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2015

第189国会 参議院 予算委員会 2015年2月5日


○委員長(岸宏一君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。

○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山哲郎でございます。
総理、各閣僚の皆様、本当に連日お疲れさまでございます。
また、ISILによる許すべからず蛮行のために、お二人の日本人が殺害されました。痛恨の極みでございます。また、ヨルダンのパイロットも殺害をされたという報道が出ております。同様の思いでございます。御家族の方々にも心から哀悼の誠をささげます。
大変残念ながら、このことから質問を始めなければいけないことが非常に残念でございますが、総理、外務大臣、よろしくお願いしたいと思います。
まず、私は、一月の二十日に映像が出てから後藤さんが殺害をされるまで、官邸、総理、それから外務省、防衛省、警察、現地のアンマンの対策本部、もう総じて大変だったと思います。精神的にも肉体的にもぎりぎりのところで勤務をされていたと思いますし、私はおおむね一月の二十日からの対応については本当に懸命にやられたというふうに思っておりまして、心から御慰労をさせていただきたいと思っております。
ただ、政府も検証委員会を立ち上げると言われておりますので、国会の場でも質問をさせていただきたいと思っておりますが、後藤さんが拘束された、特に岸田外務大臣がそのことを把握された十二月の三日から一月の二十日まで、この五十日間どういう対応を政府がしていただいたかというのは大変大きな課題だと思っております。表にできることとできないことがあることも私は承知をしているところですが、ここのところの検証をしていただかないと次への糧にならないということをまず冒頭申し上げさせていただきたいと思います。
その中で、まず官房長官が正直に実は言われていて、イスラム国との接触はなかったとおっしゃっておられます。つまり、交渉の接触はされていないとおっしゃっています。これは実は二つ意味があると思います。
一つは、交渉を政府の意思としてしなかったのか。それは、いろんな部族を通じて間接的に交渉する方が政府として、ああいう蛮行をする集団ですから、そことやるのが良くないと判断をして交渉を直接しなかったのか。直接交渉するルートを探ったけれども、結果としてそのルートがなかったので周辺の部族やいろんな形を使ってやったのかというのは、同じ交渉をしなかったといっても実はこれ大分質が変わってまいります。
このことについて、もし総理がお話しいただけるなら、お答えをいただけますでしょうか。

○国務大臣(岸田文雄君) まず、交渉を考えるに当たりまして、ISILというのは卑劣なテロ集団であり、まともに交渉できるような相手ではないということがありますが、その中にありまして、政府としましては、お二人を解放する際に何が最も効果的な方法であるのか、こういった観点から、ISILと直接交渉するのではなく、関係各国、そして各国の情報機関、あるいは部族長、宗教関係者、こういった様々なルート、チャンネルを活用して全力を尽くしてきたということであります。
直接この交渉をしなかったということにつきましても、何が最も効果的なのかという観点に立って取組を考えた次第であります。

○福山哲郎君 外務大臣は非常に微妙な答弁をされまして、まさに総合的に判断して何が一番効果的かというのは政府が考えられたことだと思いますが、交渉のルートがあったにもかかわらず今の判断だったのか、交渉のルートは直接なかったというのはこれ違うので、お答えいただけないんならそれは仕方がないですが、もう一度だけ確認をさせてください。

○国務大臣(岸田文雄君) 具体的なやり取りについては控えなければならないと思いますが、様々な状況の中で最も効果的な方法を追求し、そして方法を採用したということであります。

○福山哲郎君 後藤さんの御夫人にメールが届きました。このメールについては交渉のルートとして使われたのでしょうか。

○国務大臣(岸田文雄君) 後藤さんの奥様とは、十二月三日に、政府としましては、後藤さんの奥様のところにメールが届いたという連絡を受け、それ以後も緊密に連絡を取りながら、この事案の性質上、保秘に留意をしつつ、後藤さんの解放のために御家族が本件に対応されるお気持ちにできるだけ寄り添って支援をさせていただいてまいりました。
その際に、政府として、この後藤夫人のメールを通じてISILと直接やり取りを行ったということはございません。

○福山哲郎君 政府はメールを夫人から提供を受けたという情報も私は持っていますが、それが事実かどうか分かりません。この場で大臣、総理が事実かどうかを明らかにするのが相手との関係も含めて適切かどうか分からないんですが、そのことについては指摘だけはしておきたいと思います。
それから、問題になっているスピーチでございます。
中東関係のスピーチで、テロに対して強い表現、許し難いという表現をすることはあるのは私も承知をしております。私もアフガニスタンのカブールまで行ってアフガニスタン会合へ行ったときに、タリバーンやアルカイダに言及をする場面はありましたが、正直申し上げて、あの総理の言われたほど強いトーンではありませんでした。それが相手にとって隙を与えることだという議論があるのかもしれませんが、私は、当時の、今の民主党の代表、岡田外務大臣、また菅総理のときも、いろんな形で総理のスピーチや外務大臣のスピーチを確認し自分もやってきた経験でいうと、至らない経験ですが、あそこまでというのは外務省は余りないと考えています。
外務大臣、これまでの中東関係のスピーチで、テロに対してあそこまでのスピーチを外務省が書いたという経験はおありでしょうか。

