06/13

2017

第193国会 参議院 法務委員会 2017年6月13日


○福山哲郎君 福山でございます。よろしくお願いいたします。今日は時間がありませんので、直接行きます。
先ほどの、済みません、有田先生の質問に対してちょっとお伺いします。
刑事局長、もちろん捜査は刑訴の、刑事訴訟法百八十九条、犯罪があると思料されるときに嫌疑があって初めて捜査が開始される、令状が要る、私もよく存じ上げているつもりでございます。しかしながら、現実には嫌疑の存在を前提にしないいわゆる行政警察活動、調査とか検討というのがありますよね。先ほど有田先生が言われた尾行、預金口座、住所、個人情報約八千人分というのは、この嫌疑が掛かる前の検討、調査で行われたという位置付けでよろしいですよね。
○政府参考人(林眞琴君) 今どういったものを前提にしてお聞きになっているかが分かりませんので、お答えすることは困難でございます。
その行政警察活動と捜査というものは必ず連動するわけではございませんので、その行為自体が行政警察活動としては何らかの目的に基づいて警察の権限においてやったんでしょう。そうした場合に、それが捜査であるかどうかというのは刑事訴訟法に照らすことが必要ですけれども、それが直接どのように結び付いていくかというのは個々具体的な場合によって異なると思います。
○福山哲郎君 じゃ、質問変えます。もうオウム真理教は離れます。
いわゆる行政警察活動で嫌疑の存在を前提にしない検討、調査というものがあって、それによって個人情報、尾行や銀行口座や住所を調査、検討することはありますね。
○政府参考人(林眞琴君) 捜査として行うためには嫌疑が必要でございます。それで、委員が御指摘のそういった調査活動というものが、どういう目的で、警察がどの目的でどの範囲で行ったかということによるので、お答えできません。それはまた、法務省としてはお答えできません。警察がどのような警察法に基づく目的に基づいてやるかによりますので、私の方からはお答えすることは困難であります。
○福山哲郎君 今、警察が目的に基づいてやるということは認められましたので、問題は、今回は、日本の刑法は既遂からです、捜査が始まる。僕は、百八十九条の刑事訴訟法は先ほどから申し上げているように認めています。しかしながら、今回、既遂から始まる捜査がですよ、計画の段階で現実問題として今回広がる可能性があるということは、先ほど申し上げた検討、調査という個人の情報等について調べる、私は捜査とは一言も言っていません、調べる活動が計画の段階の前からあり得るということは非常に広がるのではないかということは今皆さん危惧されています。
それともう一つ、二百七十七もの法律に対して、計画で現実問題として処罰化する、もちろん計画プラス実行準備行為ですが、その処罰化するものが二百七十七に広がることに対して、先ほど申し上げたようないわゆる捜査、刑事訴訟法に基づく捜査ではなくてその前の段階の情報を取ると、いわゆる捜査の端緒になるものについて広がる可能性があるということを市民の皆さんも専門家の皆さんも学者も心配しているんだというふうに思いますが、私の今の位置付けは間違っていないですよね、局長。
○政府参考人(林眞琴君) 少なくとも、テロ等準備罪の事実の解明につながる、そのことを目的として、捜査という名目ではなく……(発言する者あり)いや、名目ではなくそのような調査を行うとすれば、その実態はそれは捜査でございますので、嫌疑がない場合にそういうことをやったならば、それは違法ということになります。
○福山哲郎君 今、捜査にして嫌疑がある場合と言っているけれども、嫌疑の前の調査、検討ということを私は聞いているんです。現実に、先ほど局長は、警察ではそういうことを目的に応じてやっているかもしれませんが、自分は分からないと言われた。
つまり、その嫌疑の前の調査、検討が、計画という既遂のずっと前の時間のところでいわゆる調査、検討が始まる可能性がある、それが二百七十七もの法律に広がることに対して非常に今の有田先生の問題意識があるということは申し上げておきたいと思います。
外務省、官房長官が法案成立までに英訳をカナタチさんに送るのかと昨日聞かれて、考えていないと答えられています。これ、どういうことなんでしょうか。法案成立を急ぐから、急いじゃいけないからあの書簡を出されたカナタチさんに対して、英訳すら法案成立の前に送らないと官房長官は言われていますが、官房副長官、この官房長官の発言は確認されていますか。
○副大臣(薗浦健太郎君) 官房長官の発言は聞き及んでおりますけれども、一般に申し上げて、国会に提出中の法案について、これを逐次英訳することは政府として行っていないと承知をしております。
