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2018

第196国会 参議院 予算委員会 2018年3月26日


○福山哲郎君 立憲民主党の福山でございます。よろしくお願い申し上げます。
三月二十三日、トランプ・アメリカ大統領が鉄鋼、アルミ製品に関して関税を課す輸入制限を発動しました。日本経済のみならず世界経済にマイナスの影響を及ぼす可能性があり、大変憂慮しております。安全保障を理由にした輸入制限になぜ日本が適用されたのか。アメリカの同盟国であるEU、オーストラリア、韓国等には猶予措置がとられています。
先般、世耕経産大臣、河野外務大臣が訪米し適用除外を交渉しているはずにもかかわらず、その直後に適用されました。とても残念であり、外交上何か問題があったと言わざるを得ません。南北首脳会談、米朝首脳会談の突然のセッティングも、どちらかというと日本が頭越しに進められたことにも非常に懸念をしています。日米韓の連携が重要なところで、どういう連携が行われたのか少し不安に思います。総理がいつも言われている、日米は一〇〇%共にあるという、その言葉が少しむなしく聞こえているのは私だけではないと思います。
日本の外交は大丈夫かという懸念があるということだけ申し上げて、森友学園の文書改ざん事件について質問をさせていただきたいと思います。
まず、太田局長、あなたはこの数日間、国会の審議におきまして、佐川局長の昨年の二月から三月の答弁について、基本的にその当時の、改ざん前の決裁文書を前提に答弁を作るというのが基本だと、基本的には趣旨の範囲内じゃないか、書換え前の文書、つまり改ざん前の文書ですね、あるいはその事実を前提にして議論がなされたというふうに思いますと何度も委員会で答弁をされていますが、それでよろしいですね。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
委員、引いていただいたので有り難いんですが、基本的にはと申し上げているつもりです。それは、一言一句どこまでもというふうにはできないからというふうなつもりで申し上げております。
その上で、もう一つは、決裁文書ということを委員は強調されます。もちろん、決裁文書は重要でございます。ただ、国会答弁を作る際に、実際にやっていた人間たちに聞くと、決裁文書ももちろんありますが、近畿財務局に事実を確認をして答弁をしているということでございます。
○福山哲郎君 太田局長、あなたね、国会で答弁したことを聞かれて確認をされて、いろいろ言い訳がましいことを付け足すのはやめた方がいい。そうでないと、太田局長が頑張って答弁しているのに、その信頼性がどんどん失われるから。私は、あなたの答弁、過不足なく言っているはずだ。それをあえてここで付け足して弁解するようなことは言わない方がいい。そのことだけ今後の答弁で注意をしておきます。
実際に、太田局長の言われたように、昨年の二月から三月、佐川局長の答弁が、前の、改ざん前の文書を前提に作られているかというと、疑わざるを得ません。一枚目のパネルを見てください。(資料提示)
これ、三月二日です、予算委員会。平成二十七年一月九日、近畿財務局と籠池理事長が面談した事実をお答えくださいと私は聞きました。佐川理財局長、一月九日と言われましても、そこの記録があるわけではございません。実際は、書換え前の文書には、二十七年一月九日、当局が森友学園を訪問し、国の貸付料の概算額を伝えると書いてあります。
当時、改ざん前の文書で答弁をしているとすれば、実際に訪問しましたと答えればいいのに、あえて記録がないと言って答弁をしています。これ、三月二日ですよ。
それで、その答弁に対して、実は改ざん後、この一月九日が削除されています。これ、改ざん前の文書を前提としているのに、何でこのときにこういう答弁を佐川局長はされたと思いますか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今委員が御指摘になったその答弁、答弁そのものをそこだけ読ませていただきます。一月九日と言われましても、そこに……(発言する者あり)いや、その後があるんです、読ませてください。一月九日と言われましても、そこに記録があるわけではございませんが、一連の中でそういう近畿財務局と先方学校法人の間のやり取りはあったというふうに考えておりますというのが議事録に載っておる答弁でございます。
その上で、その上で、今の委員の御質問で、ただ一月九日にということは、その書換え前の文書に、当局が森友学園を訪問しているということは事実でございますので、今委員の御指摘の部分、答弁のある意味全体部分ですが、そこは事実に反しているというのは委員の御指摘のとおりだと思いますし、そこはおわびを申し上げます。
