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2017

第193国会 参議院 予算委員会 2017年3月6日


○委員長(山本一太君) 次に、福山哲郎君の質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 おはようございます。福山でございます。
稲田防衛大臣におかれましては、急にお呼び立てして申し訳ありませんでした。
北朝鮮から弾道ミサイルが発射されたということでございまして、我々としても非常に懸念をしています。三発がEEZ内に落下したと伝えられています。これは、我が国だけではなく、東アジア、国際社会全体の平和と安全を損なう暴挙だと思いますし、まさに米韓合同軍事演習中の発射は本当に地域に緊張を生み出すものだと思っております。我々も厳重に抗議をしたいと思います。
稲田大臣、お忙しいと思いますので、今の分かっている、現状の分かっていることで結構ですので、御報告お願いします。
○国務大臣(稲田朋美君) 現時点までに得られた諸情報を総合的に勘案いたしますと、北朝鮮は本日七時三十四分頃、北朝鮮西岸東倉里より四発の弾道ミサイルを東方向に発射したと見られます。発射された弾道ミサイルはいずれも約千キロメートル飛翔し、そのうち三発は日本海上の我が国の排他的経済水域内に落下したと見られます。
今回の弾道ミサイルの発射は我が国のEEZ内に落下したと推定され、我が国の安全保障に対する重大な脅威であり、深刻な懸念を表します。北朝鮮による核・ミサイル開発の継続や累次にわたる弾道ミサイル発射は、我が国を含む地域及び国際社会の平和と安全を損なう安全保障上の重大な挑発行為であり、断じて容認することはできません。また、弾道ミサイル技術を使用したいかなる発射も行わないことを北朝鮮に義務付けた関連の安保理決議にも明白に違反しております。
防衛省・自衛隊としては、総理の指示を踏まえ、引き続き米国や韓国とも緊密に連携しつつ、重大な関心を持って情報の収集、分析に努め、我が国の平和と安全の確保に万全を期す所存でございます。
○福山哲郎君 私は、実はこの予算委員会が始まる理事会の席で、野党ではございますが、NSCを開催をしていただく場合は、一時間でも早い、一刻も早いNSCの開催が必要だと思いますので、その場合には予算委員会を休憩にしていただいてNSCを開催していただいて結構だということを理事会で申し上げました。ところが、NSCはお昼にやられるということでございます。
総理、これ、一刻も早くやらなくていいんでしょうか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 我々、国会に対する説明義務を負っておりますので、我々としてはこの委員会を、委員会からはそういう御発言があったということを私は承知をしておりませんので、我々としては早い段階でNSCを開催させていただきたいと、こう思っておりますが、同時に、十二時に、お昼休みの時間に開催をさせていただきたいと、こう思っておる次第でございますし、また米国とも緊密に、また韓国とも緊密に連携をしていきたいと、こう思っておりますが、いずれにいたしましても、それは委員会においてまずお決めいただきたいと、このように思う次第でございますが……(発言する者あり)これは皆さん、やじるところじゃないですよ。(発言する者あり)いや、別に、やじらないでくださいよ、それ、今重要な話をしているんですから。NSCを開催させていただけるのであれば、早い段階で開催をさせていただきたいと、このように思っております。
○福山哲郎君 私は七時半頃だと聞いておったので、早くやった方がいいんじゃないかと、この委員会が九時ですから。ですから、逆に早くやる場合には委員会を休憩していただいても結構だと私から発言をさせていただきました。そうしたらお昼だというので、お昼では各国との連絡ももうそろそろ米韓共に十分に入ってきているというふうに思いますので、ここはもう総理の判断ですが、お昼でいいというんだったらお昼で結構です。このまま私、質問続けますけれども、それで安全保障上いいのなら質問を続けますが、そこは総理の判断です。NSCの開催は総理の権限ですから、我々どうしようもないので。
で、総理がNSCは十二時でいいんだと決めておられるんだったら、もうそれはそれで結構ですが、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今、委員会のお許しをいただければ、私としてはできる限り、十二時と言わず早い段階で開催をさせていただきたいと思っております。(発言する者あり)関係ないと言われましても、勝手に私たちがNSCを開いてですね、開くということを皆さんに通告するというわけにいきませんので。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 委員会のお許しがあるのであれば、今、与党側も政府の要請があればということでございまして、私、野党側もそういう御意向だということは今ここで知ることができましたので、その意味におきましては直ちに、我々、NSCを開催させていただきたいと思います。
○委員長(山本一太君) それでは、暫時休憩いたします。
午前十時二十六分休憩
─────・─────
午前十時四十分開会
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
午前十一時十分に委員会を再開することとし、休憩いたします。
午前十時四十一分休憩
─────・─────
