資やるところもやらないところもあるけど、全体として設備投資が増えているという状況ではないことは総裁はお認めいただけますね。

○参考人(黒田東彦君) 先ほど申し上げたとおり、輸出が横ばいで推移しているということは事実ですが、設備投資は少しずつ増えておりまして、先ほど申し上げた日銀の短観で見ましても、今年の企業による設備投資はしっかりと増加するという計画になっております。

○福山哲郎君 計画でも企業経営者は先の見通しを考えますので、そのことも含めてお伺いしたいことがもう一個あります。為替です。
黒田総裁は、先日の会見で、円安は日本経済にとって悪いとは思わない、米国のテーパリングが進み、円が若干安めになっても自然だ等々の内容の発言を九月十六日の会見でされています。私も一定の円安は日本の経済にとってプラスだということは認めますが、この十六日の会見の翌日、総裁の会見をあざ笑うかのように為替は一日で一円以上の円安になりました。それから二週間で百十円を付けるに至りました。
この半月で五円近い円安という状況については、会見で述べられたように、日本経済にとって特にマイナスになることはない、自然なことであるとお考えですか。

○参考人(黒田東彦君) 為替相場の水準とか日々の動きについてコメントするのは差し控えたいと思いますが、一般論として、円安が輸出あるいはグローバルに展開している企業の収益、さらにはそれらによる設備投資等に一定のプラスの効果がある一方、輸入コストの上昇あるいはその価格転嫁を通じて特に非製造業の収益に押し下げ圧力として作用するということは事実でありまして、その影響は結局産業とか企業規模によって異なり得るわけでございますけれども、一般論として言えば、経済や金融のファンダメンタルズに合った、ファンダメンタルズを反映した形で円安になるということであれば、多分全体として見れば景気にとってはプラスであろうというふうに思っております。
ただ、その時々の為替、その他の金融市場の動きというものは実体経済にいろいろな影響を及ぼしますので、今後とも引き続き注意深く見てまいりたいというふうに思っております。

○福山哲郎君 それ以上答えられないのは私は理解をしますので、それ以上は求めませんが、総裁は金融緩和を引き続きやると力強くおっしゃっていますが、一体どういう状況になればこの追加緩和についてのトリガーを引かれるんでしょうか。

○参考人(黒田東彦君) これまでのところ、我が国経済は二%の物価安定目標の実現に向けた道筋を順調にたどっております。したがって、金融政策運営につきましては、二%の物価安定目標の実現を目指して、これを安定的に持続するために必要な時点まで量的・質的金融緩和を継続していくということが重要であると考えております。
その上で、これまで度々申し上げましたとおり、今後、何らかのリスク要因で見通しに変化が生じて、二%の物価安定の目標を実現するために必要になれば調整を行うと。具体的には、例えば見通しが下振れになったという場合には、当然調整ということは追加緩和になろうというふうに思っております。
ただ、具体的にどんな状況でどのようなことが考えられるかというのは、やはりそのときに最適な判断をするということになると思います。

○福山哲郎君 実は、少し私、懸念を持っていることがあります。
今の総裁のお言葉は一定理解をしていますが、米国が今テーパリングを進め、ある意味で経済の正常化に向かって動いている状況の中で、日本が追加緩和期待をマーケットに与えるということはより円安が進むということです。
実質賃金が増えない状況の中で、いつかはっきり明示をいただけなかったんですが、円安がより進めば、コストプッシュインフレに加速が付き、より悪い物価高となり、消費はより悪化する可能性があります。経済にとって良いことはありません。円安がより進めば、円建てベースの日本の資産を売る動きも出ます。株価は一定上昇したことは認めますが、外国人の投資家から見れば株の含み益はどんどん縮小することになるので、早く売って利食うという動きが出てくる可能性も否定できません。
つまり、総裁がやろうとされている緩和の継続若しくは追加緩和期待は、逆に言うと、どんどん実質賃金が減っている中でギャップが広がって経済がマイナスに向かう可能性も秘めているのではないかということを、私はアメリカのテーパリングとの相対的な関係で懸念をしています。
総裁、そのことについてどうお考えですか。

○参考人(黒田東彦君) 為替レートの動きが、それぞれの国の金融政策その他金融市場の動向によって一定の動きあるいは一定の影響を受けるということはそのとおりであります。
そういう意味で、最近進んだ円安というのが、米国の金融政策の動きと日本あるいは欧州の金融政策の動きとの違いというものを市場が注目して為替に影響したということはあろうと思いますけれども、先ほど来申し上げましたとおり、二%の物価安定目標に向けて着実に道筋をたどっておりますので、今必要なことは、この量的・質的金融緩和というものを二%の物価安定目標の実現を目指して、しかもそれを安定的に持続できるようになるまで継続するということが一番大事なことであるというふうに思っております。

○福山哲郎君 ですから、追加緩和期待をマーケットにもたらすことによってより円安が加速することになるのではないか、それは日本の経済にとって非常に大きな痛手になるのではないかということについてはどうお考えになりますか。

○参考人(黒田東彦君) 先ほど来申し上げましたとおり、為替の具体的な水準ということではなくて一般論として、金融あるいは経済のファンダメンタルズを反映して為替レートが動くということは経済にとって全体としてマイナスではないと。ですから、先ほど来お答えしましたとおり、今まで起こった円安について問題が生じている、日本経済全体にとってマイナスになっているということはないと思います。

○福山哲郎君 私は、これまでの量的緩和の問題について間違っている等々の発言をしたつもりはございません。これからの緩和をということを総裁が言われたからお伺いしたわけです。
じゃ、着実に進んでいるということは、総裁は法律の執行どおり消費増税についてやるべきだというお考えでいいですね。

○参考人(黒田東彦君) 消費税の税率の再引上げ云々につきましては、これは政府及び国会においてお決めになることでありまして、私から特に申し上げることはありませんが、中央銀行の立場として、財政が持続可能性をきちっと維持するということは非常に重要であります。その意味で、政府が中期財政計画の下にプライマリーバランスを来年度に半減し、あるいは二〇二〇年度までにこれをなくすという方向で財政の健全化に邁進しておられるということは大変高く評価をしております。