○国務大臣(岸田文雄君) 総理のスピーチにつきまして、強いトーンであったという御指摘について、必ずしもこの趣旨、明確ではありませんが、中東地域のみならず、国際社会全体にとってこのISILは、昨年、特に六月以降、脅威となってきました。そして、九月には国連の安保理決議が採択されまして、国際社会全体として一致団結、ISILに対抗していく、こうした決意が表明されております。そういった中でありますので、総理としてスピーチの中においてこのISILに言及するということは、これは当然のことではなかったかと思っています。
特に、多くのこの難民、避難民を受け入れている国々を孤立化させるということは、これはISILの思うつぼでありますし、中東諸国と歴史的に友好関係を築いてきた日本こそ、この機に中東諸国への連帯あるいは人道支援を強く示すべきであると、このように考えた次第であります。
今回のこの総理スピーチにおきましては、スピーチを考える際にはこうした背景を考えた次第であります。こうした考えに基づいてスピーチを考え、そして中東訪問を考えた次第であります。

○福山哲郎君 お答えいただいていないんですが、昨日、外務省に問合せをさせていただいたら二件あると言ってきたんです。
二件あるので私全部読んだんですが、イラクの安定化、クルド情勢のところ、PKKというテロ組織に対して当時の小野寺外務副大臣は、PKKのテロ行為を停止させるため適切に対応するようという表現でした。これが一件の例でした。もう一個はまさに日本人が二人犠牲になっている事案で、インドネシアで当時の逢沢外務大臣がスピーチをされているんですけど、テロを断固として非難し、テロとの闘いにおける団結を再確認すると。これはテロの会議ですからそのぐらいは言いますが、具体的なテロ組織についての名前はありませんでした。これが外務省が言われた二件です。
私は、正直に申し上げます、総理。総理のスピーチが何かトリガーになったとかなんとかいろいろありますが、言われていますが、私は、それは結局人質が取られている段階でいえば、あの野蛮な集団は、テロ集団は何でもかんでも利用したと思いますので、そのことが直接とかいうことを言うつもりはありません。
しかし、しかしですね、外務省が今まで中東との関係を非常に丁寧に慎重にやってきた、それは外務省だけじゃありません、歴代の自民党政権もやってこられたことだと思います。そのことについて、今回こういう形のスピーチをしたというやっぱり意思決定は多少スタンスが僕は変わっていると思っていまして、だから私は、その理由を聞きたくてお伺いをしたということでございます。
私が聞くところによると、これも情報ですから真偽のほどは分かりませんが、基本的にはNSCがほとんど演説のスピーチを書いて、そして、なおかつオバマ大統領の一般教書演説のテロの表記にほぼ平仄を合わせる形で書いたというような情報も入っています。真実かどうかは分かりません。しかし、そういったことも含めて、演説の起案を誰がして、どういうふうな理由で今までのポジションを変えたのかということは、これは非常に外交政策上重要なことです。
このことについて、検証委員会を立ち上げられると言われているので、先ほど申し上げたこと、そして今の話というのは、検証委員会の中で是非きっちりと御議論いただいて、国民に示していただけるものは示していただきたいと思うんですが、総理、いかがですか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の中東政策スピーチでありますから、これは私の責任においてスピーチを決定したわけでございます。起案においても、そうでありますから、責任の帰するところは私自身にあると言ってもいいんだろうと思います。
そこで、このスピーチについてでございますが、まさに日本は戦後七十年を迎える中において、平和国家として日本は歩んできた、そして、その中において、この中東地域、イスラエルとパレスチナのこの中東和平の問題もあります。そして、シリアにおいて、アサド政権の問題の中において言わば内戦が起こり、そこでISILがシリアの地域の中において支配地域を拡大をし、またイラクにおいても拡大をしているという中にあって、このISILの言わば残虐な支配、この勢いを止めなければならないということと同時に、フランスでもあのテロが起こった、これは過激主義であると、この過激主義の流れを止めなければいけないという中において世界が連携をしている、まさにこれは新しい事態と言ってもいいんだろうと、こう思うわけであります。
前例を踏襲していればいいというだけではないわけでありまして、この新しい事態において一千万人近いこれ難民が出ているんですから、この一千万人近い難民を受け入れているヨルダン等々の国々に対して、孤立化させない、私たちも連携している、しっかりと支援をしていくという強いメッセージを……(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) ちょっと静粛に願います。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) よろしいでしょうか。
まさに、まさに国際社会が連携している中において日本がしっかりとその意思を表明をしていく、その対象であるのはISILでありますから、ISILに対してしっかりと我々は、そのISILの暴力の中において難民が出ている、その難民に対して我々は人道支援を行っていくというメッセージを出していくのは当然だろうと。
そして、私のスピーチの中心は、まさにイスラムこそ、イスラムこそこの過激主義と闘っているという中において中庸が最善であるというメッセージであります。(発言する者あり)
私のスピーチについて聞いているんですから、スピーチについて説明させてくださいよ。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 静粛に願います。
それから、質疑時間が限られていますから、答弁も簡潔にお願いします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) もう場外からのやじがうるさ過ぎるんですよ、少し。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 静粛にしてください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 答弁をしているんですから、その間は少しは静かにしていただきたいと思います。
その中において、ISIL側も、一月の二十日に彼らが出したあの映像の中において、しっかりとこのようにISIL側がアラビア語と英語で述べているんですね、中東における人道プロジェクト及びインフラに対する借款供与を表明した、あるいは、安倍、イスラム国との闘いに非軍事的支援で貢献と。このように明確に認識をしているわけでありますから、私は私のスピーチが正確に伝わっている……(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 総理、答弁は簡潔にお願いします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) このように申し上げたわけであります。
ここが大切なところであって、スピーチの内容が言わば問題があったという指摘でありますから、私はスピーチの内容自体にはこのような意味を込めたということを説明をさせていただいた次第でございます。

