03/04

2015

「議運でまた紛糾しました」


今日、参議院議院運営委員会で、情報監視審査会及び国会職員の適正評価について、質疑を行いました。

しかし、政府の答弁は二転三転し、私の35分間の質疑時間の間に、4回も審議が中断しました。国会に情報監視審査会を設置する法律は議員立法として与党が発議して、強行採決をしたものであるにも関わらず、発議者も答弁に出てきません。政府の答弁は、発議者の立法意思とは異なるものばかりです。
議運委員会のなかでも、問題ありという意見が多くあり、引き続き議論を続けることになりそうです。

一方、補助金受けとり企業による献金の問題について、明日、民主党としての対応を立法化することを検討すべく、政治改革・国会改革推進本部の役員会を開催する予定です。


03/04

2015

第189国会 参議院 国際経済・外交に関する調査会 2015年3月4日


○会長(柳田稔君) 次に、福山哲郎君。
答弁者を明示して質問してください。

○福山哲郎君 民主党・新緑風会の福山でございます。どうかよろしくお願い申し上げます。
それぞれの皆さんにおかれましては、日々本当に御精励をいただいていることを感謝申し上げます。
今日は、追及する場でもありませんので、私なりの思いを若干述べた後、それぞれにお答えというか御意見を御披瀝いただければ有り難いと思っております。時間がないので一遍にお伺いをします。

まず、田和さんにお伺いをいたします。
御説明のとおりだと思うんですが、確かに表を拝見いたしますと緩やかにアメリカの景気は良くなっている等々があって、アメリカは一四年度で暦年でプラス二・四%、ユーロ圏は、あのユーロ圏ですらプラス〇・九%でございます。日本は残念ながら、あれだけアベノミクス、アベノミクスと言いながら、結果としてはマイナス〇・五%になりました。
先ほど田和さんが言われたように、原油価格が下落をしてGDPに貢献をしていることを鑑みれば、去年、大体、七月以降、原油価格が落ちていますので、七月の時点での政府の経済成長の見通しはプラス一・四だったはずです。それが原油価格の貢献も含めてマイナス〇・五%になったということに対して、私は非常に心配をしております。一方で、新興国の経済は、成長はあるけれども緩やかに減速というかスピードが弱まっているというふうに全体としてはIMFも世銀も言っておりまして、こういった状況の中で我が国の経済についてどうお考えになられるか。
これだと余りにも抽象的なので、先ほど御紹介があったように、ECBは量的緩和を始められました。一方で、アメリカはテーパリングが始まろうとしています。日本は、このままインフレ目標二%のまま量的緩和を更に続けるとなるとより一層円安になる、そのことに対するリスクをどういうふうに考えたらいいのか。先ほども申し上げたマイナス〇・五%の問題と今の円安のリスクについて、量的緩和をECBが始め、テーパリングをアメリカが始めて、相対的に日本がどうするのかということについて御意見を御披瀝いただければと思います。

齋木さんに関しては二点、端的にお伺いをします。
一点は、エネルギーの、ここに書いてあります、いわゆるLNGと原油価格のグラフが十ページにあったわけですが、これ、元々日本はずっと自民党政権からLNGと原油価格ってペッグしていたわけです。震災の後、我々はそのペッグを外すべきだと、シェールガスが出てきて安くなっているんだから原油価格のペッグは外した方がいいという話をして、これは外務省も経産省も御苦労をいただいておりました。
これ、原油これだけ下がってきています。これまでどおりペッグしているのだったらLNGも下がってしかるべきですし、シェールガスの関係も含めても相対的には下がってしかるべきなのに、LNGの輸入価格は横ばいです。ここはどうしてなのかを教えていただければということと、もう一点、齋木さんには、日本のODAが、これだけ円安だと、拠出金額はドルベースでいうとどんどんどんどん相対的に日本の拠出金額は下がっていきます。これは、国際社会上、見かけ上、非常に日本はODAの拠出額を減らしているように映ります。ここについて、円安だからという言い訳はできないはずで、アベノミクスをあれだけ言っているわけですから、そこをどういうふうに外交上御説明されるのか、このことについて齋木さんにお答えをいただければ。