○福山哲郎君 高く評価をしているということは、そのとおり消費税を上げろということだというふうに私は受け止めましたが。
総理、第一のアベノミクスの矢の中心である日銀総裁がああいうことを言われておりますが、消費税について総理はどのようにお考えですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この消費税については、例えば雇用については有効求人倍率も二十二年ぶりの高い水準になっておりますし、そして総雇用者所得ですね、一人当たりの名目賃金と雇用者数を掛けたものでありますが、これは十七か月連続で上昇基調にあります。そして、実質ですね、先ほど来福山委員が指摘をされている実質についていえば、実質の総雇用者所得については、四月、五月、消費税を上げた直後でありますが、マイナスではありましたが、この消費税分を抜けば、消費税分を除外すれば、六月、七月、八月と、これはプラスになっているわけでございますから、そういう意味において、先ほど申し上げたように、我々が進めている経済政策は順調に進んでいると言ってもいいんだろうと、このように思います。
そして、消費税分についてのこれはマイナスでありますが、これは今年の四月のものはワンショットでありますから、今後賃金が増えていくトレンドが続けば乗り越えることができるということでございますが。
そこで、来年、そういう意味においては二回目の消費税を上げるという判断については、四月―六月の反動減がありました。七月、八月、九月、また成長軌道に戻れているかどうか、ここが大切なところでありまして、実際にしっかりと経済成長できなければ、名目GDPが上昇していかなければ税収は増えていかないわけであります。ですから、そういう意味において、経済が腰折れしては元も子もありませんから、冷静にしっかりと、七月、八月、九月、戻っているかどうかということも含めて分析をしていきたいと、このように思います。

○福山哲郎君 最初の発言では順調に進んでいると言いながら、途中からは七―九を見なければいけないと。ということは、七―九を見て凍結があり得るということはアベノミクスが一定失敗したと、順調ではなくなったということでいいんですね。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) そのアプローチ、考え方は、ただ単に政権攻撃をするためにイメージづくりを考えておられるんでしょうけれども、経済は生き物であります。そして、安倍政権が進めているのはデフレ脱却でありまして、これを優先しようということであります。デフレ脱却をしなければ経済は成長していきませんし、そして財政は健全化できないという中において、その段階において、経済の状況を見ながら判断をする、これは当たり前のことではないでしょうか。

○福山哲郎君 別に政権攻撃をするわけではありません。
先ほどの追加緩和の問題も、新たに為替が円安になることによる物価高についても懸念をしておりますし、実質賃金が上がらないことにも懸念をしておりますし、総理を始め総裁が、輸出が増えないことは誤算だったということです。
つまり、私たちは、別にアベノミクスの第一の矢を今批判をしているわけではありませんが、後から出てくる症状で誤算があったら処方箋も変えなきゃいけないわけです。その処方箋を変えることが、逆にその七―九が悪ければそういう話ですねということを申し上げているわけです。
処方箋が良ければそのまま消費税を上げるのが筋なわけですから、そこは逆に、私は、谷垣前総裁を幹事長にされたときに、ああ、私は、安倍総理は消費税はこれなら上げることを想定しているんだなと実は思っていました。なぜなら、我々と三党合意を一緒にやられた前総裁だからです。その方が幹事長になられる限りは多分消費税はもう上げることを前提なんだろうなと思ったら、総理が今、七―九を見てとか、順調だと言っていると思ったら、輸出は誤算だとかそういう話をされるので私はそのようにお伺いしたわけです。別に政権を攻撃したいわけではなくて、どうですかと申し上げているわけですから。どうですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 処方箋を変える気持ちは全くありませんし、皆さんのような処方箋にしたら、また政権奪還前に、あの暗い雰囲気に戻ってしまうわけでありますから、そんなことはやってはならないと思います。
そこで、輸出がなぜこれは増えていかないかということでありますが、二〇〇九年から二〇一二年まで円高がずっと続いてきたわけであります。その円高に対してなすすべがなかったのも事実ではないかと、このように思うわけでありますが、この円高が推移する中において製造業は海外投資比率を急速に高めたんです。まさに皆さんが政権を取っている間に海外投資比率は急速に高まりました。そして、輸出は二〇一一年以降大きく減少しました。一方、輸入については大震災以降の燃料費の伸びを背景に増加をしており、貿易収支は赤字で推移をしてきております。
そして、二〇一二年、我々が政権を取って以降でありますが、円安方向に動く中において、海外投資比率の増加や輸出の減少傾向は止まりました。まさに、皆さんの政権時代にどんどん投資が行っていた、輸出が減っていったという状況は止めることはできたということは申し上げておきたいと思います。
そこで、果たして今のこの為替の水準が続くかどうかということは、企業家は見ているわけであります。また元のもくあみに戻るのではないかという不安の中で見ています。この判断が、今我々が進めている政策が正しく進んでいる中において、経営者が確信していく中において、まさに国内に投資をしようという判断、設備投資をしようという判断になれば、これはまさに反転になるわけであります。そして、その中におきまして、我々は古いモデルにおいて輸出の伸びを計算をしていた、言わば円高以前のモデルにおいて、製造業が拠点を移す以前のモデルで計算をしていたものでありますから、そこは伸びが低かったと、こういうことであります。
製造業が海外投資比率を急速に高め、国内の生産基盤が海外に移転していたこと、そして新興国や資源国の需要の減速に加えて、企業が価格設定行動が変化したことなんですね。値段を安くしてたくさん売ろうというよりも収益を重んじたわけでありまして、その結果、税収はすごく増えたのでございますが、そうした観点から、我々が思っていたほど輸出は増えなかった、こういうことであります。
一旦海外に移転した企業を国内に短期間で戻すことは難しいわけでありますが、最近では国内の設備投資を増やす動きも見られ、今後は地政学リスク等に留意する必要があるものの、海外景気の底堅さ等を背景に輸出が次第に持ち直していくことが私は期待されるのではないかと、このように考えているところでございます。
いずれにせよ、消費税についてはまさに景気が腰折れするかしないかということもしっかりと判断しながら、適切に年内に判断をしていきたいと思います。

