08/25

2015

「参院安保特別委員会報告13日目」


こんばんは。

今日の特別委員会は、総理出席、テレビ入りの集中審議でした。
私の質問時間は40分しかなかったので、「後方支援における自衛隊の安全確保」という1テーマにしぼって質疑に立ちました。詳しくお伝えするととても長くなりそうなので、簡潔に報告します。

衆議院、参議院の審議を通じて、ずっと、総理や防衛相は後方支援について、
例えば、安倍総理は、
「後方支援のため、自衛隊が活動するに当たっては、危険を回避して活動の安全を確保すべきことは当然」
「(公明党の北側三原則について)自衛隊員の安全確保のための必要な措置を定めること、政府としては、全面的に受け入れまして、三原則を法律上の要件として明確に定め、全ての法案にこの原則を貫徹することができた」
「全ての方針が法案の中に忠実に、かつ明確に盛り込まれた」
「安全が確保されない限り自衛隊による後方支援を行うことはない」等々と答弁しています。

中谷防衛相も同様ですが、さらに、存立危機事態での後方支援についても「これは当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行う」と参院で答弁されています。
この存立危機事態における後方支援の根拠法は米軍等行動関連措置法なのですが、実は、この法案には自衛隊員の安全確保措置の規定が全くありません。安全確保措置が抜けおちていることは、審議が何度も中断したあげく、やっと大臣が認めましたが、それ以降、上記の中谷防衛相ご自身の答弁を修正されません。
総理も自らの「全ての方針が法案の中に明確に盛り込まれた」という答弁の撤回をせず、安全確保措置がないと認めたにも関わらず、関係のない4条や13条を挙げるなど、答弁が二転三転。ひどい審議になりました。

問題は、本当かどうかわかりませんが、総理がこの安全確保措置が抜け落ちていることを知っていた、と答弁したことです。それなら意図的に後方支援について事実と異なる答弁をしていたことになります。すべての法案に安全確保措置があるかのように思わせ、国民をミスリードしていることになります。

私から、以下の三つのどれかと迫りました。
1)すべての法案に安全確保措置が入っていないなら、それを認めて、これまでの衆院・参院の答弁を修正するか
2)総理のこれまでの答弁通りに安全確保措置を入れるなら法案を出し直すか
3)そうでなければこれまでの「自衛隊のリスクは変わらない」とか「安全を確保している」などという答弁を改めて、後方支援には自衛官に安全確保措置がないものもあり、危険な業務と認めるか

そうしないと国民は自衛官の安全確保について誤解したままになってしまいます。
全く答えない答弁に納得できず、中断している中で、答弁席の総理から「同じことだ」というヤジがまたまたとびました。
安倍総理、中谷防衛相ともに答弁の内容もひどく、審議に臨む姿勢も悪い。ヤジもとばす・・・はなはだ困った状況になっています。
これほど答弁が首尾一貫しない審議もあまり記憶がありません。