三つ目、山上さんにお伺いします。山上さんにはもういろいろお伺いしたいこと山ほどあるんですが、一点だけ。
主要外交行事のペーパーをいただきました。非常に参考になるんですが、一点だけ、毎年やるべき主要外交行事のサミットが消えています。御案内のように、日中韓首脳会議です。これは毎年毎年やっておりました。これはバイの会談とは違って、個別のそれぞれの両国間の問題についてお互いがある意味でいうと言わない、しかし、日中韓ならば、それぞれの共通の課題についてまずいろんな形の信頼醸成ができるという一つの外交の知恵の産物だったと思っております。これは別に民主党だ自民党だと関係ありません。
日中韓サミットの予定について、今どういう状況で進んでいるのか。外交上ですから言えないことがあるかもしれませんが、どういうおつもりなのか、このことについて山上さんにお答えいただければと思います。
以上でございます。

○政府参考人(田和宏君) 福山先生の御質問でございますけれども、まず日本の経済でございます。
昨年、確かに七月、夏ぐらいから原油が下がってまいりました。ただ同時に、為替の円安という状況も我が国の経済においては発生しておりまして、そういった意味で、原油安のプラスの面を為替、特に輸入物価の上昇というものが相殺をしてきていたという状況はあったかと思います。
そういう中で、アベノミクスを通じて日本経済をどうやって引っ張っていくのかということについて言いますと、やはり賃金の上昇が物価の上昇を追い越すということを目指していったわけですけれども、昨年の段階ではそこまで十分な賃金の上昇が実現はできなかったということは結構大きかったんではないかと。あと、昨年には、もう国会でも御議論いただいておりますけれども、やはり消費税の導入の大きな経済に対する、駆け込みの需要とか駆け込みの減とか、そういった影響もあったんではないかと思っております。
ただ、為替にいたしましても原油にいたしましても、経済にとってみればやはり安定をするということが非常に重要なことでございまして、その点がやはり我が国の今後の経済を見通す上では非常に重要であろうと思っております。
先生がおっしゃったように、新興国、需要サイドでいいますと確かに弱い需要でございまして、その意味では原油の需要サイドが弱い、それから供給サイドでいいますと、例えばOPECで減産するという状況には今ないということで、実物の原油マーケットは割合軟調が続くのかなというふうには思っておりますけれども、一方で、資金の動きというものが国際金融市場と併せて大きく動いたりするとやはり新興国に大きな影響を与えるということでございますので、この辺は非常に重視をしていかないといけない。
あと、為替でございます。為替は、今申し上げましたように、非常に安定することが重要ではございますけれども、ある意味で、為替というのが日本のいわゆる持っているファンダメンタルと合っているのか合っていないのかというところがやはり一つのポイントだろうと思っていますので、この辺はかなりちょっと、ある一定の期間を見ていく必要性はあろうかなというふうに思っております。

○政府参考人(齋木尚子君) まず一点目、エネルギーの御質問をいただきました。
現在の原油安の要因につきましてはいろいろな分析、可能でございまして、もう先生御案内のとおりですけれども、あえて一般的に申し上げますと、米国シェール革命の影響によるシェールオイルの増産、そしてOPEC諸国が減産しないこと、こういったことで、十ページのグラフでもお示しをしましたように、油価が下がっているということでございます。さらには、石油取引の決済通貨であるドル価の上昇、また、世界経済の御説明もありました緩慢な成長によって原油輸入の需要の伸びが見込めないというふうなことからこのように下がってきているということでございますので、この辺りについては、また引き続き我々としても、何といっても需要動向、そして地政学的リスク等々ございますので、その複雑な要因をしっかりと分析をしてフォローアップをしてまいりたいと思います。
それから二点目、ODAについてであります。
確かに、円安でございますので、ドルベースで日本のODAは落ちていくということで、なかなか厳しい状況であるというのは率直なところであります。しかし、日本といたしましては、これまで戦後培ってまいりました質の高いODA、相手国の立場に立ったODAを心掛けてまいりたいと思っております。特に顔の見える援助というのも大事だと思っておりまして、この観点からは、日本のNGOや市民社会との連携を強めることによって、世界において日本の顔が見え、そして質の高いODAが実施できるように、より一層努めてまいりたいと思っております。
一つの例挙げますと、一九九三年からTICADというアフリカ開発会議を日本は主催をしてきております。九三年時点からずっと日本が掲げてまいりましたのは、オーナーシップとパートナーシップ、決して上から目線で援助を押し付けるのではなくて、アフリカ諸国と日本とがパートナーとして、相手の立場に立った支援を行うと。そして、アフリカの問題は最後はアフリカ自身が解決できるようなオーナーシップをアフリカに持ってもらうということで、もう一九九三年から二十年以上にわたる、今、一例で申し上げたわけですが、アフリカの開発会議もございます。
こういった日本としてこれまでしっかりと培ってきたものをより高めていくことで努力をしたいと考えております。