○福山哲郎君 二〇〇〇年から二〇〇七、八年まで、自民党政権のときに円高、そして空洞化対策もされたことは事実です。
余り、我々の三年三か月をもう口汚く言うのはやめた方がいい、もう一国の宰相なんだから。一国の宰相として、こういう委員会の場でそんなことを長々と答弁するのは私は余り格好よくないと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
今回の、実は、労働者派遣法の改正について私が危機感を持っていることが一つあります。それは、二十歳代前半の若者のおよそ半分が非正規雇用になっていることです。さらに今回、労働者派遣法が改正されて、非正規雇用、派遣が増えると、彼らにスキルアップの機会が出てこないと。
実は、二十代の半分が派遣や非正規ということは、トレーニングされないので、彼らが三十とか四十になっても、実はある意味で言うと、次への流動化に動いたり、言葉は悪いですけれども、生産性の高い働き手としてなかなか活躍できない、実は賃金もそのまんま、こういうのは私は非常に日本の将来について危ういと思っています。それは中間層が壊れるもとです。日本の経済の将来の消費の担い手である二十代や三十代が派遣や非正規の中で、実はどんどんどんどん中間層をなくしてきていると。
今の安倍政権は目先の株価を上げることに躍起となっておられると思いますが、株価も重要だと思いますが、将来の日本を構造的にどのように安定させて経済を維持していくかということは非常に重要な観点だと思っています。
そういう点でいうと、この労働者派遣法の改正は、非常に私は、将来的に日本の中間層になるべき世代、なるべき層を男女共に削っていくような気がして、そのことの危機感を持っています。そのことに対して総理はどのようにお考えですか。

○委員長(岸宏一君) ちょっと待ってください。厚生労働大臣、その後総理に。

○国務大臣(塩崎恭久君) 最初に私の方から答弁させていただきたいと思います。
まず、先生おっしゃるように、若い方々が大事な、言ってみれば人的資源であることはもう間違いないわけでありまして、ただ、それに付け加えて言っておきますと、今、若者、十五歳から二十四歳の若年層でも、それから二十五から三十四辺りでも、非正規から正規への移行が正規から非正規への移行を上回ってきているということがありますので、足下のことではありますが一言だけ言っておきたいと思います。
派遣法については、先生の御懸念はよくお聞きをする話でありますけれども、我々としては、今回は、派遣というのは一つの、言ってみれば幅広い働き方の一つとしてあるわけであります。これを否定するわけにもいかない。自公民で前回も通しました、法律を。
そこで、我々としても、正規になりたいという方々にとっては大事なことはやっぱりキャリアアップをしていくとか、あるいは職業訓練をちゃんと受けられるとか、そういうことであると思いますので、今回の改正法では、派遣元に対して、派遣期間等を通じて計画的な教育訓練とか希望者へのキャリアコンサルティングを新たに義務付けるということをし、それから派遣労働者の希望に応じたキャリアアップを支援することにしていますし、加えて、派遣先についても、派遣労働者への、正社員を募集するというならば、その情報はきちっと提供することを義務付けるとか、あるいはキャリアアップの助成金についても、今回、六十万から今度は八十万にということで予定をして更に力を入れていこうと思っていまして、派遣先などで正社員への道が開かれるように支援をするということであります。
ですから、これから生産性を全体的に上げていく中にあって、非常にキャリアアップをしていく、あるいは職業訓練をしていくことがなければ、なかなか新しい仕事には行けませんから、そこのところに特に力点を置いて法改正を考えているというところであります。

○福山哲郎君 キャリアコンサルによる研修というのはどのぐらいのボリュームで、誰が費用を出すんでしょうか。
それから、研修を経て正社員になるというとき、それは派遣元の正社員になるということなのか、派遣先の正社員になるということなのか、大臣はどのように考えておられますか。

○国務大臣(塩崎恭久君) まず、具体的なキャリア教育とか、そういうものについての中身は、この法律が通ってから労政審で更に詰めていこうということでありますが、派遣元での言ってみれば雇用ですね、直接雇用、それも無期で直接雇用するということももちろんありますし、派遣先での無期か正規か、いずれも直接雇用をしてもらうということ両方を考えていっていることでございます。できれば、やっぱりそれは派遣先で正規雇用になるというのがベストだろうと思います。

○福山哲郎君 ボリューム。

○国務大臣(塩崎恭久君) ボリュームについてはまだ、具体的なことについてはさっき申し上げたように労政審の中で詰めていこうというふうに考えております。

○福山哲郎君 実は、全く今の御発言は具体性がないんですね。
じゃ、派遣先は、正社員にしてくれと言われて研修しました。キャリアコンサルでどのぐらいの研修するか分かりません。ひょっとしたら月二回か三回講義を聞くだけかもしれない。そんな話でどうやって正社員にできるんですか、派遣先は。派遣先は正社員にしようと思ったらそれだけコスト掛かるわけですよ。派遣元が正社員にする場合には、実は派遣元の正社員というのはリーマン・ショックの後約八割が首を切られています。つまり、それはすごく不安定なんですね。つまり、これ、派遣先、派遣元、どちらの正社員化を進めようとされているのか、そのことが分からない限りは派遣がどんどん続くことの懸念は拭えないんです。
総理、どうですか。

○委員長(岸宏一君) 厚生労働大臣。

○福山哲郎君 総理、総理、総理。

○委員長(岸宏一君) その後で総理から。

○国務大臣(塩崎恭久君) 当然のことながら、派遣先で正規社員になるのがそれはベストの道であることは間違いないので、それをどうやっていくかということについても義務付けをしていくということであります。

○福山哲郎君 いや、実は今の話は問題で、派遣先で派遣社員と正規社員の待遇が、格差は放置したままだったら、絶対に企業者は安い派遣社員の方を正社員に上げることはしないんですよ。そこに格差があるから経営者の方は正社員にしないというインセンティブが働くわけです。だから我々は均等待遇という議論をしています。
どうですか、大臣。

○国務大臣(塩崎恭久君) 今回、雇用安定化措置というのを掛けることにしていて、これは雇用元がやるべきことなんでしょうけれども、派遣先への直接雇用の依頼とか新たな職業機会の提供とか、派遣元での無期雇用、その他安定した雇用の継続が確実に図られると認められる措置等々を課していくわけでありまして、当然、派遣先に対しても、先ほど申し上げたように、必ずその情報、正規社員を採用するならば一定程度いた派遣社員についてもちゃんと情報提供しないといけないということを義務付けるとか、そういうことをやっていくわけでありますし、さっき申し上げたように、キャリアアップのための資金も増額していこうということであります。