たくさんの方々から応援をいただき、ありがとうございました。
今日の委員会審議の模様はこちら(参議院ネット中継)からご覧ください。

なお、明日は10時から一般質疑を行います。


08/25

2015

安保特別委員会で総理・防衛相を追及


参議院 安保法制特別委員会で質問に立ちました。
自衛官の安全確保を巡り、答弁が右往左往して、審議が立ち往生。

テツロー日記


08/25

2015

第189国会 参議院 我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会 2015年8月25日


○福山哲郎君 おはようございます。民主党の福山哲郎でございます。よろしくお願い申し上げます。
余り他党の議員の審議に入りたくなかったんですけど、特に自民党の若い議員が頑張っておられたので余り批判的なことを言いたくなかったんですが、他国が我が国の法案に対して抗議がない、賛意を示されている、当たり前のことです。それぞれ主権国家でございまして、日本の外務省も説明するときに、あなたに戦争を吹っかけますよという説明をするわけがないので、平和に貢献するために日本は今法案を審議をしているんだという説明をしているわけで、それに対して外交交渉の中で他国が歓迎するというのはある意味当たり前のことでございまして、我々も他国の法律を審議しているものに声高に反対ということを直接言うことというのはめったにないわけですから、そこのところは外交だということで、そこは国民の皆さんにも御理解をいただきたいと思います。
質疑に入ります。
私は、東日本大震災当時、官房副長官として原発事故に向き合ってまいりました。当初の四日間は一睡もできず、その後は官邸に寝泊まりをいたしました。自分の力不足を痛感した数か月でした。
その経験からすると、八月十一日、川内原発再稼働の時間に総理は山梨の別荘にいらっしゃいました。私は、休暇を取られることも大切だと思いますけれども、不安を抱えておられる周辺住民のことを考えれば、何も再稼働の日でなくてもと実は驚きました。
また、桜島が噴火したのは十五日の午前中でしたが、総理はやはり午後から別荘に出かけられました。桜島の噴火は地震を誘発させる可能性があります。川内原発の近くです。午後、避難勧告も出ました。ところが、翌日の十六日と十七日にゴルフをされておられます。ゴルフも私は別段構わないと思います。しかし、避難をしたり、避難をこれからしなければいけないかもしれないと思っている住民にどう思いを寄せられているのかと思いました。さらに、大きい噴火の可能性をどう考えておられたのか、私は臆病者ですから、全く理解ができませんでした。
今日も九州で台風が上陸しています。株式はこの一週間で二千五百円以上下落をしています。国民の実質所得は下がり続けています。総理の地元の山口でも今、避難勧告が出ました。
この国会でこの法案を通す必要のないと思っている国民は七割を超えています。今、国会は本当にこの法案を慌てて力でやらなければいけないんでしょうか。国民からは、もっとほかのことがあるだろうと、国民の生活にしっかり目を向けるべきだという声が上がってくるのではないでしょうか。
今日は自衛官の安全確保について議論したいと思います。
そちらには三・一一の二日後に十万人の自衛官の派遣を決断された北澤元防衛大臣がいらっしゃいます。十七日には福島第一原発にヘリで放水することを下令されました。線量が高く、炉が極めて不安定な状態だったので、菅総理も北澤当時の防衛大臣も苦渋の選択をされたことを私はそばで拝見をしておりました。
約二十二万人の自衛官にもそれぞれの人生があり、家族があります。今日は、総理、真摯に御答弁をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
まず、パネルを見てください。(資料提示)
公明党さんが自衛隊の海外派遣に関して、国際法上の正当性、国民の理解と民主的な統制、自衛隊員の安全確保、いわゆる北側三原則を主張されました。私は非常に御努力の結果だったと思います。私は、この三原則については、公明党さんの本当に歯止めに対する意識が高かったんだと思っております。
この問題について総理は、自衛隊員の安全確保のための必要な措置を定めること、そして北側三原則について、この三つでございますが、今委員が御指摘されたように、政府としては全面的に受け入れまして三原則を法律上の要件として明確に定め全ての法案にこの原則を貫徹することができた、また、別のところでは、ここに書いてありますが、全てのこの三原則の方針が法案の中に忠実にかつ明確に盛り込まれたと、総理は本会議や委員会で述べられています。このことは、総理、間違いありませんね。総理の答弁について質疑しているんです。
○委員長(鴻池祥肇君) 中谷防衛大臣。その後……
○福山哲郎君 総理の答弁について質疑しているんです。
○委員長(鴻池祥肇君) その後に総理に答弁していただきます。
○国務大臣(中谷元君) 法案に具体的にどのように書いたのかということでありますが、具体的には、国際平和支援法やPKO法におきまして国連や国際機関の決議、要請等がある場合においてのみ自衛隊を派遣することとか、また国際平和支援法では例外なく事前の国会承認を要することとか、また自衛隊の安全確保に関する配慮規定を設けるとか、様々な形でこの三原則を法案に明記をしたということでございます。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) ただいま大臣からどのように法案の中に明記されているかと述べたとおりでございまして、そのとおりでございます。
○福山哲郎君 済みません、まず、防衛大臣は私の質問に全く答えていただいていません。それから、私は安倍総理にお伺いしたんです。安倍総理は、これ特別委員会でも、何と衆議院の本会議でも答えておられます。