○政府参考人(山上信吾君) 日中韓サミットの重要性について御指摘いただきました。政府としましても、中国、韓国と協力しつつ、この日中韓三か国の協力を未来志向で強化する、こういう目的のために、日中韓の外相会議、さらには首脳会議の開催といったものを一貫して重視してきたところでございます。
そこで、じゃ、お尋ねのいつやるのかというところでございますが、現下の情勢を踏まえれば、いきなり首脳会議というよりも、まずは外務大臣レベルでというところかと思います。既に国内のマスコミ報道などでも幾つか出ておりますが、現時点で申し上げれば、この日中韓の外相会議の具体的な日程や場所というものはまだ確定しておりません。引き続き調整中でございまして、我が国としましても、韓国、中国の外交当局と不断に連絡を取り合っているところであると御理解いただければと思います。
いずれにしましても、今議長国は韓国でございますので、韓国を中心に、引き続きこの外相会議開催に向けた努力といったものが前に進むことを強く期待しておるところでございます。
○福山哲郎君 終わります。ありがとうございます。


03/04

2015

党 安全保障総合調査会


民主党 安全保障総合調査会に出席しました。
連合の神津事務局長より話を伺い、質疑を行いました。


03/04

2015

参・国際経済外交調査会


参議院 国際経済・外交に関する調査会に出席しました。
国際経済の現状と課題解決に向けた取り組みについて、内閣府及び外務省から説明を聴取し、質疑を行いました。

 


03/04

2015

第189国会 参議院 議院運営委員会 2015年3月4日


<情報監視審査会、国会職員の適性評価について>

○福山哲郎君 おはようございます。民主党・新緑風会の福山でございます。
今日は、議運の委員会におきまして質問の機会をいただいて、ありがとうございました。また、議長、副議長が御臨席の下でございます。静かに充実した議論をしたいと思いますので、よろしくお願いします。
まず冒頭でございますが、申し上げにくいことでございますが、一昨年十二月、特定秘密保護法案に関して、国家安全保障特別委員会における審議は全て委員長職権で立てられ、強行採決という形になりました。非常に遺憾に思っております。
当時、特別委員長だったのは現中川議運委員長でいらっしゃいます。私は、残念ながら解任決議案を提出をさせていただきました。もう立場が変わっているので、そのことについてはこの場でとやかく申し上げませんが、残念ながら、その後の昨年六月二十日、今度はこの議院運営委員会の場で情報監視審査会の設置に係る国会法等改正についても強行に採決されて今日に至っております。議運は赤十字と言われ、この場は与野党が合意をすることが私は国会を運営するに当たって必要なものだと何度も主張してきたにもかかわらず、当時も強行に採決をされております。
中川委員長にお伺いします。前議運委員長からこの件についての引継ぎはあったのか。また、特定秘密保護法案の強行採決を始めとして、この一連の事態について委員長はどのように考えておられるのか。また、この議運の場では丁寧にしっかり議論を、審議を尽くしていただけることをお願いしたいと思いますので、議運委員長にまず御答弁をいただきたいと思います。

○委員長(中川雅治君) 情報監視審査会につきましては、昨年八月二十六日の議運理事会におきまして、事務局から情報監視審査室の整備、情報監視審査会事務局、保護措置Bについて御説明をいたしまして、説明のとおり進めるよう、当時の岩城議運委員長に整理いただきました。岩城前議運委員長から私にそのように引継ぎをいただきました。議運理事会でその後協議を重ねてまいりましたが、その状況につきましては事務総長から説明をさせます。
そして、今、福山委員からお話がありましたとおり、この議運委員会におきましては、公正、公平、円満、円滑な議事に努めてまいりたいと考えております。

○福山哲郎君 ありがとうございます。まあ引継ぎは事実関係の引継ぎでございますので、若干そこは私も異論があるところですが、今日はそういう場ではないので、次に行きたいと思います。
本日、残念ながら、議員立法でなされました国会法や参議院規則、情報監視審査会規程の当日の発議者が出席をされていません。我々としては発議者の立法意思が大切だと思っておりまして、発議者に出てきていただきたいと強く主張いたしました。なぜならば、情報監視審査会は国会内に設けられるものでございます。政府にお伺いを立てるようなものではございません。国権の最高機関として、国会の責任でつくるものでございます。今日御出席をいただいた事務総長も法制局長も、発議者の立法意思に基づいて実務的に仕事をされているだけなので、この場で答弁に立っていただくのは甚だ私は気の毒に思っています。
非常にこの法案はいろんな面で問題が多いわけですけれども、これまで無理を重ねてきた与党並びに政府が、この期に及んで事務局に責任をかぶせて、発議者が答弁に出てこないというのは極めて遺憾に思います。本来なら発議者がこの場に立って答弁すべきだと考えておりますが、与党の一員でもある内閣官房副長官、どのようにお思いですか。