午前十一時十分開会
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、財政・内外の諸情勢について集中審議を行います。
─────────────
○委員長(山本一太君) この際、安倍内閣総理大臣から発言を求められておりますので、これを許します。内閣総理大臣安倍晋三君。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 御配慮をいただきまして、ありがとうございました。
私としては、北朝鮮が弾道ミサイルを発射した直後、必要な指示をし、さらに国会に出席する直前にも国家安全保障局長を始めとして事務方から報告を受け、その場においても万全の対応を指示したところであり、昼の段階で最新の情報を踏まえて、NSC、国家安全保障会議を開催する予定でありました。
他方で、先ほど委員会において福山委員から御提案があったことを受けまして、国会のお許しをいただき、NSC、国家安全保障会議を開催したところでございます。
四大臣会合での議論の詳細について説明することは差し控えたいところでございますが、本日の四大臣会合では以下の点を確認などをいたしました。
今回の北朝鮮による弾道ミサイル発射について、更なる事実関係を確認し、分析を行いました。最新の北朝鮮情勢を受けた我が国の対応方針について議論を行ったところであります。北朝鮮による更なる挑発行為に備え、情報収集、警戒監視に当たるとともに、国民の安全と安心の確保に万全を期すことを確認したところでございます。
引き続き、いかなる事態にも対応することができるよう、政府として万全を期してまいります。
─────────────
○委員長(山本一太君) 休憩前に引き続き質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 御苦労さまでございました。
早速NSCを開いていただいてよかったと思います。それぞれ、情報は出せないということでございますが、大臣間同士では共有をしていただいているということだと思いますので、北朝鮮の脅威は本当に日々国民の不安にもなっておりますので、よろしくお願いをしたいと思います。
稲田大臣、これ以上いろいろ細かいことを聞いてもお答えいただけないと思いますので、別のことを聞きます。
稲田大臣は、いわゆる森友問題の塚本幼稚園の顧問弁護士をしていた、若しくは弁護士の仕事をしていた、職務をしていたという話があります。このことの事実関係をお答えください。議員になる前という話もありますし、籠池理事長がそのことを話をしていたということもございますので、よろしくお願いします。
○国務大臣(稲田朋美君) 私が弁護士時代に森友学園の顧問だったということはありませんし、また法律的な相談を受けたこともありません。
今委員が御指摘になったのは、保守の会の松山氏が書かれたSNSではないかと推察をいたしますけれども、今朝、保守の会の会長の松山氏から私の会館事務所に対し、私が森友学園の顧問弁護士であったとのSNSの記載は間違っていたので撤回する旨の連絡とおわびがあったところでございます。
○福山哲郎君 私が聞いてもいないことを丁寧にお答えいただいて、ありがとうございます。
そのSNS上では、籠池理事長がその今、稲田大臣言われた方に言っていたような形跡がございますので、これは籠池理事長の言葉だとすれば、今の大臣の御発言と全く異なるわけでございます。先日の鴻池議員の会見の内容も、どういうわけか籠池理事長は他のマスコミでもぺらぺら真っ向から対立する話をされています。だからこそ、それこそ稲田大臣も名誉を傷つけられているわけですし、鴻池議員もある意味でいうと真っ向から違うことを言われているわけですから、逆に参考人で呼んで真実を語っていただくということが大切だというふうに思いますので、引き続き籠池理事長の参考人招致を求めたいと思います。
今日、午前中、先ほど西田議員から、いろんな、かばう話がたくさんありました。私もちょっと同様のことをお伺いします。
今、大阪府は認可をするのかしないのかということで、一年延期をするとか認可できないんじゃないかとか、そういう話が飛び交っております。認可されなかった場合、理財局長は買い戻すと、衆議院でも参議院の答弁でも威勢よく言っておられますが、幾らで買い戻して、いつ決めるのか、明確にお答えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
前回も御答弁したことを再度申し上げますが、私、売買契約の規定を申し上げてございます。本件土地につきましては、契約上、森友学園に対して期間を定めた上で小学校の用途に供することを求めておりまして、その用途に供することができなかった場合には、国において買戻しをすることができるということとなってございます。
それで、買戻しの金額というお話ですが、これも売買契約書にございまして、買戻し権を行使する場合の買戻し金額は、行使時点までに森友学園が国に対して支払った売買代金ということでございます。
○福山哲郎君 これ、実はいつかということについて今答えていただいていないですね。指定期日は三月の三十一日まで。認可が出なかったらどうなりますか。いつ、この買戻しを行使されますか。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
認可が出る出ないという仮定のお話については、私どもからの回答は差し控えさせていただきたいというふうに思います。ただ、現在、森友学園が設置しようとしております予定の小学校に関しまして、大阪府の私学審議会が今月三月の二十三日に開催される予定であるということは承知してございます。