○福山哲郎君 全く具体性がないので、このことについては引き続き議論していきたいと思いますし、黒田総裁、お忙しい中、今日お越しいただいて、ありがとうございました。どうぞ退席をいただいて。委員長、お願いします。

○委員長(岸宏一君) 黒田日銀総裁は御退席いただいて結構でございます。御苦労さま。

○福山哲郎君 派遣労働法の問題は非常に課題が多いので、我々としてもこの国会でしっかりと審議をしていきたいと思います。
次に行きます。パネルをお願いします。
総理は、何度も何度も本会議で、原発については、いかなる事情よりも安全性を最優先させる前提の下、原子力規制委員会により、世界で最も厳しいレベルの規制基準に適合すると認められた原発について、その科学的、技術的な判断を尊重し、再稼働を進めていくと述べられていますが、総理、世界で最も厳しいレベルという根拠は何ですか。総理、総理に。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) じゃ、まず、原子力規制委員会田中俊一委員長。(発言する者あり)
速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
委員長から申し上げます。
田中原子力委員会の委員長を出席させました。これは委員長の権限でできるそうでございますから、それで、田中委員長に答弁をさせた後に総理からも答弁をいただきます。よろしいですか。

○福山哲郎君 私は納得できません。

○委員長(岸宏一君) いや、筆頭間で話をしたんだから、まずやります。(発言する者あり)
じゃ、野党側の皆さんの御意見もありますから、取りあえず総理から答弁をして、次いで田中委員長から、形は逆になりましたが、補足します。
どうぞ、内閣総理大臣。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 原子力発電所の安全性については、原子力規制委員会により世界で最も厳しい水準の規制基準に適合しているかどうかの審査を行っており、九州電力川内原子力発電所については九月十日に新規制基準への適合性が確認され、再稼働に求められる安全性が確保されることが確認されました。
地域防災計画、避難計画は、地域の実情に応じた内容とする必要があることから、災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、政府としても関係省庁を……(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 静粛にお願いします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) その後ろから発言しないでいただきたい。やじやめていただけますか。(発言する者あり)いや、もうあんまりやじが多いんで、汚いやじが多いんでしゃべりにくいものですから。

○委員長(岸宏一君) 静粛に、静粛に。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、政府としても関係省庁を挙げて、関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成、充実化への支援に取り組んでおります。
以上であります。

○委員長(岸宏一君) ちょっと待って。

○福山哲郎君 質問にお答えください。世界最高水準と……

○委員長(岸宏一君) ちょっと、ちょっと待ってください。
田中委員長。簡潔に。(発言する者あり)ちょっと待ってください。
じゃ、安倍内閣総理大臣。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、今、再稼働について答弁をさせていただきましたが、原子力規制委員会において、政府事故調などにより明らかにされた情報を踏まえて、IAEAや原子力規制が進んだアメリカ、フランスなど海外の規制基準も確認しながら、我が国の自然条件の厳しさ等も勘案した上で、世界で最も厳しい水準の規制基準を策定していると認識しております。技術的な内容については、原子力規制委員長にお尋ねをいただきたいと思います。
例えば、地震や地すべりなど様々な津波の発生要因を想定して、過去最大を上回る津波の高さを想定することを求めていること、外部からの支援がない場合でも、所内の発電機等で七日間電気を供給できるよう求めていること、全ての既存の原発に例外なく新基準を適用することなどは海外と比べても厳しい要求であると承知をしています。
こうした基準への適合状況を原子力規制委員会がしっかり確認することで、再稼働に求められる安全性は確保されるものと考えております。

○政府特別補佐人(田中俊一君) ちょっと補足させていただきます。
今総理から御答弁していただきました、世界でも最も厳しいレベルであるということについては今総理がおっしゃったとおりでありまして、これについては、私の方からも再三ここでも申し上げております。
具体的な点で申し上げますと、非常用電源については、かなり福島事故の経験を踏まえて多重性、多様性、それから電源車等の直流電源とかいろんなことを踏まえております。
それから、格納容器からの放射能の放出を、大量に放出されるのを防ぐためのフィルターベントの設置等も、これも義務付けております。このフィルターを付けたベントというのはやはり世界で日本だけであります。
それから、地震、津波は、自然災害の厳しさ、我が国の厳しさを踏まえて、地震、津波、台風、そういったものについても考えられる最高レベルの厳しいものを要求しております。
それから、バックフィット制度というのを今回導入させていただきました。先生御存じのとおりではございます。例外なくバックフィットを今回求めることにしております。
世界では、このバックフィットをどのように求めるかということについては議論のあるところでありまして、欧州でも十年ごとぐらいに見直しを図っているところでございますが、今回、私どもは全ての炉にバックフィットを求めているところであります。
以上です。

○福山哲郎君 何をそんなにばたばたしているんですか。総理は、こちらが求めてもいない委員長を同席させて、先に答弁させたい。答弁、総理がやっとしたと思ったら、二枚目の回答を読んで一枚目の回答を読み忘れる。何をそんなにばたばたしているんですか。総理が本会議で何回も言っている世界で最も厳しいレベルの根拠は何ですかという質問が、何でそんなに政権全体でばたばたしなきゃいけないんですか。
私は、田中委員長が自然災害の問題も含めて日本で厳しい条件をつくっていると発言されていることぐらい存じ上げています。しかし、日本は地震大国です。災害大国です。だから、自然災害に厳しい条件を付けるのは、これは世界最高ではなくて当たり前の話なんです。ヨーロッパで地震のない国がそんな地震の対応なんかするわけがないですから、そんなの当たり前の話なんです。ただ、世界最高最高と言うから、そのことについて余り声高に言わない方がいいんじゃないですかと。
そして、田中委員長は、そうはいいながら、世界最高とか世界最高水準というのは、やや政治的というか言葉の問題なので、具体的ではないですねとおっしゃっているんです。さらには、よく言うように、別に安全を担保するものではないと。世の中に絶対に安全だなどということは存在しないことですから、そういうことを申し上げているのではないのですとおっしゃっているんです。このことも、田中委員長の話は至極真っ当です。
次なんです。総理は、先ほども私が質問もしていないのに、再稼働については、要は原子力規制委員会の判断を尊重し、再稼働には問題がない、安全性は確保されていると答弁されました。議事録見たら残っているはずです。ところが、田中委員長は、私どもは再稼働をするかしないかという判断についてはコミットしませんとおっしゃっているんです。
つまり、判断をコミットしていないんです、再稼働については、田中委員長はというか原子力規制委員会は。ところが、総理は原子力規制委員会の判断を尊重しと言っているから、ここのずれは何ですかといって聞きたいのに、何をばたばたばたばたしているんですか。
総理、ここのずれは何で生じているんですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、今まで答弁をさせていただいておりますように、再稼働についてのお話だと思いますが、この九月十日に新規制基準への適合性が確認され、再稼働に求められる安全性が確保されることが確認されました。
そして、先ほど答弁をしたわけでございますが、地域防災計画、避難計画は地域の実情に応じた内容とする必要があることから、災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、政府としても、関係省庁を挙げて関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成、充実化への支援に取り組んでいく考えであります。
また、川内地域の避難計画を含む地域の緊急時対応については、先日、関係省庁、鹿児島県、そして関係市町が参加したワーキングチームで、IAEAの国際基準や国の指針に沿った具体的かつ合理的なものになっていることを確認をしているところでございます。その結果を、私が議長を務める原子力防災会議で了承したところでございます。