この北側三原則、これ、自衛隊の安全確保のために非常に重要な三原則だと私は思っていますが、これを全面的に受け入れて、三原則を法律上の要件として明確に定め、全ての法案にこの原則を貫徹することができた、さらには、全ての方針が法案の中に忠実かつ明確に盛り込まれたと言われていますが、総理はこの答弁については間違いありませんねとお願いしているんです。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) それは答弁したとおりでございます。
○福山哲郎君 防衛大臣、何で総理がああ答弁されているのに全然関係ない答弁されるんですか。
じゃ、防衛大臣にお伺いします。
海外活動を自衛隊が行う際に、自衛隊の後方支援における安全確保は、安全配慮、実施区域の指定、一時休止、撤退という措置を講ずることで確保されていると、これは防衛大臣も何度も衆参の委員会でお答えになりましたが、安全配慮、実施区域の指定、一時休止、撤退ということの措置で安全確保はされているということでよろしいですね、大臣。
○国務大臣(中谷元君) そのほかにおきましても、国連の決議が必要だとか、また任務の明確化、実施の区域、こういった、先ほど委員がおっしゃられました活動の休止、中断、安全配慮規定、そして武器の使用、これも安全に関わることでありますけれども、派遣された隊員が安全に活動できる、そういった様々な規定が法案に盛り込んだということでございます。
○福山哲郎君 違います。自衛隊員の安全確保は重要で、総理も大臣もこの委員会でずっと、安全配慮だ、実施区域だ、一時休止、撤退があるから安全が担保できるんだとずっと答弁されていたことは間違いないですかと確認をしているんです。
○国務大臣(中谷元君) これまで答弁をしてきたとおり、安全の確保また配慮等につきましては法案に明記をいたしまして、自衛隊の派遣、活動等につきましては安全確保に留意をしてきたつもりでございます。
○福山哲郎君 それでいいです。そのとおりなんです。
次のパネルを御覧ください。
存立危機事態における後方支援について、これも先日の委員会の大臣の答弁でございます。先日の委員会で、つい最近でございますが、防衛大臣は、後方支援を実施するということで、これは安全を確保しながら実施するということでございます、これは当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行うということでございますと言って、存立危機事態における後方支援についてもこのように答弁されていますが、これも間違いありませんね。
○国務大臣(中谷元君) はい、そのとおりで間違いございません。
○福山哲郎君 間違いないんですが、総理、総理は多分この法案よくよく分かって、御理解されていると思いますので、ちょっと失礼な質問をさせていただきますが、新日米ガイドライン、新しいガイドラインにある、今防衛大臣に私が質問した存立危機事態における後方支援は、どの法律を根拠に実施されるのか、総理、御存じですか。総理。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 米軍行動関連措置法ですね。
○福山哲郎君 さすがに総理はよく理解いただいていると思います。
存立危機事態における後方支援は、今総理がおっしゃられた米軍等関連措置法が根拠法になっていて、これは今回の平和安全法制で丸められた十本のうちの一本でございます。
中谷大臣、この米軍等行動関連措置法において、後方支援における自衛隊の安全確保は、安全配慮、実施区域、一時休止、撤退は、どのように担保されるのか、お答えください。
○国務大臣(中谷元君) この米軍の支援に関しましては、これは武力攻撃事態におきましてと同様でございます。存立危機事態については、これは、我が国を防衛するための諸活動を行うために様々なリスクというものを伴うわけでありますが、この場合でも隊員の安全確保が重要であるというのは当然でありまして、米軍の行動関連措置法の第四条におきまして、「行動関連措置は、武力攻撃及び存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。」と規定しております。
このことは隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行うという趣旨を示した、含むものでありますし、また重要影響事態と同様に、法律上、隊員の自己保存のための武器使用の規定が明記をされておりまして、隊員の安全確保のために必要な措置はこの法案の中にも明記、盛り込まれているということでございます。
○福山哲郎君 済みません、今、明記とおっしゃいました。
もう一回聞きます。この米軍等行動関連措置法の中に安全確保の規定がどこに明記をされているのか、明確にお答えください。
○国務大臣(中谷元君) 法律上、隊員の自己保存のための武器使用の規定が書かれております。また、隊員の活動範囲におきましても、武力攻撃及び存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において、事態に応じて、合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならないと規定しておりまして、このことは隊員の安全確保についても配慮した上で、必要な支援を行う趣旨を含むものでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 自衛隊の安全確保のために必要な措置といたしまして、武器使用及び行動の活動の範囲、これを書いているということでございます。
○福山哲郎君 済みません、武器使用の権限が安全確保だなどというのは、私聞いたことありません。それから、先ほど、必要最小限の話も、安全確保の措置だなどというのを私は聞いたことがありません。