その上で申し上げれば、特別報告者からの日本政府に対して示された懸念、指摘事項について、我が国の取組を国際社会に対して正確に説明するという観点から、内容を精査し、追ってしっかり我が国の立場を回答する予定でございます。
○福山哲郎君 私、先週この審議しましたけれども、外務副大臣、じゃお伺いします。英訳は作っておられますか。それから、検討はどこでやられていますか。短くお答えください。
○副大臣(薗浦健太郎君) 検討は政府部内でしかるべく行っております。(発言する者あり)現在提出中の法案について、逐次英訳することは政府としては行っておりません。一般論、一般的に申し上げております。
○福山哲郎君 英訳作っていないということでいいんですね。ちょっとはっきりお答えください、英訳は作っていないと。
○政府参考人(水嶋光一君) お答えいたします。
カナタチ特別報告者からの懸念に対する、あるいは指摘事項に対します回答ですけれども、現時点で、内容を精査をし、追ってしっかりと我が国の立場を回答する予定ということでございまして、具体的にいつどのような対応を取るかについては現在検討中でございます。適当な時期にしかるべく対応したいと思っております。(発言する者あり)
○委員長(秋野公造君) 福山君、もう一回お願いします。もう一度聞いてください。
○福山哲郎君 英訳は作っているのか作っていないのか、お答えください。
○政府参考人(水嶋光一君) 先ほどお答え申し上げましたように、今、政府においてどのような形で回答をするかということを検討してございます。英訳を提供するかどうか、それも含めて、どのような回答が最も適当かということも含めて今検討をしておるところでございます。(発言する者あり)
○委員長(秋野公造君) 水嶋審議官に申し上げます。質疑者の質疑に対して御答弁をお願いをしたいと思います。
○政府参考人(水嶋光一君) 繰り返しになって恐縮でございますが、回答を、どういう回答をするかにつきまして、現在、政府において内容を精査をして検討しておるというところでございます。(発言する者あり)
○委員長(秋野公造君) 改めて政府に申し上げます。答弁は、質疑者の趣旨を体し、簡潔かつ明瞭に行うよう申し上げます。
○副大臣(薗浦健太郎君) 英訳を作るかどうかも含めて検討中と御理解いただきたいと思います。
○福山哲郎君 では、作っていないんだったら作っていないと言ってください。それだけ、イエスかノーか答えてください、副大臣。
○副大臣(薗浦健太郎君) どのような段階でどのような答えをし、こちらがどのように準備するかも含めて全て検討中でございますので、それで御理解を賜りたいと存じます。
○福山哲郎君 文科省の文書を再調査すると言ったら、速やかに出すと言ってもう三日も四日も出てこない。カナタチさんに英訳を送ってほしいと言われたら、何もそれに対して答えないで、法案の成立までに送ることを考えていない。そして、作っているかどうかも、今の回答だと作っていないと。非常に僕は不誠実なやり方だと思います。
ちょっと時間がないので、お手元にお配りをしています五枚目のペーパーをちょっとお開きください。もう分かりやすくお伺いしますので、明確にお答えください。
これ、テロ等準備罪の適用対象に対する答弁です。
②安倍総理、テロ等準備罪は、犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定していると明確に答えられています。
金田法務大臣、③、テロ等準備罪は、犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定いたしました、明確に答えております。
④林刑事局長、何と、テロ等準備罪の主体に制限はございません。これ、私、さすがに私も、これは全く真逆の答弁だと思います。片方は限定いたしました、片方は主体に制限はございませんです。
⑤金田法務大臣、構成員でない組織的犯罪集団との関わり合いがある周辺者につきまして、一定の重大な犯罪の遂行に関する云々、云々、云々で、テロ等準備罪で処罰されることもあり得る、つまり、これは構成員以外の周辺者について言われています。
まず、金田大臣、お伺いします。金田大臣、答えてくださいね。
安倍総理の②の犯罪的集団に限定しているという話と、林刑事局長のテロ等準備罪の主体に制限はございませんということの、②と④、これ、法案提出者として、法務大臣、どちらが正しいのかお答えください。
○国務大臣(金田勝年君) 私は、このただいま御指摘の三番、二番と四番かな、この資料によります二番と四番は、四番は、これは、この黄色い部分に加えて、その後の、身分犯との構成は取っておりません云々とあります。この全体の中で、私は同じことを言っているのではないかなと、こういうふうに受け止めておる、今拝見しておりました。