○福山哲郎君 いや、ずれはどこに生じているのかと聞いているんです。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 基本的に、今申し上げましたように、新しい基準について確認されたものについて再稼働をしていくという趣旨でずっと申し上げているところでございます。

○福山哲郎君 せっかくお越しいただいたのに私が説明するのもあれですから、田中委員長、再稼働に求められる安全性は規制委員会では確認していませんよね。

○政府特別補佐人(田中俊一君) お答え申し上げます。
再稼働するに必要な対策がきちっと新しい規制基準に基づいて適合しているかどうかということを確認しております。
それで、安全かどうかということについては、安全という言葉が独り歩きして、絶対安全とか一〇〇%安全というふうに捉えられることが往々にしてありますので、実はそういうふうにしてしまいますと安全を常に向上させるという努力をそいでしまうということから、そういった安全であるというようなことについて、いろんな言葉のやり取りの中でそういうことを申し上げてきたところでございます。

○福山哲郎君 いや、委員長は、安全性ではないと、ここに言っているとおりですよ。安全性について担保するものではないとあちこちで言っているんです。これは、あくまで新しい規制基準に適合しているかどうかの判断を規制委員会はしているんです。総理が言った、再稼働に求められる安全性が確認されていないんです。
これは、総理、今お認めいただけますね、田中委員長の御答弁を聞いて。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、安全性とは、何をもって安全性というかということでありまして、私も一〇〇%安全と言ったことは今まで一度もないわけであります。安全のための基準をクリアしているかどうかということであります。
しかし、それは常に、先ほど田中委員長が答弁したとおり、果たしてそれで、本当にこれで安全なのかどうかということについて、常にこれは状況を見ながら進歩していかなければならないものでありますから、完全だと言ってそこで止まってはならないのは、これは当然のことであります。
ですから、そこで、安全の今基準になっている新基準を満たしているかどうかの技術的な判断は原子力規制委員会に委ねているわけでありまして、その確認がされた原発の再稼働を進めるということは、閣議決定した政府の方針でございます。

○福山哲郎君 再稼働をするかどうかの判断は規制委員会に委ねられていますか、委員長。正直に答えてください。これ重要ですから。

○政府特別補佐人(田中俊一君) 端的に申し上げますと、再稼働をするかどうかということは、事業者はもちろんですが、国民、それから政府の方針、そういったもので判断されるべきもので、私たちが判断すべきものではないというふうに考えています。(発言する者あり)

○福山哲郎君 総理は今そのとおりと言ったけど、あなたは、科学的な、技術的な判断を尊重しと、判断する立場にないとおっしゃっているんです。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは、先ほど来御説明しているとおり、技術的な判断は原子力規制委員会に委ねているんですから、この技術的な判断というのは、これは安全を確認するための技術的判断なんですよ。それをまさに規制委員会に委ねているわけであります。そういう意味で、申し上げたとおりでございます。

○福山哲郎君 安全を確認されるための技術的な判断ですか、田中委員長。正直に答えてください。安全かどうかじゃないですよね。

○政府特別補佐人(田中俊一君) 先ほども申し上げましたけれども、安全という言葉がいろんな捉えられ方をするということで、要するに、当然、一定の安全のレベルを担保するための新しい規制基準でありますし、これが世界でも最も厳しいレベルの基準であるということでありますので、これに適合しているかどうかということを科学技術的に判断しているということでございます。

○福山哲郎君 再稼働の判断をしているわけじゃないんですね。

○政府特別補佐人(田中俊一君) はい。

○福山哲郎君 もう一回確認します。はいと言っていただいたので、再稼働の判断をしているわけではありませんよね。田中委員長、はいともう一度お答えください。

○政府特別補佐人(田中俊一君) 再稼働の判断はしておりません。

○福山哲郎君 実は重要な点があるんです。
実は、住民の避難の体制の問題です。今はあくまで技術的な問題ですが、周辺住民の避難の体制が万全か万全でないかというところについては、率直に申し上げて、これ田中委員長ですが、これは非常に判断が分かれるところがありますので、今後どうするかということについてはまだ、私どもの規制の範囲外だということもありますけれども、審査の中では評価しておりませんとおっしゃっているんです。つまり、住民の避難について評価されていないんです、規制委員会では。
このことについて総理はどう思われますか。

○国務大臣(望月義夫君) お答えさせていただきたいと思います。
地域の防災・避難計画でありますけれども、これは原発が稼働しているかどうかにかかわらず作成し、継続的に改善充実を図っていくべきものだと我々は思っておりますので、これは原子力防災担当としては、これは原発が動いている動いていないということは、そういうことではなくて、我々はそのように思っております。
それから、我が国では、災害対策基本法上、避難計画を含む地域防災計画は地方自治体が作成することになっております。原子力防災会議で決定した方針に基づき、各関係省庁、関係自治体と一体となって地域の防災体制の充実強化に取り組んでまいりたい、このように思っております。計画の具体化、充実化が全体として図られた地域については、前に設置したワーキングチームや原子力防災会議等において、順次、緊急時の対応を確認していく所存であります。