大臣は明記とおっしゃったので、先ほど申し上げたように、私は、ずっと大臣も、総理も、自衛官の安全確保は安全配慮、実施区域、一時休止、撤退で確保するんだとずっと国民に説明をされてきたから、今この存立危機事態における後方支援については、米軍等行動関連措置法の中にどこに明記されているのかとお伺いしているので、しっかりお答えください。じゃないと、この質疑続けられませんので、お願いします。
○国務大臣(中谷元君) まず、北側三原則における総理の御発言でございますが、これは、自衛隊員の安全確保のための必要な措置を定めるということでございます。
それから、委員にお答えいたしますが、存立危機事態又は武力攻撃事態、これはまさに我が国の有事でありまして、国の存立に関わるとか又は武力攻撃を受けているとか、そういう事態に米国を支援をする。片や、武力行使を我が国はしているわけです。そういう中で米軍の支援をするということでございますので、この点におきましては、国際の平和支援法とか重要影響事態法、これと違って、まさに我が国の存立に関わる場合の自衛隊の活動であるということを申し上げておきたいと思います。
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君。(発言する者あり)
速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) これは、まさに我が国有事の事態でございます。したがいまして、自衛隊員の安全確保のための措置につきましては、内容は事態の性格によって異なるということが大前提でありまして、この存立危機事態というのは我が国の存立が脅かされる、また国民の権利が根底から覆される、そういうまさに有事でございまして、我が国の防衛をするための諸活動を行うということで様々なリスクが伴うわけでございますが。
この間に安全に関わることに配慮したのは二点ありまして、一つは、第四条におきまして行動関連措置は存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において事態に応じて合理的に必要と判断される限度を超えるものではあってはならないと規定をしておりまして、これは隊員の安全確保、これについて配慮をいたしている。そして、隊員の自己保存のための武器使用の規定、これも付与いたしておりますので、行動の際にはこれらのことによって隊員の安全を確保するということでございます。
それで、一時停止につきましては、これは重要影響事態と違いまして、まさに我が国有事、これは現在の武力攻撃事態法にも同様の規定がございます。そういう前提において活動していくということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 重要影響事態法とか、また国際平和法のように、この実施区域の指定とか一時休止、中断、これはございません。
しかし、これは我が国有事でございまして、まさに存立危機事態ということで、この自衛隊の活動におきましてはまさに国民の生命、平和を守るために全力で命令に応じて任務を果たすわけでございますので、そういったリスクというものは非常に伴うことでございますが、しかし、与える任務におきましては、あくまでも存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内、そして武器使用、これも付与しているということでございます。
○福山哲郎君 じゃ、もう一回確認します。
存立危機事態における後方支援に対しては、根拠法である米軍行動関連措置法には安全確保の規定はありませんとお認めいただけますね。
○国務大臣(中谷元君) 重要影響事態とか国際平和支援法に規定された一時休止、中断の規定はございませんが、しかし、隊員の安全確保についても配慮した必要な支援を行う趣旨を含んだ事項はございます。
○福山哲郎君 根拠法である米軍等行動関連措置法には安全確保の規定はない、イエスかノーかでお答えください。
○国務大臣(中谷元君) 一時休止、中断とか実施区域の指定、これに関する事項はございません。
○福山哲郎君 これ、ずっとこう言っていただければいいのに、最初は明記したとおっしゃったんですよ。
そうしたら、元へ戻ります。
この間の委員会で、ここで言われた、「当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行う」と言われましたが、先ほど言われたように、事態に応じて変わるのでそれはできないみたいなことをおっしゃいました。
ということは、これに書いてあるように、円滑な活動が実施できるとか、そういう範囲も指定できないということは、この八月四日の委員会の中谷大臣の答弁も虚偽ということでよろしいですか。
○国務大臣(中谷元君) 先ほどお話ししましたけれども、米軍行動関連措置法の第四条で、存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内、範囲内なんです、範囲内において、事態に応じて合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならないということが書かれているということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) この米軍行動関連措置法の活動は後方支援でございます。武力の行使ではございません。
この後方支援というのは、そもそも戦闘を行うものではなくて、また性質上、危険を回避して活動の安全を確保した上で実施をするものでございまして、これは米軍に対する補給支援等米軍の支援を行う後方支援でございますので、通常の武力の行使と違う扱いになると、そういう点で安全に配慮をするということでございます。
○福山哲郎君 私は、先ほどから武力の行使などと一言も言っておりません。
そして、先ほど大臣が、安全確保というのは、先ほどから申し上げているように、安全配慮、実施区域、一時休止、撤退で確保するんだとおっしゃったから、そして、現実にはこの米軍の措置法にはないわけです、安全確保の規定がないんです。