それから、テロ等準備罪は、組織的犯罪集団の関与との要件を設けたことによりまして、その主体が組織的犯罪集団の構成員及びその周辺者に限定されるとの意味で、組織的犯罪集団は主体の限定であるとの説明をしてきたものであって、その説明、関係者の説明というのはそういう趣旨であると、こういうふうに私は思っておりまして、詳細は細目的、技術的事項に及ぶことから、刑事局長から答弁させていただきたい、このように思います。
○福山哲郎君 何言っているのかさっぱり分かりません。
林刑事局長は、組織的な犯罪集団の構成員である者はもちろんでございますが、構成員でない者についてもテロ等準備罪の計画の主体となり得るということでございますと言われていて、テロ等準備罪の主体に制限はございませんと、先ほど申し上げたように言われています。安倍総理、金田法務大臣は、犯罪の主体は組織的犯罪集団に限定していると言われています。これ、どう日本語見ても逆ですよね。これ同じことを言っていますと金田法務大臣先ほど言われましたけど、これどういうことですか、金田法務大臣。いや、林刑事局長はいいんです。あなたは答弁した人間だから。どうですか。
○国務大臣(金田勝年君) 先ほど申し述べたとおりであります。
○政府参考人(林眞琴君) テロ等準備罪の処罰範囲を組織的犯罪集団に限定すると、こういう主体を限定するというときに、これをずっと衆議院のときから説明してまいりました。
同じく衆議院のときから、じゃ、この限定をどのように法文上やるかというところについては、こういう場合には身分犯として法律を作る場合もございます。しかし、今回は身分犯としては作っておりません。その意味で、身分という意味ではこの組織的犯罪集団の主体の制限はございませんと、このように申し上げたわけでございます。ただ、その身分犯という形を作っていなくても、構成要件の中に組織的犯罪集団の関与というものを入れておりますので、これによってそのテロ等準備罪の処罰範囲が組織的犯罪集団というものに限定されるという説明をずっとしてきたわけでございます。
○福山哲郎君 全くよく分かりません。私が頭が悪いのかもしれませんが、これを国民が見て、安倍総理は犯罪の主体を組織的犯罪集団に限定していると言われています。林刑事局長は、テロ等準備罪の主体に制限はございませんと言われています。これを見て国民は分かるんでしょうか。
御案内のように、刑法というのは明確性の原則というのが基本です。御案内だと思います。一体誰がどういう罪をすればどういう犯罪になるのかというのは、もう刑法の基本中の基本でございます。これでどうやって国民が判断するんですか。
金田法務大臣、これどうしたらいいんですか、これ。これ、限定していると、制限はございません、これどうやって説明するんですか。身分犯です、身分犯かどうかです、構成要件です。何ですか、それは。後から後から変なへ理屈付けないでください。こうやって国民をある意味でいうと本当に混乱に陥れて、まあ言葉は多少悪いですが、国民をごまかそうとしていると私は思いますよ。大臣、どうですか。
○国務大臣(金田勝年君) ただいまの御指摘は、私はそのようには思っておりません。
先ほど申し上げたとおりでありまして、テロ等準備罪は、組織的犯罪集団の関与等の要件を設けたことによりまして、その主体が組織的犯罪集団の構成員及びその周辺者に限定されるとの意味で組織的犯罪集団は主体の限定であるとの説明をしてきたものであり、その説明に訂正はございません。詳細は、先ほども申し上げたとおり、刑事局長から答弁を重ねてさせていただくのも方法かと存じております。
○福山哲郎君 今も微妙に、大臣、ごまかしましたね。組織的犯罪集団の構成員と関わりのある人と言って、急にそういう話になりましたね。
そして、いいですか。そこに限定したと言っているけど、林刑事局長の答弁は、制限はございませんと書いてあるんですよ。ここには制限はございませんと書いてあるんです。いいですか。いいですか、そこには関わりのあるとか周辺とか書いていないんですよ。構成員でない者についても計画の主体となるのはあり得ると言っているんですよ。今の法務大臣の答弁と全く違うじゃないですか。全く逆じゃないですか。いいですか。こんな国民を混乱させる答弁を放置したまま、この法案を採決するなんて考えられないと私は思います。
時間がないので、次へ行きます。
ハイジャックの事例についてお尋ねします。
ハイジャックのテロを計画した後、計画者の一人が航空チケットを購入した場合、予備罪で処罰できますか、できませんか、お答えください、大臣。
○国務大臣(金田勝年君) 先ほどの件は、先ほど私が申し上げたとおりであります。
それに加えて、ただいまの、ただいまの御質問にお答えをいたします。