○福山哲郎君 確認しておきます。
まず、規制委員会は住民の避難の体制については審査の中で評価していないという事実をまず確認したいと思います。
もう一点、次のパネルを御覧ください、国民の皆さん。
実は、IAEAは深層防護に関する考え方があります。実は一層から五層まで原発事故を想定しての考え方があって、実は四層までが技術的なものです。実は、福島第一原発の以前は我が国は三層までしかありませんでした。つまり、シビアアクシデントの進展防止や、その過酷なプラント状態の制御については、安全神話に覆われて三層までしか我が国はなかったんです。それを、新しい安全基準で、田中委員長にも御苦労いただいて、四層までは作りました。五層は、実は原子力防災の範囲なので、これは規制委員会の守備範囲ではないんです。
この五層の問題が重要なんです。避難も含めて、それぞれの地形、風土、そこの立地条件も含めて、住民がどのような形で放射能から逃げるか、そのことについて、実は先ほどは四層までの話なんです。四層の時点で安全だとは言えないんです。それが田中委員長の言われた、安全だとは言えないとおっしゃった、評価もしていないとおっしゃったことの真意です。
ところが、見てください、もう一枚、次の。
望月大臣、日本には、この計画、原子力施設外における住民の緊急避難の計画について日本の国が審査や評価できる仕組みはありますか。

○国務大臣(望月義夫君) お答えさせていただきたいと思います。
計画の具体化、充実化が全体図られておりまして、ワーキングチームや原子力防災会議等において、順次、緊急時の対応を確認していく所存であります。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。

○国務大臣(望月義夫君) 内閣府のワーキングチームや原子力防災において順次緊急時の対応を確認していくことでありますけれども、そういったことであります。(発言する者あり)

○福山哲郎君 それ、先ほど答えた話で、違います。国としてこの避難計画とか住民に対しての審査とか評価をする仕組みがありますかと聞いているので、あるかないか、法的に権限としてあるかないか、望月大臣、答えてください。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) じゃ、ちょっと速記を止めて。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。

○国務大臣(望月義夫君) 地域防災計画、避難計画については、災害対策基本法上、都道府県や市町村が策定することとなっておりますが、政府としても、昨年九月の原子力防災会議決定に基づき、内閣府が原子力発電所の所在地域毎にワーキングチームを設定して、関係省庁を挙げて関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成の支援に取り組んでおります。
そういう中で、法律上、地域防災計画、避難計画の策定は原発の再稼働の条件ではありませんが、地域の住民の安心、安全の観点から重要であり、政府としても当地域毎の緊急時対応が具体的かつ合理的なものとなっているのか確認を行うことであります。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。

○国務大臣(望月義夫君) 確認はしておりますけれども、法律には書いてありません。法律ではありませんけれども、確認はしております。

○福山哲郎君 もう一回、じゃ聞きますが、実はアメリカは、もちろん計画作成は州や郡が、原子力事業者が作るんですけど、計画が法令上の基準に合致しているかどうか、これ、地域の特性とか、本当に先ほど申し上げましたように立地条件とか道路の状況とか住民がどのぐらいいるかとか全部あるので、それぞれ違うので、FEMAという連邦の緊急事態管理庁が評価をするんです。その評価は、NRCの稼働、再稼働というか、稼働するときの条件、許可のうちの一つなんです。当たり前ですよ、住民の命を守らなければいけないんだから。
日本はそのレベルの審査、評価の仕組みがありますかと聞いているんです。

○国務大臣(望月義夫君) ただいまアメリカの、米国の話のFEMAの話が出ましたが、例えばこれは米国では緊急時対応の評価を行っておりますが、フランスや英国ではそのような制度になっていないということであります。
ですから、日本の場合にも、法律には決まっておりませんが、しかし確認はしているということでございます。

○委員長(岸宏一君) 質問を続けてください。

○福山哲郎君 じゃ、済みません、もう一回、法律にはもう審査、評価の仕組みはないとお答えください。あるかないか、一言でお答えください。

○国務大臣(望月義夫君) 米国のFEMAのようなものは法律的には決まっておりません。しかし、オフサイトの緊急計画作成については、地方自治体が負っているその点は、我が国とEUの国々と同じような形で確認は行っているところでございます。

○福山哲郎君 ないんです。
実は、IAEAの深層防護の考え方の第五層において、国が関与し審査、評価する仕組みはないんですね。だから、総理が言われた、規制委員会が安全だと確認されたと。安全だと確認されていないとさっき田中委員長が言われたんですけれども、それ全部四層までなんです。五層を今、国が評価する仕組みないんです。
私は、いたずらに批判する気はありません。これ議員立法でも何でもいいです。これ、五層の問題についてちゃんと国が評価する仕組みをつくろうじゃありませんか。そうじゃないと、都道府県知事にしたって市町村にしたって、国が全然後ろ盾になってくれないんです。さっき言った確認程度のものですよ。これ、総理どうですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど望月大臣がお答えをさせていただいたわけでありますが、地域防災計画、避難計画は、地域の実情に応じた内容とする必要があります。これは委員も御理解……(発言する者あり)分かっているって後ろからやじるのやめていただけますか。

○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません、静かにしてくださいよ、一生懸命答弁しているんですから。
災害対策基本法に基づき地方自治体が策定しますが、これはもう委員も御承知のとおり、これ民主党政権時代から一貫した方針であります。
政府としても、関係省庁を挙げて、関係自治体が行う地域防災計画、避難計画の作成、充実化への支援に取り組んでおります。こうした仕組みは、フランスもそうでありますし、英国もそうでありますし、IAEAも認めているところでありまして、米国のみが違うということでありまして、我々はこの方式を取っているということでございます。

○福山哲郎君 だって、世界で一番最高水準の安全性をつくりたいとおっしゃっているんじゃないんですか、総理は。アメリカはやっているけどほかはやっていないから、じゃ、いいんですか。こんな過酷事故、福島ではまだ十四万人の方が避難しているんですよ。一Fの現場では本当に過酷な状況で、一日二千人とか三千人の方が本当にあのタイベックスーツを着ながら作業しているんですよ。
なぜこの第五層のことに対して、国が例えば評価、審査する仕組みをつくる、それは住民の安全につながることに対して、そうやってアメリカだけだから日本はいいとおっしゃれるんですか。お答えください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今申し上げましたように、地域の実情に合わせて地域が作っていくと、どちらの方式でやった方がうまくいくかということでありまして、その中において、国も一緒に、今申し上げましたように、支援に取り組んでいるわけであります。しっかりとした国の考え方を持ちながら支援に取り組んでいるわけでありまして、その方がうまくいくと、例えば先ほど例として挙げたフランスも英国も考えているわけでありますし、IAEAもそれで了としているところでございます。