○福山哲郎君 私は、交渉ルートの扱い方とか……(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) ちょっと静粛に、静粛に。

○福山哲郎君 それから今申し上げた演説の中身がやはり今までとは違うと、総理が前例を踏襲する必要はないとおっしゃったということは、変えたということを認められたと僕は思っているんですけれども。
人道支援については我々も賛同しています。先ほど申し上げた、たった二件といって出てきて余りはっきり言っていなかったものも全部、国際社会に対して我々の協力を発表しています。私がカブールに行ってアフガン会合へ出たときも各国の外務大臣がいらっしゃいました。同じことです。別に今回が特別なのではありません。唯一特別なのは、その名指しをしたISILに日本人が拘束されている時点だったということです。それが唯一違うことなんです。
昨日、総理は総合的に勘案したとおっしゃいました。それは総合的に勘案されたと思います。それでは、最悪の事態は想定されていましたか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほど、今も、福山委員が今までのメッセージとどう違うんだと、違うじゃないか、変えたのかということを言われたから私が説明を……(発言する者あり)今私が答えているんですから是非ちゃんと聞いていただきたい、また、小川さんも少し静かにしていただきたいと思います。
そこで……(発言する者あり)いいですか、今答弁中ですから、今質問に答えさせていただきたいと思います。
言わば、我々は様々な事態に対して様々なことを想定をしながら総合的に勘案をしてと、先ほど外務大臣から答弁をさせていただいているとおりでございますが、まさに中東の状況もこれは大きく変わっているわけであります。今まで言わば国境を越えて支配地域をつくり始めているというテロ組織はなかったわけでありますから、アルカイダも違う、そういう状況の中においては、まさに国際社会が連携をしてそれと闘っている国々を支援をしていく、この連帯の意を表明をしていくことは当然のことであろうと、こう考えるわけであります。
過剰にテロリスト側の意を酌む、あるいは意をそんたくする、気配りをするという姿勢は私たちは取らないわけでありまして、今まさにテロと闘うという姿勢をしっかりと我々は示していく必要があると、このように判断をしたところでございます。

○福山哲郎君 私は一言もテロ集団にそんたくしろなんて言っていません。失礼な決め付けはやめてください。答えていないことに、イエスかノーで言ってください。
検証するときには、先ほど私が申し上げた、スピーチを誰が起案してどう作ったかについてもちゃんと検証していただけますねということと、いわゆる交渉ルートの対応についても検証していただけますねと、それから最悪の事態は想定されたのかどうかについて、実際今全く答えておられないんですね。
これは、総理、やっぱり一国の宰相なんだから、そんな長々と聞かれていない答弁するのは少し格好悪いから、今の三つについてイエスかノーかで答えてください。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、イエスかノーかで答えられるほど単純な問題では……(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) ちょっと静粛に、静粛に。答弁も簡潔にお願いします。(発言する者あり)ちょっと待って。
静粛に。答弁も簡潔に。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 答弁をしている最中でございますから。
ですから、検証ということについては、様々な観点から検証していくのは当然のことではないかと思います。

○福山哲郎君 最悪の事態は想定されたのかどうかを、それは総合的に勘案したともう一回答えられますか。どうですか。最悪の事態について想定されましたか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) まさに今、世界各国は、テロの脅威から安全な国はどこもないわけでございます。その中において、このテロの脅威、リスクを減少させていくために世界各国は協力をしているわけであります。その中において我々は判断をした、私は間違っていなかったと、このように考えているところでございます。

○福山哲郎君 私は、間違っているとか間違っていないって一言も言っていません。
私たちが、あの福島第一原発事故に、最悪の事態を想定しました。想定したら想定をなぜ言わないんだと、何で最悪の事態を言わないんだということを自民党、当時の先生方にさんざん御批判をいただきました。
最悪の事態を想定するのは、最悪の事態にならないために何をするかのために想定するんです。我々は政治家ですから、国民の命、生活を守らなければいけない。だから、最悪の事態にならないために何をするか、もし最悪の事態のときに何を準備しなければいけないかということを考えるから想定するんです。それで準備をしなければいけないんです。
だから、事故の発災してどのぐらい広がるか分からないときには、最悪の事態を発表したら、ひょっとしたら首都圏からも国民が避難をしてしまうかもしれないから、最悪の事態は、パニックを起こすから、それは後でしたけれども、後で発表させていただきました。
現実に二人拘束されているんです。その状況で最悪の事態を想定したかと聞いているんです。別に責めているわけでもないし、判断が間違っていると聞いているわけでもありません。その最悪の事態をどう想定したかを検証委員会で、何ができたかできなかったかが私は重要だと思っているから、最悪の事態を想定したんだったらそのことも検証委員会でちゃんと開示してくださいと。それは、国民に知らされるのがいつかは別にして、ちゃんと議論してくださいと申し上げているんです。
想定したかどうかお答えください。もう、していないんだったらしていない、しているんだったらしているで結構です。もうこれ以上時間がもったいないので。これまだ始まったばかりです、質問が。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) つまり、先ほども御説明をさせていただきましたが、まさに様々な政策判断をするというときについては様々な状況を想定するのは、これは当然のことであろうと。その中において、こうしたスピーチを行うことについての影響というのも当然頭に入れる、推敲していくわけでございます。
しかし、その中において、我々は、今まさに世界各国が協力をして、世界各国が受けているこのテロからの恐怖あるいは脅威を減少させていく上において何をすべきかという判断をしたわけでございます。
そういう判断について先ほど御説明をさせていただいたとおりであり、そうした判断について、正しかったかどうかということも含めて、それは当然検証するということであれば検証していくことになるわけであります。