したがいまして、大阪府の私学審議会での議論でどのようなことになるのか、予断を持って私どもから申し上げることはできませんが、いずれにしましても、大阪府の私学審議会の議論を踏まえまして私どもも適切に対応してまいりたいというふうに考えてございます。
○福山哲郎君 三月三十一日が指定期日なので、その期日が来て、もし認可が下りなかったら、仮定の話ではありません、もう三十一日、認可が下りるか下りないか。下りたら下りたで問題がいろいろあるので、下りなかった場合、いつ結論を出すのかと聞いています。そのことについては一切お答えいただいていないので、済みません、短くて結構ですから、短くお答えください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
前回、平成二十七年の近畿の国有地方審議会におきましても、その前の月の一月の大阪府の私学審議会の条件付の認可適当というお答えをいただいた上で国有審で議論をしてございますので、いずれにしましても、三月二十三日に予定されていると聞いております大阪府の私学審議会での議論を踏まえまして、私どもも適切に対応してまいりたいと考えてございます。(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(山本一太君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
売買契約の規定は、委員がおっしゃいますとおり、指定期日、三月の三十一日までに小学校の用途に供することを求めておりまして、その用途に供することができなかった場合は買戻しをすることができるという規定になってございます。
それで、現在、三月に入ったばかりでございまして、繰り返し恐縮ですが、先ほど答弁しましたように、前回も大阪府の私学審議会の議論を踏まえた上で地方審で御議論していただいておりますので、それは私どもも、三月三十一日までの間の三月二十三日に大阪府の私学審が開かれるということでありますれば、その議論を踏まえまして私ども適切に対応してまいりたいと、こう考えております。
○福山哲郎君 先ほど西田議員には随分ぺらぺら答えておられたのに、私には全然答えていただけないわけですね。
これ、買戻しを行使した場合には、原状回復することで返還になっていますが、今、鴻池議員が言われた中華料理屋さんみたいな建物はもう建っています。これは解体して返すということでよろしいですか。イエスかノーで答えてください。(資料提示)
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
契約上は、国が買戻し権を行使したときは、国の指定した期日までに売買物件を原状に回復して返還しなければならない、ただし、国が売買物件を原状に回復させることが適当でないと認めたときは、現状のまま返還するということができるというのが契約条項でございます。
○福山哲郎君 契約を読んでくれなんて言っていないですよ。駄目ですよ、国会なめたら。ちゃんと答えてください。
じゃ、誰が原状を回復するんですか。一言で答えてください。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
その原状回復の規定は、国が買戻し権を行使したときはというふうに書いてございます。
先ほど私が御答弁申し上げましたのは、現在、二十三日に大阪府の私学審議会が開催されるということでございますので、私どもとしてはその結論を待って、その議論を待って適切に対応したいというふうに申し上げてございます。
○福山哲郎君 これ、森友学園が原状を回復する場合も、状況によっては国が回復させることが適当でないと認めたときは、そのまま返還する場合もあるんです。これ、建物を解体する可能性も出てきます、原状回復必要なわけですから。
この森友学園、今建っている建物、国が補助金入れていますね。一体幾ら補助金入れているか、国交省答えてください。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
国土交通省では、建築物の先導的な木造化、木質化を図るプロジェクトを支援するため、サステナブル建築物等先導事業の補助金を交付いたしております。
森友学園からは平成二十七年度の公募に対しまして応募がございまして、学識経験者等による評価委員会での審査を経て、木質化することに伴う通常の建築物と比較して割高となります金額の一部を補助を行っているところでございます。
具体的な金額についてでございますが、平成二十七年九月四日に採択をいたしました補助上限額は六千百九十四万四千円でございます。
○福山哲郎君 現在、支出しているのは幾らですか、残り幾らになっていますか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えいたします。
平成二十七年度の補助金の交付額につきましては、平成二十八年三月二十二日に四千八百二十九万八千円を交付をいたしております。またさらに、二十七年度分を二十八年度に繰り越した額がございます。これが八百十五万円でございまして、これについては既に交付をいたしております。
残額、先ほど申しました約六千二百万との差額は五百四十九万六千円ということでございます。
○福山哲郎君 五百四十九万六千円はいつ交付する予定ですか。
○政府参考人(由木文彦君) お答えをいたします。
工事が完成をいたしました完成の報告を待って、検査をした上で交付をしてまいりたいというふうに考えております。