○福山哲郎君 僕ね、あなたがそう言うと思ったからちゃんと用意しているんですよ。一月九日の話につきましては記録もありませんし、御指摘についてはコメントできませんとその後言っているんですよ、佐川さんは。だから、事実と違うことを言ったということを今認めたのでまあいいですけど、もう余計なこと言わないでください。
じゃ、何でこう答えたのかについて、答えていないから答えてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
基本的に、当時、面接記録があるか、応接録があるかというやり取りの中で、そういうことで、応接録、面接記録はないということを彼は答弁をしたがっていた、実際上答弁をしておるんですが、その流れの中でそういうことを言って、で、委員の御指摘のとおり、それは事実、一月九日に訪問していることは事実でございますので、その部分はおわびをいたします、訂正いたしますと申し上げます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
その当時の議論は、先ほども申し上げましたけれども、応接録、面談記録があるかどうかということの議論の中でしていますので、そのときに彼は、応接録、面談記録はないという答弁をして、その上でということでございますので、記録がないのでそういうふうに答えているということが、何で答えなかったのかという理由を言えという御質問でしたが、その理由は、その応接録、面談記録がないという答弁をしておって、その前提でだったのでこういうふうに答えているというふうに御答弁申し上げております。
○福山哲郎君 あのね、理由を言っていない……(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
決裁書、書換え前の決裁書、それは承知をしておりました。それを、そのことも当然踏まえて、そういう意味で基本的にはというふうに私は御答弁を申し上げているつもりでございます。
その上で、先ほども御答弁申し上げましたけれども、もちろん、決裁文書、書換え前の決裁文書も基本的にそれは答弁者、答弁を作成する者は踏まえておりますが、その上で、近畿財務局にも様々事実確認をした上でというふうに申し上げています。
その上で、今ほど来申し上げていて、委員からは理由を説明していないという御指摘でございますけれども、答弁はその一つ、決裁文書だけで答弁をしているわけではなくて、様々なものを踏まえて、その中の議論の中でということを申し上げております。議論の焦点が、文書があるかないかということでということでございましたので、そういうことを御答弁申し上げているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○福山哲郎君 改ざん前の決裁文書を前提に答弁書を書いていると言われているのに、なぜ、改ざん前の文書には一月九日訪問したと書いてあるのに、一月九日と言われましてもそこの記録があるわけではございませんと言って虚偽の答弁をしたのか、理由をお答えくださいと申し上げています。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
基本的に、書換え前を含めて決裁文書を前提に答弁書は作っているというふうに申し上げております。ただ、これも何度も御答弁申し上げました、決裁文書だけではなくて、現地の近畿財務局にも確認をし、いろんなことを確認した上で、その上で、このときの議論は基本的に文書のあるなしということを前提にして話をされていますので、一つ一つのそこだけではなくて全体の議論の中で、今回の今の議論もそうですけれども、議論全体の中で質疑が行われるということでございますから、そういう中での答弁だということを申し上げているつもりでございます。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今ほどの委員が引かれたところは、そこに記録があるわけではございませんというふうに引かれています。それは面談記録ということで言ったんだと思いますが、それ以上のことは、申し訳ありません、もう私では答弁できないかもしれません。おわびを申し上げます。済みません。
○福山哲郎君 次のを御紹介します。同じ三月二日です。
一月の九日、籠池理事長に近畿の財務局から伝える可能性は否定できませんか。これ、不動産鑑定についてです。書換え前の文書は、ちゃんと国の貸付料の概算額を伝えると書いてありましたが、当時の佐川理財局長は、私どもが具体的なそういう予定価格とか賃料とか、そういったものを先方に提示することはございませんと。
なぜ書換え前の文書に書いてあったこのとおりのことを私に伝えなかったんでしょうかね。なぜ異なったことを彼は伝えたんでしょうかね。同じ質問ですが、太田局長、分かりますか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今ほど委員の御指摘の点は、我々が気付かなかった、気付けなかったのは申し訳ないんですが、二十五の法律相談の文書を提出をしたときにこの経緯の部分がございまして、御質疑がございました。