○福山哲郎君 これ、第五層すっぽり抜け落ちているんです。ここはやっぱり、私、非常に心配です。ですから、ここについては野党の皆さんにも呼びかけて議員立法も含めて検討していきたい。なぜなら、安倍総理は全然やる気がないからです。これは大問題だと思います。
小渕大臣にお伺いします。
我々の政権のときにつくらせていただき、これは自民党さんにも公明党さんにも御協力いただきました。固定価格買取り制度でこの二年間でどれほどの設備の導入が認定されましたか、お答えください。

○国務大臣(小渕優子君) お答えをいたします。
固定価格買取り制度について、六月末までに認定をされた設備容量でありますが、国による再生可能エネルギー発電施設の認定容量は七千百七十八万キロワットであります。

○福山哲郎君 これ、二年間、固定価格買取り制度で、太陽光、風力、中小水力、地熱、バイオマスで発電容量七千百八十万キロワットです。全て運転開始をしたとすれば原発約十五基分です、年間。これ、すごい数の再生可能エネルギーが二年間、日本国に導入をされたことになります。
このことについては、総理、喜ばしいことですね。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 安倍政権としても、再生可能エネルギーをできる限り増やしていく、その利用を増やしていきたいと、このように考えておりますので、基本的には、太陽光あるいは風力等の利用が促進していくということは我々が目指している方向に合致するものと考えております。

○福山哲郎君 これ、五年とか七年間、これ稼働率計算していますよ。全部、発電効率計算した上で十五基分です。過剰に見積もっていません。経産省に計算してもらいましたから大丈夫です。今やじが出ましたので。
これ、数年後に十五基分が本当に発電すれば、国産の電力になりますから、当然高い油を買ってこなくていい、火力を買ってこなくてよくなります。これ地域に広がりますから、当然地域の経済を潤します。CO2出ませんので、CO2に対してもプラスになります。いいことずくめです。
それで、コストが高いという話がありますが、次へ行ってください。
再生可能エネルギーが増えたせいで電気代が上がっている。実は、標準世帯の電気料金は確かに上がっていますが、実は三四%のうち燃料高騰と円安がプラス二千百五十円分です。実は今、一千万キロ分、再生可能エネルギー出ていますが、これは月額二百二十五円です。二百二十五円、一軒の皆さんに御苦労いただきますけれども、これで原発十五基分の再生可能エネルギーが広がるとなれば国民は喜ばれるんじゃないかと私は考えています。これだけの事故があって、そういう状況の中で、実は大問題が今発生をしています。
実は、九州電力や四国電力、東北電力が、九月、十月に入ってこの再生可能エネルギーの接続を保留することを発表いたしました。一体、例えば九州電力管内で何社の事業者が今困惑をしているか、小渕大臣、お答えください。

○国務大臣(小渕優子君) 九州電力からは、回答が保留になっている申請案件については六万八千五百六十九件と報告を受けています。

○福山哲郎君 東北電力、四国電力では何社ですか。

○国務大臣(小渕優子君) 四国電力からは百四十三件と報告を受けています。東北電力からは二十四件との報告を受けています。

○福山哲郎君 これ、百四十三件と二十四件と七万件ですから、すごい差があるにもかかわらず、同じ時期に保留を発表されました。それぞれの系統の容量やそれぞれの再生可能エネルギーの事情は違うはずです。これも非常に僕はなぜかなというふうにいぶかっていますが。この保留となる期間が長ければ長いほど、事業者は投資をしています、継続して事業ができなくなるリスクがあります。
小渕大臣、このことに対してどのような危機感を持って、そしてこれに対してどう対処をされますか。

○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘のように、今回の電力会社による回答保留の問題というのは、やはり再生可能エネルギーを発電をしたいと思っていた方々にとって大変大きな影響を及ぼしているというふうに承知をしています。
それぞれの電力会社において自分たちの受入れ量というのはこのくらいだということを言ってきているんですが、実際に本当にそれしか受け入れられないのか、また、そうした量をこれから拡大をしていくことができないか、そうしたことについて新エネルギー小委員会の下でしっかり検証していきたいというふうに考えています。

○福山哲郎君 いつまでに検証されるんですか。事業者は一日一日、ひょっとしたら利息も発生しているかもしれない、事業計画も立たないかもしれない。麻生財務大臣は経営者でおられるから分かられると思いますが、こういった事業者にとっては死活問題です。いつまでにですか。

○国務大臣(小渕優子君) ワーキングチームにおいてできるだけ早く議論を進めていきたいと考えていますが、やはり多少技術的なことになるだけに、一定程度の時間が必要となるのではないかと考えていますが、できるだけ早くということで年内を一つのめどとしたいと思います。

○福山哲郎君 これね、九州電力が言っている千二百六十万キロワットの設備容量が一遍に来たら調整能力ができなくなるという理屈は、僕、分かっているつもりです。理解をしています。しかし、これは設備容量です。発電の容量ではありません。これ、時間とか場所とか、どういった状況かによって多分いろんな考え方が出てくると思いますし、調整できないこともないと思っています。
これ、小渕大臣、この系統ワーキングチームはたくさんのステークホルダーがいらっしゃいます、七万社いるわけですから。ということは、この系統ワーキンググループの議論は、公開でしっかりこの事業者も納得するようにやられるべきだと思いますが、いかがですか。

○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘のように、この新エネルギー小委員会において議論される内容というものは大変重要かつ注目の高いものであると思います。しっかりと公開でやっていきたいと思います。(発言する者あり)ワーキンググループです。

○福山哲郎君 公開でやっていきたいと言っていただいて、ありがとうございます。
ただ、これ実はすごいあれなんですよ。確かに千二百六十万キロワットって大変なんですけど、これ九州全土の電力需要の低いときには全部が賄えるぐらいの再生可能エネルギーのもう設備の認定があるということです。つまり、日本はすごい可能性が今広がっているんです。それが、このことを今保留にしています。
これ、大臣、保留が接続拒否とそのままつながるようなことはありませんね。拒否になったら七万社の事業者は本当に途方に暮れます。