○内閣官房副長官(世耕弘成君) これは国会でお決めになることだというふうに思っておりまして、政府としてはお答えする立場にはないと思っております。

○福山哲郎君 これは与党側の議運の理事の皆さんにお願いしたいと思います。発議者の立法意思が重要です。それに基づいて強行採決をされました。そして、これは国会の問題です。政府の問題ではありません。そういったものをうやむやにしていくのは私は国会の先例として良くないと思っておりますので、今日は、正直申し上げると、答弁の資格というか、答弁されるべき方がいらっしゃらないということについては非常に残念だということを付言をしておきます。
昨年六月二十日の議運委員会での私の質問に、当時の発議者は何度も何度も今後議運委員会で御議論いただくと答弁されました。先ほど委員長から御発言をいただいた、理事会で説明等があったことは私も承っておりますが、例えば今議題になっております、議題になっているというか、今問題になっております最高水準の保護措置の内容について、議院運営委員会で正式に検討していくと何度も答弁をいただきました。
私が知る限り、議運委員会でこれまで保護措置の内容について議論をした形跡は認められません。これは、事務総長、どういうふうに判断をすればいいでしょうか。

○事務総長(中村剛君) 私が存じ上げている範囲では、シールドルームと申しましょうか、物理的な保護措置については何回か議運の理事会で御協議が行われたと存じ上げております。とりわけ積算根拠について先生方からの御質問に丁寧にお答えしたつもりでございます。
それから、よく協議が行われていなかったのではないかという、それについてどう判断されるかというようなことですけれども、それは私がお答えする立場にはないと思います。
以上です。

○福山哲郎君 そうなんです。お答えする立場ではない方が立っておられて今日は答弁されるんです。
それで、議運の理事会で説明をされていることについては私も先ほど認めたはずです。しかし、発議者は何度も議運の委員会の場でやるんだということを、私の議事録を見ていただければと思いますが、一回や二回ではありません。その発議者の立法意思について一体どういうふうに議運としては考えているのか、このことについては非常に問題があると思っていますので、この最高水準の保護措置の内容について本当に議運で議論されなかったことを遺憾に思います。
それでは、最高水準の保護措置、これは何度も発議者が言われたことですし、政府からも、最高水準の保護措置を講じていただきたいと政府から求めがあったはずです。
現在検討内容の最高水準は、現在検討内容というか、今工事中なのかもしれませんが、保護措置は最高水準が担保されているという認識で、事務総長、よろしいんですか。

○事務総長(中村剛君) 国内最高水準の保護措置を講じたシールドルームを建設したつもりでございます。

○福山哲郎君 僕は事務総長を今日余り詰める気は正直言ってないんですね、お気の毒ですから。ただ、つもりですと言われた。国会の答弁でつもりですがありますか。何でもそのつもりですと。
じゃ、事務総長、誰が最高水準のつもりの評価をされたんでしょうか。これ、実は前回の議院運営委員会でも大変議論になりました。議論になって、そのときに発議者は、議院運営委員会で判断していただくものだという答弁をされています。どうぞ、事務総長、お答えください。

○事務総長(中村剛君) 私、専門的なことはよく分かりませんけれども、国内最高の技術水準をもって電磁的遮蔽措置を講ずる等のことで最も優れたものを用意したと考えております。

○福山哲郎君 私は技術的なことは分かりませんといえば、じゃ、議運で本当は協議をしなければいけないものを事務総長始め事務方に任せっきりですか。誰が判断したんですか。
ここから先は重要なんですが、何で保護措置の話を何度もするかというと、保護措置をしっかり講じれば特定秘密を提供すると森大臣が何度も言われているから保護措置が重要なんです。
いいですか。国会は監視をするんです。別に政府の片棒を担ぐわけではありません。監視をするときに保護措置が必要だと政府が言うから、その保護措置を最高水準でやってほしいと政府が言うから、こちらは保護措置の中身はどうやって検討するんだと言ったら、議運でやると言ってきた。その議運で議論なく、今、事務総長は、私は技術的なことは専門ではありませんが、そういうつもりですと。
それでは、政府にお伺いします。
実は私の質疑で発議者は、この保護措置の水準について政府の側からもきちんと聞かなければいけないというような類いの答弁があったんです。今参議院事務局が検討している、今事務総長が言われた今の保護措置で政府は十分だとお考えかどうかお答えください、内閣府副大臣。