○福山哲郎君 これ、九億円の土地を八億、撤去したかどうか確認しないで値引きをしました。御丁寧に、そこの建物を建てるのに既にもう五千万以上交付をしています。そして、状況によってはこの建物は、認可が下りなければ解体して原状回復です。
これ、最初の廃棄物処理に掛かった一億三千万とこの六千万、少なくとも国民の税金はここに、値引きした分は見えないですが、きちっとキャッシュが出ているものでもう二億近く出ています。これが実態です。ところが、この建物はひょっとしたら壊さなければいけなくなるかもしれません。
次です。
一回目の土壌汚染の撤去処分代、有益費を森友学園側に返還するに当たって、この森友の土地の価格が増加しているかどうか、鑑定評価はいつどのようにやりましたか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
貸付合意書第六条第二項におきましては、有益費の返還については、学園が支出した費用のうち国の基準による検証を踏まえて学園と合意した額又は貸付財産価格の増加額のいずれかを選択するということになってございます。
大阪航空局は、森友学園が支出をいたしました工事の実費につきまして、工事の内容について工事写真などの工事関係書類により具体的に確認できるか、産業廃棄物が適切に処分されていることがマニフェストにより確認できるか、実際に支払われた額が領収書により確認できるか、同内容の工事を行う場合の他の工事事業者と比較して工事金額が過大ではないかといった基準により検証をし、適正な費用であることが確認されましたので、これをまず森友学園と合意した額といたしました。その上で、今御指摘の財産価格の増加額と比較をし、この森友学園と合意した額の方が財産価格の増加額よりも安価であったことから、こちらの方を選択をしたということでございます。
それで、この貸付財産価格の増加額をどのように算定をしたのかということでございますけれども、これにつきましては、標準的画地の価格に個別的要因による補正係数を掛けて算定をいたしました。
この標準的画地の価格と申しますのは、今件の土地貸付けに先立ちまして平成二十七年四月二十七日に実施された価格調査報告書にあります平成二十七年一月一日現在の価格を四月一日時点に時点修正して使っております。それから、個別要因による補正係数というのは、本来の価値を一とした場合にどれほど価値が減少しているかというものでございまして、地下埋設物の存在、土壌汚染というものがこの中に盛り込まれております。
この個別要因による補正係数が今回の森友学園が行いました実工事によりまして対策の前後と比較して向上してございますので、その分財産価格が増加したということでございます。
○福山哲郎君 今長々と話して、時間稼ぎも含めて答弁書を用意されているんですけど、財産価格が増加したかどうかの鑑定は、はっきり申し上げて、していないはずです。そして、本来ならこれの契約終了時に有益費の議論が出るのに、契約終了は平成二十八年六月十九日なのに、四月の六日に既に有益費を払っています。これ、何で契約時終了時と書いてあるのにここで払っているのか、実はよく意味が分かりません。
もう一つ、根本的に申し上げます。先ほど答弁で、価格が土壌汚染を処理したことによって増加をした増加をしたと言っていますが、この有益費を支払う前に森友学園から新たな埋設物の話が来ています。新たな埋設物がいっぱい入っているところが価格増加するわけないじゃないですか。何で価格増加するんですか。航空局長、どうですか。だって、あなたたちが支払う前に、契約よりも、契約時終了時なのに、契約時終了よりも前にお金を払っちゃった。でも、そのお金を払う前に森友からこんなにごみが出ていますよといって、九億引いたんでしょう、八億引いたんでしょう。財産価格が上がっているわけないじゃないですか。どこに増加しているんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
本件の有益費の支払に際しての財産価格の増加額というのは、森友学園がこの土壌汚染及びコンクリート殻等の除去をといった工事をすることによってどれだけ財産の価格が増加したかということでございまして、その後に判明した地下深いところのごみとは別の問題でございます。
○福山哲郎君 そんなこと、だって、あなたたちがその有益費を支払う前に、森友からこんなに地下埋まっていますと言ってきているじゃないですか。そうしたら、その分財産価格下がるに決まっているじゃないですか。その鑑定したんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
繰り返しになりますが、有益費の支払に際して考えるべき財産価格の増加額というのは、森友学園が実施をした工事、それは過去に行ったものでございますけれども、今回新たに見付かった深いところからのごみとは別のものでございます。
○福山哲郎君 別のものでも、その前に情報が入ったら財産価格は下がるに決まっているじゃないですか。
更に言えば、いいですか、なぜ契約時終了時より前に払ったんですか、航空局長。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
この契約書で、今パネルには第六条第三項の本文が書かれておりますけれども、第六条第三項にそのただし書が実は付いてございまして、ただし書で、「同金員の返還時期及び返還方法は、甲が指定し、」というふうに書いてございます。甲は国でございますので、本有益費の支払時期につきましては、近畿財務局、大阪航空局、それから森友学園とで相談をさせていただいて別の時期にしたと、契約終了時ではなくて別の時期にしたということでございます。