ということは、この中谷大臣の、当然、安全に配慮し、活動が実施できる、そういう範囲でって、範囲が指定できないから、この答弁は、虚偽とは言いません、じゃ、この答弁は間違いだったので、撤回をされますか。
○国務大臣(中谷元君) この法律は、今でも武力攻撃事態法に伴う米軍の支援も実際にやってきております。
今回は、存立危機事態という事態におきましてもこれを適用するということでございますけれども、あくまでも、後方支援でもございますし、あくまでも先ほど御説明したような範囲内において活動をしていくということでございます。
もちろん、後方支援でございますので、安全に配慮をして実施をすると。武力行使ではございません。後方支援でございますので、安全に配慮をして活動するということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) 私が答弁いたしましたのは、後方支援として実施をするということで、これは当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できると、そういう範囲で後方支援を行うということでございます。
従来、後方支援は、私も何度も答弁いたしましたが、そもそも戦闘を行うものではなくて、また、その性質上、危険を回避して活動の安全を確保した上で実施をするものでありまして、これは武力の行使ではございません。後方支援の実施は安全な場所であるということが大前提でございまして、このように、隊員の安全確保のために必要な措置というのはこういった形で担保をしたということでございます。
○福山哲郎君 こういった形って、どういった形なんですか。さっきないとおっしゃったじゃないですか。さっき規定ないとおっしゃったのに、こういった形で担保するって、どうやって担保するんですか。
だって、さっき事態によって変わるって言っていたのに、ここにそういう範囲でって書いてあるから、どうやって範囲を指定するんだ、どうやって安全確保ができるんですかと聞いていたら、規定がないとおっしゃったのに、今はそこはできるみたいなことをおっしゃるから。だから、この答弁が間違っているんだったら間違いで結構ですから、間違っていましたと、じゃ、この答弁は撤回されますかと聞いているのに、全然変わらない。
これ、時間もったいないですよ。これ以上は僕は質問できませんから、お願いします。
○国務大臣(中谷元君) 国際平和支援法とか重要影響事態法のように、一時休止とか中断とか実施区域の指定というものはございませんが、この第四条に活動の範囲が明記をされておりまして、事態に応じて合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。そして、何よりも後方支援です、後方支援。後方支援というのはそもそも戦闘を行うものではなくて……(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) ほかの法案と書き方が違っておりまして、明確な規定がないと、これは、私、言わせていただきますが、ただ、これは後方支援であることには間違いがございません。米軍の活動の支援をする後方支援でございまして、この点につきましては、隊員の安全確保が重要であるというのは当然でありまして、この法案の第四条に規定をされているように、このことは隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行うという趣旨を含むものでございます。
○福山哲郎君 四条にどこに書いてあるんですか。四条にどこに書いてあるんですか、書いていないでしょう。ちょっと待ってください。
つまり、ここには、大臣が言われたんですよ、ついこの間、ここで。当然、安全に配慮し、円滑な活動が実施、そういう範囲で後方支援を行うと書いてあることが、規定がないんだったらこの答弁を撤回していただいて結構ですと僕は言っているんです。撤回しない限りは、今の答弁では、私、納得できませんので。
どうですか、これ。撤回されるかどうか、イエスかノーか言ってください、じゃ。
○国務大臣(中谷元君) 米軍の支援というのはこの法律でございまして、後方支援ということであります。その範囲について、この四条に、事態に応じて合理的に必要と判断されるということではないと規定しておりまして、このことは……(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○福山哲郎君 先ほどから四条四条とおっしゃっていますが、四条には安全確保の規定はありません。そして、大臣は、つい最近の委員会で、安全に配慮し、活動が実施できる、そういう範囲でとおっしゃったので、これは規定がないということは、この答弁を撤回いただくか別の答弁で御説明いただかなければいけないんですが、四条は説明にならないので、簡潔にお答えいただかないとこれ時間がたつばかりですので、よろしくお願いします。
○国務大臣(中谷元君) 重要影響事態法や新法のような安全配慮義務等の規定はありませんが、後方支援活動でありまして、これは安全に配慮して行うということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君。(発言する者あり)
速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こして。
○福山哲郎君 先ほど、安全確保の規定はないということを認められました。じゃ、大臣が答弁で言われた、安全に配慮し、円滑な活動が実施できる、そういう範囲でという指定等はどうするのか。
なぜならば、先ほど、事態が動いて流動的だからできないと大臣はおっしゃったわけですから、大臣、ここをどうやって担保するのか、お答えいただけますか。
○国務大臣(中谷元君) 確かに、重要影響事態法や新法のような安全配慮義務等の規定はございませんが、これは武力の行使ではなくて後方支援であるから、安全確保は当然なことでございます。
