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2018

第196国会 参議院 外交防衛委員会 2018年3月20日


○福山哲郎君 立憲民主党の福山でございます。よろしくお願い申し上げます。
外交防衛委員会でございますが、お二方の大臣にお伺いします。
財務省における決裁文書の改ざんという前代未聞の異常事態が発生しています。民主主義の根幹を揺るがす大問題だと思います。
まず防衛大臣、実は防衛省は、日報の問題で廃棄をしたと言ったものが出てきたということがついこの間あったばかりでございます。財務省のこの決裁文書の改ざん問題について、内閣の一員として、どういう危機感を持たれているか、どういう国民に対する説明をするべきか、お答えいただければと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 御指摘の財務省における決裁文書の書換えについては、これは行政全体の信頼を揺るがしかねない事態であると考えております。財務省は、検察による捜査に全面協力をするとともに、事態の全容を明らかにするため徹底した調査が必要だと、私どもも考えております。
なお、御指摘ありました防衛省の問題でございます。
昨年は、南スーダン日報問題に関して国会から厳しい御指摘も受けました。これを受け、情報公開、文書管理の再発防止策を着実に実施してきておりますが、今後とも、この問題に対して真摯に取り組んでいきたいと思っております。
なお、今回の財務省の問題が発生したことを踏まえ、私どもの方としては、これは他省の問題とすることなく、防衛省・自衛隊においても情報公開、文書管理の重要性を改めて認識し職務に当たるよう、十二日に私から省内幹部に指示をさせていただいております。
○福山哲郎君 あのときも実は、前の大臣とのメモが途中で出てきたりとか、内部調査が非常に曖昧な状況で進んだことによって、不信感がより高まったという状況が起こりました。今大臣からお話があったので、もうこれ以上は申し上げませんが、今の財務省の内部の調査ということ自身が非常にこの間の防衛省のときと類似をしておりまして、閣内の一員として、この問題について危機感を持って、閣議等でも是非積極的にこの問題、真相究明にお力添えをいただきたいと思います。
河野大臣はいかがお考えでしょうか。
○国務大臣(河野太郎君) 公文書というのは改ざんというのがあってはならないものだと思います。特に、外交の場合には機密文書というのがたくさんございます。また、外交文書というのは相手国とのやり取りを記すものですから、これ、改ざんがあると相手国とのやり取りがきちんと伝わらないということになるということから、他省庁に加えて、もちろんどの省庁でもあってはならないことでありますが、この改ざん問題だけでなく、公文書の管理ということについては、外務省というのは更に気を付けて取り扱わなければならない、機密という面からもしなければならないというふうに思っておりますので、ここはしっかり外務省を公文書管理の面から指導してまいりたいというふうに思っております。
○福山哲郎君 全くおっしゃるとおりで、外務省は機密の問題がありますから、相手国のこともありますので、より重要だと思いますが、私も核の密約の解明に政権の内部で対応したときに、本当に公文書というのは大変なものだなというのをまざまざと自分なりに感じましたので、今回の財務省の問題は非常に私自身ショックです。ですから、そこは、財務省の問題については具体的には述べられませんでしたが、河野外務大臣におかれましても、閣内においてしっかりとこの問題、真相究明につながるように御尽力を賜れればというふうに思います。
河野外務大臣におかれましては、訪米を大変急な忙しい日程で行かれて、御苦労さまでございます。
北朝鮮をめぐる情勢についてちょっとお伺いしたいと思います。
実は私、トランプ大統領が米朝の会談に応じると発表される二日前の三月の六日に、読売新聞社の安全保障シンポジウムに中谷元防衛大臣と一緒に出席をさせていただいて、専門家の方と議論をしました。そのときに中谷元防衛大臣は、文書がもう残っているので大丈夫だと思いますが、北朝鮮のほほ笑み外交については、米韓、日米韓にくさびを打ち込む狙いがあるのだろうということを明言をされていました。
私も実はそのときにこういう発言をしておりまして、北朝鮮と韓国の急速な接近は韓国の国内問題の要素が非常に強いのではないかと、まあ、選挙も控えているということで。トランプ米政権の不確実性という要素もある、圧力は北朝鮮を対話の場に引き出すための圧力でなければいけない、しかし、日本が置いてきぼりを食らわないよう、政府には日米韓の対話をしっかりしてもらわないといけないと、そのとき発言をしました。
くしくも中谷元防衛大臣と私の問題意識は共有をしていたら、その二日後に米朝の首脳会談の発表がありました。これも正直言うと驚きました。こんなに速い展開があるのかなという思いでした。平昌オリンピックのときには、やはりある種オリンピックというお祭りムードもありますし、文在寅政権は、目の前、選挙抱えていることもあるので、一定のパフォーマンスも含めてオリンピックを利用しているということも重々にあるなと思っておりましたし、河野外務大臣はよくよくお分かりだと思いますが、今の文在寅政権というのは北に対して余り根拠のない楽観論の多い専門家が政府の周辺にいると私は認識しているので、非常にちょっと今対話は、致し方ないのかもしれませんが、ちょっと危ういなと感じております。