○副大臣(葉梨康弘君) お答えいたします。
国会に特定秘密を提供する際の保護措置については、特定秘密保護法第十条において国会において定めるものとされておりますので、これが十分かどうかについて政府としてお答えする立場にはございません。

○福山哲郎君 これ、また問題が起こったんですよ。
当時の森まさこ大臣は、しっかりとした保護措置がなされているという前提において基本的に特定秘密の情報を出すという旨の答弁をされているんです。それで、当時の発議者は、今副大臣は判断をするものではないと言われましたが、当時の発議者は、十分でないというふうに政府が判断するのであれば、そのことがなぜなのかを政府の側からもきちんと聞かなければいけないと答弁しているんです。
じゃ、政府と参議院の事務局で保護措置の水準についての協議は行われたんですか。事実関係でお答えください。

○副大臣(葉梨康弘君) 今も申し上げましたとおり、国会においてお決めになるということと認識をしております。

○福山哲郎君 これ、発議者の立法意思全く無視されているんですよ。だから発議者を出してくださいと申し上げているんですよ。議院運営委員会で保護措置についてのどういう水準かを議論する、何回も議論していただくと。それは我々は技術的なことは分からないと当時の発議者も言われたんですよ。これ、その当時出席されている委員の皆さん覚えておられるはずです。
それで、議運で、じゃ、どういう保護措置が講じられるかと議論して、これでいいのかどうかと。そして、国会がそれでいいと決めたら政府は判断しないんだと。それは、イコール森まさこ大臣が言っている、ちゃんと保護措置を投ずれば、サードパーティーや人的情報源の情報以外は基本的には特定秘密を提供すると答弁何回もされているんです。
ということは、政府にお伺いします。官房副長官、今の判断する立場にはないということは、今事務総長がつもりだとおっしゃった今の保護措置の内容で、特定秘密についてサードパーティーや人的情報源の情報以外は政府は基本的に大臣の当時の答弁のとおり出していただけるんですね。

○副大臣(葉梨康弘君) 今お話のございましたのは、いわゆる特定秘密保護法第十条による国会への提供ということであろうかと思います。国権の最高機関でございます国会からの特定秘密の提出の求めがあった場合には、政府としてはこれを当然尊重して適切に対応してまいることと考えています。
改正された国会法で、今まさに御議論になっているところですが、各議院の委員会に対して特定秘密の提出をしない場合であっても情報監視委員会に対して特定秘密を提出する場合が想定されていること、これを踏まえますと、国会において講じられた保護措置の度合いに応じた対応を取ることは、森まさこ大臣も答弁されておるとおり、あり得るものと考えています。
いずれにしても、国権の最高機関たる国会からの求めであることを踏まえて適切な対応を取ってまいりたいと考えています。

○福山哲郎君 今の答弁なら質疑続けられません。なぜならば、森大臣が言われたように、保護措置の度合いに応じて考えると言われている。度合いに応じてって、度合いって誰が判断するんですか。だけど、度合いは判断しないとさっき副大臣はおっしゃられたんじゃないですか。今の答弁は、度合いに応じて考えると。度合いは誰が判断するんですか。判断できないんでしょう。

○副大臣(葉梨康弘君) 今もお答えをいたしましたとおりでございまして、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがあるか否かの判断については、当該その特定秘密の内容や入手の経緯などを踏まえて、やはり総合的な判断を加えていく必要があると考えています。その総合的な判断の中において、保護措置の度合いが当該判断に影響を与えることは当然あり得るものと考えられます。
いずれにしても、国権の最高機関たる国会から特定秘密の提出の求めがありましたときには、これを政府としても適切に尊重してまいりたいと思います。(発言する者あり)