私が申し上げました、実施をするということで、当然、安全に配慮し、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行うということでございますが、これは武力攻撃事態等と同様に米軍の後方支援を行うわけでございますので、そういった実施につきましてはそのような運用をして安全を確保するということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○国務大臣(中谷元君) これにつきましては、現行の武力攻撃事態法も同じ規定で、これは有事の規定でありまして、重要影響事態法のような安全配慮義務等の規定はございません。しかし、この法律自体が米軍の後方支援を定めているものでございまして、後方支援でありますので安全確保は当然のことでございまして、私が答弁いたしましたのは、そういう範囲で後方支援を行うというようなことで、この実施におきましては、法律で規定された規定に基づいて、当然安全に配慮して、また円滑な活動が実施できる、そういう範囲で後方支援を行うということで、これは当然運用の確保をするということでございます。
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君、質問してください。
○福山哲郎君 短く言います。
最初に規定はないと認めたのに、最後にまた規定してとおっしゃっちゃっているので、もう混乱しているので、これ以上質問できません。
○委員長(鴻池祥肇君) 大臣、答弁しますか。
○国務大臣(中谷元君) こういった重要影響事態法のような安全配慮義務等の規定はございませんが、これは後方支援でございますので、安全確保は当然のことでありますし、私が答弁したように、その範囲で後方支援を行うということでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
暫時休憩します。
午前十一時三十一分休憩
─────・─────
午前十一時四十八分開会
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を再開いたします。
午前の質疑はこの程度にとどめ、午後一時まで休憩といたします。
午前十一時四十八分休憩
─────・─────
午後一時開会
○委員長(鴻池祥肇君) ただいまから我が国及び国際社会の平和安全法制に関する特別委員会を再開いたします。
委員の異動について御報告いたします。
本日、滝波宏文君が委員を辞任され、その補欠として堂故茂君が選任されました。
─────────────
○委員長(鴻池祥肇君) 休憩前に引き続き、我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律案及び国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律案の両案を一括して議題とし、今後の防衛政策の方向性とその課題等についての集中審議を行います。
この際、委員長より申し上げます。
午前の福山委員の質疑におきまして、中谷国務大臣と議論がかみ合わなかったということは御承知のとおりでありますが、この自衛隊の安全確保ということに関しましては、自衛隊あるいは関係者以外の国民の多くの皆様が極めて関心深いことであります。ここでこれ以上のかみ合わない議論が続きますと、後の、これより先の質疑の時間を無駄にすることに相なりますので、是非ともこの件に関しましては委員長預かりにさせていただきたいと思います。
そこで、政府におかれましては、福山君の質疑につきまして十分検討を加えていただきまして、より善処をしていただくということをお願いをしたいと思います。それができますまで、今申し上げましたように、委員長預かりとさせていただきます。
そこで、質疑の続行を福山君に願いたいと思いますが、よろしゅうございますですか。──福山君。
○福山哲郎君 福山でございます。
委員長におかれましては、大変公平な裁きをいただきましたことを感謝申し上げます。ただ、委員長言われましたように、自衛隊の安全確保というのは今回大変な国民の関心事項でございますので、このことに対して中途半端な、前の答弁と違うような答弁を繰り返すことについては甚だ遺憾でございますので、そのことについては政府としては善処いただき、委員長の裁きに私も従っていきたいと思います。よろしくお願いします。
それでは、質問を続けたいと思います。
先ほど防衛大臣は、米軍等行動関連措置法に、いわゆる後方支援、存立危機事態の後方支援については法案の中に安全確保がない、規定がないということを認めていただきました。
総理、総理はこの米軍等行動関連措置法に安全確保の規定がないことは御存じでしたか御存じではなかったか、もう正直に、単刀直入にお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この規定が、定めた規定が、安全確保義務あるいは活動区域を定めた規定がないというのは承知をしておりました。
○福山哲郎君 義務ではなくて配慮等ですが、総理が知っていた。知っていたなら、ガイドラインに基づく後方支援というのは実は四種類も五種類もございます。そして、この存立危機事態における後方支援が規定がないということを御存じだったとしたら、総理のこの北側三原則における自衛隊の安全確保の答弁がそごを来します。
もう一度御覧ください。北側三原則の自衛隊の安全確保のための必要な措置です。
「必要な措置を定めること、」、「政府としては、全面的に受け入れまして、三原則を法律上の要件として明確に定め、全ての法案にこの原則を貫徹することができた」。その下でございます。「全ての方針が法案の中に忠実に、かつ明確に盛り込まれたものと考えています。」と。