○福山哲郎君 おかしいじゃないですか。こんなにごみが出ています、これは値段引いてもらわなきゃいけないと森友が言ってきてから、それが分かっているのに先にお金払っちゃったんですか。だって、現実の価格が上がった場合だけ返すんですよ、有益費は。おかしいじゃないですか。
もう一つ言います。今年度、二十九年度予算案について、森友学園に国有地売却に係る歳入は幾らですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
自動車安全特別会計の空港整備勘定の歳入におきましては、テロや感染症などが発生した場合には空港使用料収入が大きく減少し、歳入欠陥となるリスクがあるため、土地売却収入等の自己財源については従来より収入を堅く見積もるということにしているところでございます。
こうした中、本件の土地につきましては、売却代金は十年分割払とされておりますが、契約上前払が可能であり、平成二十八年度中に全額支払われる可能性があることから、収入を堅く見積もるという観点を踏まえて、平成二十九年度予算におきましては、空港等財産処分収入の内数であり、項目として計上しておりますが、収入額としてはゼロ円ということでございます。
○福山哲郎君 何言っているんですか。国有財産契約書に国としてここから一千百十四万七千二百七十一円入ってくる見込みがあるにもかかわらず、何で予算書に計上しないんですか。おかしいじゃないですか。そして、年度内に入るかもしれない、三月以内ですね、三月中に一括して払ってもらえるという確認を先方と取っているんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
本件土地につきましては、契約上、森友学園の申請により納付期限を繰り上げて納付することができるとされてございます。森友学園に確認したわけではございませんが、契約書上は可能性はあるということでございます。契約上、納付の前倒しが可能である以上、全額前倒して支払うことは想定されないと言い切ることができませんので、従来より収入を堅く見積もっているということを踏まえまして、平成二十九年度予算には先ほど申し上げたような扱いをしているということでございます。
○福山哲郎君 項目はあるけれども収入は、契約があってちゃんと毎年一千百万ずつ入ると入っているのに、ひょっとしたら一括して払ってくれるかもしれない、森友から何も言われていないけどあえて載せませんでしたと、そんなの予算書にならないじゃないですか。契約どおり何で予算書に書かないんですか。これ見てください。記載ないんです。先ほど、項目には入れましたと。項目、どこに入っているんですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答えを申し上げます。
先ほど申し上げましたのは計上すべき項目ということでございまして、空港整備勘定の空港等財産処分収入に計上されるべきものでありますけれども、この項目の中に入るものでございますが、実際にはゼロ円として計上しているということでございます。
○福山哲郎君 項目としては入るけどゼロ円で計上しているということは、記載していないということじゃないですか。
私は端から端まで見ましたよ、これ予算書。そして、なおかつこの予算の細目まで取り寄せて見ましたよ。一切、森友学園の入るべき収入は入っていないじゃないですか。これ、予算から記載なしで、悪いけど、隠したと言われてもしようがないでしょう。
もう一つ。去年は森友の賃貸料が入っているんです。去年、森友の賃貸料は、実は途中で売買契約に変えたので、十か月分しか入っていないんです。十か月分で二千二百七十五万円、これ、二十七年度決算書、二十八年度決算、あっ、二十七年度決算書には、去年じゃない、おととしです、二十七年から二十八年にかけて賃貸から売買に変わったので十か月分しか賃貸料入っていないんですが、賃貸料の入ってきた二千二百七十五万円はきちっと決算書に入っているんです。森友学園、二千二百七十五万。今回、どう考えたって売買契約で、十回払いで契約書に国が収入で入るべきものが予算書に何にも記載ないですよ。
これ、予算書、出し直さなきゃいけないんじゃないですか、総理、総理。予算書、これ、出し直さなきゃいけないんじゃないの、歳入欠陥になりますよ。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
先ほども答弁いたしましたが、空港整備勘定の歳入におきましては、テロや感染症などが発生した場合には、空港使用料収入が大きく減少し、歳入欠陥となるリスクがあるため、土地売却収入等の自己財源については従来より収入を堅く見積もるということにしているところでございます。
こうした中、本件土地につきましては、この収入を堅く見積もるという観点を踏まえまして、売却代金は十年分割払とされておりますが、契約上前払は可能であり、平成二十八年度中に全額支払われる可能性があることから、平成二十九年度予算には計上していないものでございます。
○国務大臣(石井啓一君) 先ほど委員が、いや、予算書に計上せずに森友学園の件を隠していたんじゃないかというお話がありましたけれども、予算案を作ったときにはこの森友学園の問題は全く浮上しておりません。そんなことを全く我々は意識して予算書を作ったわけではありません。従来からのやり方に応じて、空整特会の歳入については堅く見積もるという原則でやっておって、年度途中に実際に収入が入った場合はそれは決算でしっかりと反映させる。ですから、今委員が御指摘いただいたように、二十七年度の決算にはきちんと反映されておるわけです。従来から同じようなやり方をやっているわけでございます。