○福山哲郎君 もう時間ないので、余りここだけで引っ張りたくないんですけれども。
いわゆる後藤さんが拘束をされた後でございます、一月の二十日までNSCは開かれましたか。

○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
先ほど先生から御指摘がございました昨年十二月二日から本年一月二十日までの間、国家安全保障会議の四大臣会合は五回開催されております。そのうち、一月九日に開催した四大臣会合において中東情勢等についての議論を行ったところでございます。

○福山哲郎君 違います。
当時は、誰が拘束したのか分かりませんけれども、このシリア北部における邦人殺害予告事案というか、邦人が当時は多分拘束されている事案ですが、邦人拘束事案については四大臣会合をしたかと聞いている、NSCを開いたかと聞いているんです。

○政府参考人(山崎和之君) ただいま御答弁申し上げましたとおり、一月九日に開催した四大臣会合において中東情勢等についての議論を行っていただいたところでございます。
国家安全保障会議の地域情勢等の議論につきましては、内容が機微にわたる部分が多いため一般的には詳細は差し控えさせていただいておりますが、ISILは中東地域のみならず国際社会全体にとっての脅威となっており、中東情勢について議論するときには重要な要素であることは論をまたないと思っております。
このような認識に基づいて、一月九日のNSCにおいては、外交、安全保障の観点から中東情勢について多角的、総合的な議論が行われております。

○福山哲郎君 いいですか、日本人が二人拘束されているんです。ISILに対する一般論の話をしたかなんて聞いていません、僕は。
現実に映像が出た後の二十三日と一日は、シリアにおける邦人殺害事案についてと、このときにはまだ後藤さんが殺害されていないけれども、やっているじゃないですか。だから、ほかの、例の先ほど申し上げた十二月の二日から一月の二十日まではやったのかどうかと聞いているんです。やっていないんですね。一般的なものはやったけど、この事案についてはやっていないんですね。

○政府参考人(山崎和之君) お答え申し上げます。
先ほど御答弁申し上げましたとおり、ISILは中東地域のみならず日本を含む国際社会にとっての脅威となっておりますので、そのような認識に基づいて国家安全保障会議での議論が行われたということでございます。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。
じゃ、山崎内閣審議官、もう一度答弁をお願いします。

○政府参考人(山崎和之君) 繰り返しになって恐縮でございますが、一月九日の国家安全保障会議におきましては、我が国を含む国際社会全体にとってISILが脅威になっているという認識の下、情勢についての議論が行われたということでございます。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。
内閣審議官山崎君。

○政府参考人(山崎和之君) 最初の答弁で申し上げましたとおり、国家安全保障会議の地域情勢等の議論につきましては、一般的に詳細は差し控えさせていただいております。この原則に鑑みましてただいまの答弁を行ったものでございます。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こして。
内閣審議官山崎君。

○政府参考人(山崎和之君) 補足させていただきます。
先ほど御質問がございました期間につきましては、一月九日の国家安全保障会議でこの件につきましての、中東情勢につきましての議論が行われたということでございますが、一月二十日以降、一月二十三日、二月一日、二回にわたりまして国家安全保障会議が開かれております。この際には、特にシリアにおける邦人殺害予告事案について情勢に鑑みてその議論を行っていただいたところでございますが、一月九日の会議につきましては中東情勢についての議論ということでございます。
先ほど申し上げましたように、国家安全保障会議では、情勢の議論につきましては一般論として詳細は差し控えさせていただいておりますので、その原則に基づきまして答弁をさせていただきました。(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) 速記を止めて。
〔速記中止〕
○委員長(岸宏一君) 速記を起こしてください。

○福山哲郎君 この人質事案について、一月二十日以前にNSCは開かれて、議論になりましたか。イエスかノーかでお答えください。

○政府参考人(山崎和之君) 先ほど来の答弁を補足させていただきます。
国家安全保障会議は一月九日に開催されておりまして、そこで中東情勢につきまして議論をいただいております。これは、総理がその後中東を訪問されるということも踏まえて議題として取り上げられたものであるというふうに考えております。
その中で、ISILにつきましては、現在の中東地域の状況、我が国を含めた国際社会全体にとっての脅威でございます、そういう認識から、一月九日の国家安全保障会議におきましても議論が総理以下でなされたということでございます。
国家安全保障局といたしましては、国家安全保障会議の運用の原則といたしまして、地域情勢等を議論いたしますときには、どこの地域を議論していただいたということにつきましては開示をしておりますが、一般論としてはそれ以上のことは開示をしておりません。しかし、このISILの邦人殺害事案の深刻性に鑑みまして、それから、ISIL、それが日本にとっての脅威になっているという認識の下に一月九日の国家安全保障会議が開かれたということについて御説明をさせていただいたということでございます。
なお、一月二十三日、二月一日の国家安全保障会議につきましては、内閣官房より、議題といたしまして、特にシリアにおける邦人殺害予告事案について議論を行っていただいたということにつきましては公表しております。
これは、既に一月二十日以降この事案が公になっていること、また、その会議自体、この二つの会議はこの事案そのものについての議論だけを行っておりますので、そういう発表の仕方をさせていただいたということでございます。