○国務大臣(小渕優子君) 先ほど総理からもお話がありましたけれども、この再エネのポテンシャルが明らかになったということは、大変、一方で心強いことではないかというふうに考えています。しっかりワーキンググループで検証していきたいと考えています。

○福山哲郎君 拒否になることはありませんね。

○国務大臣(小渕優子君) 現在は回答を保留しているという状況になっております。それが拒否につながるかどうかは検証結果を見てみなければ分からないと思います。

○福山哲郎君 これでまた事業者は不安になっているんですけれども。
実は、福島は二〇四〇年に再エネ比率一〇〇%にするというふうに復興計画を立てておられます。この福島県まで実は今保留になっています。これは配慮に欠けると言わざるを得ない。本当に将来福島は希望を持ってやろうとしているのに、これが今保留になって、どうなるか分からない状況です。
総理、これ、実は系統の問題は事業者任せにできません。我々の政権のときには系統強化、それから全国の融通をすることについて一生懸命仕組みをつくりました。税金も入れました。総理は国が前面に立つと言われました。一FのALPSを新しいものを造るときに国は税金を入れていただきました。
この系統は非常に重要な問題なので、国が公共的にお金を入れることも含めて、先ほど中小企業の無駄遣いが蓮舫議員からありましたが、あんなに使われないお金が余っているのだったら、この系統の強化に向けて国が前面に立ってやっていただくべきだと思いますが、総理、いかがですか。

○国務大臣(小渕優子君) 委員が御指摘されましたように、福島においては、震災、事故発生以降、再生可能エネルギーを一つの柱として復興していこうという取組が進められています。これまでも国として洋上風力を造ったり、あるいは研究センターを造ったりということで、様々な支援をしてきたところでありますが、今回のやはり回答保留という問題は大変大きな、福島にとっても全国にとっても大変なことでありますが、特に福島にとっては大変衝撃のあることではないかというふうに思っています。
福島におきましては東北電力ということでありますので、今後、東北電力の中でどのような形でこの送電線網を広げていくことができるのか、そうしたことも含めてワーキンググループの方で議論を進めてまいります。

○福山哲郎君 総理、御決意聞かせてください。この系統強化について、国としてしっかりと前面に立つと。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 再生可能エネルギーの最大限の導入を進めるために、これまでも、再生可能エネルギーの電力の出力の変動を吸収する大型蓄電池の設置や電力系統の運用技術を高度化するための技術開発を実施をしています。
また、今後の再生可能エネルギーの導入拡大に対応するために、電力システム改革で新たに広域的運営推進機関を設置をして、地域間連系線等、送電インフラの増強等を進めていく考えであります。
こうした取組を通じて、国としても電力系統の整備にしっかりと取り組んでいく考えであります。

○福山哲郎君 そんな実は官僚の書いたものを読んでもらいたくないんです。系統強化については国がしっかりとというのは、お金を入れて、事業者に対しての支援も含めてちゃんと系統強化について努めるというふうに、今総理言ってください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは今答弁したとおりでありまして、今、先ほど申し上げました取組を通じて国としても取り組んでいく考えであります。

○福山哲郎君 今総理が言われた取組じゃ足りないから今こんな問題が起きているんです。今のこの状況を見て、しっかり系統強化に努めて、将来にわたって、七千万キロワットの認定に対しては系統でつないで、再生可能エネルギーでどんどん電気が流れるようにすると、総理、お答えください、決意を。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま、先ほども答弁をいたしましたが、地域間の連系線等の送電インフラの増強等を進めていくことでありますが、その中において、これは電力料金でいくのか、今、福山委員が主張しておられる税金でいくかということについては今検討課題なんだろうと、このように思うわけでありますが、いずれにいたしましても、今申し上げましたような取組を通じて電力系統の整備に取り組んでいく、しっかりと取り組んでいく考えでございます。

○福山哲郎君 事業者任せだから保留に、こういう状況が起こっているんです。我々のときには、北海道と東北をつなげる、融通をするための北本連系というのも実は思い切って経産省に協力をいただいてやりました。なぜそんなに消極的なんですか。
石破大臣、地方創生担当大臣として、これ、地方に本当にお金が落ちて、地方の工務店、地方のパネルの代理店、風力、地熱、いろんな業者の方とかいろんな方々が仕事ができたといって喜んでおられるんです。この二年間、最大の地方の民間投資、総理はさっきアベノミクス成功のためには民間投資が必要だとおっしゃった、この民間投資の蓋をするんですか。
これ、石破大臣、是非内閣を挙げて、この系統強化について決意を述べていただきたいと思います。

○国務大臣(石破茂君) これは経産大臣から答弁があったとおりですが、どうやって電力を安定供給するか、そしてどのように電力の質というものをきちんと維持をするかということが満たされることが必要だと思っております。
ですから、全てがうまくいくということは、私が疑り深いのかもしれませんが、本当にあるのだろうかという気がいたしておりまして、そういうことをきちんと追求をしていくことが地方の創生につながることはおっしゃるとおりです。

○福山哲郎君 私は、調整電源の必要性においていかに安定供給するかというのは大切だということは絶対否定をしません。
しかし、可能性があるんです。その可能性を追求するのがこういったエネルギー基本計画や自民党の公約や公明党の公約に書いてある送電網の整備や送電網の強化だと私は思っています。これを本当に消極的なまま、六万社もの事業者が保留のままほっておかれたら、まさにアンチビジネスであり、アンチ地方であり、そしてアンチ再生可能エネルギーだと私は申し上げざるを得なくなります。
是非このことは与野党を超えて、日本は税金を使って道路を張り巡らせました、日本はインターネットで光を、二〇〇〇年代、全体に張り巡らせました、これからは、この原発事故を通じて、電気を日本中に張り巡らせるための系統を強化する、そのことの道路をつくっていくと。それをしっかりと自公政権にはやっていただきたいし、そのことについてやらないならば、それはまさに本当にまた安全神話、原発の安全神話の復活だというふうに言わざるを得ないということを申し上げて、私の質問を終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。

○委員長(岸宏一君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)


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