昨年の三月でございますが、財務金融委員会だったと思いますけれども、参議院の財務金融委員会で委員長から御指示で、二十七年一月初旬に森友学園側と面会した記憶がある、その際、賃料の算定方法に問われ、土地評価額と利回りにより算定することになると説明したが、国有財産地方審議会の開催前であり、具体的な金額を提示したことはなかったと説明をしてきているという答弁を申し上げています。
先ほどと同じだと言われると、私が御説明できるのはそこまでだということだと思っております。おわび申し上げます。
○福山哲郎君 太田さん、その説明、分かったようで分からないんです。
評価額と利回りが分かれば賃料を計算できるんです。そんなの当たり前の話なんです。それを国の貸付料の概算額を伝えると書いてあります。佐川さんはこれ、先方に提示することはございませんと言って否定をしました。今、太田局長が言われた利回りと評価額、評価額と利回りが分かれば賃料なんて計算できるに決まっているじゃないですか。そんな子供じみた弁解しちゃ駄目なんですよ。
それで、ここで佐川理財局長が、実はここでも私に、ある意味でいうと、改ざん前の文書とは違う文書、違う答弁をしています。
次のパネルを見てください。三月二日、これは問題です。
軟弱地盤であるかどうか。当時の佐川理財局長は、軟弱地盤であることが判明してございますと私に答弁しました。当時の書換え前の文書には、特別に軟弱であるとは思えないと書いてありました。これ改ざんですよね、究極の、本当に。これ改ざんをして、なおかつ答弁で真逆の答弁をしています。これ、何でですか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
外部の専門業者、それは委員書いていらっしゃる地質調査会社ですが、そこは、特別に軟弱であるとは思えないとした上で、通常と比較して軟弱かどうかという問題は、通常地盤の定義が困難であるため回答は難しいという見解でございました。
その上で、法曹部門と協議をして、その法曹部門の意見も踏まえて最終的に不動産鑑定評価をもう一度やり直して、賃料は一回目を二回目に変えています。この決裁は、一回目の賃料それから二回目の賃料を含めて最終的にこうしたという決裁でございます。
○福山哲郎君 全く答えていない。
特別に軟弱であるとは思えないと書いてある、改ざん前の文書には。太田さんまさに言われたように、回答不能だと言っているんです。こっちには明確に、軟弱地盤であるということが判明してございますと、判明していることになっているじゃないですか。何でこんな虚偽の答弁をしたのかという理由について、今、全く太田さん答えていただいていないんですよ。
僕ね、映像をこれもう一回見直したんです。全部、佐川局長は持っている答弁を確認しながらこの答弁しているんです。これ改ざん前の文書ですよ、このときの答弁作っているのは、前提は。ということは、実は三月二日の時点で既に改ざんを前提に答弁をしていたか、改ざんが既に行われていたか、改ざんを意思決定して答弁を作って答弁をして、改ざん前の文書とは全く違う虚偽の答弁を国会でしていたかということとしか考えられないんですが、太田さん、私の認識間違っていますか。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今の委員の御指摘は、まさにいつその書換えが行われたかということの一定の仮定を置いて……(発言する者あり)いえ、ですから、そのこと、その質問については、今まさに、誰が、いつ、どういう目的でということを調査をしているというふうに申し上げております。その最中でございますので、それについて明確にお答えをすることは今の私にはできかねます。
○福山哲郎君 だから、太田さん、私が聞いているのは、もうこのとき既に改ざん後を前提に答弁を作っていたということは、じゃお認めいただけますね。誰がと言っていませんよ、私は。いつとも、指示が出したとも言っていません。改ざんを前提に答弁が作られているということはお認めいただけますね。
○政府参考人(太田充君) それは、先ほど申し上げているとおり、いつということを、今の委員の御指摘は、この時点で既に、いつがある意味で決まっているということを前提にしてお話しだと思いますので、それは今まさに、そのために調査をしておりますので、それはお答えいたしかねるというふうに思います。(発言する者あり)
○委員長(金子原二郎君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(金子原二郎君) 速記を起こしてください。
○政府参考人(太田充君) お答えを申し上げます。