○委員長(岸宏一君) その辺で御理解したらどうですか。

○福山哲郎君 ここは、私はこの質問を引っ張りたいと思ったわけではないので……(発言する者あり)

○委員長(岸宏一君) ちょっと静粛に。

○福山哲郎君 こんな質問で引っ張りたいと思ったわけではないので、私が何かわがままを言っていると思ったら大間違いですから。
それで、要は何が言いたいかというと、総理が中東に行くときにこの人質事案についてちゃんと議論するべきで、だから、先ほど僕は最悪の事態も想定したのかどうかと聞いたのは、そこはNSCでちゃんと二十日以降はやられているので、どうだったのかと聞いているだけです。でも、今の御答弁だと余りやられていないような雰囲気でしたので、もう次へ行きます。
私、実は批判的なことを言いたくて言っているわけではありません。事実を確認したい、これを検証委員会に委ねたいと思っているわけです。ただ、今日はちょっともう、総理に答弁をお願いすると長いので、ちょっと外務大臣、お願いします。
私、先ほどの交渉ルートの話もそうなんですけど、国際情報統括官組織、外務省にありますね。これ、外務大臣、済みません、もう一言でいいです。定員何人ですか。

○国務大臣(岸田文雄君) 国際情報統括官組織、現在八十五名です。

○福山哲郎君 これ、八十五人が四つに分かれています。四つに分かれていて、それぞれが何人かは、能力が見えてしまいますので、僕、詳細言いません。中東専門家でずっとこの外務省の国際情報統括官にいる方というのもいらっしゃるんですけど、やっぱり数が少ない。警察はもちろん中東情勢の方いらっしゃるんですけど、やっぱり警察は国内が多い。
私は、外務大臣、もう総理に言うと長いので、この国際情報統括官組織において、やっぱりアラビスト、中東専門家をやっぱり長期にわたって育てていただきたい。これはほかもそうです。ほかも、中南米もそうです。どこでもそうなんですが、要は、この統括官の最高職務は局長級ですから、ひょっとしたらそれより偉くなれないかもしれないけれども、でもこの統括官組織の中で二十年、三十年、本当のプロとして中東やそこらでアラビア語がしゃべれて話ができる人間をやっぱり育てるような仕組みを是非つくっていただきたいと僕は思っているんです。
それは、ひょっとしたら、この今の公務員のキャリア制度とはちょっと、枠は外れてもいいから、そういう専門家を育てるようなことを、この残念な殺害事案を機に日本としてもやっていただきたいと思いますし、昨日、防衛駐在官を増やすことは私大賛成です。しかし、防衛駐在官も結局、在外の大使館を通じて公電が来ます。それは結局、国際統括官組織でチェックしなきゃいけません。
だからこそ、私は、ここにアラビストの専門家も含めてちゃんとキャリア踏まれて、そこに長年やれるような専門家を育てていただきたいと。これは与野党関係ありません。足りない。その方々が警察や公安やいろんなところに異動して、その知見を共有するのは僕はいいと思います。そういう人材交流も重要だと思いますが、基はこの外務省の国際統括官組織にそういう専門家を長年にわたって育てるような、ある種の組織改編を検討をお願いしたいと思いますが、外務大臣、どうですか。

○国務大臣(岸田文雄君) 今回の案件を通じましても、改めて中東地域の専門家の育成の重要性、痛感したところであります。安全保障ですとか国民の安全を守るために、情報の収集、分析、これは極めて重要であります。
御指摘のように、この国際情報統括官組織、中東専門家につきましても、中長期的観点から育成ですとかあるいは配属ですとか、こういった点についても考えていかなければならないと思いますし、そして何よりも、この国際情報統括官組織そのものの強化も含めて是非外務省としましても一層の充実強化に努めていきたいと考えます。

○福山哲郎君 思い切った答弁ありがとうございます。
じゃ、総理、一言だけ、この外務大臣の答弁に是非総理としてもやると言っていただけませんか。一言で結構です。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 大変いい御指摘をいただいたと、このように思っております。外務大臣が答弁したとおりでございます。

○福山哲郎君 ありがとうございます。
もう一つ、ISILには、本当に非常に遺憾なことですけれども、各国から若者が戦闘員として行くような状況が起こっています。日本も北海道大学の学生が行きかけて何とか止まりましたけれども、これ非常に憂慮すべきことで、国連決議の中でもそういった戦闘員になるような人が海外に出ないような仕組みをというようなことが議論されています。
これ日本は、例えばインドネシアとかマレーシアとか相対的にイスラム教の多いところでも日本といい関係、そしてそのイスラム教徒の人たちは決してこのISILとは違うまともな人たち、こういう人たちとの連携って非常に重要だと思います。
日本だって一人行きかけているわけです。こういったアジアのイスラム関係の国々と日本が協力をして、例えば協議会とかをつくって、欧米がそのことに対してブロックをしようとしているいろんな知見なり情報交換なり、それが格差の問題が起因しているんだったらそのことも含めていろんなケアの問題とかについて、そういったISILとかに戦闘員で行くような若者を阻止するような、そういうアジアの中での協議会みたいなのを日本が旗を振って招集してやるというのがこういう悲惨な出来事の後に重要だと思うんですが、そういったことを日本政府として検討していただけませんか。