○福山哲郎君 大臣のお言葉です。失礼ですけれども、じゃ、堅く見積もって歳入に入れないということは誰が判断するんですか。契約書で十回ちゃんと、十年一回ずつ幾らって入っている、ほかの売買契約もいっぱいあるはずです。それを誰が堅く見積もって入れないんですか。そしたら、この予算書は、役人のそれぞれの部局でこれは入れるか入れないかと恣意的に決めて歳入の数字が固まるんですか。
契約書できちっと十回払いで書いてあるものが、例えばまさに三月に一括で入られたら、その三月で終わったといって二十九年度の決算で修正したらいいじゃないですか。元々の契約書で合意されているものを抜いておいて、三月には入るかもしれない、相手に確認もしていないんですよ。
こんな予算書、信用できないじゃないですか、そんなこと言ったら。各部署でそんなことやって歳入を堅く見積もるからこれは書かなくていいんだなんて言ったら、この歳入はどこで誰が信用するんですか。どうですか。
○政府参考人(佐藤善信君) お答え申し上げます。
歳入予算は、歳出の規模を示すため、歳出の財源を示すための収入の見積りにすぎず、これによって政府に徴収権限を付与するものでも、また、逆に徴収義務を課すものでもございません。したがいまして、仮に実際の歳入が予算額を超過することがあっても差し支えありませんし、また、逆に不足することがあってもやむを得ないものと解されております。
なお、特会の、特会は各省が責任を持って経理するとなってございますので、空港整備勘定につきましては国土交通大臣が判断をしたということになります。
○福山哲郎君 歳入の見積りがそんないいかげんでいいんですか、国で。契約書あるんですよ、契約書。何ですか、今の表現は。
いいですか。先ほど国交大臣が、森友の問題が出ていないからそんなの隠すわけがないとおっしゃった。でも、この森友の問題、これ小さいので恐縮ですけど、まず最初問題になったのは、売買価格を公表しなかったことがスタートじゃないですか。そもそも売買価格公表しなかった。それから、八億円値引きした、廃棄物、埋設物処理を確認もしないで八億円値引きしたじゃないですか。そして、面会記録等の関係書類を廃棄したと言っているんですよ。こんなものあり得ないですよ。
そして、売買契約書、先ほどの話ですよ。どっちの対価が高いのかを考えなければいけないのに、相手の言い値の処理費用をそのまま払っているんですよ。売買契約書に記された鑑定評価、本当にしたのかどうか分からないですよ。更に言えば、それを契約よりも前にやって、更に言えば、森友がこんなに下にごみがありますと言ってきてからお金払っているんですよ。現場の評価なんか落ちるに決まっているじゃないですか。
そして、挙げ句の果てには、平成二十九年度の予算案に入るべき歳入の記載がないんですよ。これ、どう考えたって隠そうとしていたとしか思えないじゃないですか。そして、参考人招致をお願いしても一切政府も与党も応じないじゃないですか。全く解明する気がないじゃないですか。そうでしょう。
そして、昨日かおとといの報道にありましたけど、財務省が森友側にひょっとしたら埋め戻しをしろという指導をしていたという報道もありました。私、その実は記録持ってます。記録持ってますが、これは森友側が作った記録なのか業者側が作った記録なのかが分からないので、あえて国会には出典としては明記できないので出しませんでしたが、報道出てますから。そこには明確に、財務省側が、埋め戻す、簡単に言えば外へ出さない方向で考えろという指導していますよ。疑惑ばっかりですよ。これ大問題ですよ。いいよ、あなた長いから、答弁。
こういった状況で、とにかく予算を出し直すしかないと思いますよ。歳入欠陥ですからね、これ。契約書に書かれているもの、あれですから。それで、挙げ句の果てには、弁解は、項目入れていますけどゼロですと。何も書いていないですよ、ここに。端から端まで私、見ましたけど。こんなばかげた行政手続がありますか。私はひどいと思いますよ、この本当に契約は。
そして、総理、私、本当は御家族のこととか言いたいタイプではないんですけど、総理が関わっていないという、昭恵夫人も関わっていない、ひょっとしたら被害者なのかもしれない、私もそのようにも考えたいと思います。しかしながら、この許認可が始まる直前に名誉校長に就任を受諾をして、寄附金集めには、安倍昭恵夫人が名誉校長だとか、さらには講演に来られているかとか、そういう話も出るはずです。
そして、これ大阪の財務局の立場でいえば、安倍昭恵夫人が名誉校長に就任している小学校を、手続ができないからといって先送りなんかして開校を延長したら、それは昭恵夫人に恥かかせたのか、安倍総理に恥をかかせたのか、近畿財務局だって財務省だってそんたくするでしょう、それは。私的か公人かなんて関係ないんですよ、私人か公人かなんて。そういう状況を、これだけの許認可とこれだけの補助金が下りている状況の中で名誉校長に就任された。そして、その日に、名誉校長に就任された日に安倍総理は本当は講演の予定だった。
だから、安倍昭恵夫人が講演されたのは安倍総理の代わりです。誰が見たって、ああ、昭恵夫人が名誉校長をやって、安倍総理も講演に来るところだったんだなと役所はみんな考えますよ。そこを延期するとか、そんなことしたら総理に恥かかせることになる、そういうことを状況としてつくったこと自身が問題なんじゃないですか。公人か私人かなんかは大した問題じゃないですよ。そういう状況をつくったことが問題だと私は思う。だから、こういう不透明な手続が積み重なるんですよ。
