09/08

2015

「参院安保特別委員会報告19日目。突然の提案、合意なしの強行採決…力による暴挙はじまる。」


こんばんは。
今日、とうとう数の力に任せた乱暴極まりない委員会運営が始まりました。

昨日お知らせした通り、13時から参考人質疑を行い、大森政輔・元内閣法制局長官や伊藤真・弁護士らの意見を伺いました。大森元長官、伊藤弁護士からの違憲立法との陳述は、とても論理的でかつ説得力のあるものでした。ぜひ、このお二人の陳述はご覧いただきたいと思います。
参議院ネット中継(アーカイブ

さて、参考人質疑の前に開かれた理事懇談会では、総理のテレビ出演に対する官房副長官からの説明がありました。しかし、国会の委員会に出席せずに出演するほどの理由には程遠く、陳謝もなしで、極めて不愉快な説明でした。毎日でも総理に出席するよう強く求めました。
また、統幕資料も「同一のものの存在は確認できなかった」という不誠実な回答に終始しました。これだけの情報がもれていることの責任をどう感じているのでしょうか?鴻池委員長からも「不愉快を通り越している」との発言がありました。

さて、その後の理事会で、突然、与党から中央公聴会の提案があり、今日にも議決したいということだったので、「地方公聴会、総理の質疑、再度の参考人質疑などの、約束の審議日程がまだ実現していない。時期尚早だし、突然すぎる。」と返しました。
委員長は「委員会中に理事同士で協議を」と仕切られました。委員会終了後の休憩も、理事会の再開も合意していませんでした。

ところが、参考人質疑等が終わったところで、本来は散会となるはずが、委員長が急に休憩を宣言。理事会再開を合意していないにもかかわらず、勝手に理事会が再開され、中央公聴会日程の提案を決定。さらに、野党側に呼び込みもなく再開された委員会で、運営に問題があるとして野党側が強く抗議をする中、中央公聴会の日程が強行に議決されました。その後の理事懇談会も野党にまともな呼び込みもなく勝手に開会されていました。

まるで、野党に出てくるな!と言わんばかりの態度です。まさに暴挙はじまる、です。
鴻池委員長は、これまで公正な運営を続けてきていただいていたので、とても残念です。

明日4時間の審議が予定されていますが、この混乱の原因はすべて政府・与党の責任です。野党は常に審議を求めてきています。
今回の混乱をどう収拾するかは、明日の午前中までに与党が何らかの対応策を持ってくるはずです。

質疑をすればするほど、今日の参考人質疑で指摘された違憲性の問題にとどまらず、不明確で不誠実な答弁を繰り返し、答弁が食い違い、法案の不備や矛盾、立法事実の曖昧さ等々が次々と露呈してきています。先週までの審議で、ナント95回も審議が中断しています。前代未聞です。採決などとんでもありません。

一方、厚生労働委員会で審議を続けてきた労働者派遣法改正案ですが、長時間の休憩をはさみ、断続的に国対や理事間で協議が続けられましたが、与党が押し切り、採決されました。
雇用の不安定さや処遇格差、困難なキャリア形成等の構造的問題を放置したままでの派遣労働の拡大は、雇用全体の非正規化、不安定化につながります。衆議院では強行採決されましたが、参議院では反対討論をしっかり行い議事録に残すこととしました。加えて、約40項目に及ぶ附帯決議をつけました。修正もされたので、衆議院に再送付されました。

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