○国務大臣(岸田文雄君) まず、過激主義とイスラム教は全く別のものであるということ、これをもうしっかり確認しておかなければなりません。
そして、海外からこのISILへの参加の広がりに対しましては、昨年九月の国連安保理決議等においても各国ともしっかりと対応しなければならないということで、我が国としましても、暴力的過激主義対策ですとかテロ資金対策ですとか、あるいは適切な出入国管理など、様々な取組を進めていかなければなりませんが、あわせて、今御指摘のような形での我が国の貢献ということを考えますときに、まずは我が国としましては、こうしたテロの背景に貧困あるいは抑圧というものがあるということを考えますときには、経済あるいは社会開発の支援ということについてもしっかり取り組まなければなりませんし、現状においても、プサントレンというイスラム寄宿舎学校から日本に人を招聘して交流を図り意思疎通を図り理解を深めていく、こういった取組を行っているわけですが、こうした様々な取組を進めていかなければならないと考えます。
アジアのイスラム諸国に対しても、若者が過激主義に走らないように我が国としていかなる貢献ができるのか、御指摘の点も踏まえまして是非考えていきたいと考えます。

○福山哲郎君 外務大臣とはコミュニケーションができて有り難いと思います。
でも、総理がいらっしゃるので、ちょっと総理にお伺いします。短く答えてください。お願いします。これすごく重要なので、ちょっと話題変えます。
総理は、今回の有志国連合に対して後方支援なら憲法上可能だと言われました。後方支援なら憲法上可能だとNHKで言われて、今回は政治判断を行わないと言われました。じゃ、まず憲法上可能な法律上の根拠は何で、行わないと言われた、判断をした判断の根拠は何か、本当に済みません、これここから重要なので、本当は本題はここからだったんですけど、短くお答えください。お願いします。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 端的にお答えをさせていただきたいと思いますが、まず、後方支援というのは武力行使と一体化をしていないわけでございますので、武力行使ではないということであります。その中で、例えば特措法、テロ対策特措法が成立をし、そしてその際も憲法違反という批判がございましたが、我々は武力行使と一体化をしていないという判断の中において言わば給油活動を行っていた。そういう意味において私はお答えをしたわけでございます。
しかし、今の有志連合に対して自衛隊が実際に後方支援を行うという法的枠組みはできていない。憲法との関係においてこれは可能であるということについては、言わば武力行使と一体化をしていない、つまり武力行使ではないという観点からそれは可能である。一方、我々は政策的な判断として後方支援は考えていない、やるつもりはないということをお答えをしたところでございます。

○福山哲郎君 全く明快だと思います。
今回、七月一日の閣議決定で後方支援の議論が出て、非戦闘地域の議論ではなくて、現に戦闘行為を行っている現場ではない場所なら後方支援ができるという閣議決定がありました。これは私、批判をしているわけでも何でもありません。
ここに行く、行って後方支援をするというのは、どういった要件なら可能だと横畠長官は思われますか。

○政府特別補佐人(横畠裕介君) いわゆる一体化の問題でございますけれども、従前、これまでは、自衛隊が活動する範囲をおよそこの一体化の問題が生じない区域に言わば一律、事前に区切るという考えを採用いたしまして、いわゆる非戦闘地域という考え方で自衛隊の活動範囲を法律によって画していたところでございます。
今回の閣議決定はこの点を見直しまして、我が国の支援活動の対象となる他国軍隊が現に戦闘行為を行っている現場においては支援活動は実施しない、かつ、もしその支援活動の実施中に戦闘が始まったようなときには、休止、中断を行うという、その要件を確保すれば一体化の問題は回避できるという考え方に基づいております。

○福山哲郎君 違います。その要件を確保すればの要件は何だと聞いているわけです。

○政府特別補佐人(横畠裕介君) ただいまお答えしたとおりでございまして、戦闘現場では行わない、それから、戦闘が開始、始まったときには休止、中断を行うというのが要件と考えております。

○福山哲郎君 違います。その戦闘が行われていない現場に派遣するための要件は何だと聞いているんです。

○委員長(岸宏一君) ちょっともう一回質問してください。

○福山哲郎君 そこの、戦闘が行われていない現場に派遣するための要件は何だと、例えば何だと聞いているんです。

○政府特別補佐人(横畠裕介君) 今申し上げた活動の要件でございます。
どういう判断で派遣をするかにつきましては、当然、その活動の必要性もありましょうし、まさにこの要件、今申し上げた要件を満たすような活動が十分にできるのかという問題もありましょうし、また、その安全がしっかり確保できるのかという問題もあって、それらの判断ということになろうかと思います。