総理、いかがですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 公人か私人かは大した問題ではないと、こうおっしゃったので、そのお言葉は受け止めておきたいと思います。
そして、今、福山委員は、もうまるで、まるで私と妻がこの結果に働きかけをしていたかのごとくの……(発言する者あり)いや、影響は、影響を与えた……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 静粛に願います。答弁中です。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 済みません。ちょっと後ろのベンチの方、テレビを見ている方分からないかもしれませんが、後ろでやじられると大変うるさいんですよ。ですから、本当にこの審議を妨害するのはやめていただきたいと思います。よろしいでしょうか。
そこで、そこで、言わば私と妻が、この理財局等に、あるいは学校の認可等々に私たちが結果として影響を与えていたかのごとく議論をしておられますが、まず第一点、第一点、西田委員が今日質問をする中で明らかになりましたよね、この売買においては値引きをする法的根拠について明確にしたじゃないですか。それを、それについて、言わばこれも、あのやり取りはおかしいということであれば、やり取りがおかしいということであれば、これは不当な値引きだったということになりますよ。
あと、この一年前にという、開校を控えての中で、どうして理財局が判断したかということについても、これ明確になりましたよね、訴訟リスク等があるということについて。それが違うということであれば、そもそも大きなこれは問題であるということになりますが、それはそもそもそうではないわけであります。そうではない中において、ということはつまり、法的に、法的にちゃんとプロセスにのっとって正しい根拠を持ってやったということであれば、私も妻も関係ないじゃありませんか。
さらに、私も妻も誰も理財局長等々に、誰にも言っていないのに、この名誉校長に安倍昭恵という名前があれば、これ印籠みたいに恐れ入りましたとなるはずがないんですよ。日本のですね、かつてそんなことあったんですか。そんなことあったんだったら、一つでもいいですから例を出していただきたいと思います。私の妻が名誉何々になっていて、それをそんたくした事実が、事実がないのにまるで事実があるかとのことを言うというのは、これも典型的な印象操作なんですよ。
先ほども稲田朋美議員への質問においても、稲田さんが顧問弁護士をやっていた、法律相談をしていたということを書いたのは、ある人物がメール、言わばブログに書いたんです、ブログに書いた。で、それで、籠池氏が、籠池氏、籠池氏が言ったのは、公に言ったんではなくて、その人物に言ったわけであります。その人物は、籠池さんからそんなこと言われていないということで謝罪をしているんですから。であるにもかかわらず、あるにもかかわらず、あるにもかかわらず、福山さんは、だから籠池さんを呼ぼうと。
これは私の名誉が懸かっているんですから、私にも、さんざん福山さんは今……
○委員長(山本一太君) 総理、簡潔にまとめてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ええ。しかし、さんざん今、福山さんは私と妻の名誉を傷つけたわけでありますから、さんざん私と妻がまるでこれに……(発言する者あり)ちょっと、まずですね、まずこの後ろの……
○委員長(山本一太君) 総理、簡潔にお願いいたします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) はい。でも、ちょっと後ろのやじが多いと何も……(発言する者あり)
○委員長(山本一太君) 後ろもちょっと静粛に願います。
簡潔におまとめください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 何も聞こえないんですよ。しゃべるのも、やじが大きいと、私なかなかしゃべりづらいんですよ。
だから、そこで長々と私と妻がここにまるで関わっているかのごとく、まるで大きな不正があって犯罪があったかのごとく言うのは、これは大きな間違いでありますから、だから、私はちゃんと時間を掛けて御説明をさせていただいているところでございます。
更に私に説明を求めるんであれば、またお答えをさせていただきたいと思います。
○福山哲郎君 私は、昭恵夫人は被害者かもしれないと申し上げたんです。犯罪扱いなんかしていません。それこそ印象操作だと私は思いますよ。何そんなむきになっているんですか。
だけど、そこが私は問題だと思いますよ。不透明な手続がたくさんあって、そしてその許認可が下りる手前に総理が講演が決まっていて、キャンセルをされたとはいえ、実は安倍昭恵夫人が行って、名誉校長に就任すると。その日に実はさっきの補助金の、その前後にその日の補助金も決まっているわけです。
これはやっぱり、まあ八億まけた、そして補助金でお金が実質的に二億円近く行っている。そして、これ、もし認可が下りなかったら、もう行くも地獄、帰るも地獄ですよ。だって、もし買い取ってその建物の解体、国がやるとしたら国費ですよ。その土地は、原状回復の土地ってどこですか、原状回復って。八億の土壌の汚染を全部取ったのが原状ですか、それとも今のままが原状ですか。国は、八億の土壌を全部取った、八億の工事をして取ったものを原状だと思っているわけでしょう、確認はしていないけど。一体原状回復ってどこですか。どうぞ。