今の委員の御指摘は、その三月の二日時点で書換え後のものを前提にしていたではないかという、そういうタイミングをやっぱり、だと思いますが、それは私には今の時点でこうであると答えるすべを持っておりません。分からないというのが正直な答えでございます。
○福山哲郎君 太田理財局長は、この数日間で、ずうっとこの当時、去年の二月、三月は改ざん前を前提に答弁書を作ると言っているんです。基本は改ざん前の前提の趣旨の範囲内じゃないかと、改ざん前の文書の事実を前提にしてと言われているんですけど、三月二日の時点ではもう既に改ざん後の前提で虚偽の答弁が作られているんです。これ大問題です。もう太田局長のこれまでの答弁が破綻をしているのは、恐縮ですが、もう明らかです。フェイク答弁にフェイク答弁を幾ら重ねても真実にはなりません。
昨年の二月二十四日、総理が財金委員会で重要な答弁がありました。これは、総理の十七日の、関係したら国会議員も総理も辞める発言の直後です。この二十日の前後は、籠池さんは理財局の指示で行方をくらましていると言われている時期です。籠池さんはまだ安倍総理が守ってくれるはずだと考えていた節があります。安倍昭恵夫人も籠池夫人とメールのやり取りをこの頃は頻繁にされています。総理は二月二十四日の答弁で、官房長官からもしっかりと徹底的に調べろという指示をしました、その結果の下にお答えさせていただいているわけでありますがと言われています。
総理、このしっかり徹底的に調べろ、その結果は、どのような調査を行って、誰から総理は報告を受けたんですか。
○国務大臣(菅義偉君) 今の御指摘の点であります。二十四日の少し前だったと思いますけれども、森友学園の問題が国会で大きな問題となっていたので、総理からもしっかり調べるようにという強い指示がありました。
私自身、財務省理財局長、国交省航空局長、この両局から土地の売却の経緯について説明を受けました。そして、土地の値段等については公共事業に使う基準で積算しており問題はない、こういうことでありました。また、何か問題になるようなことはないということだったので、その旨総理に御報告をいたしました。
○福山哲郎君 この日、二月二十四日、菅官房長官は、決裁文書については三十年間保存しているわけでありますから、そこにはほとんどの部分というのは書かれているのじゃないでしょうか、説明を受けましたけどと言われています。そうなんです。改ざん前の文書にはほとんどのものが書かれていたんです。まさに官房長官が会見で言われたとおりです。
私は、官房長官が現物を御覧になったかどうかは分かりません。しかしながら、今、官房長官はまさに、総理に報告をされた、問題がない、経緯についても確認したと。経緯について確認するには、少なくとも秘書官若しくは財務省の理財局から、財務省から来ている秘書官通じて、ひょっとしたら官房長からかもしれません、この改ざん前の文書を前提に報告を受けていたということになりますが、それで、長官、よろしいですね。
○国務大臣(菅義偉君) まず、事実関係ですけど、財務省理財局や近畿財務局の決裁文書について、私はその内容を示されたこともなく、説明も受けておりません。また、各省庁の政府参考人の答弁についても、各省庁の責任において作成されるものであって、一つ一つの答弁について私や秘書官が事前にその内容を確認するものではないということであります。秘書官も、財務省の文書についてその内容は知らないということでありました。
そして……(発言する者あり)いや、全くこれ事実でありますから。それと、まず、私の記者会見というのは、政府の見解を述べる場所であります。できる限り事実を正確に伝える必要があります。いつも、秘書官が確認した事柄をメモにして、そのメモを基に私自身が会見を行っています。
そして、今御指摘のありましたこの二十四日の件でありますけれども、午後の記者会見において記者の方から、佐川局長が交渉記録は残っていない、事案終了後に廃棄していると述べているが、適当だと考えるかとの質問がなされたんです、記者会見で。
これに対して私は、秘書官の説明によれば、財務省の文書管理というのは公文書管理法に基づいて作成された行政文書管理規則に沿って行われており、決裁文書については三十年の保存と決められ、面会等の記録については一年未満の保存である、この事案の終了後に廃棄すると決められているということを財務省の一般的な文書管理という形でまず説明をさせていただいたわけです。
そして、これ言わないと分からないと思います、この後にまた記者の方から防衛省の日報問題ということに関連して聞かれたものですから、私は、基本的には決裁文書については三十年間保存しているわけでありますから、そこにほとんどの部分が書かれているんじゃないでしょうかというふうに私は申し上げたものであって、各省庁の文書についてはそれ以上のことについては承知していないということです。