○福山哲郎君 これ、総理、さっきの総理の答弁、明快だったんです、憲法上は今できると。
しかし、後方支援へ行くのにどういう状況になったら行けるのか。それは、今言っている戦闘していない現場だからということではありません。どういう条件だったら日本はそこに自衛隊を出すのかということが、実は今見えていません。
今、安全保障法制の中では恒久法でという議論があるやに聞いていますが、これも検討中だというふうに思っていますが、総理が思われる要件はどういったものだと考えておられますか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今法制局長官が答弁したのは、当然、法制局長官でございますから、憲法上の制約として武力行使と一体化しないという観点の中から、戦闘現場ではないという意味付け、非戦闘地域との違いを御説明したわけでございまして、今委員が質問されているのは、その要件という、つまりそれは政策的な判断ということだろうと、このように思うわけでございますが、政策的な判断ということについては、今までそれぞれ特措法を作って、その事態、事態に鑑み、その特定された事態においてそれは出すべきだという観点の中から法律を作っていると。
今後、恒久法をこれからまさに作っていく中においてどういう、今おっしゃったようなことも含めてまさに今検討している最中でございます。

○福山哲郎君 そうすると、地理的な概念とか、国連の決議が要るとか、日本との関係がどうかということも含めて非常に要件が多様になって、どこに送るかということに対して本当に、僕は今のところまだイメージができないんですね。
テロ特もイラク特措法も、そこに事象があって立法事実があるから特措法を作って自衛隊の皆さんに行っていただいた。この恒久法という概念のときに、例えばPKOはPKO五原則があったから、これはPKOで行っていただく、行っていただかないという判断ができたんですけど、そういったものが必要だと思うんですが、総理の中で今どういうふうに考えておられますか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) この、まさに武力行使と一体化しないということが絶対条件でございます。
事案、事案について特措法を作っていくということは、国会が開かれている場合、開かれていない場合があって、直ちに対応できるかどうかという、そういう大きな課題がある中において恒久法を今我々検討しているわけでございます。
そこで、委員の御指摘は、恒久法の中においては、特措法と違って、出来事が起こっているわけではない中において作っていく限り、ある程度の想定をしておくべきではないかという御指摘だろうと、このように思うわけでございますが、そこにおいて、まさにこれからそういうことも含めて作っていくわけでございますが、当然、一つの要件としては、自衛隊を動かす際には国会の御決議をいただくということについても当然検討していくのは、これは今までの通例であろうと、こう思うわけでございます。今後、この法制化を進めていく中においてしっかりと検討していきたいと思う次第でございます。

○福山哲郎君 それではどういう状況で後方支援に行くのか、まださっぱり分からないですね。
もう一個、実は日本が後方支援行ける問題としては周辺事態法があります。これは、そのまま放置すれば我が国に対する直接的な武力攻撃に至るという事態ですから、先ほど総理が言われた後方支援とはちょっと質が異なります。
この周辺事態は、小渕総理の答弁にありますように、基本的には中東とかイラクは含まなくて、やはり極東、日本の周辺だから周辺事態法だと思うんですけれども、総理が言われた先ほどの後方支援の恒久法とこの周辺事態法というのは法律の立て付けが全く違います。基本的には米軍の支援に特化しています、周辺事態法は。ということは、この後方支援、要は、国際平和のために、社会のためにやる後方支援とこの周辺事態法の後方支援は、私は法律の立て付け方としてなかなか一緒にするのは厳しいと思っています、それは地理的概念も含めて。そういうことについて総理はどう考えられますか。

○国務大臣(中谷元君) 後方支援という概念では共通なんですが、今行っているのは、せんだっての閣議決定で示されたように、閣議決定において、国際社会の平和と安定への貢献のために活動する他国軍隊に対して必要な支援活動を実施できるようにするための法整備の検討を進めているというところでございますので、周辺事態も、事実、こういった場合における他国への後方支援ということでございますが、今回もそれも含めまして検討しているところでございます。

○福山哲郎君 今、中谷大臣、ちょっと変なことを間に入れられましたね。周辺事態は、そのまま放置すれば我が国に対する直接的な武力攻撃に至るおそれのある事態がある場合ですよ。基本的には、それは日米ガイドラインに基づいて朝鮮半島有事を想定して、まさに中谷防衛大臣が本当にそのことに御尽力いただいたと思いますが、そういう枠組みです。
その枠組みとさっきおっしゃられた国際社会の平和のためにやる後方支援は、僕は、法律の立て付けとして違うので、これは違いますねと確認しています。

○国務大臣(中谷元君) 周辺事態というのは、武力攻撃に至らない段階での我が国への影響を考えた場合の対応でございますが、今検討しているところはあらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする観点でありますので、そういった観点で今検討しているということで、細部はまだ決まっておりません。
○福山哲郎君 今のすごく微妙で、周辺事態もあらゆる事態を想定しているんだとしたら、今議論をしている日米ガイドラインもあらゆる事態を想定するんですね。
つまり、日米ガイドラインの射程は、そうしたらどこまでを射程として議論をされるのか、お答えいただけますか。

○国務大臣(中谷元君) 現在、ガイドラインの協議をいたしておりますが、基本的にこれは特定の地域とか事態を対象にしたものではございません。
そのガイドラインの一環に確かに周辺事態という概念で今まで法整備もやっていたわけでございますが、そのガイドラインは、平時、周辺事態、有事とあらゆる事態に対応すべく、今、日米間で検討しているわけでございますので、今後、最初に申しましたとおり、日米間におきましては、あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする観点から協議をしているところでございます。