予備罪が成立するためには、客観的に相当の危険性が必要であります。ハイジャックのために航空券の予約又は購入が行われただけの段階では、そのような危険性は認められず、航空機の強取等の罪の予備罪は成立しない事例が多いと思われ、現行法で適切に対処できるとは言えない場合があります。そして、ハイジャックのために航空券の予約又は購入が行われただけの段階では、航空機の強取等の罪の予備罪は成立しない事例が多いと考えられます。
○福山哲郎君 お手元のお配りした、二ページを御覧ください。
これ、昭和四十五年ハイジャック防止法の審議のときの辻刑事局長の答弁が黄色です。予備行為は犯罪行為を実現するための準備行為をいうと。それはいいとして、次です。航空券を買ったという場合にも云々、ハイジャックをやるというその目的でその当該の航空券を買ったというような場合が第三条の予備に当たるわけでございます、ちゃんと予備に当たると言っています。
次のページを見てください。次のページです。
辻刑事局長の三段目です。予備といいますのは、御案内のとおり、犯罪を実現するための一切の予備行為であって実行の着手に至らないものということになるわけでございますと、一切と言われています。そして次の、左側見てください。この陰謀、これはハイジャックの陰謀ですね、陰謀と申しますのは、犯行の謀議をするという段階が陰謀でございますが、その陰謀が更に進みまして、一つの準備行為に移っていくという段階でこの予備が成立する、予備罪の程度に至ればこの三条によって処罰の対象にしようというところです。これ見てください。これ、まさに今回の共謀罪の議論じゃないんですか。
そして、次のページはもう短く説明しますが、これ、当時の「注解特別刑法」、「注釈特別刑法」、これ歴代の刑事局長が書かれているコンメンタールというか解説書ですが、右も左も、ハイジャックを実現する目的で行われる一切の準備行為を意味している、予備。右、左側もそうです。第一条一項の罪を実行する目的の一切の準備行為を予備といい、これ、予備で逮捕できるじゃないですか。
これは、判例が昭和四十二年、法務大臣のよく言われている判例、予備ではできない場合があると。このハイジャック防止法の審議は四十五年なんですよ。当然、判例を踏まえているはずだと思いますよ。これ、大臣、どうですか、何で急に今回予備罪で処罰できない例があるという話になったんですか、教えてください。
○国務大臣(金田勝年君) 委員も御承知のことであろうと思いますが、昭和四十二年の裁判例、この判例をベースにして、私たちは、この予備罪の成立するためには客観的に相当の危険性が必要であるということを申し上げてまいりました。ハイジャックのために航空券の予約又は購入が行われただけの段階ではそのような危険性が認められず、航空機の強取等の罪の予備罪は成立しない事例が多いと思われ、現行法で適切に対処できるとは言えない場合があるということで申し上げております。
したがいまして、ただいまの御指摘に対しましてはお答えを申し上げているというふうに思うんですが、なお詳細、細目的な部分を付け加えるために刑事局長から答弁をさせます。
○福山哲郎君 いいです。さっきと同じ答弁なんです。
これ、四十二年の判決があった後の答弁とあった後の解説なんです。じゃ、この時分の刑事局長と法務省と学者、それも刑事局長出身の学者たちが、一切の予備行為を予備と、予備罪でやれるといった判断は、大臣、当時間違っていたということですね。
○国務大臣(金田勝年君) 当時の刑事局長、ただいまの刑事局長、ただいまの刑事局長から答弁をさせます。
○政府参考人(林眞琴君) 昭和四十五年四月二十八日の刑事局長の答弁におきましても、これは全ての一切の行為がすべからく予備に当たるということを申し上げているわけではございません。当然、四十二年の判例を前提として申し上げているわけでございます。
そして、この四月二十八日の刑事局長の答弁といいますのは、これは、予備と未遂という点の限界をどういうふうにお考えになっておりますかという質問に対する答弁として、未遂罪が成立する場合との対比における予備の一般的概念を整理したものにすぎません。すなわち、未遂等との関係において予備という概念の外延を整理して申し上げたものにすぎないわけでございまして、このような要件を満たせば必ず予備罪が成立するという意味でこういう答弁をしているわけではございません。
○福山哲郎君 その後、平成十年や五十六年の殺人の予備でも予備罪はかなり広く取られています。
これ、どう考えたって、この議事録とあなたたちの今言っていることはそごがあります。じゃ、解釈を変えたということでいいんですか、局長。大臣、解釈を変えたということでいいんですか、大臣。