この答弁を聞いた国民は、ああ、全ての安全保障法案には安全確保の措置がとられたんだと、そういうふうに認識するはずでございますが、総理が知っていたんだとしたら、このことに対してこういった答弁をするのは、私は国民に対して一定の、だますという言葉は言葉が悪いので、誤解を与え、ある種事実と違うことを総理は述べたというふうに私は考えますが、総理、どうですか。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) この北側三原則につきましては、与党間で何回も議論を行ってきたところであり、そしてこの三原則の法的担保をどの条文から読んでいくか、あるいは条文としてしっかりと規定していくかということについては与党で議論をしたところでございます。
そこで、米軍等行動関連措置法第四条において、「行動関連措置は、武力攻撃及び存立危機武力攻撃を排除する目的の範囲内において、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。」。言わば限度を超えるものであってはならないということにおいて、その規定に規定しているとおりでありまして、この目的、限度内において行う、目的、限度内において行うとの限定があり、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う趣旨を含むものであると、まさにこれは与党においてそういう合意がなされたわけでございまして、このように我々は解釈をしているところでございます。
○福山哲郎君 今の総理の答弁は四条ですが、四条は武器使用の合理的な限度、最小限度を定めているもので、隊員の安全確保を定めているものではありません。
それは、中谷大臣が午前中何度も答弁をして、そして、結果としてそれが理解を得られなかったことをもう一回総理が答弁をするというのは、先ほどの委員長のお裁きに対して余りにも政府は不誠実だというふうに私は思いますので、今の答弁では私は納得できません。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 今私が申し上げましたのは、武器使用を定めたものではございません。まさにこれは後方支援を定めたものでありまして、その中の行動関連措置について、どういう行動をするかということでありまして、これは武器の使用の限度を定めたものではなくて、その行動の中におきまして、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものではあってはならない、つまり後方支援の行うこの限度について定めたものでございます。
であるからして、この目的、限度内において行うという限定があり、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う趣旨を含むものであると、我々はこのように解釈をし、その中において、我々はこの北側三原則、この原則がこの中に趣旨として盛り込まれていると、このように解釈をしているわけでございます。
○福山哲郎君 総理、要件追加していないです。四条、変わっていないんですよ、改正していないんです。前と一緒なんです。規定を盛り込むもくそも、改正していないんです。それならもう全然、さっきの防衛大臣の答弁と一緒ですよ。これ、委員長、質疑続けられません、これでは。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) いや、これはまさに武力攻撃事態の中にある条文でありまして、この中にある条文において、今申し上げましたように、これは武器の使用の権限ではなくて、まさに後方支援について書き込まれた、この行動について書き込まれているものであります。
その中において、今申し上げましたように、目的、限度内において行うとの限定があって、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う趣旨を含むものであると、趣旨を含むものであるというふうにこれは我々は理解をしているわけでございまして、その中におきまして、まさに自民党と公明党の与党の議論の中におきましてこの北側三原則の趣旨がこの中に入っていると、このように我々は理解しているわけでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 同じことなんです。
○委員長(鴻池祥肇君) 福山君。(発言する者あり)
速記止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こして。
安倍総理大臣、今の同じことだという話をちょっと聞かせてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 私の答弁と中谷大臣の答弁においては、趣旨としては同じことを述べているわけでございまして、その件において先ほど委員長預かりになったわけでございまして、その中でまさに我々がこの答弁に対して善処するということにおいては当然同じことを私も答弁をするわけでありますから、それは同じ答弁になるということでありまして、その委員長預かりになった中に、当然これは私が答弁する中身においても、これは当然同じことを答弁することになると、こういうことでございます。(発言する者あり)
○委員長(鴻池祥肇君) 速記止めて。
〔速記中止〕
○委員長(鴻池祥肇君) 速記を起こしてください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) 先ほどこの四条について答弁をさせていただいたわけでございますが、更に質問をいただきましたので、席上において同じ答弁になるということについて申し上げたことについては撤回をさせていただきたいと、このように思います。
○福山哲郎君 ですから、趣旨を聞いているのではありません。全ての方針が法案の中に忠実に、かつ明確に盛り込まれたと、それが四条だとおっしゃいますが、四条には実は盛り込まれたもくそも、存立危機事態だけが、条文の内容が加わっているだけで、ほかの中身は全く加わっておりません。