○福山哲郎君 今の話でいうと、日米のガイドラインは際限なくどこまで議論するか、あらゆる事態について日米ガイドラインが議論するというのは、今までのガイドラインの枠組みとは大分違うと思います。今までのガイドラインは、平素から並びに日本に対する武力攻撃及び周辺事態に対してというのが冒頭にあります。
じゃ、逆に言うと、例えばです、今回、有志国連合への参加というのはガイドライン見直しの対象範囲内に入ってくるかどうか、お答えいただけますか。

○国務大臣(中谷元君) 現在におきましてもガイドラインといいますと、平時、周辺事態、有事という様々な分野においての協議をしているわけでございまして、現在のガイドラインの協議におきましても、我が国の平和及び安全の確保や国際社会の平和と安定への貢献とおよそ関係のない内容はございません。あらゆる事態に対応した内容で協議をいたしております。
この点につきましては中間報告を発表いたしておりまして、「地域の及びグローバルな平和と安全のための協力」という項目におきまして、国際的な人道支援、救援、能力構築、また後方支援、こういった項目を列挙した上で協議をしているということです。

○福山哲郎君 これは私の勉強不足かもしれませんが、そのときには日米安保条約の極東条項との関係はどう整理するんですか。

○国務大臣(中谷元君) もちろん、この日米安保条約極東条項、これを前提に議論をしているところでございます。

○福山哲郎君 今、あらゆるものと言って、今度は極東条項を前提としていると。極東条項はやっぱり極東条項なんじゃないんですか。そこの整理はどう整理すればいいんでしょうか。

○内閣総理大臣(安倍晋三君) 少し補足をいたしますと、それはもう御承知のように、極東条項は六条に関わることでございまして、言わば極東の平和と安定のために我が国の施設を使えるということのこの極東は変わらないわけでありますが、それとは別に、まさにグローバルに今日米の同盟を生かしていき、世界の平和と安定のために貢献をしていくという中において、グローバルな言わば様々な出来事について平素から連携協力をしていくということについて大臣が答弁したわけでございます。

○福山哲郎君 これ、今、日米ガイドラインの話も非常に何を議論しているのか、すごい抽象論です。安保法制も今検討中です。これ、国会で議論しているんですけれども、実は何も見えません。どこまで行くのか、地理的概念はあるのか。先ほど私は後方支援と申し上げましたが、後方支援もどういう形の要件でいくのかもまだ何も見えません。これまた、法律を今検討していますからといって、国会で全然実は議論が煮詰まらない状況になるのを私は非常に懸念をしています。
一個だけ確認させてください。本当はこれを今日やりたかったんです。(資料提示)
法制局長官、もう飛ばして言います。閣議決定による新三要件を満たす場合は、いわゆるもちろんですけど後方支援、先ほどの後方支援は、国民の皆さん、戦闘の現場が行われていない地域ですけど、これは実はあした戦闘が行われるかもしれない地域です。それは非戦闘地域とは全然違います。だから、これは自衛隊員の皆さんの危険度は正直言って僕は上がると思っているから、先ほど要件は重要だと申し上げたんです。
新三要件を満たす場合、アフガン戦争は、アメリカは当初自衛権の行使で行って、各国が実は自衛権を発動しました。これ、見てください。総理は掃海ばかり言います。集団的自衛権は掃海をやるんだ、ホルムズ海峡だと言いますが、アフガン戦争の新三要件に合致する場合、例えばイギリスは空中給油、偵察、豪州は特殊部隊、それからドイツは物資の輸送、カナダは臨検、こういうことをやられています。
法制局長官にお伺いします。新三要件を満たす場合、これらの活動は自衛隊は海外においてやることになりますね、やれますね。

○政府特別補佐人(横畠裕介君) いわゆる一体化の問題は、我が国が武力の行使ができない場合において、我が国が行う他国の軍隊に対する補給、輸送等、それ自体は武力の行使を行う活動ではないとしても、我が国が武力の行使をしたとの法的評価を受ける場合があり得るという考え方でございます。すなわち、我が国が武力の行使までできる場合には、基本的にこのような一体化の問題は生じないわけでございます。
新三要件を満たす自衛の措置としての武力の行使に付随して行われる偵察等の、あるいは他国の軍隊に対する後方支援活動等につきましては、現に戦闘行為を行っている現場で行ったとしても憲法上の問題とはならないと考えております。

○福山哲郎君 つまり、戦闘現場でこれができるんです、集団的自衛権の行使ができれば。総理は掃海と言われるんですが、掃海だけじゃなくて、こういったことができるときに全部できる、それも戦闘現場でできるんです。先ほどとは違うんです。戦闘現場でできるときに、掃海はできてほかができないという一体理由は何かということが、実はこれ大問題になります。その理由付けとその根拠が非常に重要なことになります。
先ほどから私、実はいろいろ申し上げているんですけど、具体的な要件、後方支援へ出すための要件は何か、これもよく分かりませんでした。それから、このことは実は国民には余り知らされていません。戦闘現場で三要件が合致すれば、まさにこういったことを自衛隊ができることになります。これはいつも申し上げているように、戦争に参加をすることになります。
このことも含めて、この国会は安全保障法制、非常に重要なので、本当はもっといろんなこと聞きたかったんですけど、総理の答弁が長かったので聞けなかったこと、それから、日銀総裁におかれましては、大変お忙しい中来ていただいたのに質問できなかったことを心からおわび申し上げます。
終わります。

○委員長(岸宏一君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)


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