○政府参考人(佐川宣寿君) お答え申し上げます。
原状回復というのは、売買契約の時点に戻すということでございます。
○福山哲郎君 でも、その売買契約で、国は全部取った前提なんでしょう。でも、それが残っていた場合、戻ってきた場合、それをきれいにするのは一体誰が金出すんですか。森友さんが出すんですか、これだけ、これだけお金がなくて集めているのに。いや、本当に私、認可が出ても、子供もかわいそうだし、子供が集まるかどうか分からない。認可が出なかったら、これ本当に契約も含めて問題だと思いますよ。
時間ですので、一旦ここで終わって昼休みに入りたいと思いますが、この問題の不透明性は明らかですから、早く参考人について御決断をいただきたいとお願いして、午前中の質問を終わります。
○委員長(山本一太君) 残余の質疑は午後に譲ることといたします。
午後一時に再開することとし、休憩いたします。
午前十一時五十二分休憩
─────・─────
午後一時開会
○委員長(山本一太君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
平成二十九年度総予算三案を一括して議題とし、財政・内外の諸情勢について集中審議を行います。
休憩前に引き続き質疑を行います。福山哲郎君。
○福山哲郎君 福山でございます。午前中に引き続いてやらせていただきます。
先ほど森友学園の国有地払下げをめぐる問題で国民の皆さんにお伝えしましたが、もう一度だけ伝えたいと思います。
まず、売買価格を異例に公表しないことからこのことは始まりました。それから、八億円値引きした廃棄物、埋設物処理を確認しないで値引きしたことが問題になっています。それから、面会記録等の関係書類を、私は信じていませんが、廃棄したと財務省は言っています。売買契約書に記された鑑定評価もしていない可能性があります。そして極め付けは、平成二十九年度予算案に森友との契約で入ってくるはずの収入、歳入が実は記載がありません。これはやっぱり隠そうとしたと思われても仕方ないと思います。そこで参考人を求めていますが、政府・与党は参考人にも応じてくれません。非常に遺憾に思っています。
このことだけ申し上げて、もうあと四分しかありませんので、他のことに行きたいと思います。
今国会で共謀罪、議論になっていますが、現行法で逮捕できないとして、法務省は仮のイメージとして三つの事例を出してきました。実は判例で逮捕可能なものが二つもあって、そのうちの一つの事例だけは共謀罪で対応すれば足りるものでありました。報道によれば、今の検討中の共謀罪には三百弱の法律が適用されると報道にも出ています。
仮のイメージで法務省がこの国会に出してきたので、私も仮のイメージで法務大臣にお伺いしたいと思います。
今回、例えば著作権法に共謀罪が適用されるとなると、ここに書いてあります、コミックマーケットに出品している漫画サークルのメンバーが、ある著名な漫画家の作品について、その許諾を得なくて二次利用、パロディーですね、を作ってコミケで販売することを話し合い、基になるこの著名な漫画家の漫画を取り寄せるため例えばアマゾンに注文したと。これは準備行為ですから、こういう事例でも実は計画罪、いわゆる共謀罪が構成される可能性があります。
これは今ネット上で大きな話題になっています。漫画、アニメは、御案内のように、クールジャパンでいえば日本の世界に冠たるアニメ文化、漫画文化です。それは、実はこの二次使用からいろいろなものが派生して日本の漫画文化ができ上がってきています。それが、実はこの著作権法に共謀罪が適用されることで非常にできなくなるのではないかということになって、この法律はひょっとしたらアニメ文化、日本の漫画文化を壊すつもりじゃないかという議論が出ています。
法務大臣、こういうことがあり得ると考えてよろしいですか。
○国務大臣(金田勝年君) 御質問にお答えをいたします。
お尋ねは、対象犯罪の在り方に関わる御質問であります。
テロ等準備罪、私ども現在検討中でございますが、このテロ等準備罪に関する法案の具体的な内容はいまだ成案に至っておりません。現在もぎりぎりの最終的な検討を行っているところであります。法案の具体的な内容等に関する御質問については、政府として責任を持ってお示しできる成案を得た段階で十分に説明を尽くさせていただきたいと思います。
なお、対象犯罪の在り方は検討中ではありますが、テロ等準備罪というのは、組織的犯罪集団が重大な犯罪の合意に加えて実行準備行為を行ったときに処罰され得るものとして検討をしておりまして、一般人が処罰の対象となるものではないことを申し上げたいと、このように思う次第であります。
○委員長(山本一太君) 福山哲郎君。時間が終わっておりますので、簡潔にお願いします。
○福山哲郎君 国民の皆さんお分かりいただいたように、もういつもこうやって法務大臣は答弁を逃げます。そして、私は仮のイメージで政府の検討している中に著作権法が入った場合はと聞きました。ところが回答していただけません。
先ほどの森友の問題も含めて、非常に国会に対して不誠実な答弁が今の安倍政権続いているということを申し上げて、私の質問を終わらせていただいて、蓮舫代表にバトンタッチしたいと思います。
○委員長(山本一太君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)

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