○政府参考人(林眞琴君) 解釈は全く変わっておりません。
予備罪というものは、構成要件の予備としか書いておりません。どういう場合に予備に当たるかというものが、判例で示されたように、客観的に相当の危険な行為と認められるかどうかという、それはその事案事案での個別の判断でございます。
そういった場合で、必ず、定型的に例えば航空券を買うことは必ず予備になるのかと言われれば、それはその個別判断において、なる場合もありますが、ならない場合もあるということを申し上げているわけでございます。
○福山哲郎君 いいですか、ずっと今まではチケットを購入したら予備罪でやれると言っていたんです。じゃ、組織的犯罪集団がチケットを購入した場合は、今回の法律ができることによって処罰できるように、すべからく処罰できるようになったということですか。
○政府参考人(林眞琴君) まず、必ず航空券を買えば予備罪が成立するということをこれまで言ってきたことは全くございません。それは事案によります。
その上で、そういうテロ等準備罪の場合に、例えばハイジャックを計画して、そして、その計画に基づいてその航空券を買ったとなれば、それは今回のテロ等準備罪の構成要件を満たしますので、それは、その航空券を買ったこと、それだけに危険性があるかないかということを離れて、その計画に基づいてその航空券を買うということが実行準備行為として認められればテロ等準備罪が成立するわけでございます。
○福山哲郎君 だから私は先ほどの議事録を言ったわけですよ。犯行の謀議をするという段階が陰謀で、その陰謀が更に進んで、一つの準備行為に移っていくという段階でこの予備が成立すると、その予備の程度でいくんだと、同じことを言っているじゃないですか、今の刑事局長の話と。同じじゃないですか。予備罪で成立できる、処罰できるじゃないですか。
じゃ、聞きますよ。もしローンウルフ、単独型の犯人がハイジャックを計画してチケットを購入した場合、今の政府の説明だと処罰できないわけですね。
○政府参考人(林眞琴君) そのローンウルフというのが全くの単独であって、組織的犯罪集団というものを構成していなければ、今回のテロ等準備罪の構成要件を欠きますので、そこについては処罰ができません。
○福山哲郎君 これまでは、ローンウルフ型であろうが組織的犯罪集団であろうが、いいですか、チケットを購入したら予備罪でやれたんです。今回、このテロ等準備罪をつくったおかげで、ローンウルフ型については、予備でできるのかできないのか、捜査当局が非常に運用を混乱するような余白をつくったんじゃないですか。これ、逆に穴空けたんでしょう。これ、穴空けたことになるでしょう。だって、予備でやれる場合とやれない場合ができるって、今つくったんでしょう、このテロ等準備罪をつくるために。
どうですか、刑事局長。
○政府参考人(林眞琴君) 予備罪自体はこれからも存在するわけでございます。これまでも予備罪については、必ず予備罪が成立するわけではないですが、そういったローンウルフの場合でも予備罪が成立する場合があります。そういう適用ができるのであれば、その段階で処罰ができるということでございます。
○福山哲郎君 だから今問題になっているんですから。今、刑事局長の答弁は、全部、それぞれの対応に応じて恣意的に警察がやりますということになっているわけです。だから明確性の原則が緩んできたと私は言っているわけです。
今まで、ローンウルフ型であろうが犯罪集団であろうが、実はこれは、チケットは予備罪でいけたのを、無理やり予備罪でできないものをつくったんじゃないですか、今回。これは非常に僕は問題だと思いますよ、答弁も違うし。
そして、もう時間ですからやめますけれども、何でもかんでもそうやって次から次へと新しい答弁を出して、先ほど冒頭申し上げたように、非常に答弁が、限定されると言ったり制限されないと言ったり、もう次から次へと答弁が二転三転をします。こういった問題を整理をしてきちっと国民に伝えなければ、本当に人権侵害が起こる可能性がある。
それから、先ほど有田先生が言われたように、もちろん嫌疑がなければ捜査が進まない、令状主義は分かっていますが、その前の調査、検討というレベルがずっと既遂の前の計画から実は始まる可能性があり、それに二百七十七の法律も広がっているということについて非常に懸念を持っている。これが実はカナタチさんのプライバシー侵害の懸念とこれ同一なんです。ところが、カナタチさんには英訳を送ろうともしないと。こんな法案、悪いですけど、採決なんか到底できませんよ。
まだまだ課題いっぱいありますよ。私、今日半分もまだ質問できていない。そのことも含めて、この法案の審議もっともっときちっと詰めていかなければいけないと申し上げまして、私の質問を終わります。