特に、南北の合意の中で、これ山本先生から先ほど議論あったのかもしれませんが、朝鮮半島の非核化ということを言っていますから、北朝鮮からの非核化と言っているわけではないので、朝鮮半島の非核化ということになると、米韓同盟の本質的な問題になってくると日本の安全保障に大きく関わってきますので、そういった懸念があって、私は今、河野大臣の訪米を本当に注視をしておりました。
恐らく、アメリカの高官とのお話合いは言えること言えないことありますが、私自身、今のような問題意識で現状を見ておりますので、アメリカに行ってこられた河野大臣として何らかの言及をいただければと思います。
○国務大臣(河野太郎君) ありがとうございます。
共有するところは非常に多いというふうに思いますが、まず、北朝鮮のほほ笑み外交は、やはりこの日米韓の中にくさびを打てるのではないかという思いで始まったんだろうというふうに推測できるかもしれません。
これは、北朝鮮の意図は今の段階では何とも言えないわけでございますが、その一方、日米韓、この北朝鮮の非核化というコミットメント、言葉だけでは制裁を緩めることにはつながらない。これは過去の失敗と言っていいんでしょうか、過去の北朝鮮との対話で、恐らく八十億ドルぐらい北へ流れたのだろうと思います。しかし、その結果、北朝鮮の核、ミサイルの開発は止まることはなかったという失敗を繰り返してはならないというところは、韓国、アメリカ、日本、共有をしているというふうに今思っております。
日米韓、何がこの会談で出てくるかは分からないけれども、具体的な行動がない限り制裁は緩めない、圧力を緩めることはないということですから、会談をしても国際社会が損をすることはないというのが今の共通認識であります。
その上で、恐らく南北は板門店ですから、これは行われる可能性が非常に強いんだろうというふうに思っております。米朝の会談は、まず、どこでやるかというところも大きな一つの議題になるわけでございますから、予定どおりにどこまで物事が進むかということを含め、これはなかなか、これから見なければいけないことだと思いますが、四月には総理も事情が許せば訪米し、この問題について直接トランプ大統領とやり取りをする、あるいは日韓の電話会談というのもございましたが、私もワシントンで康京和長官と様々、北朝鮮問題でやり取りをやらせていただきました。
韓国、アメリカ、日本、極めて緊密にこれからも連携を取り、くさびが打ち込まれるというようなことにならないようにしっかりと連携をしながら、この北朝鮮の非核化を目指してまいりたい。
特に、御指摘いただきました在韓米軍については、在韓米軍の維持というのは、日米韓、そこは全く必要であるということで認識を共有しておりますし、米韓の軍事演習についても、これは行われるという認識を共有しておりますので、そこについてそごは現時点は全くないというふうに申し上げてよろしいかと思っております。
○福山哲郎君 そごはないと信じたいと思っておりますが、この南北首脳会談を経て、米朝の首脳会談があるという発表について言えば、本当にどの程度のコミュニケーションが事前にあったのか、事前通告あったのかも含めて、これは皮肉ではなくて、少し懸念をしています。
これ南北の首脳会談が、事務的な協議は北と韓国はかなり進むと。一方で、米朝の首脳会談がどの程度事務的に詰められるのかと。ましてや、事務的に詰めたものをトランプ大統領がどの程度それを受け入れてそこに臨むのか、もうその場の出たとこ勝負になるのかというのも、正直言って、それは河野大臣にとっても見えないところだと思いますが、そこで、本当に米朝の首脳会談が行われて、日本にとって非常に不利益な結果が出ても、そこは後戻りできなくなるので、そこを私、かなり心配しております。
ですから、まず、それをどういうふうにトランプ大統領に対して、総理が訪米されるという御意向があるというのも理解をしますが、懸念材料はたくさんありますので、抽象的で同じことを言って申し訳ないですけど、本当に、日米韓は重々に本当に本質的に言葉だけじゃなくて連携をしていただかなきゃいけないと思いますし、こういうときこそ、逆に言うと、中国に対するコミットも大事だと思いますので、今回、この問題について中国はどの程度関わったかについては余り報道がありません。私も実態のところ分からないので、そこら辺、御留意をいただいて御尽力いただきたいという問題意識をお伝えさせていただきました。どうぞ、大臣。
○国務大臣(河野太郎君) 米朝については、いまだ北朝鮮が何にもアナウンスをしていないということについて日米で懸念を共有していると申し上げてもよろしいと思います。
もう一つ、この韓国の特別使節団からブリーフィングを受けたトランプ大統領がまず最初に安倍総理に電話しようと言って、その場で電話をすることを命ぜられ、日米の首脳会談になりました。そこでもやり取りがありました。
ということで、少なくとも、北朝鮮の問題について、日米の首脳の認識は相当程度今の段階で一致をしていると申し上げてもよろしいと思いますし、私が今回お目にかかりましたペンス副大統領、マティス国防長官以下、アメリカの政権内の認識は確実に一致をしていると申し上げてよろしいというふうに思いますので、おっしゃるように、これから何が起こるか分からないという懸念は確かにございます。そんな中で、国際社会が一致してこの問題に当たるということが大事だと思いますので、来るべく日中韓サミットでもこれが話題になることも想定はされると思います。