それで、総理が長々と答えられるので、これ本当困るんですけど、次の一覧表を見てください。
実は、総理は何度もこういう答弁をされています。安全が確保されない限り、自衛隊による後方支援を行うことはないと言ってきています。言ってきている以上、自衛官の生命や身体に関わる問題であり、答弁でごまかすのではなく、法律に明確に規定すべきだと私は思います。答弁で、そんな解釈でごまかして自衛隊の安全なんか確保できないんです。
見てください、これ。これ、総理や大臣がいつも言われている後方支援の中の法律です。先ほど申し上げた米軍等行動関連措置法は、実施区域も安全確保も配慮義務も一時休止、中断もありません。なおかつ、存立危機事態においては現に戦闘行為が行われている場所でも後方支援は可能です。これは統一見解ではっきりと見解が出ています。総理が否定しようがしまいが統一見解が出ています、政府から。現に戦闘行為が行われる場所でも実施が可能なところで安全配慮規定が全くありません。
それから、国際平和支援法と重要影響事態法でいうと、安全確保の配慮義務の配慮義務が重要影響事態ではありません。これを僕は一つ一つ確認を質疑でしたいと思っていたんですが、全く質疑にならない。
これを総理が知っていたんだとしたら、この安全確保が入っていないことを知っていて、国民に向かって、安全確保がされない限り自衛隊による後方支援を行うことはない、行うことはない、確保できている、自衛隊のリスクは減るんだ、これ全部、だって答弁違うじゃないですか。総理が知っていて、本当に後方支援は安全が確保されない限りやらないとか、先ほど申し上げたように、全部の法案、全ての法案に盛り込まれているとか答弁で言っているとしたら、これまさに国民をだますことになりますし、自衛官は、現に戦闘行為が行われている場所でも実施されるかもしれないところに安全配慮規定がないんです。総理は答弁だけで調子のいいことを言っているけれども、ない状況で、これ自衛官にどう説明するんですか。
国際平和支援法も重要影響事態法も、実は可能性としては戦闘現場になるかもしれません。これは法律に書かれているんですけれども、そのことを僕、今日聞こうと思っていました。戦闘現場になる可能性が二つの法案の場所もありますね、法案に書かれていますねと聞こうと思いましたが、これも実は今日、本当にまともに答弁が返ってこないのでできませんでした。
そして、委員長の御英断によって、私は委員長の裁量にお任せをしましたけれども、四条では安全配慮、安全規定ではありません。解釈でなんか安全規定やられたら、自衛官たまったもんじゃありません。この自衛官の安全確保というのは本当に今回の法案の根幹です。それをこういったごまかし答弁をして、全部に規定が含まれているんだとか、そして安全が確保できない限り自衛隊は出さないんだと答弁を衆議院からずっとやってきているのがこの結果です。
私は、総理が答弁どおりだとおっしゃるのだったら、答弁どおりちゃんと規定を入れてください。総理の答弁どおりじゃないんだったら、衆議院から始まった答弁を撤回して審議やり直してください。そうじゃなければ、自衛官に、安全じゃないですよ、安全規定もないけれども行ってくださいと言っていただかなければ、余りにも不誠実だと僕は思います。
今の私の三つのうち、総理、どれかお答えください。総理、もう時間ないんですから、総理。
○国務大臣(中谷元君) もう一度説明させていただきますが、この米軍行動関連措置法、これは物品と役務の提供でありまして、いわゆる後方支援であります。これは、累次私も答弁しているとおり、性質上安全に配慮しながら行うものでございます。この米軍の行動関連措置法の第四条はそのための法案でありまして、もう一点付言させていただきますが、この法案の中に、後方支援の実施に当たっては、安全確保措置についても十分配慮する所存でありまして、この中に行動関連措置法第十三条がございます。そこに行動関連措置に関する指針、これを作成するとなっておりまして、こういった必要な安全措置についてはここで、指針の中に盛り込んで安全を確保するということでございます。
○福山哲郎君 一個だけ反論します。
先ほどは、総理も含めて四条だと言いました。その前は規定がないと言いました。今は十三条だと言いました。何なんですか、この答弁は。
総理、先ほど私が言った三つのうち、どれかお答えください。
○内閣総理大臣(安倍晋三君) これは四条であることには変わりがないわけでありまして、この四条の中において、これは先ほど申し上げましたように、政府としては、まさに後方支援の中において、「事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えるものであってはならない。」と規定をしており、この目的、限度内において行うとの限定があり、隊員の安全確保についても配慮した上で必要な支援を行う旨、趣旨を含むものであると、このように述べているわけでございます。これが政府の立場でございます。
そして、今、中谷大臣から説明をさせていただいたわけでございますが、それは米軍等行動関連措置法に基づく後方支援の実施に当たっては、任務の遂行に際して必要な安全確保措置についても十分考慮する所存であり、その具体的な内容については、その支援の態様に応じて米軍等行動関連措置法第十三条に規定する行動関連措置に関する指針において担保する考えでございます。
○福山哲郎君 法案に規定が盛り込まれていると何度も国会で答弁をし、そして今は、いきなり解釈が出てきたり、いきなり何か精神規定みたいな状況であったり。これ、自衛隊は実力部隊です。そして、本当に危険なところでの業務です。先ほど申し上げたように、命も安全も、家族もいらっしゃいます。こんな状況だということを国民によく知っていただいて、政府に対して本当に私は反省を求め、一旦今日は質問を終わりますけれども、とにかくこの続き、またやりたいと思います。
ありがとうございました。


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