○委員長(中川雅治君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。

○副大臣(葉梨康弘君) いささか言葉足らずなところがございまして、非常に誤解といいますか、ちょっと混乱を生じましたところ、おわび申し上げたいと思いますが。
まず、冒頭、世耕副長官も私も申し上げましたとおり、国会においてどのような保護措置をとられるかということにつきましては、特定秘密保護法におきましても国会において判断されることということで、政府においてお答えする立場にはない。そして、現実にどのような保護措置が検討をされているかということにつきましても、私どもとして知る立場でもございません。また、答弁の中で、国会に対して最高水準の保護措置を政府として要請したということもございません。
そして、今現在、まさにその保護措置の内容について検討されておるわけでございますけれども、それができた段階におきまして、国会あるいは情報監視委員会の方から特定秘密の提供を求められる。その提供を求められるに当たりましては、先ほど申し上げましたように、第十条の要件として、我が国の安全保障に著しい支障を及ぼすおそれがあるか否か、これを判断をしていくということです。これはまさに総合的に判断をする中において、その国会において定められました保護措置の度合いが当該判断に影響を与えるものはあり得るのではないか、そのような答弁をさせていただいたわけでございます。(発言する者あり)

○委員長(中川雅治君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。

○副大臣(葉梨康弘君) 私申し上げましたのは、国会で定めていただくまでの間、まさに今現在知る立場にないということでございまして、当然国会で定めていただいた後は知る立場にあるわけでございます。その定めていただいたものの度合いに応じて判断することはあり得るということを申し上げたわけでございます。

○福山哲郎君 ごめんなさい、答弁変えちゃ駄目だよ。僕はさっきから、内容、最高水準かどうかは誰が判断するんだと聞いたら、政府は判断する立場にないと言ったんだ。それは別に、審査会ができるとかできないとか一言も言っていないじゃないか。答弁変えちゃ駄目だよ、そんなこと。これ駄目。ちょっと答弁変わった。

○委員長(中川雅治君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。

○福山哲郎君 我が党の前川理事から、質問を続けろと言うので続けます。
ただ、今の問題は非常に答弁変わっていますからね。そんな、その場その場で答弁変えちゃ駄目ですよ。
お手元にお配りしているこれ、これは特定秘密の指定管理簿です。これで、指定管理簿でこれが管理をされて、いわゆる情報審査会にこの管理簿が政府から出されることになります。
特定秘密の概要についてのこの管理簿、当然情報監視審査会の委員は閲覧できると考えていいんでしょうね、内閣府副大臣。

○副大臣(葉梨康弘君) 運用基準におきましては、両院に設置される情報監視委員会に運用状況を報告する際に、行政機関の長が保存する特定秘密指定管理簿を取りまとめたものを添付するということとしております。

○福山哲郎君 報告は年一回なの。この審査会は常時監視するという立て付けなんです。今のは一回の報告の話です。
常時監視の際に、この管理簿は審査会の委員は閲覧できるんですねと確認しているんです。違う答えをしないでください、時間がもったいないんだから。だから発議者が必要なんです。

○副大臣(葉梨康弘君) 国会報告や公表の在り方につきましては国会においても今後検討されることというふうに伺っておりまして、私どもとしても適切に対応してまいりたいと考えています。

○福山哲郎君 今、特定秘密保護法が施行されてから三百八十二件大枠として特定秘密が指定されているわけです。その三百八十二件の下に四十七万件あるわけですが、この三百八十二件がここに書かれている一件一件です。
この管理簿は、だから審査会の委員は閲覧できるんですねと聞いているんです。

○副大臣(葉梨康弘君) そこのところ、情報審査会への個別の対応については今後検討されるべきものというふうな規定もございますので、私どもからなかなかこうだというふうに今断定的に申し上げることはできないわけですけれども、審査会が発足してから検討して整理されるべき問題じゃないかなというふうに考えております。

○福山哲郎君 今の答弁では、やっぱり質問は続けられないんです。
前回の委員会のときに、発議者ですよ、当時の発議者は、これ国会議員が議員立法で出しているんですよ、与党、責任あるんですからね、いいですか。当時の発議者から、審査会の委員はこれは見れます、そのことは政府にも確認しましたとの答弁があります。今のは全く矛盾している。発議者の立法意思と違うことを、政府がこの大事な議運の場で全く違う発言をしている。これ問題でしょう。これ質問続けられないですよ。

