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2017

第193国会(閉中) 参議院 外交防衛委員会 2017年8月30日


○福山哲郎君 福山でございます。よろしくお願いいたします。
私も、事前通告なしで北朝鮮が弾道ミサイルを発射という暴挙に出たことはもう極めて遺憾でありますし、我が国の安全保障に対する重大な脅威であり容認できないと思っておりますし、防衛大臣が外務大臣共々に2プラス2でかなり突っ込んだ話をされてこられると思いますし、この数日も緊張ある任務をしていただいていることに心からまず敬意を表したいというふうに思います。
昨日、私、ソウルにおりまして、日韓フォーラムという国際会議に出ておりました。日本からは、この当該委員であります山本一太予算委員長、それから柴山前補佐官、我が党からは岡田前外務大臣、私、そして韓国側からも、柳明桓外交部長官や朴政権時代の外交安保諮問委員会の委員とか外交安全保障の専門家の方が集っておられました。そのさなかに実はミサイルが発射されたということで、もちろんこの議論が中心になりました。
今日は防衛大臣の少し御存念をお伺いしたいと、別にあら探しをしたり批判をするつもりは全くございませんので、よろしくお願いしたいと思います。
一つ目は、シリアの攻撃、トランプ政権の攻撃も突然行われました。トランプ政権との緊密な連携はもう全く不可欠だと思います。圧力を掛けることも重要だと思います。国連の制裁の確実な履行も大切だと思います。先ほど白委員が言われました新たな圧力のオプションを探すことも重要だと思います。
しかし、アメリカが今全ての選択肢をテーブルにのせていると言っている状況の中で、何らかの軍事オプションが選択されれば最も被害が出るのは我が国とソウルです。九四年は、韓国側から強い自制の話があって、ペリー・プロセスが始まることになりました。このことについて言えば、日本と韓国は共通の利益です。アメリカにとって二つの同盟国がこういう状況になるということは、私は、軍事オプションの可能性も否定はしませんが、やはり避けたいと思います。
一方で、アメリカとのこの緊密な連携も必要だと思いますので、防衛大臣におかれましては、ティラソン国務長官、マティス国防長官を始めとしたアメリカとの緊密な連携等について、まず御決意と、何らかの軍事オプションの可能性に対する懸念、さらには、決意というとおかしいんですが、現状の認識をお答えいただければと思います。
○国務大臣(小野寺五典君) 私どもは、すべからく外交努力を通じて平和を守ること、これが重要だと思っています。ただ、その中で、私ども防衛当局からすれば、万が一我が国に様々な危険が及ぶ場合には、国民の生命、財産をしっかり守るという、そういう役目も十分に果たさなければいけないと思っております。
先般、2プラス2で私ども米側との議論を行いましたが、その中でも、共通認識の中でまずこの問題というのは外交努力を通じて平和を守るということ、これは一致したことだと思っております。
○福山哲郎君 もう一点は、やはり核の問題です。
米朝対話が行われる可能性は私はあると思います。韓国側からの対話の問題について、今完全に北は無視をしております。その中でどういう形の対話が行われるのかまだよく分かりません。例えば、ICBMの開発の凍結や核実験の凍結をディールをして例えばアメリカとの対話が始まるとか、それはもう仮定の話ですから分かりませんが、一番日本にとって嫌なのは、核保有国としての北がすぐ目の前に存在をするということは、もう本当に日本にとっては僕は非常に嫌なことだと考えています。
これも対話の中での流れなので難しいと思いますが、こういう幾つかの難しい選択肢は、やはり日米韓、いろんな徴用工の問題や従軍慰安婦の問題はありますけれども、少なくとも日米韓の利益を一致させた上でコミュニケーションを図っていただいて、もし対話のプロセスが始まるようなことがあれば日本の利益についてきちっとお伝えいただけるように、もう当たり前のことですが、お願いしたいということを申し上げたいと思いますので、防衛大臣、一言お願いできますでしょうか。
○国務大臣(小野寺五典君) これは外務省の所管かもしれませんが、私ども、この北朝鮮の問題は拉致、核、ミサイルの解決ということが基本だというふうに承知をしております。そして、その中で日米韓の三か国の連携、これが何よりも重要だと思っておりますので、防衛当局もそのことにしっかり努力をしていきたいと思っております。
○福山哲郎君 緊張感ある任務、続くと思いますが、よろしくお願いします。
終わります。

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