06/13

2017

「今日、法務委員会で質問に立つ予定です」


おはようございます。今日、法務委員会で質問に立つ予定です。

昨日は、案の定、文科省の文書の再調査についてゼロ回答でした。単なるパフォーマンス、時間稼ぎだったことが明らかになりました。メール対象の22名に、ヒアリングをすれば、一瞬にして、真偽と存否は明白になるはずです。論外の対応です。
昨日の夕刻、野党の国対委員長会談で明日までに、文書の存否を明らかにすることと、当然のこととして、前川文科省前事務次官の参考人招致と予算委員会の集中審議を求めました。

一方、共謀罪の審議は、本日の午前中の参考人は決まりましたが、午後の審議はまたまた強行採決、つまり委員長職権でした。
なぜならば、与党が今日の法務委員会で「法案採決をしない」と確約しなかったのです。野党としては、採決しないという約束をするなら、審議に応じる、としましたが、結局、約束のないまま、審議日程を決めました。

ですから、今日は緊迫の度合いが上がります。
もし強行採決をするようなことがあれば、国会の延長はしない可能性が高くなります。だとすると、こんな短時間の審議で、論点も散らばったまま、本当に強行採決するのでしょうか。
さらには再調査の結果を国会会期中には明らかにせず、加計学園問題に無理やり蓋を閉めて、数の力で議論を封じようとするのでしょうか。

今日の午後から、普通に審議に入れば、再び共謀罪で質問に立つことになっています。国会の役割は論戦と政府のチェックです。


2017年6月
« 5月   7月 »
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930  


民主主義が
一度もなかった国・日本

宮台 真司 福山 哲郎(幻冬舎)
重版決定!

Amazon.co.jp で詳細を見る