○委員長(中川雅治君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。

○副大臣(葉梨康弘君) 先ほどの私の答弁を補足をいたします。
二つのアスペクトがございまして、一つは、運用基準におきまして、年一回、先ほど御指摘のありました特定秘密管理簿につきましては、これを取りまとめたものを添付して情報監視委員会に提出するという形が運用基準で定められております。この時点におきましては、情報監視委員会でそのような特定秘密管理簿ということを閲覧することは当然のことながら可能になろうかと思います。
その後、個別に、情報監視委員会はそれは年一回じゃないか、じゃ、随時そのような管理簿が閲覧できるのかできないかということについては、当然のことながら、国会からの要請ですから私どもとしても適切な対応を取ってまいらなければならないということでございますが、いわゆる特定秘密以外の秘密の取扱いにつきましては今後検討するということになっておるものでございますから、その意味で、私どもとしても、同審査会が発足してから検討、整理されるべき問題ではなかろうかというような答弁をさせていただいたわけでございます。
今後、その随時の取扱いについては更に検討、整理されるべきものというふうに考えております。

○福山哲郎君 済みません、委員長、僕は抗議します。そんなその場限りの答弁しちゃ駄目ですよ。
私の議事録、ちゃんと、一回一回開催したものに対してもやれるんですねと、後になってから、議事録、聞いているんです。分かりますか。今みたいに、年に一回のやつだ、あとは検討してくださいじゃないんです。発議者に対して僕はその後の議事録で、いいですか、ずっと常時監視ということになっているので、常に審査会の委員はその部屋に、どういう部屋かはまだこれ議論で、議運でやらなきゃいけないのかもしれませんが、その部屋に入っていったら、全部その管理簿を見てチェックして監視ができるという状況なのかということを聞いているんです。そしたら、発議者は、会長が招集していつでも開けるようになっていますと、これずっと続いているんです。今の答弁、違うんです。
要は、こんな、質問されたらその場で答弁ころころころころ、事実と違う、発議者の意思と違う答弁を政府がされるのは甚だ国会に対して失礼だと思いますよ。国会で決める監視です。それが、政府がこんないいかげんな答弁で、聞かれたら違う答え、聞かれたら違う答え、それも発議者の立法意思と違う答えをされたら、これ審議の信頼性に関わると思うんですけど。

○委員長(中川雅治君) 速記を止めてください。
〔速記中止〕
○委員長(中川雅治君) 速記を起こしてください。

○副大臣(葉梨康弘君) 私も先ほどから出さないということを言っているわけでは一切ございませんで、まだ決まっていないので、規程として決まっていないので、それは適切に対応するということを申し上げているわけです。形の上で、やはり審査会が発足してから一年に一遍は提出をいたします。随時のことにつきましては、まさに発足してから検討、整理されるべき問題ということで申し上げたんですけれども、審査会のそういうような決定がございまして、政府としてそれを尊重しないでしっかり対応しないということはあり得ないわけだろうというふうに思っておるわけです。
ただ、最前から申し上げましたのは、まだまだこれからの、特定秘密以外の秘密の扱いについては国会でこれから決まりますよということが法律で書いてあるものですから、そこのところは私どもが決められることではないということで申し上げたわけでございまして、政府としてそれを尊重して適切に対応して、必要な要求があればそれに適切な対応をしっかり取っておくということは当然のことだろうと思っています。
そういうことで、確定的に必ずこういう決まりがありますとは言えませんけれども、今の答弁の中で、そういうような提出の要請があればそれを本当に尊重するということは当然だろうと思います。

○福山哲郎君 いや、これ問題ですよ。
いいですか。政府が、立法者の意思を聞いていることに対して、先ほどから全部そうです、全部政府に都合のいいように解釈して答えている。詰められなかったらそのままスルーするんですよ。立法者はここにいるけど答弁できない。これ、おかしいじゃないですか。
先ほどの適切ですよね、随時閲覧できるんですね、開会したら。これ、常時監視ですからね。常時監視の意味分かっておられますか。最初、副大臣の答弁は、年一回の報告でと言ったんですよ。常時監視で、開会したら常に閲覧できますね。もう一回お願いします。

○副大臣(葉梨康弘君) 先ほど私も理事から御指摘をいただきまして、当時の答弁、議事録を見させていただいたわけですが、常時監視の委員会ということで、そういうような会が開催される。会長が、そういう仕切りということで、こういう審議をしましょうということであればその閲覧をすることを議題とするような審議がなされるという答弁もなされただろうというふうに思います。常時閲覧できるかどうかという議論があったかどうかということまでは、私もちょっと不勉強で申し訳ないんですけれども。
いずれにいたしましても、情報審査委員会、ここで会長がこういう形でやっていきましょうということで審議するということになりましたら、しっかりと政府としてはそれを尊重して対応するということであろうかというふうに思います。