また、ラブロフ外務大臣が明日訪日し、日ロ外相会談ということになりますので、そこでもロシア側の考え方を確認をしてまいりたいというふうに思っております。予断を持たず、しっかりと対応できるようにしてまいりたいと思います。
○福山哲郎君 ロシアとの会談もよろしくお願いします。ラブロフ外相というのは、もう長いし、タフネゴシエーターだし、もう本当に御苦労される会談だと思いますが、御健闘をお祈りします。
防衛大臣、先ほど若干話が出ましたが、委員会視察で沖縄に我々行かせていただいたときに、普天間第二小学校の運動場に、現場に行ってまいりました。昨年からのヘリの墜落、部品落下等の事案は十四件で、今年に入ってもあるということで、異常事態だと、これも思っています。
二度目の飛行のときに、さすがにノータムを出したと。ノータムはどういうもので、どういった内容だったか、お答えいただけますか。
○政府参考人(深山延暁君) ノータムの内容のお尋ねでございます。まず、私からお答えを申し上げます。
ノータムと申しますのは、一般に航空機の安全飛行のために関係機関が出す情報と承知しております。米側からは、二月二十六日、手順を見直す間の暫定措置として、普天間飛行場を離発着する部隊を対象に、普天間第二小学校上空を最大限可能な限り避けることを確実に周知するための航空情報、これをノータムと称しておりますが、これを発行したとの説明を受けました。
具体的内容をかいつまんで申し上げますと、これは米国の連邦航空局のウエブサイトに出ているもので、ややちょっとテクニカルな英語を日本語に訳したものを数字を省いて申し上げますと、航空機は普天間第二小学校の上空飛行を避けること、外来機の搭乗員は追加情報を得るため現地の業務隊にコンタクトする前に普天間基地業務隊にコンタクトすることと書かれております。時間は国際標準時でありますが、日本時間に直しますと、二〇一八年二月二十六日十時十四分から二〇一八年五月二十六日二十三時までという内容で発出されております。
ノータムは基本的には短期的な情報でございますので、そのために取りあえず三か月という期限を切ったというふうに承知しております。
○福山哲郎君 これまでノータムが出されたことというのはあるんですか。ヘリの事故とか、この沖縄の問題についてこういったノータムが出た例はあるんでしょうか。
○政府参考人(深山延暁君) お答え申し上げます。
これまでノータムが発出されたことはございます。しかし、これまでのノータムの発出というのは、例えば何日にパラシュート降下訓練を行うためのノータムなどが出ておりまして、学校などの上空にノータムを出したという例は承知しておりません。
○福山哲郎君 じゃ、日本側からこういった飛行制限みたいなノータムを出してくれと要請をしたことはあるんですか。
○政府参考人(深山延暁君) 学校の上空を避けるためのノータム、普天間第二小学校を含む学校の上空等を回避するためのノータムの発出を求めたということは、これまで私ども具体的にいたしたことはございません。
○福山哲郎君 今回のノータムが一定の、例えば上空を飛行することの制限につながるんだとしたら、こういったノータムを出すように今後アメリカに要請をするということが非常に重要な要素だという点が一点。
それから、五月の二十六日に期限が切れていますが、本質的な状況は変わっていませんし、子供たちの上空、非常に危険な状況も変わっていませんので、この二十六日までのノータムを延長してもらえるように要請するべきではないかというのが二点。
三点目は、緑ケ丘保育園も実はこの間落ちてきて非常に危ないので、このノータムの発出ということを、こういったことが起こってはいけないんですが、再発防止も含めて、それから子供たちや近隣住民の皆さんの安全も含めて、こういったノータムを発出することを要請をしていくということを具体的にやっていくべきではないか、三点。
この三点についてお答えいただけますでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) まず、ノータムの発出であります。これは今回米側が自主的な措置として発したということでありますが、ノータムは、今委員の御指摘がありますように、元々はパラシュート降下訓練をするので、この時期とか、かなり限定的な時期ということになりますので、私どもとしては、これは普天間第二小学校の上空を飛行しないことが重要だということでありますので、ノータムはノータムとして、その本質は、これはずっと飛行しないということが大事だと思っています。ただ、ノータムがもし有効であれば、それは今後米側としてどのような対応を取っていただけるか、これは私どももしっかりお話をしていきたいと思っています。
それから、今言った緑ケ丘の保育園の件でありますが、このことについては、今その落下した物質等がどのような事態であったかということが米側で調査中と把握をしておりますが、いずれにしても、御父兄の皆さんからかなりの署名等も防衛省もいただいております。私どもとして今後ともしっかりこの問題は注視していきたいと思っております。
○福山哲郎君 終わります。


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