○福山哲郎君 結構苦しいです。だって、このときは佐川さんが面接記録を廃棄したというのが大問題になっていて、総理はそのときに、全部調べた結果問題ないと言って、それを受けて、その佐川長官が廃棄したことに対してどうだと言われたら菅官房長官が、三十年で、ほとんど書いてあるから、保存されているから大丈夫だと答えられました。これ、秘書官がもしそのことの報告をしていなかったとしたら財務省は全く役に立っていません。財務省は本当に職務をしていないに等しいです。これだけ総理が辞めると言われて、問題があったら辞めると言われて、先ほどおっしゃっていましたね、これ全部改ざん前の文書で答弁を共有しているんですよ。それを官邸の総理の秘書官が、官房長官秘書官が全く共有しないで答弁だけ渡していると。
僕は官房長官に申し上げたはずです。官房長官が現物を見ているかどうかは分からないと申し上げました。しかし、秘書官が見ていないとか秘書官が報告していないなんて普通あり得ません。私も官房副長官で総理の会見レクも答弁レクも全部出ていましたから、何か問題があれば全部理財局、担当から物をもらって説明を受けるのが常だと私は思っています。
どうも、本当にいろんな問題が、分からないことがたくさんあります。ということは、今の二月の二十七日、そして三月の二日に佐川局長がもう改ざん後の文書を前提に答弁をしている。ということは、二月の二十四日から三月の二日の時点でもう改ざんの意思決定はされているのではないかと。というか、本当に我々自身、国会をばかにしたものではないかなと、私自身は非常に危機感を持っています。
総理、これ、いつまでこれやっているんですか、こんなこと。総理が知っているとか、総理が指示をしたとかしないとか、まあ大切なことです。だけど、知っている、知らないというか、私、去年、総理にそんたく質問をしたときにこう申し上げました。安倍昭恵夫人は名誉校長に就任している、三回も講演されている、安倍総理の講演はキャンセルされたが、予定はあった。そういう状況で、手続ができないから開校を延期するとか、昭恵夫人に恥をかかせたのか、安倍総理に恥をかかせたのか、近畿財務局だって財務省だってそんたくするでしょうと。そういう状況をつくったことが問題じゃないですかと。だからこそ、こういう不透明な手続が積み重なるんですと私は申し上げました。今も全く考えは変わっていません。それどころか、近財の職員が犠牲になり、決裁文書が改ざんされ、あなたたちを守ろうとした佐川さんはあした証人喚問です。佐川さんも太田局長も財務省も、私は気の毒過ぎると思いますよ。
もういいかげんにしませんか、これ。こういう環境、状況をつくった総理と安倍昭恵夫人に、私、責任があると思いますが、総理、いかが考えますか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただ、今、私を守るために佐川長官が答弁をし、そして証人喚問になったというところについては私は承服できないわけでございまして、それはむしろ財務省の皆さんにとって失礼な話であって、まさに国民のために公務員として仕事をしている、基本的にですね。で、私のためになるといって仕事をしているわけでは全くないわけでありまして、かつ、これは政策に関わることではなくて、一つのある個人に関わることでうちの妻がこれは名誉校長になったという案件で、では、そのために、そのためにルールを曲げるのかどうかというのは、これは全く別の話であります。
いずれにせよ、いずれにせよ、こうした問題に、大きな問題になっているということについては、まさに今、詐欺の罪によって起訴されている人物の……
○委員長(金子原二郎君) 時間が来ておりますので、答弁は簡潔にお願いします。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 名誉校長を引き受けたということについては、それはやはり今から考えれば、それは引き受けるべきではなかったと思いますし、反省をしているところでございます。
そして、同時に、私は今までこの問題について、こうした書換え問題が起こっているということについては、行政全般の最終的な責任は私にあるということは再三申し上げている次第でございます。
○委員長(金子原二郎君) 福山哲郎君、時間が来ています。
○福山哲郎君 先ほどの答弁からいっても、財務省の内部調査は全く信用できません。一生懸命頑張っておられると思いますが、フェイクにフェイクを重ねても真実は出てきません。明日から証人喚問も始まりますけれども、まだまだ証人喚問としては、迫田前理財局長、安倍昭恵総理大臣夫人を始め、真相究明、まだまだ安倍総理大臣は本当のことを余り言われるおつもりがないようですので、国会の中でしっかりと追及していきたいと思います。
終わります。ありがとうございました。
○委員長(金子原二郎君) 以上で福山哲郎君の質疑は終了いたしました。(拍手)

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