○福山哲郎君 これ、さっきからもう全部止まっているんです、一個一個。実は私、予定していたの全くできていません。
じゃ、しようがないですから、今日、適性評価の審議なんですけど、適性評価、全然質疑ができないので、それはいかぬので、国会職員に対する適性評価、対象の国会職員は今何人程度と考えているのか、それはどの部署でやるのか、事務総長、お答えください。

○事務総長(中村剛君) 適性評価の対象となる人数は今のところ十五名と考えております。それは、適性評価を行ったその方々、情報監視審査会の事務局に十五名の体制で入っていただくからであります。
さて、それを実施する体制ですが、実施者は私となります。実施責任者は今のところ庶務部長を考えております。また、実施担当者となるのは、参議院事務局庶務部の人事課職員というふうに考えております。
以上です。

○福山哲郎君 これ、もう一回言明いただきたいんですけど、適性評価に同意する場合、同意しない場合、適性評価に同意したけれども、それで不適格になった場合、ならない場合、これ人事評価その他昇進等に影響がないと思ってよろしいかどうか、事務総長、お答えください。

○事務総長(中村剛君) 今御審議いただいている両院議長協議決定案でございますけれども、そこに、この適性評価について同意しなかったこと、またその結果、またその適性評価の評価をする経過の中で得た個人情報については適性評価の目的以外には使用してはならないという規定がございます。また、同様の規定をその下位規定である事務総長規程にもしっかり置いていきたいということで、適性評価対象者に対しての保護を図っていきたいと思っております。

○福山哲郎君 ごめんなさい、目的以外に使ってはいけないという遠回しな表現をされましたが、人事評価、昇進その他については影響ないというふうにお答えください。

○事務総長(中村剛君) そのとおりでございます。

○福山哲郎君 これ、いい迷惑なんですよ、参議院の職員は。そもそも特定秘密に接するつもりで参議院の職員になったわけではない。そして、借金やいろんなことを、賭博が好きかどうか、ギャンブルが好きかどうかとか、そんなことを適性評価、これ適性評価の質問票ありますけれど、相当いろいろあるんです。これ、適性評価を受けて、職員になったら今度は特定秘密に関わることになります。これ、やっぱりすごいストレスだと思います。それをしゃべったらひょっとしたら取り調べられるんじゃないかみたいな話も含めてですね。
これ、メンタルケアの重要性がありますし、それぞれの職員の新たな多分トレーニングとかが必要だと、これ前の審議でも言いましたけど、そのことについて、事務総長、何かお考えですか。

○事務総長(中村剛君) まず、メンタルケアの部分でありますけれども、特定秘密を含む情報に触れるわけですから、情報監視審査会の事務を外れた後でもその秘密を守っていかなければいけないということもございます。十分なケアをしてまいりたいと思います。
また、その調査員を含めまして、調査能力の向上につきましては適切な研修を行っていきたい、そのように思っております。

○福山哲郎君 もう一点だけお伺いします。本当はこの適性評価の実施状況、実施経過について報告があるのかどうか聞きたかったんですが、時間がないのでもう一個だけ。
情報監視審査会は、委員の三分の一以上からの要求があったときには必ず開催されることでいいのか。もうあえて言っておきます、去年の審議では開催されると発議者は言われています。必ず開催されるということでいいのかどうか。開催されるに当たって、日程として、例えば一年後に開催とかいうばかな話ではなくて、しかるべき合理的な日程の間に開催されるという判断でいいのかどうか。事務総長、お答えください。

○事務総長(中村剛君) まず、開会要求のところからお話ししますけれども、通常の委員会は三分の一の委員の要求があれば開会しなければならないとなっております。その規定を情報監視審査会も準用するという形になっておりますので、しなければならないということだと思います。
また、先生おっしゃるように、それが一年後だとかそういうことなのかということですけれども、それはまさに情報監視審査会の委員の方々でお話しすることではないかと思います。

○福山哲郎君 ありがとうございます。
もう終わりますが、実は私、これの三倍ぐらい質問を用意しています。国会議員がこの委員になって委員会や理事懇とかで発言をしたときに実際に懲罰にかけられる問題や、それと憲法五十一条との関係の問題、さらには適性評価の中身、それからこの国会に置かれる審査会にしっかりと通報システムが要るのではないかどうか、たくさん実はこの問題は課題になっています。なぜかといえば、強行に採決で打ち切ったからです。
そのことも含めて、まだまだ議論が足りないということを申し上げて、このような時間をいただいたことを感謝申し上げて、私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。


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